花の名前
四季折々を
花の名前だけ口ずさみながら
生きていけたら、なんて
そんなことはできはしないのに
優しい、美しい言葉だけで
生きていくことなど
できはしないのだから
せめて、言葉の代わりに
口を開くたび
花が溢れてくればいいのに
この荒涼とした世界を
すっかり覆い隠してしまえるように
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