魔剣士に、なる!〜レベル上げの天才少女が異世界で成り上がる!〜

あずま悠紀

第1話


「ふぁ〜あ。ねむっ。昨日は寝る時間遅かったしなー。ま、でも今日も朝ごはん作らないといけないんだよなぁ」

よし、起きるか!と思いながらベットから出て部屋のドアを開けるとそこは廊下ではなくなぜか真っ暗闇の洞窟のような場所だったのです!?

(ここどこぉ!?ってゆーかなんで部屋出た瞬間暗闇になってんの?!)

パニックになりながらもスマホを取り出すためポケットをまさぐろうとするとその手にも違和感を感じました。そしてよく見るとそこには自分の体より大きく見えるゴツい両手があり――??(あれぇ?)と思っていると急にあたりが

「ぎゃああ!」という断末魔と共に血生臭い匂いとともに光に包まれ視界には先ほどの部屋よりも広く感じる空間が見えますた☆ そうして状況を整理しようとする少女の前に現れる1人の男性、そして次々と出てくる人影――その数なんと10人ほど!

(これは夢ですかねぇ〜☆私疲れているんですかね。よし帰ろう)

現実逃避したくなったその時目の前にいる人が喋り出しやがった。

「おめでとうございます!!あなた様はこの世界で2番目の大罪者に選ばれましたぁ!!!」

(はいっっっと?今このおっさんは何を言い出しましたかねえ?意味わからないですねええええ!説明ぷりぃずぅ〜!!ってか誰だよこいつ

「あのすいませんどなたか存じあげないのですがまずここは何処でしょう?」と言い放った私に向かってそいつもとぼけた顔をしながら言い放つ。)

「あら失礼しました。では改めて初めましてこんにちわですねぇ~!僕の名前は【魔王】ですよぉ〜♪どうぞこれからよろしくお願いしますねえ~!ああっ申し訳ないのですけどここから出られないので諦めてくださいねぇ☆ちなみに今の貴方は人間で言う15歳程度の姿なのであまり気張らず楽にしてくださいませぇ☆僕はこう見えても寛大な性格ですからあ~!!では早速質問させていただきたいのですがぁ~あなたのステータスについてなのですけれども」

(ちょ、何こいつめっちゃペラペラと話してくるんだけど!怖いんだけど?!

「ちょっと待ってくれ!いきなりすぎて話が見えないのだが一体全体どうして私がその大罪を犯してしまったと言うんだ?」と言った後に気づく、私は一人称に"オレ"を使っていたのか!まぁ良いさっきまでの話を聞く限りおそらくこっちの世界の言葉じゃないはずだ。ならいいだろう。それにしてもこの魔王と名乗った男の話が全く分からない。まるで最初から決められたセリフのようにスラスラと話すだけ。まぁそういうスキルなのかも知れぬがこれじゃ会話すらままならないじゃないかよ。くっ、もっと勉強しておけば良かったぜ全く と思考している間にも勝手に話をどんどん進める魔王に少し腹が立ちつい怒鳴ってしまった。

「うるさい黙れ!!お前が何を知っているというのだ?私は何も知らぬのだ!分かることはただ1つここに来たことだけだ!だがそんな事を言っても信じてくれぬであろう、ならば言わせてもらうがこちらとしても何故このようなところに連れて来られたかも分かぬままなのだ、何か理由があるのではないか!?」すると魔王と名乗る男は「ほう。やはり私の目に狂いはなかったようですね。しかしここでそれを話す事はでき無いので後々わかる事としておきましょう!それよりも早くステータスを見ちゃいましょぉ~!そうした方が話は早そうなので☆ということでステェタスオープン!」と言い出すと同時に画面が現れる。

(おおこれゲームっぽい演出だけど実際に見ると面白い!こういう演出好きだよねーうん。)

_____名前:佐藤 美波

職業:魔剣士

称号:なし

状態:健康

「はい。終わりまーしーたっ!!」と満面の笑みで語りかける魔王 それを見た私はすかさずツッコミを入れようとしたその時である。

『レベルアップ!』という音と共に文字が現れた。

(なんだ?この画面に表示されてる記号みたいものは?まさかとは思うがこれがステータスというものなのだろうか?)と思いながらも好奇心旺盛だった私が触ろうとすると急に魔王が現れ手を払いのける。

「ダメだよ?それはね君たちの言う『ステータスウインドウ』といってね君の能力が数字化されるものだよ!でもその力はあまり使わない方が良いと思うな。特に今は緊急事態だし。まあいっか!とりあえず説明していくねぇ〜!まずこの異世界には魔物と呼ばれる生き物がいるんだよ〜。だから気をつけて欲しいのがそこの扉から出て右側の部屋に行ってそこにいる奴と戦ってもらうよー!そいつのレベルは5くらいかなぁ?勝てそうなら倒してきてね?それと向こう側には出口あるし。あと一応レベルは10が上限らしいけど。とにかく頑張るしかないのでよろしくお願いしま〜す!!」そういって立ち去る魔王を見て「なんだったんだアイツ」と呟きつつ言われた通りに右の方へ向かおうと部屋を出る瞬間再び光に包まれたと思えば元いた場所に戻っていた そして目線の高さには先ほどより遥かに小さい手が映る。

その状況を理解したとき私の顔から血が出てしまうんじゃないかという程赤くなって行く。

「おい嘘だろ?また戻されたのか?ということは、私は、このまま成長しないとでもいうつもりなのかっ? うわあああ!!!ふざけるなあああああ! なんの為にここにきたっていうんだああああああああああああ!!クソッタレええええええ!!」

そうして、絶望に打ちひしがれているところに新たな声がかかる。

「やあやあお嬢ちゃん大丈夫か?」

「は?お嬢?! どこをどお見たらお兄さんは私のことを女の子に見えるってええ? ええええ??」(ええええ?!な

「は?!ああっすまん間違えた。ごめん許せ」と謝ってきた男の人に向かって「いい加減にしやがれてめぇ!!こちとらは男だぞ?!」と怒っていたのだが急に眠気がしてその場に倒れる。

薄れゆく意識の中誰かが話しかけているのをぼんやりとした視界に捉えた。

「おっと悪いことをしたな。

おやすみだ。そして起きた時君は私のことを忘れてしまっているかもしれない。まあ、それでもいいだろうさ。これはきっと運命だ。君は必ず私の元に来てくれる。それまで待っておくことにするさ。

ではお休み」と言って去っていく人影がそこにはあった――

(何だ

「私の記憶がない

「お お 私は男だって言ったはずだあああ!!くっそあいつら絶対に見つけ出してぶっ飛ばしてくれる!!ん ここは?あれ?体が動く?ってかなんか柔らかいものに顔埋まっているんだけど!!はっ?!これは夢ですかねえ〜☆よし寝るか(-. -)」

と呑気に二度寝を決め込んだ私。しかしその幸せも一瞬にして砕け散ります。なぜなら、目の前に金髪美少女がいたんです! 私はあまりの出来事にパニックになりかけたのですがその前に冷静になれました。何故ならその子がとても可愛かったのですよぉ!もう天使みたいな可愛い子でした!

