果てしなく残酷で、汚れた世界 作者が2020年に書いた、小説になっていない問題作、読んでみると、自分が書いたとは思われないほど天才的で驚いた、絶賛と激怒の嵐!!!
9 童貞セックス体位専門家 井原空助の悩み。
9 童貞セックス体位専門家 井原空助の悩み。
夫婦がいた。
天気のいい日に、夫婦は外で日を浴びて、話していた。
その、夫婦はもう随分長い様に見えた。
長い年月、の付き合いに見えた。
女は、結婚相手を妥協で決めるというが、此れは、自分の生んだ子供を、別の男と育てるという、人間の女の、遺伝形質らしい。
つまり、子供は別の優秀な遺伝子を持った、親の父親のもので、その子育てを、別の男に手伝わせる為に、女は一づな男と別に付き合うのだ。
妥協で決めた結婚。
お見合い。
結婚。
そう。
強制的な結婚で、こう長く続くのだ。
夫婦なんて言うものは、そういったもので、子供が出来れば厭でも別れにくくなり、子供の為と言って、親は協力せざる終えなくなるので、その依存関係を築くのだ。
全くこれが、生物学的にも正しいのだから、厭になる。女は罪だというが、其れは、こういった処にもあるのだ。
子育てを手伝ったその男の惨めさも考えてみろ。
僕は悲しくなるね。能力の高い人間には自然と女が集まるのだから。
女だけでなく、人が集まるのだから。
生まれつき優しい人間何ているのだろうか。
生まれつきの悪なんてあるのだろうか。
全くこの辺りは、分からない。
生まれつきの殺人鬼、犯罪者的考えを持った人間があるとすれば、その人間は何のために、犯罪を犯すのだろう。
理由もわからず、生まれつきの殺人衝動、犯罪の心を止められずに、ものを盗み、悪徳な行為をする、此れは、人間を性質なのか。
僕には分からない。
が、悪を植え付けられた、魔が差した人間はそうなるものだ。
親の怒りを継いでいるのかも知れない。
し。
何処かで理不尽にあって、悪に転じたのかもしれない。
経緯はどうであれ、簡単に人間は悪にだって善にだってなれる。優しい人にだって、冷酷な人にだってなれる。
病気の人が放っておけない人が居たとして、困っている人が放っておけない人が居たとして、その様な人助けをせずにはいられない、根っこからのよゐこが居たとして、その人は、嘘偽りないよゐこで、もう、何も言えないよゐこ、悪意の欠片もないよゐこで、そういった人間は、如何してよゐこであろうとするのだろうと不思議に思う。
よゐこで或る必要なんて無いのに。
偽善者にしか見えない。
それだけの人のいい善人にさえ、悪性があると僕は考える。
「童貞の癖に、性の九十六手とか勉強しててばっかみたい。」
女軽蔑の目で空助を睨みました。
「この童貞が。」
女は、童貞である事が面白いらしく、彼を愚弄してきました。
「失礼な。経験が無くても、君みたいなおたんこなすよりは、性の知識があるよ僕は。」
「きっもーい。」
「きもいとは失礼だな。九十六手を丸暗記してるんだぞ、僕は。」
「うわっ。ひくわー。そんなん知ってても童貞は童貞じゃないか。」
「僕は、人体の仕組みも熟知してるんだ。」
「あっそ。だから何?。一生童貞で終わったら?。」
「しかし、君。僕は変態や、変わった性癖がある訳では無いんだよ。僕は、仕方なくこういった事もあるのかと、教養程度にこんな、訳の分からない性の勉強をしているだけだ。」
そうだ。
誰がこんな事の勉強がしたいか、もっと高貴な学問がこの世にはたくさんあるのだ、しかし、この分野は、知っていないと馬鹿にされる、言うならば夜の営みの仕方位知っておけっていう話だ。
僕は一生することは無いだろうが、知っていれば、話についていけるのだ。
「詰まんないの。じゃあ。性の快楽は知らない訳だ。」
「要らないね。そんなものは。」
「幸せになれないぞそんなんじゃ。」
