152 11月20日(月) 書店をたずねて三千里

 本屋さんが少なくなった気がする。昔はちょっと郊外に出れば、大型書店がいくらでもあったが、最近はほとんど見かけなくなった。


 どうして書店の話をするかと言うと・・・実は、カクヨムから500円の図書カードをもらったのだ。


 今年の夏にカクヨムで俳句や短歌のコンテストがあった。その一連の催しの中で、応募作品にコメントを寄せた人の中から、抽選で何人かに500円の図書カードが当たるというものがあったのだ。運よくそれに当選したというわけだ。


 昔は図書カードというと、紙に印刷されたものだったが、今はメールでバーコードが送られてくるのだ。本を買ったら、そのバーコードをスマホで表示して、書店の読み取り機にかざすようになっている。しかし、僕は普段はスマホをバッグの中にしまっている。だから、書店でいちいちバッグからスマホを取り出すのは面倒だ。それで、バーコードを紙に印刷しておいた。


 先日、その紙を見ていて、図書カードの使用期限が今年の12月末までとなっているのに気づいた。12月といえば、もう来月だ。せっかくもらったのに使わなかったらもったいない。それで、その紙を持って、散歩がてら本を買いに行ったのだ。


 書店に本を買いに行くというのは久しぶりだ。僕は電子書籍と紙の本の両方を愛用している。しかし、電子書籍は自宅でパソコンをポチッとすれば購入できるし、紙の本も、もっぱらパソコンの通販サイトから購入している。だから、歩いて書店に本を買いに行くことなどめったにないのだ。何年ぶりだろうか!


 書店というと・・・実は僕の家の隣にちょっと大きな書店があった。もうずいぶん長い間、店を開いていたのだけれど、残念なことに今年の夏に閉店してしまった。


 あの書店があったら便利だったのに・・・他にどこか書店はあっただろうか?


 確か駅の向こう側に、古本も扱う書店があったはずだ。


 それで、僕はぶらぶらと駅の向こうに歩いて行ってみたのだ。ところが、僕の記憶にある場所には、日用品も売っているチェーンのドラッグストアが建っていた。僕が知らないうちに、その書店は閉店していたんですね。


 仕方がない。確か向こうの古い商店街に昔ながらの本屋さんがあったはずだ。


 そこで、今度はその古い商店街に行ってみたのだ。ところが、本屋さんはもう無くなっていて、その跡には学習塾ができていた。


 あちゃ~!


 僕の記憶では、もうこの街に書店はなかったように思う。で、困ってしまったのだ。電車で30分ほど行くと、都心の書店があるのだが・・・500円の図書カードを使うために、片道何百円かの電車賃を払ったのでは赤字になってしまう(笑)。電車でどこかに出かける都合があったらいいのだが・・・僕は今病気療養中で仕事はしていないし、あいにく、そんな用事もない。。。


 こんなときに、昔あった郊外型の大型書店があったら便利なのだが、冒頭に書いたように、そういったものも無くなってしまった。


 ええい、ままよ・・・と思いつくままに、あちこちを歩いてみたのだが、書店は見当たらなかった。スマホで探しても、近くに書店の表示はなかった。


 で、散歩の途中で途方に暮れてしまったというわけだ。


 公園のベンチに座って、ぼんやり、どうしようかと考えていると・・・隣町の大型スーパーの中に、確か本のコーナーがあったのを思い出した。


 そうだ。あのスーパーの本のコーナーはまだあるかもしれない!


 しかし、隣町かぁ・・・歩いたら、1時間近くかかるはずだ。家に帰って自転車か車で出かけたらすぐなのだが、いちいち家に戻るのも面倒だ。


 え~い、こうなったら、「オトコは黙ってサッ〇ロビール」じゃ! (←これ、前も使いましたね。笑)


 というわけで、隣町まで歩いていきました。

 

 で、隣町の大型スーパーの中に・・・本のコーナーがありました、ありました。


 やったぁ~♪


 さっそく、文庫本を一冊買ったのだ。


 スーパーの中なので、買った本はスーパーのレジに持っていくことになる。スーパーのレジに図書カードのバーコード読み取り機があるのかしら?と心配したが、ちゃんとあった!


 こうして、カクヨムでもらった図書カードがようやく使えたという次第だ。


 これで、一件落着・・よかった、よかった。


 しかし、図書カードで文庫本を一冊買うのに、なんと3時間近くかかったのだ。ふぅぅ(ため息)、長かったぁ~。


 技術が進んで、便利になったのか不便になったのか、なんだか訳が分からない一日でした。。。


 皆さんも、こんな『技術が進んで、便利になったのか不便になったのか、よく分からない』といったご経験はありませんか~?


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