おおっと唸る、一つのことに詳しくなれる王道ラブコメです。
主人公の若生颯太くんは、新しい教室で颯爽と輝くギャル――ここ大切です、ギャルの吉沢愛梨さんとボーイミーツギャルする訳です。
まさに華麗なる遭遇と言えましょう。
先ず風貌や雰囲気から入り、それから、彼女の秘密に触れることになるのです。
彼女の百合百合しいご趣味だとか、成績があっかーんな所だとかは、恐らく若生くんにとってのみならず吉沢さんにとっても無問題な所なのでしょうね。
そう、お馬さんぱかぱかが問題なのですね。
恋愛一辺倒どころではないのです。
若生くんのモブキャラコンプレックスから脱する成長物語よりも、私も競馬ものが好きだったりしますので、そこに惹かれないと言えば嘘になるでしょう。
古いゲームから、大ヒットダービースタリオン、アニメでズキュンなウマ娘ちゃんまで好きやと夫の隣で叫びたい感じです。
かく言うゲームは夫と同じだったりしますが。
あら、いやん。
因みに方向音痴のあの娘が好きだったりしますね。
吉沢さんの他に、野々宮葵さんと言う、カクヨムにおける栞を持たせて本に挟む仕草が似合いそうなお嬢さんナンバーワンっぽい素敵な方に何を隠そう、隠せない想いがあったりなかったりな所もうずうずいたします。
競馬用語集も併設されておりますので、別館の方でご覧になれます。
私もURLからお邪魔いたしました。
作者様は奥深い。
私もね、むかーしむかしの或る日のことじゃった。
ギャル、ギャルだと煩い男性がおっての。
色々あって、結婚しましたよ。
タイトルとエピソードタイトルにギャルの文字が入っているのには、深い訳があると思います。
それでなければ、作者様は、計算で書かれております。
いずれにしても、特筆すべきは、等身大の人物が絡み合っている点が素晴らしいと思います。
以上には個人の感想が含まれますが、楽しく拝読できると思います。
是非、ご一読ください。
主人公の男子高校生・若生颯太は、どこにでもいるモブ生徒。ひょんなことから校内でも屈指の美少女ギャル・吉沢愛梨が、自分と同じ競馬オタクだと知ってしまう。共通の趣味で繋がった二人は、次第に距離を縮めていき……、陰キャ主人公と陽キャヒロインの学園ラブコメです。
愛梨はギャルだが男嫌いでむしろ百合好き。一方の颯太はギャル系よりも清楚系が好き。
普通なら交流が生まれなさそうな両者ですが、競馬の話題になれば馬が合うという表現が相応しいディープな競馬トークの嵐に圧倒されます。
話が盛り上がるあまりお互いに接近しすぎて、ふと我に返って相手を急に意識してしまう二人の関係が初々しくて悶絶しそうです。
そのまま結ばれてハッピーエンドとはいかず、颯太はクラスメイトの清楚系な野々宮さんに片思いをして、野々宮さんは颯太の幼馴染みの蓮のことが好きで、蓮は愛梨が好きと、複雑な四角関係を構成していく展開が一筋縄ではいかない。
四人の少年少女のうち、果たして恋を叶えるのは誰か。まさに恋愛ダービーマッチ。皆さんも勝者を予想してみてください。
(「馬のいる日常」4選/文=愛咲 優詩)