この短編の主人公、まさに中学生のころの自分なのではなかろうか? というほど共感しました。しかし大人になった今でもこんな状態が続いていることを考えると、ちょっと恥ずかしくなる。そんな恥ずかしくて隠したいような想いを、美しく繊細に描きあげてくれた短編です。この作品が存在するということは、こうした感情体験をしてきたのは自分だけじゃなかったのかも知れないと、なんだか心強かったです。今回、感情が入りすぎてうまいレビューを書けなくてごめんなさい!それくらい心揺さぶられる小説でした。
誰しもが持っていた(持っている)大切にしたい瞼の裏にある自分の世界。そんな自分の世界を持つ人ならきっと主人公に共感出来る素敵な作品です。心情描写も丁寧で作品そのものにすぅっと引き込まれるようでした。一度筆を取った事がある人なら尚の事、最後まで読めば温かい気持ちになれること請け合いです!
大好きな本を読んで、登場人物に恋する主人公。その本を手に入れたくとも絶版で買えないどころか、永遠に離れることとなったとき、主人公はある行動を取る。ここにきたみなさんは、主人公の気持ちが良く理解できることと思います。どんな気持ちなのかは、是非読んで確かめてください!