(おっふ。ヤバイ私ロリコンじゃないのよね〜。どちらかというとショタ

「おねえさま!起きましたぁ?!おはようございます!あれぇ?まだ寝ぼけてるんですねぇ?おねぇしゃま!!」と笑顔で言われてしまいました! くっ、やめてくれ、そんな顔をするなぁ〜

「はぁはぁ。ってかここ何処だ?それに君の名前は?教えて欲しいな!」と言った途端に彼女は「あっ!お姉様のお名前はミーアです!それと私達は今お城に来ていてこれからパーティなんですよ〜!なので着飾らないとぉ!行きましょ!おねえ様!!」と手を握られ引っ張られる。

(ちょ、はっ早い!!)と思いながら走っていると周りが急に変わった

「ここは、凄いな。なんて綺麗で広いんだろうか?それに、ドレスがたくさん。まるで御伽噺に出てくるお姫様のような感じになっているじゃないか?!」と言った後に気づいた 目の前にいた少女が突然消えた事に そしてそれと同時に

「キャハハハッ!!これであの邪魔なお姉さんも消えてお父様も喜んでくれる!お母様達を殺した奴らに罰を与えられるの!!嬉しいわ!!やっと私にもツキが回ってきたわね!!さあみんな行くわよ!まず最初に勇者を殺しに行くわよ!早く来なさい!!」

「おお。遂にこの時が来たか。」

「えぇ、待ちくたびれたわ。この日が来るのが」

「本当になぁ。ここまでよく我慢したな私達が魔王を倒したあかつきにはこの世界を好きにするといいぞ」

と男が2人が言っている中周りの人達は何も言わずに立っているだけだった。しかし2人が歩いていった方角を見ると2人は剣を抜いて戦い始める!2人の手合わせが始まったのだ それを見ていた者達も各々武器を持ち出すのであった。

だが2人がぶつかることはなくお互いすれ違ったのだった。

2人が戦おうとした時にいきなりの光が降り注ぐ!その衝撃により辺りは揺れ、砂煙が舞う。そんな中で聞こえてくる言葉があった。その言葉を発した者は言う「貴殿方の相手は我々です。魔王軍第一幹部、炎龍神イフリーです!どうかご照覧くださいませ!」と言った

「我が名は【紅炎の神童】。貴様達の相手には不足はない。いざ尋常に勝負せよ!!」と叫んだ瞬間に両者はぶつかり合い、戦闘が始まる。

そして他の者も各々の持ち場で相手を待ち受けていた 魔王城の謁見の間にて、私は、目を覚ましました。

(はて?ここは一体どこでしょう?確か、あの魔王と名乗った男にステータスを見せて貰っている途中だったはず。それなのに目が覚めたということはステータスを見るのが成功したということなのでしょうか?)と思いつつも、とりあえず確認するために体を起こすことに

『お目覚めになられたのですね。』

急に話しかけられてびっくりしてしまい、つい、

「ひゃぁ!!いいい、いいいい!今のなしなし!忘れてくださいぃ~」

恥ずかしくなりつい声が大きくなってしまったせいか『クスッ』と笑われてしまった。するとそこへ「どうされました?何か問題でもありましたか?」と言われ、「いえ!何もないですぅ!ただちょっとビックリしちゃっただけで。はい。」

「なるほど。それは大変失礼致しました。そういえば自己紹介がまだでしたね。申し遅れましてすいません、わたくしの名は【アリシアナ】と申します以後よろしくお願いします。」と丁寧すぎる対応で挨拶されてしまったため、思わず「あ、こちらこそよろしくお願いします。私の事はミリアと呼んでくださいね」と言うと『はい。わかりました。ミリアさん。私の事はぜひアナとお呼び下さい。ではミリアさんのステータスをお調べしたいと思いますので少々準備に時間がかかりますがよろしいでしょうか?』と質問されたため、素直に了承し少し待つと『では始めましょう』と言ってからステータスを見せてもらい

「えぇーーー!!!!?これどういう事なのぉーーーーー?!おかしいでしょーーーーー!!こんなの絶対可笑しいもん!!なんなのよ!レベル1でしかも能力の所は空白だし。」と叫ぶ その様子を見ていたのか慌てて近寄ってきて

「だ、大丈夫ですよ!ほら落ち着いて深呼吸してみて。ね?大丈夫。大丈夫だからね」と子供をあやすように接してくる しばらく経ってなんとか落ち着けると

「落ち着いたかな?」

「はい。お陰で何とかなりました。」

「そうか、なら良かった。それよりも君のその能力は異常だと思うから詳しく説明させてもらうけど良いかな?」

「あーはい。大丈夫ですよ〜」

それからというものの説明を受けて大体のことは理解出来た。なんでこうなったのかという経緯については まず私が生まれた村というのはここから遠くにあるらしく そこから冒険者として成り上がったものの、なかなか魔王を倒すための手がかりを見つける事が出来ずに困っていたらしい。それで、私の存在を知って今回の計画に至ったとか。でも私としては正直に言うならば、そんなことのために殺されかけたのかと思うと言いようのない気持ちになっていた。そこで気になることがあったので思い切って質問することに

「なんというか貴方達は、魔王という存在についてどのように思っていますか?率直な感想を聞かせてもらっても良いですか?」と聞くと 何故か全員苦笑いしていた。そして一人の女性の方が

「えっとね?私たちも、実は良く分かって無いっていうか、私達からすれば倒せばいいだけの話なのよね。というか、それが仕事なんだもの。そう考える方が自然じゃないの?」と疑問に思っていた答えを言ってくれたのだが私はそれでも納得出来なかった なので私はさらに追求していくと

「う〜ん。難しいところよね。実際、私達も何の為に生きているのかわかんなくなっちゃうときもあるんだけどね」と

「え?そうなんです?! だって皆さんとっても楽しそうじゃないですか!あんなに強いんだろうって思うとなんかワクワクしてきちゃいましたもの!って、すみませんでした。勝手にテンション上がっちやって、迷惑です、かね?(はずかち〜)」

と私がそういうとまた皆んなが一斉に集まってきて、一人は頭を抱き寄せてきて「あなたは何にも悪くありません。むしろこっちが悪いんです。もっと早く気づくべきだったのかもしれません」

などと言われてしまい、逆に困惑している私がいた。すると

「あぁ、そうだ。一つ言いたいことがあったんですよ。今ってこの世界でどんな状況なのか知りたくないですか?知ってた方が良いかと思って、ここに来て貰おうと思っているんですよ。もちろん拒否権はあるのですが。どうしますか?今すぐ来られれば、今すぐにでも受け渡しが可能となります。いかがですか?もし、ここでお待ちいただけるんでしたら後々になってしまわれるんですが」と言われた なので、せっかくだし今受け渡

