24 黒池財閥の闇を暴いた、馬淵佳鈴、黒池野風は打たれ重傷を負いましたが、九死に一生を得ました。

 黒池財閥と、暴力団の関係性について。


 調査書。


 犯罪者集団の実態について。


 レポート。


 売られた子供の今後と人権について。


 買った人間の情報は何処が情報もとか、又人身売買の実態について。


 調査書。


 調査一。


 黒池エロ動画館のエロ動画に映っているのは、私では無いのか。


 この動画の私は犯されている。


 間違いない、黒池は、私をあんな目に合わせた極道の元締めなんだ。


 許さない。


 あの組合だけは必ず牢屋にぶち込んでやる。


 黒池エロ動画館。


 この館の操作に、屈強な男性警官が行くことになった。


 その警官によると、その館はアダルト動画の撮影所で、有名なアダルト動画監督が、女優を撮っていたとの事であった。


 男性も目をそむけたくなるような卑猥な現場であったと、その男性景観、小泉 真澄は述べた。


 そして調査の結果。


 確かにこの黒池が、ギャンブル娯楽リゾート統合施設の社長、また財閥の長がこの闇の極道の棟梁であり、実質支配しているのだと突き止めた。


 やはり、あのカジノは、もう完全に黒池の息がかかっていたのだ。


 更に操作の結果、政府つまり国の、総理大臣、大統領、長はこの事を黙認しているというのである。


 この事実に我々警察は激怒し、呆れて物も言えなくなった。


 此れで手詰まりとなったのだ、国が相手ではもはや勝ち目はないだろう。警察とは言えど、国に逆らえばどうなるのかくらいは容易に想像が出来た。


 警部も、恐ろしいと、驚いて、この組織の黒幕に気付いた事。


 この事件に関わってしまった事を呪い、後悔した。


 が。もう国と闘う決意を決めたのか翌日その一連の事件を、一般向けに公開した。


 信じてもらえるかどうかは分からないが、此れが唯一彼の出来る抵抗だったのだ。


 今思えば、如何して私は、あの時きゃあああーーー助けてええええーーーと叫ばなかったのだろう。


 ガムテープで口を塞がれていたカラか、如何して身籠った時に、その子を殺して終わずに、三十人も生んでしまったのだろう。


 如何してのうのうと生きているのだろう。


 罪の意識で死んでしまいそうだった。


 子供が、お腹の中で私の暗い心に気付いて、暗い子に育ちはしないかとびくびくしていた。


 子供は売られたがその度にいい人に出会えますようにと祈り続けた。


 苦しい。


 生活だった。


 私はそういった、生活の内容を、黒池の闇をネットに公開した。


 其れは大きな反響を呼び、瞬く間に世界中に広がった。人身売買の悪が明るみに出たのだ。


 子供の生まれない家庭や、レズの家庭、ゲイの家庭に、子供を売って儲けていたのだ。


 また、金持ちの家の、遊び道具としても売っていた。


 そういった、世の中の闇が、その真実が、明るみになるのだ。


 ざああ見ろ。


 黒の池。


 しかし、恐ろしいのは此処からだった。


 何も黒の池だけが悪いのではなく、その黒の池の傘下のグループ、闇寺や剛崎等も相当なもので、其れをまとめ上げて闘争が起こらないよう平定していたのが、あの黒池だったのだ。


 その為に政府は黒池に賄賂さえ垂れ流し、問題を隠ぺいしてきていたのだ。


 其れに、ある国は、黒池の傀儡となっており。


 国の最高責任者が、黒池のスパイに入れ替わっているという。


 その情報は極秘のもので知っている人間は、一部の政府の重要人物と国の有能な諜報員のみであった。


 「どうして、こんな事になったのか。」


と黒池 野風はいった。


 こんな事に成れば、もう完全に黒池に未来はない。


 遂に黒池の闇の取引が明るみに出てしまったのだ。


 闘争が起きる。


 野風はそう予言した。


 此れ迄は黒池が馬鹿の掃きだめであるこの業界を仕切っていた。


 しかし、ボロを出して、信用が落ちてしまったいま、黒池を凌ぐ勢力は存在しない、確実に王者の座を巡って殺し合いが起きる。


 「何て、事をしてくれやがる。」 


 野風は、国の偉い人間に相談を持ち掛けた。


 もう終わりだ。


 確実に大きないざこざが起きる、此れも全て私の責任だ、連中の棟梁で在りながら。管理が行き届いていなかった。


 「此れで、我々、国家の信用もガタ落ちだ。御前には事態の収拾に強力してもらうぞ、野風。」


 「分かっております。」


 野風はまず、組の人間にお願いしにいった。


 謝りに回った。


 しかし、何処の組の人間も、此れで食い扶持が潰れた、商売の手立てを明るみにされた、もう、我々も御終いだ。


 しかし、何処の組が一番なのかは決めなければならない、流血は必至だ。


 とのことであった。


 野風は、一騎打ちで大将の一騎打ちで勝負を付けて、なるべく民間人を巻き揉まない手を、推奨した、が、次の瞬間背後から拳銃で撃たれて死んだ。


 死ぬ時彼は、やっと死寝ると思った。


 此れ迄、散々悪い事をしてきたんだ、死んで当然だ、死んでもいい所には行けないだろうなと思った。此れまでしてきた事が走馬灯の様に駆け抜けていた。


 運ばれた先は、手術室だった。


 体銃だ縫われていた。痛みが無かった。


 どうやら、死なせてもらえなかったらしい。


 優秀な組織の医学士、外科医、狂先 手元が、私の遺体を改造手術しているのだ。私の意識は恐らく、脳内データの取り出しによるものだろう、死んだ直前の記憶が無いのもそのためだ。


 痛覚がない。


 恐らく取り除かれたのだ。


 一体誰が私を打ったのか。


 この事が明るみに成れば、黒池とその組とで必ず闘争が起きる。


 危なかった、この手術が成功すれば、何とかその事態だけは収拾できるだろう。

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