世界滅亡ウイルスから救う俺

@ponnn

第1話 生と死

生と死


よく聞く言葉だ。

そんなの俺でも知っている


木枯らしが散る様を見つつ頬に手を当て肘を机に置き、ふと窓際に目をやる。


教師はチョークを走らせながら喋っているが俺には届かない。


勉強は出来るが考え老け込んで自分の世界に入っていた。


宇宙の始まりの生と死で頭がいっぱいだった。



(宇宙は1つの所に集まっていた。

今から150億年前ビッグバンによりこなごなに飛び散った。

そして飛び散ったものから色々な星が出来たとされている。)


億年数という途方もない時間を掛けて今の世界がある。

恐竜、原始人、海の生き物、あらゆる生物達が生まれ長い年月を掛け進化し適応してきた。


人間というカテゴリーはどこまで進化し続けるのだろうか?

その答えはまだ誰も知らない。 


人間の可能性は無限大に広がっているんだ!

心が踊る様に妄想が掻き立てられた。




毎日の繰り返しの1日のはずだった

あの日までは……

勉強の繰り返し、部活の練習の繰り返し、繰り返しくだらないだら話、食事、睡眠の繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り返しの連続。。。

そんな繰り返しが幸せだったんだなって焦るくらいにいきなり大音量で皆のスマホの音が鳴る。


【………】ドクッ。。ドク。。


心臓がキュッと絞られる様に緊張する音はどうも苦手だ。

地震?そう思いスマホ画面を開く



緊急速報

バイオ研究所から生物ウイルス漏洩

近隣の皆様は速やかに避難してください

環境保全地区夕常市


黒い背景に白い文字でそう書かれていた。

頭が真っ白になった。

しかし心臓のスピードだけ高くなるのがわかった


数秒が経つと理解したのか

皆手取り足取りバタつかせるように逃げた。

靴が脱げる者、転倒する者が出た



ぁああぁぁああ。



心境の水平すらままらないのに足が体が真っ直ぐ動くわけがない。


人、人、人

パニックの中僕は彼女の名を叫ぶ

春ーっ!その二文字しか出なかった


【………】悲鳴の中では声も届かず飲まれるのみであった。


春。。。






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