「じゃぁ〜待ってもらえたらうれしいなぁ!あと私からも聞きたい事があるんだけどいいかしら?」

「はい!構いませんが、なんでございしょうか?お役に立てれることであればお手伝いはさせていただきたいとは思っております。」

と笑顔で言ってくれてる

「うん、あのね?ここの人たちに名前をつけてほしいなって!あっ別に嫌なら全然良いんだよ?!ただその、なんだろう、みんなに親しみをもってもらいたいというか。仲良くして欲しいなぁ〜なんておもって、えへへ(/ω\\*)」と笑うと

「あらま、可愛いですねぇ!うちの子に欲しいくらいです!ねぇ〜?みんな!」と いうと周りにいた女性達は

「確かに。可愛すぎて、持って帰りたいかも。ってことでミリアちゃん、一緒に住まない?ねぇ?どうせならうちにおいで!」と

「あっ!ズルいわ。それ!だったらもしかしてうちが引き取るしかないじゃん!」

「そんなわけないでしょう?!だったら私が一番最初にもらうわよ!」

などと口が軽くなっているような気がした。なのでとりあえず「ありがとうございます!でも、遠慮しとくね。それに私、これからやりたい事もあるし、お世話になるつもりはないんですよぉ!なのでごめんなさい! なので、これからも変わらずに接してくれると嬉しいかな」と返すと

「あ、あのぉ、もしかしてお怒り、されていますか?私達のしたこと、怒っておられる、とか。も、も、も、も、もももももも」と言ってくる人がいてちょっとビックリする

(えぇ!いきなりどしたの!?この人!あ、わかった。怒られる前に自分から言ってしまうことにしたのか)

「あぁ。あの時は助けていただいて、本当助かりました!改めて、あぁ。本当にありかとよ。それと、あんたが居なかったら間違いなく私は死んでいたはずだ。感謝してもしきれないほどの恩を受けたのにもかかわらずこうして生き返らせてもらえるなんてな。この礼は必ずさせてくれ。だからさ、頼むから、泣かないでくれ。私には泣く理由がわからなくてよ。」

「ふ、不細工に決まってますよ!泣き顔見られちゃ、嫌われてしまう、でしょ!でも、嬉しくて、悲しかった、から。ごめんね?でも安心した。やっぱり優しいね。

わたしの知っている人で間違いないみたい。良かった。もう心配いらない。でもあの人に悪い事を、してしまった。でも許してくれるはず。あの人はきっと許すに違いない。

でも、今はそっとしておく事にしましょう。あの人が目覚めたときにお話しすればいい。それまで私はあの子の面倒をみてあげないと、だもんね!

「では私はこれで。失礼します。どうかご武運を。」

「ごめんね、時間取らせてしまったようで!お疲れ様でした!」と労いの言葉を掛けつつ見送ると

(あの子が言ってたことに気づかずに、私もあの子に同じことをしようとしてしまっていた。あの子は自分が誰よりも大切にされていると知っていたのかもしれない。そうで無ければああも自然に、心の底からの謝罪と信頼を寄せることなど出来るものではない。だが私は知らなかったとはいえ、彼女の意思を無視した行動をしようとしていた。彼女は私にそれを望んでいなかったのにも関わらず。それはとても罪深いことだとは理解しているが。それを承知で私は私のやるべき事をやり遂げなければ、いけないのだろうな。

そうでなければ彼女が

「貴方達が幸せになれない」と言っていた意味を理解することが出来ないままなのだから。だからこそ、私は彼女を救いたい。彼女を救うことが私自身の為であるとも考えているからだ。そのためならば私はどのような行為にも手を染めることを厭わない覚悟はとうの昔にできているのだから。

でもまだその段階ではないだろう。今の段階は彼女に私を受け入れさせる為に行動する時では無いのだ。まずは、信用を得ることから始めよう。私はまだスタート地点にすら立ててはいないのだから。

まずは一歩、踏み出さなければいけないようだな。

まず、私自身が何をしたいのか、そのために、なにが必要かを見つめ直すところから始めよう。そしてその為に必要なものを、探し当てなければならない。

まずは

「自分の力を理解しきれていない事が原因」であることは分かっていたので、「ステータスウインドウ」と声を出すように意識してみると「名前:未設定

年齢:15歳

種族 :ヒューマン 体力 10000/5000 筋力 50/100 敏捷 25 器用 5 魔力 100000/10 固有能力値 1000万」

スキル 全魔法適性LV3 武術Lv5 言語理解(NEW!)成長補正LV7(New!)アイテムボックスLV9 鑑定 隠蔽偽装 獲得経験値増加(超絶大化可能中!!!!!!!!!! 自動レベルアップ(超大 大!!!!!!! 加護 神の祝福」となっていた。

「なんだこれ。なんでこんなにレベルが高くなっているんだ?でもおかしいな。確か魔王を倒したときは、30とかだったはず。あれ?なんか増えている??まぁいいか、そんなに問題でもないしいいか。とりあえず、確認できたのはこのぐらいか。あ、あと称号っていう欄があったけど、そこにはこう書いてあった「女神の祝福者」と。そしてもう一つは

「魔王討伐者

世界で唯一魔王を倒すことに成功した者の証 効果:魔物を従魔として召喚できる 条件を満たしたことにより、特殊技能が発現しました この二つだけか。うーんよく分からないな。もう少し情報を集めた方がいいのかな?でもまずは目の前のことからやっていこう。そして、これからのことをしっかりと考えて行かないといけないな」

と、独り呟いていると突然扉を開けて誰か入ってきた

「おっ待たせして悪かったな!それで早速で済まないんだけどなぁ、君には今すぐにでも死んで貰おうと思っていてね?なんでかわかるかな?理由はね、勇者ってのがいるんだよ!あいつが動き出したせいで私の計画が台無しになりそうなんだよね。というか実際、計画の半分は潰れちまってんだよなぁ。ほんっっとムカつく野郎だよなぁ!!!だから邪魔されそうなことは先に潰しておかねえとダメなわけなんだよねぇ!って事で今すぐ死ぬかい?」と言いながらナイフを振りかぶって襲ってきた

「っ!お前はいったい!なぜ私を襲う!」というと「うるっせえなぁ!テメェを殺すためにきまったんだろう?」といい「じゃ、さようならい!!」と叫びさらに速度を上げ振り下ろしてきた

「ちぃ!クソがぁ!間に合わねぇかぁ!」と思っていると

「させない!!!!」と言う言葉と同時にその男の後ろで爆発が起きて男が飛ばされていく姿が見えた「え?なにが起こった?今、あの子喋ったよな?てか、今の声ってもしかして、私を守ってくれたのか?そんなことあるわけ無いか、きっと空耳だろ」と考えていると「早く起き上がって!」と言われたので急いで体を起こし立ち上がると

