120 2月28日(火) カリギュラ効果って何じゃらホイ?

 皆様は『カリギュラ効果』ってご存じだろうか?


 『カリギュラ効果』というのは、「するな」と禁止されると、かえって興味を掻きたてられて、逆に「そのことをしてしまう」という心理現象のことだ。


 昔話の『鶴の恩返し』では、鶴を助けた老夫婦が、「絶対に中を覗かないで下さい」と言われているのに、好奇心に負けて鶴が布を織るところを見てしまうのだ。このため、美しい娘に姿を変えていた鶴が老夫婦のもとを去ることになってしまう。これが『カリギュラ効果』と言われているものだ。


 なぜ『カリギュラ効果』が起こるのかというと・・・ネットや市販の書籍では、人は基本的に自分自身の行動を自由に決めたいと思っており、それに対して制限や禁止をされると「自由を奪われた」とストレスを感じるため、そのストレスを解消するために禁止された行動を取ってしまうと説明されている。


 このように書くと、『カリギュラ効果』というのは心理学上の用語だと思われる方が多いと思うが、実はこれは正式な学術用語ではないのだ。


 『カリギュラ効果』という言葉の起源は新しく、1980年に公開された『カリギュラ』という映画が語源になっている。


 「カリギュラ」というのは、ローマ帝国第3代の実在した皇帝の名前なのだ。正確に言うと、皇帝の名は「ガイウス・カエサル・ゲルマニクス」で、「カリギュラ」は彼の幼少時の愛称だった。


 映画『カリギュラ』では、この第3代皇帝が異常な性欲と残忍性を持つ人物として描かれており、映画の内容もエロティックやグロテスクなシーンが多いのだ。一部の人は、この映画をハードなポルノ映画と認定しているので、もし皆様がビデオなどでご覧になりたい場合はご注意をいただきたい。


 このため、映画『カリギュラ』は上映当時、アメリカの一部の地域で上映禁止になってしまった。しかし、「見るな」と言われると、逆に「見たい」という人が増えて・・・なんと、結局、この映画は大ヒットしたのだ。『カリギュラ効果』は、この『見るなと言われると、逆に見たいという人が増えた』という人々の心理状態を表すものとして、新たに造られた言葉なのだ。


 『カリギュラ効果』の事例は多い。例えば、ロミオとジュリエットも『カリギュラ効果』だと言われているのだ。ご存じのように、ロミオとジュリエットは敵対する家同士に生まれて、周囲から恋愛を禁止されるのだが・・・禁止されると返って燃えるような恋に落ちてしまったというわけだ。これは別名『ロミオとジュリエット効果』とも言われている。


 『ロミオとジュリエット効果』は、心理学者であるドリスコールという人が、恋愛中の男女を調査して命名したものだ。このため、『ロミオとジュリエット効果』は『カリギュラ効果』と違って、心理学用語として扱われているのだ。『カリギュラ効果』も『ロミオとジュリエット効果』も同じことを言っているのに、片方だけが学術用語なんて、なんだかおかしいですね。。。


 でも、『カリギュラ効果』というのは、日常生活でもよく経験しますよねえ。


 よくホラー小説で使われる『開かずの間』もこの『カリギュラ効果』なのだ。『開かずの間』をテーマにした小説では・・・主人公が『開かずの間』にある『絶対に開けてはならない扉』を好奇心に負けて開けてしまう。・・・そして、それによって、とんでもない恐怖に襲われるという、おなじみのストーリーが展開されるのだ。


 『開かずの間』をテーマにした小説では、このように展開が分かっていても、読者は、そのストーリーに引き込まれてしまう。これは『開けるなと言われると、返って開けてみたいと思う心理状態』を誰しもが経験しており、このため、読者が小説を読み進みながら、小説の主人公の心理を追体験しやすいためだろうね。


 こういうふうに考えると・・・『カリギュラ効果』を使うと、いくらでも新しい小説が書けますよね。


 で、僕もまた駄作を考えてみました。ただし、まだ完結していないんだ。考えたのは話の序盤までだよ。


 いつもだとその『序盤までの駄作』を今日の日記に書くのですが、今回はちょっと字数が多いため、日記とは別にアップすることにしました。連作として、今日から取りあえず序盤の5話分をアップしますね。もしよかったら、そちらも覗いてみてください。


 今日からアップする駄作のタイトルとURLは以下です。。。


「絶対に履いてはならないパンティ」

https://kakuyomu.jp/works/16817330653720292580/episodes/16817330653720315331


 何だかふざけたタイトルだなあって思った、そこの貴方・・・それを言わないでください。アホバカ最底辺作家は、こんなタイトルの話しか書けないんだよう・・・

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