第113話 山本彩夏は間違える

【前書き】

 引き続き、彩夏の一人称視点です。 


――――――――――――――

 

(お兄ちゃんに会える! お兄ちゃんに会える! お兄ちゃんに会える〜♪)


 思わず鼻歌を歌いながら、私は空港のターミナルに2時間も早く着いてしまっていた


 優しくて大好きなお兄ちゃん、片時も忘れることはなかった。


 もし痩せてなくても良い!

 無事に帰ってきてくれさえすれば!

 太っていても、私にとっては自慢のお兄ちゃんだから!


(……そういえば、ラウンジ? って所で待っててって言ってたっけ? えーっと確か私の名前を……)


 私は昨日お兄ちゃんに教えて貰った通り、ラウンジの受付のお姉さんに名前と生年月日を伝える。


「承知いたしました山本流伽様のお迎えですね。確認致しますので少々お待ちください」


 そう言って受付の方はパソコンのキーボードを叩く。

 そして、少し驚いた表情をした後に私に微笑んだ。


「申し訳ございません。彩夏様はこちらの一般会員様のラウンジはご利用になれません」


「そ、そうですか! すみません、私が勘違いしていたみたいです!」


 慌てて謝る。

 そりゃそうだ、このラウンジという所は飲み物とか軽食とかを食べながらゆっくりと休める場所らしい。


 きっと、高いお金を払わないと入れない。

 お兄ちゃんはいっぱい借金をして治療を受けに行ったから、そんな場所を取る余裕なんてないはずだ。


 受付を離れようとすると、受付のお姉さんは慌てて引き止めた。


「ただいま、アテンダントをお呼びしておりますのでこちらでお待ちください」


「アテンダント?」


 何だっけ?

 確か、『付き人』って意味だった気が……


 そんなことを考えていると、ピシッとしたスーツを来た爽やかな初老の紳士が現れた。

 紳士は自分の胸元に手を当てて礼儀良く頭を下げる。


「遠坂様からお話を頂いております、山本彩夏様ですね? エクストラVIPラウンジへとご案内いたします、どうぞこちらへ」


「……へ?」


――――――――――――――

【業務連絡】


お待たせしました!

投稿を再開します!


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(まだの方は!)


よろしくお願いいたします!<(_ _)>ペコッ

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