あとがき&読んでくれた人へ

 まずは、マジで本当にガチで読んでくれてありがとうございます。心から感謝しています。

 

 2年前、2021年まで、私はくらーい私小説ばかり書いていまして、親しい友人たちから『おいおい、たまには明るくて分かりやすい話書いてみたらどうだ?』とお節介をやかれることもしばしば…


 『そこまで言うならよぉ…書いてやんよ!!!エンタメ小説ってヤツをよお!!!』と思って書いたのがこの『花火の下で』でした。


 エンタメなんざ、簡単に書けらあ!とたかを括っていましたが、はじめてみればその難しさに頭を抱える日々…

 

 まずもって恋愛の微妙な機微など、無頼漢の俺には理解できんし、描写も難しい。


 特に第3部に当たる『夫婦と花火』は難病を患う妻と、それを支える夫というセンシティブかつ、ある種使い古されたネタをどう扱っていいのか、かなり苦悩し、あんまりにも直接的なセリフの応酬、ベタな展開の連続となってしまい、個人的には納得のいく出来にはなりませんでした。


 こんなのじゃだめだー!!!とセルフボツにし、製作は中断。1年ほどこのお話は私のPCフォルダの中で冬眠することとなりました。


 そして2022年の春のある日、PCフォルダを整理していた時、このお話以外にも多くのセルフボツ作品群を発掘しました。


『結構セルフボツにしたお話多いな…これはこれで勿体無いぞ、そうだ!これまでセルフボツにしてきた作品たちをカクヨムに上げてみよう!』


 と思い立ち、半ば【作品供養】の気持ちでカクヨムに参戦した次第です。


 とは言え、小説をカクヨムにあげた時は、低評価しかつかなかったらどうしようか?と結構不安でした。


 なにぶん基本的にマイナス思考なもんで、小説を書き上げても


「書きたいことが、まとまってません。後半なんかメチャクチャ。ワァーッ! ウッ、ウッ…」


と耳をすませばの雫ちゃんみたいな気持ちになってしまうことがほとんどで、更に言えば雫ちゃんは可愛い女子中学生だからいいものの、こちとら年季の入ったガチオタアラサー。その姿たるや、創作に溺れた悲しきモンスターでしかありません。雫ちゃんはお爺さんに優しく抱きしめてもらえましたが、私が泣き叫んだところで、おっことぬしのように首をちょん切られるのが関の山と言うところでしょう。


 ちょっと話が脱線しました。


 さて、低評価が来ないか心配しまくっていましたが、意外と高評な感想を書いてくれる方が多くてとてもありがたかったです。


 特にこの『花火の下で』は評価してくれる方が多く。

 

 あー、頭を悩ませて良かったな…

 と思ったと同時に、こう言ったジャンルも自分は書けるんだ!と言う自信にも繋がりました。


 しかし、それと同時に、魚の小骨が喉に刺さった時のような、なんとも言えない後味の悪い気持ちになったのも事実でした。


 というのも、前述した通り、このお話の第3部「夫婦と花火」は納得のいく出来ではなく、そんな不完全なものを人前に出して、更にそれを褒めてくれる方々がいるという事実に私は罪悪感を感じまくっていたのでありました。


 書き直そうかなぁ…でも、今この状態を気に入ってくれる人もいるしなぁ…書き直すのはそういう人を裏切ることにもなるんじゃないかなぁ…


 と悩みました。


 考え過ぎかも知れませんが、見知らぬ人に自分のお話を評価してもらった経験があんまりなくて、必要以上にいろいろと考えまくってしまいました。


 いろいろと考えた末に、自分なりに納得できるものを加筆しよう!と思いつき、お話をネットにあげてから1年経った今日ようやく完結させることができました。


 ある意味、ようやくこのお話はしっかり【成仏】したのだと思います。


 稚拙な箇所も多々あったかとは思いますが、改めて読んでくれて本当にありがとうございました。

 

 これまで小説を書くという行為は、どこまで行っても個人的な活動であると思っていましたが、この『花火の下で』を通して読んでくれる人がいて初めて成立する相互的な活動であると思い知らされました。


 今後もなんとか頑張って面白いお話を作っていきます。

 

 また気が向いた時でもいいので、他のお話とかも読んでもらえたら、それに勝る喜びはありません。


 最後にもう一度、

 

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

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花火の下で 牛丼一筋46億年 @gyudon46

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