第2話 僕はモブであいつが主人公のはず
遡ることある日の昼休み
「おいパン買ってこいよ、陰キャ」
そう言ってパシってくるのは同じクラスのカーストトップの甲斐田だった。
「ごめんお金が無いんだ。今日は勘弁して欲しい」
「は?口答えすんなよ」
そう言って
二人と話し始めたのはその時ぐらいだった。
「随分ときつそうですが保健室について行きましょうか?」
隣の席の白田さんが優しく話しかけてくれる。
「大丈夫。それと僕に話しかけない方がいい。白田さんも巻き込まれたら嫌だから。あ、」
「それはどういうことでしょうか」
甲斐田のいじめは陰湿で周りには知られずにやっていた。僕も白田さんを巻き込むのは本意ではなかったため、その事を話してはいなかった。だがうっかり口を滑らしてしまった。
「誰にそんなことをされているのですか?
答えてください」
「いや、巻き込みたくないんだ」
「ですがその様子だと暴力まで振るわれてるのではないですか?そのようなこと見過ごせません」
「本当にいいから放っておいてよ!」
僕は二度と関わらないように強く言い放つと
保健室に向かう。本当に巻き込みたくないから。そして、惨めな自分を見て欲しくない。
保健室に向かう途中に黒井さんと会ってしまう。
「どうしたの影出、お腹押さえてどこ行ってるの?」
「あ、朝からお腹がい、痛くてほ、保健室に」
僕はギャルが苦手なため、独特な話し方になってしまう。
「じゃあウチが着いてってあげるよ暇だし」
「ひ、暇ってい、今から授業がは、始まるけど」
「いーのいーのじゃあ行こう!」
「え、えーと」
ギャルの迫力のフットワークの軽さに翻弄されながら保健室に一緒に行くことになる。
「失礼しまーす。あれ?先生いないね。しょうがないウチが手当てしてあげる。ウチのママ看護師で応急処置ぐらいなら教えて貰ってるから
「いや、ちょ、ちょっと痛いだけだから。寝てれば治るから」
僕はみっともないのと恥ずかしさから拒否する。さっき自分で確認したが痛々しいほどに青くなっていたから、こんなものは見せたくない。
「でもめっちゃ苦しそうだし。やっぱ見てあげる、はーい服を上げてくださーい」
「あ、ちょっとやめ…」
「え、何これ」
黒井は看護師になりきってからかいながら服をあげるとそこには痛々しい青あざが広がっていた。
「ねぇ誰にされたのこれ。ウチこういうの許せないんだよね」
怒りを
僕はそれに答えることが出来ない。
「もしかして陽介」
「ビクッ」
僕は心当たりのある名前を瞬時に当てられ驚いてしまう。
「やっぱり、なんかあいつウチの前で影出がなんとか、って言ってたんだよね。まさかいじめてるなんて」
「いや、違うんだ。ち、違うからもう大丈夫だから帰るね」
僕は慌てて帰る。恥ずかしさと虚しさのあまり泣きながら。
でも次の日から学校生活が大きく変わってしまう。
「おはよう影出」
「おはようございます影出くん」
「え、あ、おはよう」
僕はいつもされない挨拶をされるとどもりながら返してしまう。
「ねぇ今日3人で遊びに行かない?」
「私、ファストフード店に行ってみたいです」
「え、行ったことないの?
そんな話が目の前で行われていたが反応は出来なかった。なぜならその時に甲斐田が来たからだ。
物に当たりながら入ってきて嫌味を大声で言う
それに対して目の前の女子二人が守ってくれた。
僕は何が何だか分からなかった。
僕の周りで何が起きてるのかそしてこれから何が起きるのか想像もつかなかった。
--------------------------------------------------------------
初投稿で二話ほど書いてみました。
続きは考えてあるのですが、もしあまり読まれない場合は力量不足と思って諦めます。
投稿してから少し編集してます。申し訳ありません。
少しでもいいなと思った方はコメントなどお願いします!
俺がモブでモブが主人公で いちご俺 @sora1311
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。俺がモブでモブが主人公での最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます