第4話

「やばい、死ぬ」

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《レベル2になりました》


《スキル熟練度を獲得しました》


《スキル【暗視Lv2】が【暗視Lv3】になりました》

 

《SP10を獲得しました》


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最初の戦闘で勝てたから調子に乗ってしまった。俺はここを脱出したいんだよ!安易にモンスターと戦って何がしたいんだ!死にたいのかよ!

そもそもここがダンジョンなんて保証はない。あの時を俺は死んでてここは地獄かもしれない。


俺の最終的な目標はここからの脱出だが、それ以前に俺は死にたくない。

だからこれからモンスターを見ても勝負は安易に受けてはいけない。

そして脱出するには入口のポータルを見つけるかボスを倒し帰還用のポータルを使わなければならない。


だが最初にいたアパートの近くには入口のポータルらしきものはなかった。

できれば入口から帰りたいが、ボスを倒してダンジョンを出ることも視野に入れていかなければならない。そうなるとレベルを上げておかなければ。



鑑定を使いモンスターの強さを確認し勝てそうならぶっ飛ばして経験値にし、勝てそうにない格上なら逃走、この作戦でいくしかない!




◆◇◆◇




意外とモンスターはいないなー。なぜだ?

あの後休みながらだがダンジョンを歩き回っているがスケルトン3体にしか会っていない。内1体はレベル7だったので速攻逃げたが。


ちなみに今の所レベル4になった。やったね!

ステータスはこんな感じ。


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ステータス

名前 三鷹 葵 Lv4

種族 ゴースト


HP 30/30

MP13/27

SP 27/28


攻撃能力26 防御能力22


魔法能力23 抵抗能力24


速度能力28




スキル

【救済Lv-】【蘇生Lv-】【物理攻撃耐性Lv2】

【魂喰いβ】【鑑定Lv-】【暗視Lv3】

【浮遊Lv1】【透過Lv1】


称号

【即死者】【幽体生存】




SP0

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物理攻撃耐性がレベル1から2なり、暗視のレベルが2から3に上がった。

物理攻撃耐性はどれくらい耐性がついたのか分からないけど、暗視は最初映画館の椅子についている誘導灯くらいだったが、寝るときつける豆電球を弱くした感じくらいになった。それでも全然遠くまで見通せないから懐中電灯みたいな明かりがあればいいんだけどな。


ん?になんか淡い光が見えるな、何だあれ?


俺は小走りで近づく。


近づいてみるとそれは俺の膝くらいまである水晶の様な結晶だった。しかも青白く光っている。


俺はしゃがんで結晶をペチペチと触る。


「ほへー。きれいだな〜」


なんかダンジョンに来てから初めて心に余裕を与えてくれるものに出会ったからか、ほへーって変な声が出ちゃったなー。そんなことよりこれは何なんだ?


「鑑定…」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

魔晶石


水晶が高濃度の魔力を含んだもの。

砕くと空間に魔力を満たしたりMPを回復できるが、魔力を流し込むと数秒後に爆発する。

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いやまぁまぁ有用だけど、最後の文怖っ!

俺こんな怖いものに癒やされてたんか。油断するんじゃね―よってさっきの俺引っ叩きたなるわ。


は?動いた?


俺はほとんど反射的に後ろに下がっていた。


何なんだ?何が動いているんだ?魔晶石の下から生えてきてる?とりあえずこいつの正体を暴く!体が出てきて目視できるようになったら――


「鑑定!」


これは?亀か?甲羅に魔晶石がついている…

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ステータス

名前 ―――― Lv5

種族 ロックタートル


HP 40/40

MP16/19

SP 23/28


攻撃能力19 防御能力41


魔法能力13 抵抗能力29


速度能力11




スキル

【物理攻撃耐性Lv4】【暗視Lv4】【休息Lv6】【魔力感知Lv2】

【魔力操作Lv1】【咬合力Lv2】


称号

【眠る者】




SP50

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このモンスターはロックタートルと言うらしい。タートルの名の通り防御力が高い感じなのか。ちなみにこれは二重鑑定でわかったことだが、普通こいつの甲羅についているのはただの石で魔力の濃い場所で年月を重ねるとこうなるらしい。


でもおかしいな?このダンジョンが降ってきてからそんな時間は経ってるようには思えないんだよな。アパートのボロ家具も汚れてる様子はなかったし、経ってるとしても2、3日だと思うんだよな。


「うわっ!危なっ!」


そんな事を考えてる間に亀は助走をつけて突進してきていた。

俺はそれを横にそれて避ける。


まぁステータスを見ても分かる通り亀の突進はそこまで速くない。背後から不意打ちでもされなければ余裕で避けることはできるな。


俺は突進してきた亀の背後に回り込み蹴りを入れる。


「いっだぁ!硬すぎだろ!」


俺の足にはタンスの角に小指をぶつけたような痛みが襲いかかってきた。靴を履いていればそこまで痛くないだろって?

今更だが俺は服を着ていない。決して変態じゃないんだからね!勘違いしないでね!


俺の体はゴーストになってから変わってしまった、まるでマネキンのように。身長とか体型とかはだいたい一緒のように思えるが顔はないし、ビックソード笑こと息子もいなくなっていた。もうあれだ、コ◯ンの犯人みたいな体になってしまっていた。


最初は服を着ようと思っていたが信じられないくらい着心地悪いし、隠さないといけないところもないし、いいかなって。


こんなに痛い思いしたんだからダメージ入っていてくれよ。


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HP 39/40   MP16/19   SP 23/28

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ううぇ〜……1ダメージかよ…

あっちはほぼ無傷なのにこっちは――


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HP 27/30   MP13/27   SP 27/28

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3ダメージも食らってる。亀にもダメージが入ってるから殴り続けてればいつかは倒せるだろうけど、HPの量でも負けてるのに3ダメージも食らってたら先にこっちが死んじまうよな。


だったら逃げればいいじゃないかと思うが、この道以外の分かれ道は行き止まりだったし、魔晶石も便利そうだし。なによりお前は俺にけんかを売ってしまったからな!


生身だと倒すのは無理なんだよなー。何か武器でもあればいいんだが。

あっ!あれがあんじゃん!


あれを取りに行く前にやらなきゃいけないことがある。こいつが突進してきたところを狙って――


「透過!」


スキルを使って地面に避ける。亀は突然俺が消えたことで混乱したのかキョロキョロ周りを見渡している。


このままでは地面に沈んでしまうので浮遊のスキルを使い浮上していく。

亀の真下で俺の手が出たところで新技を発動する!


説明しよう!俺の新技とは「部分透過」だ!

この技は透過のスキルを部分的に発動するのだ!

この技を使い俺は両手の透過を切り、両手以外に限定して透過を使用する。

これにより今の俺の両手には透過の効果がないので亀を触ることができるのだ!


「うっ!こいつ重すぎんだろ…」


そう!俺の目的はこの亀を下から持ち上げることだったのだ!

本当にこいつ重すぎる…もうここからでいいか…


俺は浮遊を使い2メートル浮かぶと亀の甲羅が下になるように手を離し落下させる。

亀はあっけなく落ちていき背中についていた魔晶石が地面に突き刺さる。


よし!これでここを離れられないはずだ。後はあの武器を手に入れられば倒すことができる。





















――――――――――――――――――――――――――――――――――――――めちゃくちゃ久しぶりに更新しました!

これから週一更新(できるのか?)で頑張ります





















 




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ダンジョン入って人間卒業したった @KURONOINU

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