叶わぬ恋

第1話

頭から離れない君は振り向いてさえくれない。

どんなに嘆いても君は振り向いてくれない。

そんなの当たり前だよな。

だって僕達は性別が一緒だもんね

もし、もしも叶うのなら君と違った性別で巡り会いたかったな。

君のことをどれ程思っただろうか。

人が思う以上に、そして自分が思ってる以上に考えてるんだ。

君のことを忘れようとしたけど忘れられるわけがないじゃないか。だって君のことが好きなんだもの。好きだからこそ考えて悩んで苦労してるんだ。

こんなに苦労してるのに君は一向に振り向いてくれない。

分かってる。自分も分かってるんだ。君には僕はふさわしくないって、分かってるんだ。

でも、分かりたくないんだ。いっその事盛大にフラれた方が踏ん切りが着くかも知れない。

だけど、僕に告白する勇気なんてあるはずもなくただただ過ぎる日々にどんどん侵食されて憂鬱な時を過ごしてるんだ。

誰もわかってくれない僕の気持ちをどこに捨てればいいんだ。捨てる当てなんてひとつも無いんだ。

毎日ただただ嘆く日々を送って何が楽しいのか。

僕には何も出来ない。

気持ちを伝えることも、君に触れることも、君に近づくことさえも出来ないんだ。

そんな資格僕にはないんだ。

こんな世界が僕は大嫌いだ。

周りの人は普通に恋愛して、結婚して、幸せな家庭を作ったりしてるのに僕にはそれが出来ないんだ。

何も出来ないのに生きてる意味なんてない。そう思ったけど、死ぬ勇気なんて持ち合わせてるはずもなく。

本当に何してんのかな。

好きになってからもう何年経つんだろ。

何年経っても気持ちは色褪せる気配を見せない。

君の気持ちが知りたいな。

君の事をもっと知りたいな。

たとえ嫌われても僕は君のことを好きでいるよ。

ごめん。こんな自分でごめんね。

もしも生まれ変わったのならまた君と巡り会えるといいな。

それじゃ、またね。