苦い現実を飲み下すとき、私は甘い幻想に浸っている(企画から来ました)

考えさせられる作品です。高校の時に読んだ、随筆を思い出しました。

主人公はブラックコーヒーの苦さよりも苦いものの存在を認めながら、それでも他人の人生や笑顔に関心を持っている。これは凄い事だと思います。

苦い現実はどうしようもなく差し迫ってきますから。

私の主観でしかありませんが、主人公は現実という物に向き合っている。そのうえでユーモアやたった一つの誇りを手に入れようと頑張っている。こんなに真摯に現実を観察するのは面白いですね。

勢いで書いてしまいましたが、非常に面白い作品です。口語が多いから、主人公と対話している気さえします。

今日は辛かった、なんて思った時に読み返してブラックコーヒーを飲めば明日をそれなりに生きて行けそうですね。