小説と詩の狭間

生焼け海鵜

第1話

 注意。本文の登場人物および団体、神は仮想の物です。過信および、感情移入は加減する事をお勧めします。過信および感情移入による、文を認識できる存在への価値観の影響は、自己責任となりますので、ご了承、ご容赦ください。

 なお、本作品は作者の思想、思考、宗教、価値観が、色濃く描写されます。

 それでは、お楽しみください。


 風の音が聞こえる。でも。

 それが間違っているとか、合っているということではなくて、ただ、それが正しいと思う気持ちが大事。

 自分を正当化して、情けなく生きて、それが、悪いとは自分で決める事。

 美しく生きる意味なんて、いくら考えても見つからない。なら、笑って嘘ついて楽しく生きた方が絶対に良い。


 ルールを破ったからって悪い訳じゃない。罪と悪は別。罪は受け取る物、悪は感じる物さ。

 だから、ルールは絶対じゃない。些細な事でも、大きな事でも。それでも流石に捕まる事はダメだけどね。


 ほら、風が吹いてきた。君を歓迎しているみたい。

 自然は大きくて君なんかちっぽけだ。

 だから良いんだ。

 あれもこれもちっぽけ。悩みも不安もちっぽけなのさ。

 道路に生え咲いた花のように、また幼児の描いた絵のように。

 それを烏は笑い。風は撫でた。

 ハグした陽気。加護する陽気。

 大きくて、小さくて、大切で、儚い。

 

 君は破った、緑様。

 君はちっぽけ。

 ちっぽけ。


 ほら、気が楽になっただろう?

 君は、笑っていていい。

 無理にとは言わない。

 ただ、僕は元気な君が好きなだけ。

 元気を出して、見繕っても、何でもいい。

 君は君だから。

 君なんだ。

 

 ほら見て、空は、綺麗でしょ?

 綺麗だと思える君は、普通さ。

 何も恥じる事は無い。

 他人と性能も機能も変わらない。

 なら、笑った者勝ち。

 

 たとえ、この空に雲が有って完璧な青空じゃなくても、君は、笑って過ごせばいい。

 悲しくたっていいさ。ただ今の幸せを噛みしめて、笑っていればいい。

 笑ったならば、それはいい経験。

 川で溺れても、一生を得れば、いい経験。

 プカプカプカプカ浮いていて、死にそうになっても、一生を得ればいい経験なのさ。

 そうこれは経験。

 経験なのさ。

 たとえ、死んでもいい経験さ。

 緑は助けてくれる。

 根を張って、助けてくれる。

 空も助けてくれる。

 君の気持に空色を変えてくれる。


 ほら見てみて、この空は、鈍色で、今にも雨が降ってきそう。

 でも、君の生き方じゃ、この空色は合わないよね?

 明るい? 暗い?

 あはは。わからないよね。

 でも、分からなくていいんだ。


 雨が降ってくる空も、ちゃんと意味があって、またそれを喜ぶ者もいる。

 でも、君は、それを喜べる?

 その感情の理由は何だと思う? あるならば、何故そう思ったの?


 雨は恵さ。それはどこも変わらない。

 思考はループする。そうさ。分からないんだ。


 ところで、君は眠たそうな顔をしているね。

 ほら目を瞑って。気を落ちるかせて。


 安心する? 

 君の横には、大好きな大好きな存在が居て、それは君が思った通りに優しく適切に接してくれる。

 深く息を吸って、好きな存在の匂い温もり、を感じて、眠りにつくんだ。

 それは、星空のように。そこに、雲が有ってもいい。それを星空だと思えるならば。

 布団は、君を抱きしめて離さない。君の存在は、君にずっと寄り添ってくれる。

 それだけ幸せだろうか?

 人間らしく癒されて。人間らしく情けなく生きるんだ。


 幸せを謳歌して、たとえそれが、幻想でも妄想でもいい。

 ただ、君が幸せである事が重要なんだ。

 君が生きる為には、少なからず幸せを味わう必要がある。

 

 幸せは、君がそう思ったらそうなるんだ。

 

 たとえ、その存在が赤く染まった鮒で水槽に浮いていても。

 

 君の存在は時に、”怪我”をするかもしれない。

 でも傷を、それは幸せだと言った。

 君は、どう思うだろう?

 幸せは思ったらそうなる。君は、その支えとなる存在の幸せを認める事ができるだろうか?


 君は今日も、幸せに眠る。


 エピローグ終

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