「あのぉ、お取り込み中だったみたいですねぇ!あ!すみません自己紹介がまだだったですねぇ!初めましてですよ!こんにちはぁ!あ、申し遅れましたぁ〜♪僕の名前は【マモン】ですぅ!よろしくお願いしま〜す!あなたには死んでもらうんですけどねぇ!大丈夫!痛みはないようにして差し上げますからぁ!あっ、もちろんその男も殺しておきますのでぇ安心してください☆」

と言ってきて

「ふざけるなぁ!!!何なの!?その理不尽な発言!私も殺すの??え?!マジでなにいってんだこいつ! まぁいいか、とにかくこいつは敵だし殺しておいた方が良さそうだし。じゃあ遠慮なく!」といって襲いかかろうとすると

「あっ、ちょっ、待ってくださいよ!僕の話聞いてくれても良くありませんかねぇ!って危な!ええ!?攻撃してきてるし!えぇ!?嘘でしょ?ええええ!?」と必死の形相で回避しながら逃げ回る姿に違和感を感じながらも

「とりあえず倒さないで無力化するしか無さそうだし、仕方ないか。よし、少し遊んでやるとするかな!」と言い

「かかっておいで!」と誘うと、ものすごいスピードとキレで突っ込んできたのをなんとか避けた後に「ちょっとタイム!話し合いしましょうよぉ~。じゃないと死んじゃいますからあ!!!」と言われてしまったので仕方なく待つことにすると

「あ、あのぉ、ちょっと提案なのですけれど、ここを出て行く気はありますか?あ、えっと別に強制しているわけではなく、出て行きたいのならそれでも良いと思うのです。だって、ここは貴方の生きるべき場所ではないのでしょうから。それに私もここに居て欲しくはないですし、もしそう思うのでしたら一緒に外に出ますか? そう思っていなくともここから出る必要はあると思いますし、それに私が居ればいつでもサポートする事ができてしまいます。

どちらにせよ外には出してあげますよ!それが一番の解決方法だと思っちゃっているだけで。でも、できればここで戦わずに出ていって欲しいとは願ってしまいます」と言われる。

「それってつまり私には選択肢がないのと同義じゃないか!くそ。でもどうしたものかな。私はもう戻れない。戻るつもりも無いからいいとしても、他の人にはもう、会いたくないよな。でもこの子をこのまま放り出すのはかわいそすぎるよなぁ。どうしよう、あ あの子は私と一緒に来たいのかもしれないし、聞いてみるしかないのかな。うん!聞かないと何もわからないままだもんな。

でもなんて言えばいいのか全くわからん。そもそも会話なんて久しぶりすぎてどんなテンションで話していればいいのかもよく分かんないし。ああ、めんどくさいな。やっぱりこういうのは苦手なんだけど。

いや、弱気になるな。頑張れ自分。

よし、言うぞ。「えっと 、その。私について来るかどうかは自分で決めてくれて構わない。嫌であれば付いてくる必要はない。それと、君はついてきたいという意思表示をしたと私は認識するけど合ってるか?違ったらすまん。だけど一応意思を確認しときたかったんだ。ただそれだけの話だからな」」と言うと話し終えた直後に物凄い速さで詰め寄られて、腕を捕まれそのまま抱きしめられたかと思ったら

「はい♡私はあなたの事が好きで好きでたまらなくてしょうがないので、ずっと傍にいてあげたくてしょうがなかったんですよ?やっとチャンスが来たと思いつい嬉しさが溢れ出ちゃって抱き着いてしまうほどでしたが。でも本当にいいのですか?私は貴方の事が好き過ぎておかしくなりかけているかもしれませんから。貴方のことを殺そうとしていた相手に好き放題にされるのはとても屈辱的かとは思います。でも我慢出来なさそうで怖いので、これから私を受け入れてもらう為に、まずは貴方の初めてを奪うことから始めさせていただきたいと思っております。

では失礼いたします。愛しております。」

と、いきなりキスしてきたかと思った次の瞬間、唇に今まで感じたことの無い衝撃と痛みが走り意識を失った。

「う 、ん??? ん?あれ なんか口に変な感触があるな?なんだ?なんか生暖かいというか柔らかい?でも硬いところもあったような?てか口の中に異物が入ってきてるし、これはなんだ?舌が入って?きている?!うげぇ気持ち悪い!吐き気が!うぐぁ!てか痛てえ!てか息が出来ない!てか死ぬ!!誰か助けて!って声出ないじゃん!!ってなんで私殺されかけてんの!なんでこうなったんだよ!!!」と叫んでいると急に「ぷはぁっ!!ふう ようやく落ち着けました。ふむ。まだこの程度で気絶するとは。まだまだ鍛えなければいけませんね」と言って離れていった それからすぐに起き上がり

「ごほっ、ゴホッ、なにがあったんだ?」と言うと「何を言っていられるんです?私のファーストキスを奪っておいて」と真顔で言われたので焦った表情になりながら

「えっ! いやその。あれはその。事故みたいなもので、決して私から求めたわけじゃ無く、いやまぁしたかったか?とか聞かれたらそれはしたいわけであって。でも、あのそのな、あれだよあれ!不可抗力的なものだよね??」と言うと言い訳にしかならないなと思っていたのだが。意外にも「ええ!そうなんですか?良かった、私だけ舞い上がっていたわけでは無かったんですねぇ〜!あ、もちろん責任とってくれますよね?あんなに激しいことをされてしまえば妊娠してしまっていた可能性もあるので。そうなってしまった場合の責任も取って貰うことになりますけどよろしいでしょうか?ええ 、まあ今更断ろうったって無駄なんですけどねえ?ほぅ、逃げ出そうとしているのですか。ですがそんな事はさせないのです。逃すつもりは無いと言ったではありませんか?それに、逃げるとまた同じ様なことになってしまう可能性もありえるかも知れませんよぉ〜?」

とニコニコしながら言い放つ少女がそこには居て、恐怖を感じてしまったのである そしてその後色々話をしていると、名前が無いというのでお互いに名前を考えて付け合うという約束をして、名前は私から 私には記憶が無く

「だから 思い出していきたい。そして君と共に歩める人生を」という想いを込めて そして彼女は

「では、私はこれから貴方の従者となるわけですから、【リゼ=ルミエーラ】とお呼びください。私も貴方様の名前を一生大切に致しとうございます。なので【ハル】と呼び捨てでお呼びさせていただいても構いませんか?」と言われ 了承の意を示す

「わかった。私の名前は【ハジメ】というらしい。まぁ今すぐじゃなくても良いしその時が来るまで待っていて欲しいかなぁ」と言うと、「わかりました」と即答されたあと

『ドクン』心臓が大きく鼓動するのがわかる。

何故だろうと考えるも特に変わった様子もなく「おやおやまだ慣れていないようですね」と笑いながら言われてしまうも気恥ずかしくなり俯いていると

「お疲れでしょうから今は休んでいただいても大丈夫ですよ」と言われてしまった為とりあえず部屋に戻り眠ることにした だが 眠る事が出来なかった。自分の身体に起こった異変を自覚してしまったからだ

