不登校

 彩夏との別れから一週間もの月日がたった。

 そして、今別の問題が立ちはだかって来ている。

「おいー光希なんか呼ばれてんぞ?」

 と昼休みお昼を食べているとすず...何とかに声を掛けられた。

 俺を呼びたいやつなんていないので、一瞬陰湿ないじめかと思ったが教室のドアの先によるの友達の中村さんがいた。

 ...小中学時代を思い出すぜ...!

「...光希、何かあったの?」

 俺が中村さんの元へ行こうとすると、一緒に飯を食っていた水野が不安げな表情で問いかけてくる。

「多分な?」

「...そっか。人手がいる時は呼んでよね!」

 水野は何かに縋るように呟いた。

 きっと、まだどう俺と接したらいいのかわからないのだろう。

「おう」

 俺は頷き、教室を出たのだった。



「こんな所に呼び出してごめんなさい!」

 俺と中村さんは人通りが少ない旧校舎に来ていた。

 景観はあまり普段使っている校舎と変わらないが、やはり清掃が行き届いていないのか全体的に埃っぽい。

 まあ、でも鬼畜なぼっちこと俺も埃みたいな物なので少し落ち着く気がする。

「よるちゃん...一週間も学校にきてないですけど何かあったんですか?...」

「あ~風邪らしいよ」

 義母が付きっきりで看病してたので、間違いない。

「でも、少しおかしくないですか?」

「...lineのアカウント消えてますし」

「...」

 普段、line なんて使わないから気づかなかったが今確認してみたら確かに消えていた。

「他には?」

「電話も繋がらないですし、後インスタのアカウントも消えてました」

 これは明らかに風邪ではないだろう。

 つまり身体的な問題ではなく、精神的な問題だ。

 ...正直、例の件が終わった事もあり少し浮かれていてよるが何か対して思い詰めているとは夢にも思わなかった。

「そっか。ごめん、普通に風邪だと思ってた」

 というか、よるがほぼ部屋に居たというのもあるが、それにしてもよるの友達に助けれるとは我ながら情けない。

「...家に帰ってらよると話してあげてくれませんか?」

 中村さんは軽く貧乏ゆすりをしながら、唇を噛みしめている。

「わかった」

「それでも、無理そうだったらまた連絡ください」

 そういうと中村さんはlineのQRコードを差し出してきた。

「...よろしくお願いしますね。それでは」

 そういうと中村さんは普段使っている校舎と旧校舎を結ぶ通路へと入っていた。

 こうして、俺の平穏は過ぎ去りまた新たな問題が俺を襲ってきたのだった......


~作者から

新作→『失恋したらバイト先の美人な先輩に慰められて修羅場になるラブコメ』

【恋人にフラれ女性恐怖症になった主人公。

そんな時、同じ委員会の美人な先輩に声を掛けられて!?

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