第133話 頑張る全ての創作者たちへ
【前書き】
引き続き、足代さん視点です。
――――――――――――――
部屋で一人、ベッドに横になるとすぐに眠気がやってきた。
(……このまま寝ちゃおうかな。でも、夏コミもあるし原稿頑張らないと……!)
そんな風に自分を奮い立たせようとしたけれど、学校で大石さんに言われた言葉と綾香ちゃんの言葉が頭の中でリフレインする。
『漫画描いて遊んでるだけでしょ?』
『高校生にもなって漫画描いてるなんてキモイよ』
「…………」
身体から力が抜けて布団に突っ伏した。
何だか、すべてがバカバカしい。
(私、なんでこんなに頑張って嫌われることしてるんだろう……私の漫画なんて、何の役にも立たないのに……)
言葉にできない憂鬱な気持ちと、不安が私の瞼を重くする。
もう、このまま寝ても良いのかもしれない。
漫画を描くのは楽しい。
でも、楽しいだけじゃない。
そんなことをしているくらいならゲームをしたり、自分で漫画を読んでいる方がずっと楽しい。
寝ている方が気持ち良い。
そんな時間を削って、創作者は努力しているんだ。
(……でも、それって何の為?)
――ピロリン。
そんな時、携帯にメールが届いた音がした。
通販で注文したジーク様のアクリルフィギュアが届くのだろうか。
それとも、こっそりと買っているコスプレ衣装?
まさか、同人誌の感想だとか? 一応メールアドレスは載せていたけれど……
私は布団に横たわったままメールを確認した。
知らないアドレス。
件名には『初めまして、リリアです』と書かれていた。
ハンドルネームだろうか、私はメールを開く。
「初めまして、私はリリア、いいます。あなたの描くお話が好きです。あなたの描く絵が好きです。日本語、勉強して少し書けるようになりました。あなたに感謝を伝えたいです」
少し驚いて、私は続きを読み進めた。
「私は大きな病気を持っていて、生きる希望が無かったです。でも、あなたの描く本を読んで少しずつ生きたくなってきました。だって、生きてあなたの作品をもっと読みたいから! そうしたら、この本をキッカケに会った人のおかげで生きれることになりました! ありがとうございます!」
リリアさんの文章は続く。
「お医者さんは身体を治療できるけれど、あなたの作品は心を治療できると思います。少し大変な人とか、疲れちゃった人が、あなたの作品を読んで生活が少し明るくなってると思います。へたくそな日本語でごめんなさい……」
震えながら、画面をスクロールした。
「あなたの作品が大好きです」
――っ!
私はベッドから跳び起きて洗面台で顔を洗う。
寝てる場合じゃない。
私の作品を読みたがっている人が居る。
私の作品で希望を与えられた人が居る。
別に百万人に嫌われても良い。
素敵な男の子と一緒に街を歩けなくても良い。
まともに寝る時間がなくても良い。
その分、一人でも多くの人に作品を楽しんでもらう。
「それが……私のリベンジだ!」
カチューシャをはめてオデコを出すと、気合を入れなおして私はペンタブを握った。
――――――――――――――
【業務連絡】
割と実話でして、作者はどんなに疲れてても「面白い!」の一言で頑張れます!
昨日も宣伝しましたが、もう一度!
新作です!
『やり込みゲーマーが異世界に転移したようです~ゲーム知識で知らぬ間に世界最強の魔法使いになっていました~』
https://kakuyomu.jp/works/16817330655366980728
『ライブ直前に怪我をしたアイドルの代わりにステージに立ったら、マネージャーの俺の方が大人気になってしまった件』(月間2位獲得!)
https://kakuyomu.jp/works/16817330654365815813
これからも頑張っていきますので、全ての作品をフォロー&☆評価をしていただけますと、創作者として報われた気持ちになります!
山本リベンジももちろん引き続き頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします!
<(_ _)>ペコッ
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