(おかしい。確かに先程までの違和感の正体

「何かが違う」感覚については分かった。

けど何がどう違うのかが全く分からずじまいで。結局どうなっているのか分からない。

何か変化が起きたのかもしれないし そうで無いかも知れない けど、このまま放置しておくのは得策で無いように感じる)

と考えている時だった。部屋のドアを開け何者かの足音が聞こえて来た。恐らくメイド服と思われる服を着た人が立っていた。

こちらを見て少し怯えた顔をしていたが話しかけてきた「あっえっえと、あ、あなた様は何をしにこちにいらしたのでしょょうか」と言うものなのでとりあえず質問することにした

「あー 私はどうすれば良いかよくわからなくてな。とりあえず寝ることにしてたからとりあえず起きたって感じかな?君はここで働く人達なのかな?とりあえずよろしく頼むな!私はここで暮らして行くみたいだしな!それでだ、ここに住むことになったから案内してくれるか?私にはさっぱりわからないからさ!教えて欲しいんだよ!」と言ってお願いするしかなかった

(よし!なんとか話せたぞ!この子めちゃ可愛いじゃん!さすが異世界だ!

「うん。やっぱり可愛くて綺麗だ。こんな子と仲良くなれたらなあ。って

「はひぃ!そ、それでは参りましょう!」と返事され 手を握られそのまま引かれるように連れて行かれてしまった。手から伝わる温もりがとても心地良い そのまま階段を降り、大きな扉をくぐり抜け食堂に来たのだがまだ誰もいないため 先に席につき待っている事にした。しかし一向に誰ひとり来る気配がなく困っていたところに一人の少年が現れ「あらぁ?珍しいことも有るのねん。お客様なんて。私はラフィよぉ。よろしくぅ」と言われ握手を交わした後「ちょっと!僕を忘れてもらってはこまるともうよぉ〜」と言われたところで

「お前もいたんだっけ?いやまぁ忘れてはいないよ?多分」と素っ頓狂な答え方をする私 それをみてクスっと笑っている女の子がいる。

その姿を見て「ああ。この子の笑顔を守りたい。この世界は楽しいことがたくさんありそうだし きっと私も楽しむことが出来ると思う。なら守らないとな。うん 私の人生は始まったばかりなんだ!楽しまなきゃ損だろ?それにせっかく生き返らせてくれたのにこのまま終わるなんて絶対嫌だ!この世界を楽しみたい。それにこの二人ともっと楽しく生活して行きたい。その為にはまず強くなってみんなを守らないといけない。頑張るしかないだろ?」と 考えをまとめながら決意を新たにしていた

「はぁ。やれやれ、やっと来たようだね。待たせ過ぎだとボクはとても怒っています。早く来てくださいね。それとも死に急ぎますか?いいえ。殺します。」

と言い放ってきた奴がいたが私は知らない。だって私は初対面だからな。なのに殺そうとしてきてんのかよこいつ、頭可怪しいんじゃないのか?いや、見た目的にはまだ10歳くらいの子供か、だからか。子供って言うかまだ赤ん坊って言った方が適切か。いかんせんこの世界の常識ってものがイマイチわからん。この世界での知識ってもんが必要だよなぁ。

と今後の課題に頭を悩ませているとようやく皆が

「いらっしゃい。僕はこの城の王様やってるもんだ。今日から宜しくな。」と言ってきたのであった その後、他の方々と挨拶をしている時に自己紹介してくれたんだけどね?一人は、【クロト=ディアーナ(17才?)】と言う人で種族は【人神族??】

もう一人は【リゼ=ルミエーラ

(15才?)】と言う人だった でまぁこれからはリゼが仲間になってくれるらしく、嬉しい限りだけど。なんか変な気分になる んで 一番問題になったのが 名前なんだが、名前がないとこれからの生活が不便だと思い名前を付け合おうという流れになり、私からは【ハルノ】と名付けた 理由はなんとなくなんだよ。深い

「え?ハルノ?ハルちゃん?」「ハルさん?え?あ?あ?」など色々言われたのが正直嬉しかったが あまり時間も無く 急いで食事を終わらせて また城の中に戻ろうとしていたところで突然現れたのがアリシアナで。どうも付いてくるつもりだったらしいのだが。何故か急に帰っていった。そして私は疑問を抱いていたのだが その理由もすぐに分かることとなった。

部屋に着きベッドの上に腰掛けると、隣に座りながら抱き着いてくる そうして暫く二人で会話をしていたのだが「ねえ。私の事好き?」と聞いてきているのだ それに対し「うーん まだ出会って一日経ってないし、まだ何も分からないし」と返すも「私はあなたのこと愛しています。この命に代えても」と真っ直ぐに見つめながら言ってきてくれる その言葉を聞き つい本音を言ってしまう

「あのな、いきなり言われたから戸惑ったのもあるし、本当に私で良いのかという気持ちもあるが、今はこの子が好きだ。」

「はい!私もあなた様の事を愛しています!大好きです!どうかお側に居させて下さい!必ずあなた様に尽くす事を誓い、あなた様の剣となりましょう!例えどのような苦難があったとしても、私は絶対に諦めたりしないです。私が生きている間だけは。だから安心しなさい」と言われてしまい 思わず抱きしめてしまう「ありがとう。君の思いは受け取った。私も君の為に出来ることは何でもするつもりだよ。ただ、一つだけ約束して欲しいことがある。決して無理をしないこと。どんな時でも自分が生き残ることを考えるんだよ?それが約束できるのであれば。私は君に力を貸して欲しい」と言う そして、彼女の頬に手を当て 目線を合わせ微笑み合い 唇を重ね キスをする 何度も

「はい。約束いたします。貴方の為になることこそが、今のわたくしの存在理由です。貴方と出会えた事は奇跡でした。わたくしは貴方に心を奪われたのです。一目惚れです。貴方は私の全てです。何を差し置いても、わたくしの最優先事項です」と言ってくれたあと、再びお互い見つめ合う そうして私たちはもう一度 今度は舌を絡めた

「ちゅぱ、じゅ、ちゅうっ、あむ」そんな音を立てながら求め合っている。

この世界にきて初めての相手 こんな可愛い娘と 私にとっては初恋なのだ そして私は

「なあ。もし私達が一緒になったとしたならさ、君はどうしたいと思っている?」と言ってみる すると彼女は恥ずかしげもなく「え?もちろん、毎日のように、いっぱい可愛がってほしいと思っておりますよ?わ、わたし」と答えてきてしまい、顔が真っ赤になっている彼女を見て可愛いと思いつつも、今すぐめちゃくちゃにしたくなるのを我慢しつつ、

