眼科検診とそこでの妄想

@nemunemuseizin

第1話

土曜日の昼下がり、私は人生初コンタクトをつけることができる日であった。


一通り、眼科検診で視力検査や、コンタクトの入れ方を練習したところで看護婦からスマホなどは一切見ずにここで待っていてくださいと言われた。

私が待合室で待っていると突如エレベーターから謎の大男が出てきた。

その大男は、体格は戦車すらはねのけてしまいそうなくらいマッシブであり、方ででリンゴを片手でつぶせそうなくらい腕が太かった。

何より私が驚いたのは彼の服装が柔道着であることだ。

私はなぜ彼が柔道着を着ているのか気になった。

眼科であるのにもかかわらず彼は柔道着だ。そこの不一致さがおかしいのと同時に、彼は何者なんだという謎も生まれた。

彼があたりを見回していると、何の前振りもなく

「頼もう!!!」

と雄たけびを上げたのである。

もちろん私もそこにいた全員も同じく驚き戸惑っていた。

しかし、驚くのもつかの間。

彼は何をおもったか、隣にいた看護婦を正拳突きで何十メートルと離れた受付まで殴り飛ばした。

響く破壊音にざわつく院内の客。そして一部の看護婦は我先に入口に逃げようとした。

彼は目につくものすべてを破壊しようとした。もちろん看護婦や患者も関係なくひたすら殺戮と破壊を繰り返した。

院内のスタッフは彼を止めようとしたが、圧倒的な力の差にスタッフの半数以上がやられてしまった。

中にいた患者はほぼ外に出れたものの中にいる柔道着の男は止まることはなく、ついに外にでて、私たちをマークしていた。

また逃げ惑う人々、混乱する現場。

もうだめかと思われたその時、謎のサラリーマン風の男性が立っていた。

「お疲れ様です!」

そういうと患者たちはいっせいに止まり、早く通してくれと言わんばかりの表情を放っていた。


そういうとその男は

「皆さん。お疲れさまでした。少し数を数えるのでお待ちください」

といい丁寧にその場にいる人数を数え始めた。

追われてるのではと心配になり後ろを見たところ柔道着の男はすでに止まっていた。

「63ですか、、、、。意外と少ないですね。みなさん、本日の避難訓練はお疲れ様でした。本日は皆さんに紙でお知らせしたように{柔道着の男が突如この病院内にやってきたら}という想定で避難訓練をやらさしていただきました。死者は約83人出ましたがまあ結果はとれましたので、大丈夫です。後から人員を補充しますので病院に戻って下さい。本日はありがとうございました。」


土曜の昼下がり、私は人生初トラウマ級のできごとがおきた。

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