『おまねき童』

 地元ではこんな童のお話があります。『おまねき童』という妖怪で、居場所を失った座敷童子がなったり、幼く亡くなった子供がなるもされているものです。『おまねき童』は「おーいでおいで」と声を掛けて、手招きしてくるのです。『おまねき童』の返事に応えてはいけません。童の顔と目を見てはいけません。どこかに連れ去られます。彼らは寂しいのです。寂しくて呼ぶのです。

 どこに連れて行かれたのかはわかりません。一つだけはっきりしているのは、『おまねき童』に連れていかれた人間は帰ってこない。二度とこの世に戻ってこれなくなるのです。



『おまねき童』

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