朗らかに眠る
珀幟希
第1話
高らかに聞こゆ鐘の音が耳を震わせる。
定まった泡のカタチは不貞刑、さかしらの頭を丸くかたどっていく。
展開に重ねた展開を積み下ろし、段々の階段を作り出す。
彼はここ、誰そ子の子。
孫の手にゃんにゃん鳩の手つかむ。
僕らはみんなまがいもの。
重ねて合わせて表裏を写す。
みんなは僕ら泡せ鏡。
接いでは剥いでの錦林を。
半ば中ばの逃避行。
彼方彼方の帰還劇。
ありふれた幸福論、何方を助く。
祈りの籠に君はいない。
朗らかに眠る 珀幟希 @year2seibetu1sinai
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