第2話
「ねぇ君ってさ。なんで、植物を食べられるようになったと思う?」
不意な質問に首をかしげる。
「あはは。分からないよね」
そう、堤防に腰掛けた少女は笑う。
赤い火の玉を眺める彼女に、涙の風は終わりを告げるように吹き抜ける。
時として、夕方。
長袖を捲った少女の腕には傷が複数。
「私、植物が大好きなんだ。植物は私達に協力してくれる。でもなんで協力してくれるんだろう? 品種改良も光合成の酸素も、他にもいっぱい。私はそこに神様が居ると思うんだ。孤独ではなく共存を考えた神様がね」
少女は歩いている。
堤防を歩き、数多の鱗が反射する水面も感じながら。
「植物って毒素を強めて自己を守る事だって出来たはず。でも赤く大きい実を振る舞う林檎。でも、それは体力を使う訳で、無駄になってしまうかもしれない。確かに、種を運んでもらうとなると、いい考えかもしれない。だとしても、他人任せは死を招く。そうなのであれば、いい考えとは言えないよね」
四葉のクローバーを手に取った少女は笑う。
「なら、植物は私達、動物を信じた事になるね。誰が信じたんだろう。誰が仕向けたんだろう。進化は偶然だけど、やっぱりそこに神様が居ても良いと思うんだ」
「私はそんな神様達を
小説と詩の狭間 生焼け海鵜 @gazou_umiu
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