第4話 スニーカー大賞から、スランプまで
主人公は少年だし、バトルするからラノベに応募するべ。
主人公は血反吐吐いて戦ってもらうべ。
そんなドSなモチベーションだけで、ライトノベルをいくつか執筆。
スニーカー大賞に送る前にも何か書いて応募はした。ライトノベルなのに地方の文学賞に出すなんてミスもしつつ。
だって、小説のジャンルなんか知らないんだもん。
そんな感じで主人公が10代から20代でバトルして血みどろ! な作品を書いてました。
スニーカー大賞にしたのは、電撃に出してもどうせ落ちるという消去法。おい。
それが一次選考通ったんです。
小説の形にはなってる! と自信がついたわけです。
しかし、二次選考は落選。下読みはオーケーしたのに編集さんは、これいらんってしたことですよね!?
影津はキレるわけです。
ここから不遇の時代の始まりです。
今思えばライトノベルとはなんぞやともっと調べるべきでした。そもそも、萌え要素のあるものは書いていませんからね。
主人公と可愛い女の子を出せばライトノベルだと思っていたのですが、落選したのなら仕方ない。
男同士の友情を書いてやるぜと。
ただ、その頃ミステリーではなく犯罪小説とかに興味を持ってたんですね。
探偵が犯人を捕まえるのではなく、そもそとなぜ事件は起きるのかと。その自分の興味を勘違いします。
自分、胸くそ悪い話が好きなんじゃね? と。
ライトノベルの新人賞に次々と胸くその悪い話を送りつけます。
自分の好きをぶつけてくれとか、面白ければなんでもありという煽り文句を鵜呑みにしています。
ライトノベルは10代の人が面白いと思うことなんですよね。
そんなことも分からず自分の好きを貫きます。
一次選考落選が続きました。
文体は、国語の教科書みたいな感じでした。
スニーカー大賞に応募した作品と、メフィストに応募した作品がいつまで経っても忘れられません。
あの二作が世に必要とされていないんです。
そう思うと、命を懸けて名作を残すと決めた信念? が揺らぎました。
不思議ですよね。自分の中で100点の作品が、新人賞では30点ぐらいしかないんですよ?
何点か教えてもらったことはありませんが、一次選考通過ぐらいで50点あるかないかじゃないですかね。
スニーカー大賞ではじめて選評をもらって、浮かれていました。でも、だんだんそれが呪いみたいになってきます。
何故これ以上上に行けないのか。
スランプで書くのをやめてしまいます。
何年やめたかな。
本自体好きではなかったのも祟って、執筆も読書もほとんどしなくなります。
じゃあなんで、書いてたかというと。
脳内にたまった映像を吐き出さないと死ぬ! みたいな脅迫観念がありました。
今でこそハイリーセンシティブという言葉がありますが、自分がそれかは分かりませんけど、それに近い状態で感受性強めだったんです。
映画観て泣くのが嫌いでした。なので、心動かされる出来事でストレスが溜まります。
映像や妄想も脳に溢れて、日常がしんどいくらいでした。
物書きには必要なことなのかもしれませんが、それが嫌になって何も考えなくていいゲームにはまってしまいます。
せめてRPGにはまれば小説に活かせたかもしれない。
そんなこんなで、ゲーム三昧です。
ただ、アクションやシューティングが好きだということは分かったかな。
この頃、ミリタリーやアクションの小説があると知りませんでした。ジャンルハードボイルドとかも。
悪が活躍するピカレスクというのもあるそうですね。
なんせ、スランプですと小説に関する情報全てシャットアウトしてしまいます。
これがいけなかった。
数年を経て執筆に戻ります。コロナのおかげで。
スランプしながら二年ほどかけてSF一つ書きました。電撃落選したんですけどね。一次選考も通りません。ハヤカワSFに出したいけど技量がない。
SFも発売してる電撃でいいかと応募しました。造語や、造った言語は頑張ったんですけど、キャラがライトノベルじゃない。
それで、ライトノベルとの相性に不信が募ります。
コロナ禍で、リハビリもかねて短編を書きます。これがよかって、自分まだやれるって自信がつきました。
海外文学をお手本に書いたので、やはりライトノベルでは落選しましたが。
ここで、やっと作戦を改めます。
今までウェブ小説は読んだこともなければ書いたこともありません。
君の膵臓を食べたいが、公募落選したのにウェブで人気出て売れたと知ります。
ウェブ小説ってなんですのん??? となり、投稿サイトに投稿するようになります。
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