第八回 最終課題

 ネットワークやSNSの登場により、排他的かつ差別主義という怨念をかぶったナショナリズムと友愛と自由を旗印に共同体と言う名のリベラリズムに隔てられて分断という名の二極化された世界になった世界。

 当時発禁にされて幻のゲームとされた伝説のボードゲーム「統一革命」のPCゲームが裏の世界で有名になっていた。

 そのプレイヤーであるカトルはSNSでは有名なリベラル気取りである。その女とも男ともとれる中性的な容姿を隠すためにへたれオタクを演じていた。

 その中で彼は並み居る強豪を次々に破り、プレイヤーでは伝説としてかたり継がれていた。

 そんな中彼はネット記事をあさっていると、世界で自分がゲームで選択した謀略が現実の世界で実際におきている事を知る。

 最初は気にならなかったがやがて、その謀略が次々に成功していくうちに世界情勢が徐々に変貌していき、世界の均等は潰されていくことになった。

 そんな中検閲局の捜査官前園と滝柄がカトルの所に現れて、統一戦線のPCゲームのサーバーを管理するAIがネットワークにリンクして人々をコントロールしてる可能性があるという。

 やがて、かつての幼なじみであるミネルバと出会い、自分たちの世界に対する無力さから、自分を隠していたこと恥じる。

 そして、翌日二人は決勝の場で相まみえることになった。持ち前の謀略の数々で互いに一歩も引かぬ戦いを繰り広げて動画共有サイトの上位を飾るがそれが仇となり、検閲局に一斉検挙を受けてカトルとミネルバはテロリストの最重要容疑者として全世界に指名手配を受けてしまう。

 世界的なゲームのプレイヤーからテロリストに仕立てられた二人は地球の外に逃げるほか無かった。

 しかし、それこそAIの最終目的だった。二人の目の前に現れたAIは二人の養子を元にサブカルチャー向けのダークヒーローとダークヒロインを構成した。二人はシャトルに逃げようとしたがAIによって意識を奪われた心身共に二人と人々とAI自身が望むピカレスクに改造された。

 数日後,検閲局の人間が突入を開始した時に目の前にはへたれオタクとは見違えるほどの美しさと怪しさを持つダークヒーローとヒロインとなったカトルとミネルバ外た。

 二人は持ち前の頭脳で突入してきた警備局員達を翻弄し次々に宇宙空間に放逐していった。

 その瞬間二人とAIは小野が勝利を確信するに至った。

 

 数年後、世界は混沌と再構築の間にいた。ナショナリズムは今までの排外主義の利子を払われ諸悪の根源として糾弾をを受けた。

 一方のリベラルも自らの理想と現実の限界を突きつけられて何度も入れ替わった。

 そして悪のカリスマになった二人は黙示録の悪のような振る舞いで世界を創世していくのだった。


アピール

 最終概要と言うことで過去の課題に当たる「遊べ不合理なまでに」に偶然当たってしまいました。

 主人公とヒロインがボードゲームの決勝で対戦し、その戦績と過去のプレイヤー達の技術をAIによって埋め込まれて、最終的にAIによって作られたピカレスクダークヒーローとヒロインとなり二極化していった世界を破棄して世界を二人とAIの望む世界に変えていくストーリーにしました。

 因みに元になったゲームは台湾の『逆統戦』などの謀略ゲームを考えています。

 そしてAIによって人類が巧みに誘導されたりコントロールされるというありがちな部分も入れました。

 

 

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SF講座自主課題 第一回 @bigboss3

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