中間管理職と言い切ったものの、実際の主人公の立場は突如として押し付けられはしたものの、老舗冒険者ギルドのギルドマスターです。
なのに何故中間管理職かと言えば、主人公の運営する冒険者ギルドに所属するのは、実力も癖の強さも折り紙付きの曲者ばかり。そんな彼らがギルドマスターと云う肩書だけで従うはずもない。しかも主人公ジルコに課せられた使命は、そんな曲者たちをまとめて解雇するインポッシブルなものだった―――!
そこから始まる主人公の涙ぐましい下調べに、現地調査、交渉などなど……それを繰り返して、ジルコは曲者との折衝を次々に行うことになるのです。失敗すれば命すら取られ兼ねないヤバい冒険者たち。準備には慎重を要します!
聞いているだけで胃の痛くなるような折衝業務。これを中間管理職業務と言わずしてなんと言うのでしょう。
けれどもお話として読んでいるだけなら、その苦労も、乗り越えてゆく様も楽しく痛快でしかありません!
働く大人たちにこそ読んで欲しい、苦労の昇華される瞬間を見届けるのが楽しみになるお話です。