陰キャな俺、異世界ならきっと人生をやり直せる..はず
Yamatoya
第1話 二つの世界
(うるさいなぁ...こっちは早く帰って夕にご飯を作ってあげなきゃいけないのに...)
俺には今年で8歳になる妹がいて、俺は八村慎斗現在高校2年生、両親2人が事故に遭いこの世を去って以来妹の面倒は俺が見ている、だから今日も早く帰らなきゃいけないのに何故か救急車が俺の周りに止まり、所々から悲鳴が聞こえる。
(何で俺は地面に倒れているんだろ?そして歩こうにも足の感覚がない、俺はさっきまで横断歩道を渡っていた筈なのに...)
俺は不思議に思い、首を左にずらして自分を確認する、そこに広がっていたのは自分の胴体からは臓器が出ており遠くの方に足が見える、おそらく横断歩道を渡っている最中車に轢かれ、体が真っ二つになったんだろうと意識が朦朧とするなか何とか理解できた。
(あぁ、俺死んじゃうのかぁ...もっと友達と遊んだり、恋愛とかもしたかったな....)
遠くの方から夕が走ってくるのが分かる、おにいちゃんと何度も何度も叫び泣きじゃくりながら
(夕...ごめんな..お兄ちゃんはもう...)
視界が黒く染まり、俺の人生は終わりを迎えた....
次に目を覚ますとそこは白い世界だった、音もなくただ永遠と白い世界が広がっているだけだ、自身を見てみると前と変わらずな格好、足もしっかり胴体とくっついていた
「俺、死んだのか...だとすると此処は天国か?本で読んだのとはだいぶ違うな、天使もいなければ特に地獄や天国を決める神なんかも居ない。」
周りに何かないかと、歩き回ってみるもただ虚しく自分の足音が響くだけだっった、本当に何もない白い世界。これから俺はどうすればいいのかと途方に暮れていると空から大きな一本の光の柱が降ってきた。
あまりの眩しさに目を瞑る、光が収まり目を開けるとそこには1人の女性が立っていた。
肌は白く透き通り、髪は銀髪で腰まであろう長い髪、服装は随分普通の格好をしており白いシャツに、茶色のズボンで大きな胸、
そして謎に神々しい光を纏っている、俺は瞬時にこれが神ということを理解した。
「よっ、随分とこっちにくるのが早かったな。車に轢かれるとは不運なこった、まぁお前の人生つまらなかったから私としては最後に面白いものが見れてよかったよ」
神にしては随分とラフな格好に口調、想像してた神とは違い驚くき随分と失礼な人だなぁなんて思いながらも、気になることがたくさんあったため聞くことにした
「失礼ですね..その感じだとあなたは神様でここは天界、それで俺が死んだから姿を現した...そういうことでいいんですね?」
そう自分が状況整理をし、神様に伝えると神様は驚いた様子で
「死んだ直後だというのに随分飲み込みが早いな、大した奴だ。
お前が言った通りここは天界で私はお前担当の神リアだ。
今後はリアと呼べ、んでこの天界にはあるルールがあってな
死んだら担当の人間のその後を任される、それを決めに来たって訳だ」
そういうと、一枚の紙を渡してきた。その紙には死んだ人間のその後!と書いてあり箇条書きでつらつらと丁寧な字で色々書かれていて、中には虫に転生とか水に転生とか色々ある、水に転生ってどういう意味だよこれ...
紙をまじまじと見ていると神様もといリアが顔をぐいっと近づけてきた
ちょ、色々と当たってるんですが...!?
「んー、顔は意外と整ってると思うんだよなぁ、これでモテなかったのが不思議なくらいだ。よし、お前は異世界に転生させよう」
リアはまるで名案だというように腕を組みうんうんと頷いている
「え、勝手に決めないでくださいよ!?それに異世界なんてある訳...いや、天界があってリアがいるなら異世界があってもおかしくないか...」
「そーいうことだ、んまぁここで私が説明しても意味ないだろうし、面倒臭いし..ならうより慣れろっていうだろ?んじゃそうことだから早速行ってもらうか」
「ちょ、いきなり何言って....!うわぁぁぁぁ!?」
すると、地面に黒い穴のようなものが出現し真っ逆さまに落ちる
「んじゃ、行ってら〜」
「もっといい転生方法はないのかよぉぉぉ!」
俺の主張はリアには届かずあまりの恐怖に俺は恥ずかしくも気絶した
「ん...此処は....?」
周りを見渡すと随分と背の高い木々、地面に生い茂っている草
どうやら此処は森のようだ
(そうか、俺リアのおかげで異世界に転生したんだっけ...)
改めて実感し自分の手元をみると一本の少し紫がかった刀と一枚の紙が置いてあることに気づいた
『どうやら、無事に異世界に来ることができたようだな。ここは町外れの森アルミナーテだ、この手紙が置いてあった方角に進めば王都、そのまま南へいけば亜人たちの村シンタリオンがある。王都には色々あるがお前はまだこの世界のことを何も知らない、先にシンタリオンに行くことをおすすめする。まぁとはいってもあまり難しく考えなくていい。ゲームと大差ないからな、ステータスが見たかったら心の中で念じろそうすれば見えるようになる。一応初期装備として武器は置いてあるお前らには馴染み深い刀だ、服装も変えてあるからその面は心配しなくてもいい。お前の異世界での生活がうまく行くことを切に願う リア』
随分と丁寧に色々書かれている、リアは意外とぶっきらぼうに見えてこう言うところはしっかりしているんだなぁとそう思った。
「随分とお人好しな神様だな...じゃあリアの言う通り南に進むか、流石に異世界人ってバレたら大変なことになりそうだし。」
リアから貰った手紙をポケットにしまい、地面に刺さっている刀を抜いて腰あたりにつけ南へと進んでいった
陰キャな俺、異世界ならきっと人生をやり直せる..はず Yamatoya @asuriaR986
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