第4話 おにいちゃん!
「おいおい!大政凄くね、まだ自己紹介しか投稿して無いのにもう登録者がこんなにいるぞ!」
「あ~?朝からうるさいぞぉ、俺んちに来るはいいけど事前にいってくれよ。俺普通に寝てたんだが?」
「それは普通にすまん、大政だからもう結構前から起きてると思ってた」
「俺だってたまには夜更かしぐらいするがな」
たまには、と言っていたが目元には薄くクマが出来ていた
「疲れてんならちゃんと休めよ、体壊したらサッカーの試合出れんぞ」
「俺は優秀だから晩年レギュラーなんでね、数日くらいいいんだよ」
「とても、優等生の言葉じゃねぇよなぁ!優等生!」
そう、こんな奴でも成績は常に上位、サッカー部で入部してすぐにレギュラー入りするなど、無駄にスペックが高い。まぁ、こんな感じで俺と会話するときだけはただの、普通の高校生だ
「それにしてもなんでだ?事前告知PR無しでやったのにこんなにのびがいいんだ?」
「どっかの優しい有名人が拡散してくれたりとかじゃね?」
「いやいや、しんじゅさんが拡散してくれたとしてもファンの人がVtuber好きとは限んないじゃん?」
「いいんだいいんだ、そんなことは気にしなくても」
「ふーん、ならいいか」
親友の顔が一瞬にやっとした気がするが気にしないでおくか
「おい、まさかそれだけのために俺を起こしたのか?」
「うん、すまねぇ」
「おいおい…こいつマジかよ」
「まじですまねぇ。まぁ暇なんよ」
「結局暇なんかよ!」
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結局大政はサッカー部の練習があったらしく、少し話したあと学校へと向かった
「いや~どうしよっかねぇ!暇だわ!」
正直、大政に驚きを共有するためにただ家を飛び出したの正直やることがない
「真希ねぇにちょっと小遣い貰ったけどどうしよっかねぇ、ゲーセン行くような金の残高もないし」
近くのラウワンに行ってスッポチャやるには少し足りないし、音ゲーやるには恐らくすぐにお金がなくなる、さぁて、なにしよっかなぁ~
「あ…祐介さん、こんにちは」
「お!綾音さん!おひさです!今日は音ゲーするの?」
「い、いやぁ~暇だったので散歩してたらたまたま祐介さんみつけたので」
目の前にいる女性は綾音さん、たまたまゲーセンの音ゲーに収録されてたVtuberの曲をやってるところを俺が見つけその時一人で来ていたこともあり、一緒に音ゲーをやらないか誘ったのが切っ掛けで仲良くなった
でも、身長が低いので一緒にやってると兄弟だと間違われることがしばしばある
「暇なら一緒に遊びませんか?俺マジでひまなんだよね~」
「え…?」
「ちょっと待って!嫌ならいいんだよ!」
「い、いやぁ。めっちゃ今私いきたい場所があるんですよ!でも、一人じゃ…」
あ~理解した。めっちゃいきたい場所あるけど一人だと入りにくいやつね、あるわ~
「そういうことならいいよ~一人じゃ行きにくいところ俺もあるもん」
「ありがとう!私一回いってみたかったんだよね!」
すっごい目をキラキラと輝かせて勢いよく飛び付いてくる綾音さん
「あの兄弟なかいいね~」
「まじで羨ましいわ~」
まわりにいた俺とほぼ同年代の集団に羨ましいわ~と言われていることに気付いたのか俺に抱きついたまま顔を赤くしていた
「綾音さん気にしなくてもいいよ全然」
「よし!行こ!『おにいちゃん!』」
「え、ちょ、ちょっとえぇ?」
仲のいい兄弟に見られて頭がオーバーヒートしたのか、何故かお兄ちゃん呼びされてしまったが、それを気にするまもなく手を引かれて一軒の店に連れていかれるのだった
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「あ、あの…すいませんでした!」
「いやいや、いいよ。どうせ暇だったんだし、それにしてもいきたい場所ってカラオケだったんだね」
「はい…一回行ってみたかったんですけど一人だとすっごいいきにくかったんで助かります!」
そのまま手を引かれてつれていかれた先は至って普通のカラオケだった
それにしても今の高校生ってカラオケ一回くらいはいったことあると思ってたけど
「あ!すごい!テレビだ!画面おっきい!そしてマイクだぁ!」
「本当にカラオケ来たことなかったんだね、俺始めてみたよカラオケ行ったことない人」
「いいじゃないですか!悪いか!」
「悪くないんだけどさ、もう今更だけどタメ口でいい?年同じなんだし」
「いいよ!でもね!私のことをチビだって思うのやめてね!」
「いや、思ってないんだけども」
「む、そうなの?じゃぁいいや。これどうやって曲を予約するの?」
マイクにあ~とやりながら聞いてくる、ニンジンを持ってるウサギみたい
「これ、タブレットあるっしょ?ここを押して…」
「ふむふむ」
こうして綾音とカラオケで歌うことになったのだった
その時、店員の間ではなかのいい兄弟が来たと話題になっていた
推しが引退してしまったので友達になぐさめられたらVtuberになりました 公認焼き土下座師 @toufunokamisama
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