愛で哀を奏でて

第２話 関係

そうして出会ってから一ヶ月の日が経った。

この一ヶ月間実に大変だった。葎花以外に成瀬葵と言う後輩にもいいよられてしまっていたのだ。

俺は何の気なしに二人と絡んでいたのだが、葎花は俺が葵と話していると目にわかるように拗ねているのだ。

ある日の部活終わりに俺は葵に「先輩、写真撮ってください！」と言われそのまま撮ったのだが、そのところ葎花に見られておりとてつもなく拗ねさせてしまい大変なことになってしまった。

それから数週間経った時、俺は葎花に部活終わりの帰り呼び止められていた。

そして葎花は俺にいってきた「私と付き合ってください！」と。

俺には断る理由がなかった、可愛いと言うのはもちろんとても甘えてくる子犬のように思えて仕方なかったのだ。

そして「いいよ」と俺は答えその日から俺らはカップルとなった。

そう、あの日は忘れられない少し肌寒い11月も１５日だった