宇宙人二世マリア 最終話
文部科学省に戻った次官達は高笑いをしていた。奇跡的に取り換えし事が出来た。しかも盗んだ相手が韓国の手の者とはなんたる汚い国だ。抗議に来るなら来てみろ。お前達の犯罪が明るみに出るだけだ。抗議も出来まいと笑った。
此処は政務次官室。その部屋の中には政務次官とマリアだけだった。
「本当にありがとうございました。マリアさん。やはり貴女は特殊な能力を持っているようだ。目の前でハッキリ見た訳ではありませんが、その力もアルタイル星人からの贈り物ですか。それとも元々そんな能力を持っていたとか。まるで半分宇宙人のようだ。いや悪い意味ではなく凄い能力だと思って。いずれにせよ。貴女のお蔭で貴重な鉱石を守れました。感謝の言葉だけでは済まされない。政府としても何かお礼を差し上げたいが」
「何も要りません。私はただの大学生であり日本人です。お国の役立ちのであればいつでも声を掛けて下さい」
そう言ってマリアは文部科学省を出ようとロービーに出た。すると大勢の文部科学省職員が拍手で送ってくれた。悪い気はしないが照れる。マリアは再びバイクに跨り家に向かった。
「今日はちょっと張り切り過ぎたかな。お父さんとお母さんに、むやみに超能力を使うなと言われて居たのに怒られるかな。でもまぁいっか」
気分良くバイクに跨って暫く走ると横から黒い車がバイクの行く手を塞いだ。マリアはドリフトして衝突を避けたが、また一台の車かバイクにぶつけようと突っ込んで来る。マリアはハンドルを切って避けたがまた一台が襲って来た。完全に行く手を塞がれた。しかたなくバイクから降りると三台の車から十数人が出て来て取り囲んだ。
「なに? 私を知って襲ったの。残念ながら鉱石は持ってないわよ」
「そんな物はどうでもいい。お前を始末するだけだ」
「ふ~ん若い娘一人に十人以上も居ないと私に勝てないの。大の男が情けないわね」
「黙れ! やれ」
それぞれが木刀やナイフを持っている。マリアの後ろから一人が木刀で襲ってきた。その木刀を振り落とし。だが其処にはマリアの姿はなかった。いやそれどころか姿が見えない。全員キョロキョロしている。
「はぁい私は此処よ」
そんな声が聞こえた。だがどこにも見当たらない。声は上から聞こえる。驚いた事にマリアは十メートルほど上空に浮いている。全員があっけに取られている。だが一人が拳銃を取り出しマリアを狙った。たがそれより早くマリアは動いて、その拳銃を奪い取った。あとはもう瞬間移動にように一瞬して場所を変え襲った。気が付いたら全員が倒されていた。
「私は日に日に進化しているの。今では撃った拳銃の弾も掴み取る事が出来るのよ。貴方達のボスは分っている。殺されたくなかったら早く本国に逃げるのね。これ以上悪さしたら世界中何処に逃げようが生かして置かないわ。分かった? ボスにキチンと伝えるのよ」
「駄目だ。逃げろ! あれは化け者だ。我々では歯が立たない」
「失礼ね。若い女性に化け者じゃなくエスパーと呼んで。その方がかっこいいから」
マリアが襲われたと聞き政府は驚き大臣級並みの警護を付けるようなった。
だがマリアにすれば余計なお世話であった。若い娘が自由を奪われた気がする。
マリアはアルタイル星人にたった一人信頼されている使者でありアルタイル星人と地球の架け橋となる重要人物である。
そこで考えたのが自由に行動し警護は目立たたないように束縛しないようにすると約束を取り付けた。それに私は下手なSPよりも自分の身は守れると。
処でマリアの報酬はいくらだろうか。マリアにとってそんな事はどうでも良い。両親と自分が幸せなら、そして国の為、世の為に役立ちのであれば。それが私の使命。
了
お読みいただきありがとうございます。
次回作に期待して下さい。
宇宙人二世 マリア 西山鷹志 @xacu1822
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