悲し雲

飛んでいた飛んでいた

大きな青に背を向けて

はるか上空を逍遥していた

意味はなく

ひたすらに空を飛んでいた

僕が沈んだ持ちになる度空は赤く

赤黒くて青白い空に変わっていた

凝り固まった鋼鉄の地面

羽ばたいて

羽ばたいて

羽ばたいて

見上げた先には檻があった

大きな鳥籠に覆われていた、卵の殻みたいな世界だった。

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煤けた灰路 幹上 灯 @asikiba

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