諦めるとか言ってんじゃねえ!!

高遠 彬

夢を叶えたい君へ

 時々もう何もかも上手く行かないんじゃないかって思う時がある。他人から正当に評価されず、背中を押してくれる人が誰一人として居ないと感じる時、何をしても喜びを感じられず想像を絶する無力感に苛まれる時、人生にはそんな瞬間が何度も訪れる。もう全てを投げ出して諦めてしまった方が楽なのではないかと思うこともあるだろう。でも君はここまで頑張ってきたんじゃないのか?激しい苦痛にも屈辱にも耐えて、何度挫けてもその度に自分の力で這い上がってきたんじゃないのか?なのに今度は”もう”降参するのか。夢を叶える人とそうでない人の違いは、途中で諦めるのか最後まで戦い抜くのか、この差でしかない。才能がない?時間がない?現実味がない?そんな弱音を吐いたところで君の何が変わると言うんだい。もしかしたら君は自分のことを人生の敗北者だと思っているかもしれない。もしそうなら君は大馬鹿者だ。自分の環境がどれほど恵まれているのか考えたことはあるのか?今日を生きる為に命を削って労働をしている人がこれほど世界に溢れているのに、何故君はそれほどまで傲慢になれるのか。十分な食事が摂れずに飢え死にしていく母親と幼い娘、戦争に巻き込まれ敵兵に拘束され散々拷問された後に絞め殺される青年、この世界には君よりも不幸な人間が居るんだ。それなのに君は何か失敗をしたら、まるで自分が世界で一番不幸な人間であるかのように振る舞う。少しは周りをみてみたらどうだ。それに君は本当の意味での敗北だって知らないではないか。何故なら人生で命を懸けて戦った経験が一度もないのだから。試合をしてないのに相手に負けることなんて不可能だ。全身全霊を込めて戦って、それが駄目なら死んでもいい、このくらいの覚悟を持ってみろ。このくらいの戦いをしてみろ。そうすれば必ず道は開かれる。時には泥土の中を這って進まなければならないこともあるだろう。でも服が汚れていた方がゴールした時にカッコいいじゃないか。少なくとも一つ確実に言えるのは、その汚れの分だけ君が人間として成長して、強くなって、夢に近づいているということだ。夢は諦めるためにあるんじゃない、叶えるためにあるんだ。振り返るな、立ち止まるな、ひたすらに前だけを見て走り続けろ。途中で疲れたら歩いてもいい、ただ絶対に歩みを止めたらダメだ。一歩ずつ着実に......夢に向かって進み続けろ。君にはそれができるはずだ。

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諦めるとか言ってんじゃねえ!! 高遠 彬 @Takoyakipan

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