第4話 なろうへ行けば人気作家になれるかも知れない?

 オッス! カクヨムでくすぶってるみんな元気か!?


 待て待て。石を投げるんじゃない。

 わたしだってくすぶっているのだ。それも、なろうとカクヨム両方で。

 無益な争いなどしてはいけない。君たちが握るのは石ではない。ペンだ。

 その感情は作品にこそぶつけるべきなのだ!


 はい!

 今回はそんな君たちになろうでポイントをとる方法を伝授したいと思います。


 え? くすぶっているヤツがなに言ってるんだって?


 そんなこと言うなよ。

 方法を知ってたって出来ないことってあるじゃん。

 バットの振り方を知ってても、球にはなかなか当たらないだろ?

 そういうもんなんだよ。


 冗談はさておき、カクヨムで執筆してきた皆はものすごい財産を持っている。

 作品という財産を。


 なにきれいごと言ってんだコイツって思った?

 経験こそがなによりの財産だ! みたいなクサイこと言うんじゃねえよと。


 違う違う、そういう精神的勝利じゃないねん。

 作品をためこんでることが物理的に有利やねん。


 なろうってのは良くも悪くもランキング主義だ。

 ランキングに乗った瞬間、作品は一気に跳ねる。


 それまでPVが一日100だったとする。

 それがいきなり20000とか行くんだ。

 二万だぜ二万。

 新規読者だって100を超す。

 それまで更新しても新たに読んでくれるのは2、3人。そんな状態から一気に100人だ。

 もらえるポイントだってこれまでの比じゃない。


 しかも、これは日間だ。

 月間、四半期、年間と乗ればさらにすごいことになる。

 書籍化コースだ。インセンティブなんてチャチイものではなく、印税がガッポガッポだ。


 まあ、月間、年間などは今はとりあえず関係ない。

 俺が語りたいのは日間に乗るための方法だ。

 

 この日間ランキング、一日に何ポイント得たかで決まる。

 それまでのポイントは関係ない。あくまで一日に得たポイントのみだ。

 だから、毎日継続して投稿するより、一日で一気に投稿しちまった方が断然有利だ。

 そのためにはそう、カクヨムですでに書いた作品、なろうにはまったく乗せてないある程度の話数があるものが必要なのだ。


 俺は逆だった。なろうでコツコツ連載していたものをカクヨムに持ってきてしまった。

 やり方がわかっても、もう時すでに遅しってやつだな。

 カクヨムオンリーユーザーこそランキングガチャを引く権利を持ってるってこった。


 だが、作品を一気投稿するときに気をつけなきゃいけないことがいくつかある。

 まずひとつ。新連載時にせよだ。


 なろうでは新連載が読まれる傾向がある。

 理由は良く分からないが、とにかくPVが多い。

 たぶん新着投稿から来てるんだろうな。

 新連載は更新に比べて数が少ない。そのぶん目に付きやすいんだろう。

 勝負をかけるのはこのときしかない。たった一度のチャンスだな。

 多くの人がこれを知らずに失敗する。


 だから一時期なろうでは問題になった。

 冒頭数話更新して人気がでなければ、すぐ捨てて別の作品を書くってスタイルが。


 そういう作者はとにかくテンプレを書く。読者が喜びそうな雛型にそったストーリーの作品だ。

 もちろん、中身はほぼ一緒。主人公の名前とスキルがちょっと違う程度だ。

 やることも、主要人物の属性なんかもだいたい同じ。

 読者もそれでいいんだろうな。

 なろう読者はなろうを読みに来てる。自分の求めている形だから安心できるんだろう。

 絵がない小説は読んでみないと中身がわからない。失敗した時に消費するエネルギーが他のコンテンツより圧倒的に多いからな。

 冒険するより定番商品をってなもんだ。


 でだ、ちょっと話がそれちまったが、新連載の第一話を投稿する。

 そのあとは一時間おきに投稿していくって感じだ。

 定期的に更新された小説欄に乗せて、読者に見つけてもらいやすくするためだ。


 小説家になろうはとにかく投稿数が多い。

 たとえ更新しても、次から次へとやってきた別の作品にあっという間にながされてしまう。

 だから一定間隔でトップに乗せ、とにかく露出を増やすんだ。

 そうやって、ランキングに乗るためのポイントを稼ぐ。


 しかし、投稿時には注意しなきゃいけないことがある。

 投稿時間だ。なるべくトップにながく留まる時間をえらぶ必要がある。


 なろうには予約投稿がある。指定した時間になると勝手に投稿してくれるシステムだ。

 それが、30分おき。0時、0時30分……といったきりのいい時間にしか設定できない。


 わかるよな。30分おきに予約設定した小説たちが押し寄せてくるわけだ。

 すごい数だ。濁流にのまれるがごとく自分の小説が押し流されてしまう。


 だから更新するのは手動。○時5分とか、ちょっとズラした時間に己の手で更新ボタンを押してやらなければいけない。

 濁流が過ぎたあとを狙うんだ。

 間違っても○時59分とか前にずらすんじゃないぞ。ビッグウェーブであっという間に沖に流されちまう。遭難間違いなしだ。まず見つけてもらえねえから。


 これを一時間。あるいは30分単位で繰り返していく。

 だから話数がたくさん必要ってこったな。


 だいたいそうだなあ。15話ていどは更新したい。

 それで運が良ければランキングの最後の方に乗るだろう。

 もし乗らなかったら?


 あきらめるしかねえな。

 この手法でダメならその小説が浮上する確率はほとんどないからな。

 ちなみに初日過ぎたあと連続投稿してもムダだぞ。

 ビックリするぐらい読者は増えない。たしかにPVは多少増えるが、肝心のブックマークも評価もほぼ変わらない。

 むだに話数を消費するだけだ。

 初日以降は一日一話をこころがけよう。


 ただ、この一日一話投稿も時間を選ぶ必要がある。

 手動更新でキリのいい時間を避けるのはもちろん、ひとの多い時間帯を選ぶ。

 すなわち通勤通学時間帯。朝7時から8時、夕方5時から6時だ。

 あとは昼めし時、12時から1時と、ゴールデンタイム、晩の7時から9時だな。

 このあたりを選択するのがセオリーだ。

 知ってると知らないとでは雲泥の差だ。必ず守ってくれよな。


 でだ、じゃあ実際にどれぐらいのポイントをとればランキングに乗れるかって話だが……


 日間ハイファンタジーなら70ポイント必要だ。どうにかしてここに乗せたい。

 ちなみに他のカテゴリーは駄目だぞ。

 日間異世界恋愛をのぞいて過疎ってる。

 ランキングに乗ってもあんまり読まれない。狙う必要はまったくないだろう。

 これはあくまで日間ハイファンタジーに乗せるための戦略だと思ってくれ。


 ちなみに、日間異世界恋愛は220ポイント必要だ。

 いま、もっとも読者が多いカテゴリーだ。

 こいつにはまた別の戦略が必要になってくる。

 なにより短編が多いしな。俺は詳しくないから別の奴に聞いてくれ。すまんな。


 このあたりが露出をふやすための基本戦略だ。

 あとは、いかに目にとまるかだな。

 いくら露出が増えてもスルーされては意味がないからな。


 じゃあ、次回、どうやって注目をあびるか説明したいと思う。

 ぶっちゃけこれが一番重要だ。

 これを守らないといくら頑張ってもどうにもならない。

 先走って投稿しないでくれよ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る