第3話意識

「藍歌、昨夜って何時頃寝たん?」

「……えぇ。あっとぅ、9時過ぎだったかな」

「じゃあ何で目許にクマ出てんのよ。さっきから返すの遅いし、上の空でずっと変だよ。今日の藍歌ってば」

「それは……なんていうか……」

真依の責めたてるような語気に俯くしかない私だった。

「きつく聞こえたんなら謝るよ、ごめん藍歌。でもさ……ウチは心配なんよ、藍歌のこと。解ってくれる、藍歌?」

「う、うん。ありがと、真依……嫌な夢みて、寝れなくなっちゃって……」

「そう……アレじゃないんでしょ?」

「アレって?」

「いや、忘れて。藍歌が……なら良い、んだ」


真依の顔に切ない微笑みがあり、彼女に追及出来ずに会話を終え、教室に戻る彼女の背中をただ眺めて見送る私。

視界には彼の姿を捉えていない。体育で怪我を負って保健室で手当てを受けている。

日代秋玻という異性が脳内をちらつき、授業に集中出来ないでいた。


私が日代秋玻かれに抱く感情は……——。

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そんな顔、見せられたら… 闇野ゆかい @kouyann

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