「そういえばまだお互いに名乗って無かったね。私は、この国の王である、【ミライ】だ。宜しく頼む」と言って 右手を出して握手を求め、それに応じる彼女に改めて

「私は、ハルノだ。よろしくな」と手を握って言うと、「はい。こちらこそ、よろしくお願い致します。」と言われて握っていた手が握り返される そうしている間に少しづつ眠くなってきたため、寝ようと思っていたところ「それでは一緒に寝ませんか?」と言われてしまったのでそのまま横になると、当然のことながら 添い寝をする事になってしまい、緊張してしまう。が 次第に睡魔に襲われそのまま意識を失うのだった 翌朝 起きると既に起きていたアリシアナに「おはようございます。もう朝ですよ。昨日は激しすぎでしたよ?おかげで少し眠ってしまいましたが。それと私は何時いかなる時でもあなたに身を任せる事ができますから!いつでも来て良いんですよ!」と言われた為「え?マジ?やったー!じゃ早速」と勢いに任せ押し倒そうとしたら止められる私w「冗談ですよ?流石に初日からそこまでいくと大変かな〜?と思ったんですけどね〜」と言われた後頭を撫でられるもちょっと悔しかったりするので仕返しをしてやろうと考え付いた私は、耳元に行き囁くことにした

「あ!起きたのか!おはよー!」と言いさらに続ける 私なりの意地悪をしかけていく私だが徐々に効いて来るようなのを見て調子

「あっあー わ わ わわわわたわわ わわわ あ あっあっあっあっあっあぁああっぁあっぁあああああぁぁぁぁあ!」

顔を両手で隠しながら体をくねくねとさせ悶える姿は、非常にエロティックなものだったが、やりすぎたなと反省する

「ごめん。やっぱ、あれか?私なんかに、その、そういうのされるのは、ダメだもんな」と言う そしたら急に立ち上がって

「い い い いや!違うから!別に嫌なわけじゃないの!むしろ嬉しいんだけど!はしたない姿を見られるのはやっぱり嫌だし」と言われたので、

「うん。そっか。分かったよ」

と言うと。「分かって貰えて嬉しいよ」と笑顔を見せてくれた。うん。やっぱ笑顔が似合ってるなぁ。私的にはこのままベッドに直行しても良かったんだが、 朝食を食べたい!と懇願されたため 食堂に行くことに そういやまだこの世界って

「食事中は静かに食べるものだ。」というルールがあるのか、喋って食べている人は1人もいないなぁ と感慨深く見ていると、リゼが隣に来て話しかけてきた「あのぉ すみませんでした。いきなりあんな事になっちゃいまして。」と、いきなり謝られたのにはびっくりしたが ま、いいかと思い「気にしてないぞ?それにこれからずっと同じ部屋で暮らす仲だから、もっとフランクにしても良いんじゃないか?」と言うと

「はい!そうさせて頂きましゅ」

と返事をした瞬間、噛んでいた。めっちゃ恥ずかしそうな顔しながら赤くなっていたので、ついついニヤけてしまい 笑ってしまった。そうしたら、怒られながらも

「ふ、ふん。い、いつまで笑ってらっしゃるつもりですかぁ?」と上目遣いに見られ また笑うのが止まらなかった。そしてそれをまた怒られるも なんとかご飯を食べ終わり、部屋に戻ろうとしたとき、またアリシアナがやって来た。「今日は何の用だい?まだ何かあったのかい?出来れば早くして欲しいんだがね。この後にもやりたいことが山ほどあるからなぁ」と言うと アリシアナは私の前に立ち「わたくしは貴方をお待ちしております。いつまでも、貴方だけを」と言って去って行った なんなんだ?一体 まあいいかと思いつつ部屋に戻り、まずは武器の整理を行い始めるのであった

「おっさん これからどこ行くんすか?まさか魔王城に乗り込むなんて言い出しはしねぇでしょうね?」

その問いかけに、男は口角を上げ答える。「乗り込んじゃおうぜ?なあ?」と そして、2人の目の前にいる女性に向かって 男は再び問う「それで良いんだよな?」と聞くと女性は 無表情で一言「問題なし。あなたに従うのみ」と答えた

「はぁ、仕方無いですね。僕も行きましょうかね。あそこには興味がありまして」

「あそこに行っても意味は無い。それより私の国においで?」と誘ってくるが、「はあ?私が行くのはあんたのいる所だ。私はお前の部下になる気もねえ。そしてここに残るのも悪くは無さそうだ。私を楽しませてくれ」と言う

「私は君と一緒にいたいな」と言ってくるも、「断る。私は自由が一番好きだ。縛られることが大嫌いでね。束縛されると、つい殺したくなってしま「そう」

そうして彼女は立ち上がり背を向ける。

その後ろ姿を見て男は「そうそう。この前の答えを聞いてなかったな。なにが目的でここまでやって来やがった?」そう言われ振り返ると

「私の名前は【レティア】よ。私は、貴方に興味を抱いたから会いに来たの」と微笑を浮かべたあとすぐに消えてしまった。「はっ。あいつも同じこと言ってた気がするが、そんなに私の事を知ってるようでもないみたいだし、あまり期待はできないかもな。ただあの野郎も、あっちも目的が違うってんなら邪魔されない限り手を出すこともないとは思うが、一応注意しとくべきだろう。特に私に対して敵意が無いなら、だがな。」と言い残しその場を去ろうとすると「おいっ!どこに行こうとしている!?」「さっきも言ったように、私は自由な人間なんだ。だから自由にやるんだよ」そう告げ、彼は去っていった。しかしそんな彼を一人の女性が追いかけていき、肩を叩かれた男が振り向くと同時に、キスをしていた 突然の出来事に呆然としていたが、我に帰ると「お、おまえ何してんだよ」と言うものの、女は無視をしたまま再度抱き着きながらキスを続けてくる しばらくそのままの状態でいると、満足したのか離れ「貴方を気に入ったわ」と呟いた それに対し、「私は、こんなのは初めての経験だ。どうしていいか分からなくなるな」と戸惑いを見せると、彼女は再び笑いかけながらこう言ってきた

「なら、わたくしが、教えてあげますわ」

そんな言葉に反応せず、黙っている彼 そんな様子に疑問を持ったのか彼女は「どうしましたの?」と聞いてきた そこで彼は初めて声を発した

「私をどうするつもりだよ。さすがに、そこまでは読めねえよ」

すると彼女はクスっと笑うと「別に何も?貴方ならきっと面白いことが起こるはずよ」と言ったあと「もしわたくしと遊びたくなったら、いつでもいらっしゃい?それでは失礼しますわ」

そう言って彼女も何処かに消えるのであった。一人になった彼が歩き出した先には とある建物の前に辿り着いていた

「はぁ。やっぱりここは気持ちが良いな。私を受け入れてくれる唯一の存在と言っても良い場所だ。だからこそ私みたいな人間が生きられる。そういえば、ここ最近色々忙しかったせいで全く来て無かったな」

そう言いながら中に入っていった先にあるカウンターの女性がいる方に向かい、「よう。久しいじゃねえか」と話しかける そう、ここは 【カジノ バニラ】である その中へ足を踏み入れると様々な音が聞こえ始め、次第に賑やかになっていった。「相変わらずこの雰囲気は最高だな」と思わず口にしてしまった この世界では娯楽が少ない

