『なぽろ6号』

やましん(テンパー)

『なぽろ6号』


 『なぽろ5号のさらに底に、なぽろ6号があるごき。』


 ごき大将が、葉巻をくゆらしながら言った。


 『我々のサイズに適すればよいのだごき。こいつは、遠心力を利用して、小型宇宙船を宇宙空間直前まで放りあげる。二段目は従来のごきロケットで、宇宙空間にまで上げる。そこからは、新開発のごきイオン推進ロケットを使い、地球から離脱するごき。月から帰ってくるのは、残りの燃料で十分。ま、なんせ、一リットルペットボトルくらいの大きさだからごきな。それでも、でかいごき。ま、我々の生死感は人間とは違うし、生存力は桁外れごき。』


 船体には、『Z』の文字が書かれていた。


 これは、人間の作った自動車の名前を借りたらしい。大将のお気に入りとか。


 『問題は、射出装置が、ちょっとでかいこと。やましんさんちを、いったん、沈める必要がある。それには、核で、ぶっ飛ばすごき。ちょっと気の毒だが、ごきの進歩の礎として、永く記憶されるだごきら。』


 ごき少佐が言った。


 『大将、最後の核弾頭を、やましんさんに踏み潰されたごき。製造には、原料確保がたいへん、100年以上かかるごきな。やましんさんは、跡継ぎいないから、先行きが見通せないごき。』


 『ママとこがあるかぎり、電力は、未来から得られるし、製造もできごき。むしろ、好都合ごき。ごふごふごふごふ………』


 ごき大将は、ついに、なかなか、恐ろしい素顔を、現し始めたのである。



       続きは、また、いつか!


 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『なぽろ6号』 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る