そして今
これが『ちょっと昔に書いた私の文章』だ。だけど、この文章を書いたちょっと昔の私は、この文章をどうしたらいいか途方にくれた。
まるで、誰にも相談せず人知れずこっそり一人で出産した赤ちゃんのようだ。
ただただ、愛おしく哀れなその子を抱きしめて虚無な眼差しで見つめるしかなかった。自分しか知らないスマホのメモ帳にいる、このどうしようもないこの子を。
だけど今の私はその子を誰かに会わしたいと思っている。今の私ではもう決して生み出せないこの子を。
だって生んでしまったのだから。存在させてしまったのだから。
しっかり何らかの役割を果たしてほしい。
そう心から願っている。
さよなら21歳の私 うるみ @urumimasami
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