「魔法で戦わせる事のできる施設があるにはあるが」それでも賭け事というのは存在しないのだ この世界でギャンブルと言えば

「ルーレット カード スロット ダーツ パズドラ(仮)

スライム召喚」の5つくらいしか無い そしてその中でも一番好きなのが「バカラ」だったりするのだが。そうしている間に受付の前まで来た私はいつも通りに話し掛けた「よお!元気にしてたかよ?私様に会いたかったんだろう?しょうがない奴らめ」そう言うと

「はぁ。貴方が言うと変なことになっていますよ。お帰りなさいませ」と言われてしまった だが、私は「ああ、帰ったぞ!だから私の頼みごとを聞いてくれ!」と頼んでみると 案外あっさり引き受けてくれた。ただし、条件として一つ提示される。それがこれだ

「それはなんだ?」と疑問をぶつけてみると「ええ、少し難しい話なので、とりあえずこちらへどうぞ」と 別室へと案内された。

そこには

「初めまして!わぁ〜!この人がマスターの知り合いですかー。よろしくお願いしまぁす!!」と、金髪ツインテールで 白のブラウスと黒のロングスカートという組み合わせの服装の少女が座っていた

「おう!私は アルルっていうんだ。よろしくな!早速だが私の目的を言わせてもらう。私の目的はお前らの仲間になりたいんだ」そう宣言する すると 隣にいた彼女がため息をしながら説明し始めた「はぁ、すみません。ごめんなさい。申し訳ありませんが、その件はお断りさせていただいております」と言われたので、すかさず理由を聞くと

「実は、この人 私の奴隷じゃないんです。私の奴隷になりたくない!とか、もう嫌です。辞めたいのです。でも無理に止めるのもあれかなぁ、と悩んでいるところです。そしてさらに もう一つ問題があります。貴方はこの人に借金をしているんですよ。」

そう言われた。ちなみにこいつは【レティア】という。さっきから何度も話しかけてきてうざい 話を聞いていた少女がいきなり話しかけてきた「あっ!あの!私、エルナっていって その、あのぉ 私の奴隷にならない?」って言われました。なんなんだ?こいつ それに、隣に座ってるやつがなんか 凄い睨んできて怖い それにしても「私の借しがある」か これはちょうど良いタイミングなのかもしれないな。

「私を奴隷にしていい。だけど条件がある。まず 私をここから連れ出してくれ。私には帰る家が無い。だからどこかに行く必要がある そしてお前には私の望みを叶えてもらい、私もお前の願いをなんでも聞こう。これが約束出来るのであれば私がお前を仲間に入れてやる。」と言うと「わ、分かりましゅたぁ」と、噛みながら了承してきた。「それで、そっちの子は わたくしをご所望のようね?貴方はわたくしをどこまで知ってるの?」と質問されたが、「お前のことなんて知らないし知ろうとも思わないね」と言ってやった

「わ、わかりましぇんが了解しましゅ」

そうして、2人の女が私の元に付いてきてくれることになった 私が、彼女たちと一緒にいる目的は 復讐をする為だ あいつを殺す為に私達は動くことになった。

そう、私達の敵であり、全ての元凶である男【魔王】に。

魔王城の扉の前に着いた私たち3人は緊張しながら中に踏み込んだ瞬間、何かに吸い込まれる感覚に襲われると共に、視界は真っ暗に染まっていった。そして気が付いた時には辺り一面草原に囲まれていた。その状況に唖然とし、

「ここは一体?」と呟くと同時に、 私としたことが 油断していたらしい。

突然私達の前に現れた黒い物体から攻撃を仕掛けられた。「危ない!!」と、レティアの声が響くが 時既に遅し、避けきれず、直撃してしまっていた。その威力がかなり高く 後ろに吹っ飛ばされ、そのまま倒れ伏してしまった。だが私はすぐに立ち上がって構えを取る

「大丈夫!?しっかり!今回復を」と、アリシアナは そう言った直後、「あら、そんな攻撃じゃ、私を楽しませることは出来そうに無いわねぇ。さあもっと、頑張りなさいよ。」と私に向かって声がかけられ

「そう簡単に負けねえよ!!いくぜ!!」

そうして戦いが始まってしまった。相手の魔物はレベル10前後、私の予想通り そんなに苦労しないで倒せるはずだと思っていたが、なかなか思うようにいかないもので 相手の強さが徐々に上がり始めていたのだ。

そこでようやくレティアとレティナが戦闘に加わり始めたのである。私が2人を庇いながら戦うものの、さ

「ちょっと!貴方なにしているのよ。そんな雑魚にやられて恥ずかしくはないの?ほれ そんなにこいつらに守られているだけの存在に価値など無いわよ。そんなに弱いなら私が直々に鍛えてあげても良くてよ?感謝なさい。貴方もついでについていらっしゃいな。私が強くなれた暁には、あなたを部下にしあげてあげるわ。さあ来なさい!来なければ後悔することになるわよ?」そう言われて私は腹を立ててしまい

「上等だ!私の力を見せてやる」と、自ら前に出た。そこからはもう必死だった、私が1人で相手にしているにも関わらず、中々に苦戦させられてしまう 私のレベルは35と高いはずなのにどうしてなのか

「おいっ!まだか!?」と聞くと 待っていましょ!と返ってきた。それからはひたすら耐えている時間が続いていた

「よしっ もういいだろう」と 相手が呟いたと思った途端 私の腕に激痛が走った 腕が動かなくなった。見ると、腕が凍っているではないか

「ははは、こんなもんかい」と言われてしまってからは 一方的な蹂躙を味合わされる羽目になっていた 私の体は どんどん切り刻まれていき、体の内部まで傷ついていくのを感じていた

「やめて!!!」と叫ぶ彼女の声が響いたが私はそれを無視して、最後の最後まで戦ったが、力及ばず 地面に崩れ落ちていったの

「ははははは!!!!やっと終わったか。これで私はまた強くなった。そうだ。あいつらを呼び出しておくか」そう言って指を鳴らすと、その場に転移門が出現し中から見覚えのある者達が次々と現れると「な、なぜ貴様がここに!!」そう言いながら怒りを顕にした者が現れていた

「やあやあお久しぶり。まさか君達がこの世界に居たことは想定外だったが、まあいい。とりあえず、私の計画の為に死んでいただこうか。」そう言うと彼女は手を差し出すと、魔法陣が浮かんでくるとそこには、かつて倒したはずの魔獣がいた。そして召喚された。すると私の目の前にいる男が笑いながら

「こいつはな、我が娘によって作り出された、この世界の最高傑作だよ。そうそう、君たちに一つ聞きたいことがあったのだったな。もしここで死にたくないのならば答えろ」と言い、彼女は話を始めた。

その話の内容が、信じられなかった。そして 彼女、リリアの話はこうだ。私は一度死んだはずがこの異世界に召喚され、そして私のスキル「女神の祝福を受けし者」の能力が暴走を起こし私が死ぬ間際の時間で停止させたというのだ。

