第109話 ▪️▪️ー、悪▪️誕生 2/2
横目で上下左右を確認すると、ボロボロのブレザー姿のマリーだった。
悪神の器として、眩耀神様がマリーを選んでくれたのかな?
大の字で横たわる私の視界には青空が広がっている。そして青空の中にあいつがいた。
亜空間アセルピシア
戦っているラーラ、ナーラ、ユーティフル様、シンはみんな瀕死だ。
尻尾や腕、足を失っている。
少し離れた所には、ラドさん、アークの遺体があった。
いくら私が悪神になっても、自然災害扱いのアセルピシアに殺された者を生き返らせることはできない。
だったら
せめて敵を打たないとね。
私はマリーの体に神力を込めた。
するとステータス画面が自動で開き、目にも見えぬ速さでブラインドタッチされ、スキルが発動していく。
《命に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《命》1,000スキル発動完了
▶︎空に青い光が放たれる
《死に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《死》1,000スキル発動完了
▶︎空に黒い光が放たれる
《豊に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《豊》1,000スキル発動完了
▶︎空に緑の光が放たれる
《凶に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《凶》1,000スキル発動完了
▶︎空に灰の光が放たれる
《幸に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《幸》1,000スキル発動完了
▶︎空に黄の光が放たれる
《禍に関わる全てのスキル発動》
カテゴリ《禍》1,000スキル発動完了
▶︎空に赤の光が放たれる
6,000全てのスキルが発動され、上空には青黒緑灰黄赤の六芒星が大きく描かれてた。
▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎
《6,000のスキル発動完了》
▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎
《神気を解放します》
頭の中に流れたガイダンスを聞くと、私の体は神気に満ち溢れ、その場に寝たままの体勢で浮かび上がる。
『『ま、マリー!!』』
「「マリー様••••••」」
浮かび上がった私を見て、ラーラ、ナーラ、ユーティフル様、シンが声を上げた。
▶︎▶︎▶︎▶︎▷▷
《レコード操作実績を確認》
▶︎▶︎▷▷▷▷
《神の証、悪神の証を確認》
▷▷▷▷▷▷
《悪神の誕生を解放します》
私の体は浮いたまま立ち上がり、そのまま更に上空に浮上した。
私は静かに自分の姿を確認する。
目というよりは感覚的に確認を行っているようなイメージで、目に見えない部分も浮かび上がる。
髪色は薄い茶髪から銀色に変化し、瞳は左目が青色、右目が赤色のオッドアイ。
体中から黒と灰色のオーラが溢れている。
『まさか、あれは•••』
『あ、悪神様•••』
ユーティフル様とシンの呟いたような小さな声が、私の耳にははっきりと聞こえた。
本当に悪神様になっちゃったみたいだね
上空に浮かび上がった私の目の前には、亜空間アセルピシアがいる。
アセルピシアの片目には、これまでに見せたことがない恐怖が感じ取れた。
《分かるんだ。お前には敵わない相手だって》
《お前は、私の大事なものを奪い、傷つけた》
《だから》
《死ね》
アセルピシアは背中を向けて逃げ出した。
私は慌てることなく、右手を前に向け、黒い渦を作り出すと、アセルピシアに放った。
【ブラックホール】
アセルピシアは黒い渦にみるみる吸い込まれ、『ががが、ぐたた、りりり』とよく分からない言葉を吐いている。
《これはさ、ただのブラックホールじゃないんだよ。吸い込まれたら最後、命まで吸うから》
『ががが、ぐたた、りりり』
アセルピシアの最後の足掻きは何の抵抗にもならず、ブラックホールに吸い込まれていった。
亜空間アセルピシアは死んだ。
★★★★ ★★★★ お知らせ★★★★ ★★★★
本作に登場する眩耀神様を主人公にした作品を8月10日にアップしました。
テイストは違いますが、「チート」や「ざまぁ」要素も盛り込んでいます。
もしよければ、感想や★でこの作品に反応いただけたら嬉しいです♪
こういった作品は初めてですので、皆さまの反応で、何話まで書くか決めていきたいと考えています。
【作品名】
神様より偉い悪神様の人間転移
〜付人が本棚を倒してしまい、人間マニュアルがごちゃまぜになったことを知らずに転移スタート〜
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