2 恋に落ちた日
僕が
桜の青葉が作る
僕の視線に気づいた
「明智先輩は、文芸部の
「そうよ。参加は個人の自由だもの。人がたくさんいる場所は好きじゃないし」
しれっとした明智先輩の言葉に、僕は少しだけ腹を立てた。
「作品を良くするために、部の批評会に参加したのに……そんな冷たい言い方をしなくてもいいじゃないですか。先輩は、批評会に参加しなかったのに……」
「
明智先輩は、僕から目を
「ただし、それは大学の講義と一緒よ。卒業に必要な単位を得るために、
想像を絶する
「す……すみませんでした……」
こてんぱんに
「
「ああ、えっと……」
こちらから質問しておきながら、どう話を
「
「えっ、はい」
新入部員は五人もいたのに、明智先輩は僕のフルネームを覚えてくれたのだ。少しだけ心が
「羽柴くんは、猫にはアロマや
「はい……?」
「人間は、アロマなどに使われている植物由来の成分を
「へ、へえ……?」
「私がこの大学の文芸部の批評会に参加しない理由も、これと同じよ。私の身体には、赤の他人からの
僕は、
なんて
だが、違う考え方もできるのではないだろうか。ここまではっきりと自分の気持ちを主張できる人間が、僕の周りにいただろうか。少なくとも、この
「
どうせ恋が
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