第2話 謎の少女

「ん?」(なんか近づいてきてね?)


よく見てみるとうちの学校と同じジャージを着ている。顔はよく見えないが、体格的に女子だろう。


(てかジャージめちゃくちゃボロボロだな。まあ人とあんま関わりたくないんでここは素通りで・・・)


「あなたが!?」


「・・・え?」


最初は独り言かと思ったが、その力強く少し悲愁感のある言葉の矛先は、紛れもなく俺に向けられていた。


「やっと・・・見つけた。」


何かのイタズラかと思ったが、謎の少女の驚くほど整ったその顔は、わかりやすく安堵の表情をしていた。


(かわえぇ)


(できるならこのままお持ち帰りしたいが、間違いならちゃんと間違いと伝えなくては。)


「あのーもしかして誰かと勘違いされてませんか?」


「いや!絶対にあなたです!あなたは佐藤さんですね!?」


「いや違いますけど」


「あれ?聞いてた話と違うぅ?どうして・・・」


「ほら、やっぱり誰かと間違ってるんじゃないですか?」


「いえ、絶対にあなたです!」


(なんかめんどくせぇなコイツ!)

「俺はあんたと関わった覚えはない、俺があんたの求めている人物だって、何か証拠でもあるんですか?」


「それは・・・」


「それは?」


「それはあなたが私のはじめての相手だからです!」





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俺は異世界転生される方の住人でした。 @nobuyama

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