153 11月22日(水) おばさん話法を知ってる?

 先日、妖艶美女作家の仲津麻子様が、カクヨムに『おばさん構文』について書いておられた。URLは以下なので、読んでない人はぜひ読んでね。 https://kakuyomu.jp/works/16817330666564863364/episodes/16817330667121084179

  

 『おばさん構文』は『おばさん語法』とも呼ばれている。特徴は以下だ。

 ・「~だわ」「~よん」「かしら」など、語尾が昭和

 ・「おはよぉ」「~だょ」などの小文字を使う 

 ・やたらと文章が長い

 ・絵文字や顔文字を多用する

 ・語尾を伸ばすときは「ー」より「~」を使う


 えっ、「これって、オマエの文章、そのものじゃん!」という声が聞こえるよ・・・


 ぎゃび~ん。そうです。ボクの文章、そのものです。ということは、ボクも『おばさん』なわけ?


 えっ、「こんな文章を書くから、オマエは周りの女性からオンナとして扱われるのよ」ですって! そうなのです。ボクはこんな文章を書いてるんで・・・


 おっと、今日はそんな話じゃないんだ。ボクは『おばさん語法』で『おばさん法』を思い出したのだ。『法』じゃないよ。『法』だ。


 皆様は『おばさん法』をご存じだろうか?


 たとえば、おばさんA、おばさんB、おばさんCの三人がおしゃべりをしていたとしよう。この場合、たいてい、次のような展開になるのだ。


〔おばさんA〕ねえ、聞いて。聞いて。この前ね、中高年の山の会で、スッポンポン山に登ったのよ。そしたら、マツタケが1本生えてたのよ。で、みんなで分けて食べましょうと言っていたらね、山の会のリーダーの毛痴田(けちだ)助平(すけべえ)のジジイがマツタケを見て、「あっ、ワシのドジョウが落ちてた」と言ってね、生えていたのを地面から抜き取って、黙って自分のリュックに入れてしまったのよ。何がワシのドジョウよ! しょぼくれドジョウのくせに! 毛痴田(けちだ)って、ヒドイと思わない?


〔おばさんB〕そうそう、ドジョウって言ったらね、久しぶりに娘一家が来たんで、ドジョウ鍋をしようと思って、駅前の八百屋に野菜を買いに行ったのよ。そしたらね、昨日まで1本100円だった大根が、今日は1本1,000円になってたのよ。いくら、値上げの秋だと言っても、ひどいわよねえ。で、八百屋の親父の金尾(かねお)簿瑠造(ぼるぞう)に文句を言ったらね、「奥さん、この大根、あんたの足より細くて、身が詰まってるよ」だって言うのよ。失礼しちゃうわよねえ、どうして、私の足が出てくるのよ。


〔おばさんC〕足って言ったらね、出部駄(でぶだ)町に『脚痩せ瘦衣エステ 津出』というのができたのよ。で、どんなことをするのかと思って、友だちと行ってみたらね、お金だけ取って何にもしないエステだったのよ。で、文句を言ったらね、店長の永嶋良一っていう、怪しげな男が出てきてね、「奥さん、それは仕方ないですよ」って言うの。「何が仕方ないのよっ」って怒ったら、永嶋良一ってのがこう言うのよ。

奥さん、これはアナグラムと言ってですね・・・

うちは『脚痩せ瘦衣エステ 津出』ですから・・

つまり・・・

脚痩せ瘦衣エステ 津出・・

あしやせ そうい エステ つで・・

入れ替えて・・

あやしい うそ エステ でつせ・・

怪しい、ウソ、エステでっせ・・・

何がアナグラムよ。バッカみたい。。。


〔おばさんA〕アナグラム?・・・穴倉って言ったらね、隣の親父が「奥さんのア・・・(略)


 こうして、前のおばさんが言った言葉を使って、次々と新しい話題が展開していくのだ。


 このように、おばさん同士の会話はまるでかみ合っていないのだが、話は永遠に続いていく・・・という、実に不思議な会話方法が、『おばさん法』なのだ。


 皆さん、『おばさん法』してますか?

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