第1話 さらなる逸脱

最近、自分が普通の高校生活から逸脱した生活をしているんだと思ってしまう。

いいやしっかりと高校生とは思えない生活を現代進行形でやっている。

普通、この平日は学校の最寄り駅で降りるはずだが、その駅も今過ぎた。

なぜなら、今日は違い県外に目的地があるからだ。



そして次の日、一週間ぶりくらいの学校、しかし教室に入ってもクラスメイトの半分は事情を知らないので、俺がズル休みをしていると思われているようだ。

そんな中。

「おっはよ〜、藤井」

という声と共に後ろから肩を組むように細いものが絡みついて来て、俺は思わず少し重心が前にずれてしまった。

だが、こんなことはよくあり、俺はその声と行動で瞬時に誰だかわかった。

小学校時代からの親友の優希である。

彼はこのクラスで俺の現状を知る数少ないクラスメイトである。そんな中、彼はこんな話しを持ちかける。


「そういや〜。修学旅行のやつ、頼まれた通り俺らと一緒の班にしといた。詳しい話しとかは6時間目の時な」と言って彼は去って行った。


そして6時間目となり、俺はそこで初めて班のメンバーを知った。簡単に説明すると、カップル✖️2と陰キャ女子✖️1、俺という感じでの計6人の班だったが、俺は優希に1つ質問を持ちかけた。

「なあ、優希。この班もしかしたら残り物班だろう。」

「何言ってんだ。当たり前だろう。俺を除いて美男美女カップルと陰キャ美少女、そしてズル休み太郎と誰が組みたがるものか」

「ですよね〜。•••って誰がズル休み太郎だ。誰が。」

「そんなの、お前に決まってんじゃん。」

「おい、優希。その件については理由知ってんだろう。」

「知ってけど、そんなお前を俺の本能がいじってやれと言ってしょうがないんだから仕方ないだろう。」

「なんだと〜」

といっているが、実際の心情は悲しい気持ちでいっぱいだが、確かにこのメンツなら、自分の目の前でイチャイチャしてたりしてたら、イヤになると納得できてしまった。

しかし、新学年二か月目からあまり学校に来れない日々を送る俺にとってはかけがえのない本音が出せる場所であったのだ。


それから一か月後。

多分あれから、合わせて10回くらいしか学校には行けずに、修学旅行当日を迎えた。

目的地は石垣島。

途中、学校から空港まではバス。空港から石垣島までは、飛行機に乗っていた。

 席は班ごとでまとまっていたが他の班の人はバスと飛行機で別の人と隣になったりしていたのに対して、俺たちの班はほぼ自動的に決まっていた。

なぜなら、6人中4人(2組)はカップルだからだ。(ぴえん)

なので、俺の隣は学年一と言われている顔立ちと銀色のサラサラなロングヘヤーと透き通るような水色の瞳の陰キャ美少女の清水 美玲であった。


その後、約3時間のフライトを終え、しばらくすると、班行動の時間となり、俺は優希とその彼女と話しながら最初に行く予定だったフェリーにの乗り場に向かった。

すると優希が。

「あれ?なんかもうフェリー出港してね?」

っといい、一斉に班員全員がその方向を見た。

 結果、マジでもう出港してた。

 しかし、俺はこの失敗が少し感動的で良い思い出となっるだろうと思った。

 その後なんだかんだあり、なんとか次の便に乗ることができた。

そこではカップル組と単独組で分かれていたが、正直、俺にはさっきのトラブルの件で少々満足していたので、あまり気にしていなかった。



そんな中、水平線を眺めていたら、一筋の線が真っ直ぐこっちに向かっているのが見えた。俺は「あれかなんだ」と言わんばかりにその線を見ていた。するとその線がフェリーの下を行った瞬間『ド〜ン』言う爆発音と、共にフェリーの船体が2つに割れた。

その横で清水が勢いよく海面に打っていたのを見て、「あれはまずい」と思い、俺も海にダイブ、どんどん沈んで行く清水を抱え、海面に上がろうと泳いでいたが、俺のダメージも相当酷かったらしく、指先が海面からで出たと思ってから、自分がどうなっていたか、わからなかった。

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海の覇者と空の巨神 小林 太加 @rennsuto

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