「不幸せでいいね。そんな低俗な行為に興味は無いんだ。只、研究分野として、こういったセックスの方法があるのかと研究しているだけだ、自分が被検体になる必要はない、別の人間で幾らでも実験出来るし、その結果が本にまとめられているのだから。」
「本当に、つまらない人なのね。何の感動もありやしないわ。」
「感動何て必要ないよ。生体実験だ。観察だよ。理科の自由研究だ。」
「けれど、まあ。私も過激なのは抵抗があるわ。あの逝かれた奴らは、病的よ。あれは悪い風潮ね。」
「性的倒錯者の事だね。対物擬人化共感も悪の思想だ。ああいった変質者は、取り締まって、置くべきだ。」
「そうねえ。うんこを食べたり。鞭や棒で叩いたり、キャンドルを垂らしたり。あれはバカのすることだわ。smプレイとか、獣姦なんてあ、気色が悪くて胸糞わるくなるもの。」
「よく知っているじゃないか。マニアックな性交を。しかし、まあ。あれはいやになるねえ。逝かれた人間のすることだよ。僕はそういった動画を見るたびに、バカにしてるんだ、よくまあ、こんな事で感動出来るものだとね、只の人体じゃないか。其れに、苛めたり苛められたりして、興奮して、性欲と其れが結びつくのが、汚らしくて、もうこういった人間がいるのだと、恐怖し、落胆したものだ。」
「人間の人権やら、徳やらの何もない、見てるこっちが、苦悩させられるよ。」
「其れで興奮出来るんだから、異常なのさ。性的倒錯は悪だ。正しい知識さえあればいいんだよ。」
最近の、性に関する思想はいかれている。
これも、正しい知識が無いからだろう。
変態ビデオなんて言うけれど、あれはやばすぎる、取り締まっていいくらいだ。こういった物は無意味で其れをみる位、そんな動画より、体位の勉強でもした方がいいんだ。只過激なだけで何の勉強にもならない。
医学の解剖書で生殖器の勉強でもした方が為になるし、感染症の予防にもなる、全くあの業界も、猿の様な男や女を食い物にしてよく稼いでるよ。
「なるほどねえ。貴方が童貞な理由がわかったわ。」
そういって、神林 香保子は、病的な性思考を否定するようになった。
「僕は人殺しよりもこういった、性的倒錯による、性行為、smプレイなどの方が罪が重いとおもうんだ。」
「殺人が最も良くない罪よ。死ななければ命はあるのだから。」
「いいや。間違ってるよ。殺すのは恨みがあって、死んでほしくて仕方が無くて殺すんだ。此れは綺麗だ。しかし、性的倒錯による性行為は汚いし、徳が無さすぎる。」
「確かにそうだ。」
「重い罪なんだ。こういった、性交が普及していること自体が。」
「少子化の原因はこういった処にもあるんだ。こういった間違った性交が普及しているからダメなんだ。」
そう。
知っているのだ。
この世界は腐っている。
正しい科学的知識さえあれば、異常性欲が誘発されることなどなく、理性的に対応できるというのに。現象に過ぎないというのに。
「此れこそが、悪だ。」
「そう悪。」
「最大悪は、此れなんだ。」
性欲。
此れは悪。
まさに、性欲ほど、悪性の者はない。
これに打ち勝つためには、修行が必用だ。
そうして、この悪から逃れるしか手はない。
理性によって欲を操作する。其れが出来た上でしか、行動してはならない。
自分と向かい合い、行動するのだ。
悪の思想に呑まれないように、強い自分を持ち、尻軽女ども、や、やりちん男、異常性質の人間を、淘汰し、徳と仁、愛に基づいた、哲人となるのは、もはや人類の、人間のリビドーではないのか。
子供なんぞ、残す必要もない。
井原 空助はそう考えていた。
しかし、僕みたいな子供を作らない人間が世界に溢れ還ったら人類は滅亡するだろうと思った。
其れも悪くないと思う。
自分の世代で人類は断絶して、機械による、知能がこの世界を管理し、統治する時代がくればよいのだ、人間の時代何ておわってしまえ。
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