第19話 喧嘩するほど

「おいまじかよ!?」

「真祐どうかした?」

しばらく結愛と言い争っていた真祐もやっと十和の横に座り弁当を食べようとした時だった。

弁当箱の蓋を開けると両方とも真っ白な白米ではないか。

彼の残念そうな表情をみて十和と花凜は目を合わせるも、もうすでに弁当を食べ終わってしまったようだ。

「私のおかず分けてあげようか?」

「え、いいのか!?」

「うん、私が作ったから味は保証しないけど。」

3人の様子をみていた結愛はどうしようか一瞬考えるも、おかずくらいならと相手の弁当の蓋へと移す。

真祐は早速分けられたものを口に入れると、嬉しそうな表情をして白米と食べ進める。

「良かったね、真祐。」

「おう!姫海ありがとな!」

「お口にあったなら良かった。」

結愛は喜ぶ彼の姿をみて胸を撫で下ろすと、自分も残りのおかずを食べ始めた。

十和と花凜はそんな2人をみて、なんだかんだ仲がいいのでは?と思う今日この頃であった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

本気(マジ)で恋してなにが悪い! 雪ウサギ @yukiusagi-839

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