第26話 夜空の下で

あお「練習疲れたー!」

せな「おつかー、久しぶりに全力で動いたね」

あか「うちらももう一番上やからねぇ・・・」

あお「たっくんもあいちゃんもいないから今日は余計やりづらいよ・・・」

せな「しょうがないよね。あいちゃんは保育園だし、たくみんはすぐ帰っちゃったから」

たく「噂をすればなんとやら」

あお「わ!!たっくん!!(´。>ω<)ぎゅ〜っ♡♡♡」

あい「きゅぴ〜!せなねーねー!」

せな「どうしたの?制服も着ないで戻ってきて」

たく「ほれ、飯。2人で作ってきた。あいちゃん迎えに行って帰ったら、まだテメェら帰ってこなかったから軽いおにぎり作って食わしてやろかと」

あい「ねえね!!あしょぼ!!」

あお「あいちゃん・・・!」


あいちゃんとたくみが戻ってきて、私たち3人はふたりが作ったおにぎりを食べたあとに練習を再開した。目の前に「推し」がいる以上、いつもより少し気合が入ってたかもしれない。


部活での練習が終わって、珍しく19時解散となった私たち。気づけば3時間、みっちり本気で練習していたみたい。


あお「なんかユニフォームから着替えるのめんどいなぁ・・・」

たく「んじゃ着て帰れよ。どーせお前のことだ、家でもやんだろ?」

あお「たきゅみにひっつくー♡」

たく「ばーか」

せな「愛央ってほんと、たくみ好きだよね」

たく「お前ら3人俺のオタクなくせに」

あい「たったー、ごはんいきたい」

たく「飯!?あぁまぁいいけども・・・」


さすがに夜の7時にもなってお腹が空いたあいちゃんは我慢ができなかったのか、たっくんにそう言ったの。駅前のファミレスに5人で入るというこの時間にしては大迷惑な気もするけど・・・。


たく「男1に対し女は4か・・・キャバクラじゃあるまいし。まったく」

あお「座るところどうする?」

たく「あいちゃんは俺の膝の上に乗せるとして・・・」

せな「私と明里奥行くよ」

あお「あたしたくみのよこでいいの?」

たく「よせ」

あい「あーあー!」


結局、うちらは奥に瀬奈と明里が座って手前にたっくんを押し込んだ上で囲んだ。

ごはん代はすべてたっくんが出してくれて、満足感を感じてた。


夜、明里と別れてから家に帰ると、あいちゃんと瀬奈がすぐに寝てしまった。うちはたくみを呼んで、近くの河川敷へと出かけた。


たく「んな時間にあにしたんだよ」

あお「たきゅみにね・・・相談したいことがあるの」

たく「は?俺に???」

あお「うん・・・」

たく「チアのこと?」

あお「そうなの」

たく「はぁ」

あお「愛央、チア部の部長を任されることになるかもしれないの」

たく「はっ???」

あお「でも、どうしたら部長になれるか考えちゃって・・・」

たく「なんかお前らしい悩みだな」


たっくんはただずっとうちの話を聞いてくれた。毎日5km走っているたくみを、そばでずっと見てた私の気持ち、たっくんは理解してくれると思って口を開いた。


あお「ひとりぼっちで考えて、練習メニューとか考えなきゃって思って」

たく「・・・馬鹿じゃねーの?」

あお「えっ・・・」

たく「何のために俺がいるんだよ!!」


To be Continued...

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