あとがき
どうも、作者の赤木フランカです! 今作は随筆なのかSFなのか、それともファンタジーなのかよく解らないジャンル不明のお話でした(笑)
この作品を書こうと思ったきっかけは、皆さんご存知「ジャガイモ警察」の炎上ツイートを見かけたからです。概ね「中世ヨーロッパにジャガイモは存在しない。作中に出てきても、その理由をちゃんと説明しろ」という話だったのですが、私は一つ疑問に思うことがありました。
一体、誰が作中世界の事情を説明するのか?
一人称の文体において視点人物が知りえない、あるいは意識の外に置いていることについて語ることはできません。作中世界の成り立ちはその最たるもので、ジャガイモが食卓に上っていることに疑問を呈する者がその場に居なければ、誰も説明することはできないのです。そして、ストーリーや演出の都合では、常に作中世界の事情に詳しくない人物を配置できるとは限りません。
しかし、なぜそこにジャガイモがあるのか、読者は疑問に思っているのです。作中の人物がその疑問に答えても、私としては第四の壁に向かって作者の意思で「言わされている」ように感じてしまうのです。ある意味、メタ発言の一種でしょう。
脚注を入れるとか、あるいは設定資料集やプラモの箱に記載するという手もありますが、それはあまり好かれていないようです。私はプラモの箱の説明を読むのは好きですけど(笑)
私はこの問題について色々考えを巡らせた末に、やけくそに虚構実在論を持ち出すことで解決を図りました。ジャガイモ問題は、あくまでも作中世界をフィクションとして捉えているから発生してくるのです。
作中世界の出来事は全て現実に起こった事であり、宇宙の集合意識を介して作者の脳内にインストールされた別時空の記録である。この小説は作者が宇宙の集合意識の意思によって書かされたものである……と考えれば、作中世界と現実世界は繋がったことになり、作者が適宜解説を加えながらストーリーを語ることが出来ます。
なんともややこしい話になってしまいましたが、説明の仕方はこれが正解という訳ではありません。もっと演出に絡めた巧いやり方をしている作家さんもいらっしゃいますし、説明なしで読者を殺しにかかる御大将もおられます(笑)
それでは、またの機会にお会いしましょう!
ラナリア王国の首都・ラピスにて 赤木フランカ(旧・赤木律夫) @writerakagi
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