さらに、この男は娘の父親だとも言っていた つまり、こいつを倒すことさえできれば、元の世界に帰ることができるというわけだったのだ。

だが、私のステータスを見て、

「君は本当にあのときの奴なのか?」と言われたのである。

そして 私の体が突如光だし始め「何が起きているんだ!」と思っているうちに、光が消え、そして、元の姿に戻った。

だが私の心の中ではある変化が起き始めようとしていたのであった

「私の体に何をした」と

「ふむ、やはり私の思っていた通りに事が進んでいる。では私の目的は果たしたしそろそろいいか。この世界で好き勝手やってくれたお礼だ!受け取れ!そして私の計画を阻止してみせよ!!」

そういった瞬間、 今までに無いほど強い衝撃波のような物が放たれ、咄嵯のことで反応できなかった。「ぐぁぁああ!!」という叫びをあげながら

「なんだよこれ、私は この世界を救おうとしてたんじゃ無かったのかよ、畜生」

意識が飛びかける そんな中

「なぁお前、名前なんだっけ。まぁ いいか おい 私の体を元に戻せ お前はどうなるかわかっているんだろうな 私は絶対に許さない 私の仲間たちを殺したことをな」という声が聞こえたような気がしたが そこで、私は気絶してしまうのであった。

〜 とある場所での出来事

「あれは一体なんなのだ!何故この世には我々を邪魔するものが沢山存在しているんだ!だがそれもここまで 今度こそこの世界の創造主となりこの地球を支配する存在になってやる!!」

そう言って 彼は、部屋から出て

「あいつらは何処にいった?探さねば」

「ここのダンジョンのボスって確か えーっと?あれだ あれ! あれの名前忘れちまったぜ!!はは 私馬鹿すぎ!!笑っちゃうよね〜。」

とか言っている 自称 魔王 っていわれてるらしい人 がいるのだが、こいつまじで魔王なんですかね。でもなんか凄

「あの、なんで私達の所に来たんですか?」とエルナさんに聞かれた そしたら なんか急に「なるほど お前が エルナ そして隣のお前がレティナ そしてお前がそのパートナーか。いいな、その関係性実に良い 私にもそのような関係を築いてくれる者はいるぞ。それにしてもお前たち三人はなかなか面白いことになっているみたいじゃないか。お前たちも早くこちら側にきてくれるといいな。その時は私が歓迎しよう。おっとそれどころではなかったな そろそろ仕事に取り掛からないといけなくなってしまったのだよ。」と喋り終えると、どこかへ飛んで行ってしまっていった。

その状況を目の当たりにして固まっている3人がしばらくそこに佇んでいる状態が数分間続きました。

「さっきまでの会話の内容について詳しく教えてくださいませんか?」と言われたため、僕が代表して先程起こったことについて説明していった。すると、「貴方が 魔王なのね?」と聞いてきた。なので僕は素直に「そうなんだけど」と答えた そして何故か

「やっぱりそうですのね。それで魔王様 少しお願いがあるのですが、私達に協力してくださらないかしら。その、実は私たちの仲間になる人たちを勧誘していたら、仲間にしてもらえるよう頼み込んできたのよ。だけど、その相手の方がどうしても納得してくれなくて。どうにか出来ないかなって思ってて。どうか 手伝っていただけないでしょうか。勿論 タダでとは申し上げておりませんわよ。そうですわねぇ 例えば 貴方がお好きな食べ物を私達も食べさせてもらえれば嬉しいかしら。」と言われ、ちょっと迷ったが引き受けることにしました。その後レティナさんが、「ちょっと、勝手に決めてしまったけれど、よかったの?」と言ってきたのであるが、僕は特に気にせず、「はい、全然大丈夫ですよ。それよりも、これからどうするのですか?まだ 日は昇ったばかりなのですし。とりあえずご飯を食べる場所に行きますか」と、提案をしてみた そして、

「そういえば、この世界に来てからまだ まともに食事していないですね。あ!そうで 思い出しましたけど、僕の家にある食材で 皆さんに料理を作ってもいいんですよ。今から一緒に行きましょうか」と言った。そして僕達は一旦拠点に戻っていた それから30分ぐらいして戻って来たあとは、みんなで料理を作る事に レティナさんとアリシアナさん

「さあ!今から作るわよ!!」って張り切っているし レティアも「頑張る!」と言っている。そんな様子を見ていて和やかになったのであった そして

「そういえば、この世界の食料事情について全く知らないな。」と思って、ちょっとレティナとアリシアナはどう考えているのか聞いてみると、二人とも同じような事を思っていたらしく

「まずこの国について話しますと、ここは一応 アルセナス王国の辺境領に位置する、アーデベルト地方になります。」

「まあ とりあえずそこについては今は触れなくても良いわ。」と言われ

「じゃあまぁとりあえず この国の話をしておくわね」と言い始めた。

なんでもこの国は王国でかなり平和なところだと言うのと

「そしてここからが一番重要な情報なのだけれども」と言われて「なんでしょ この世界には、【魔王】と呼ばれる者達が4名存在し、そのうち一人は私と同じ魔族の王であり、この大陸の支配を行っているの」と教えられた。ちなみに魔族と人間の争いはほとんど起こっておらず仲も良いとのことだ。ただ最近魔の森に

「悪魔が出た」と言われているそうなのだけれども実際まだ確認は取れていないそうだ ただ一つ気になったのは

「その 【悪魔の領域の主 サタン】は一体どこに住んでいるのですか?会ってみたかったりするんですが 何か理由でもあるんでしょうか」って疑問をぶつけた時に、レティニアが突然に口を開いて「多分それって、リリアって人のことじゃないかな?ほらあの有名な勇者召喚したっていう子よ。」と話してきた

「えっ、そうなのか!?それは知らなかった。それだったら一度あってみたいな。もしかしたら話が通じるかもしれないし。そう言えばあいつらも私を呼んでるはずだし、今から行こうかな。そうすればきっとリリアも見つかるし、あの女とまた遭遇しちゃったりするかも」とか思ったりもしたので、とりあえず あいつらに一度会うか。と決心をしたのであった その頃、ある森の奥深くのとある場所に謎の影があり それが突如として、 消え去ってしまう そしてその場には一人の女性が現れる そして彼女が言う「この世界が 面白くなってきた もっと楽しみたい でも、私の力はまだ弱い ならば 力を 手に入れないとな」と言い残しその場から消えたのである。

僕は ある決断をしていました。

この世界に残ることにしたのである。

というのも色々考えて 元の世界に帰れないことが分かって しまったからでもあった それには理由があった。まず 僕たちのレベルを上げる為に、リディアが僕たちをこの異世界へと転移させる際に連れて来てくれていたのは、この場所だけだったのである。しかも、僕達が異世界に来る前にも、僕たちが元々生きていた世界に戻れる可能性は極めて低くなっていたのである そして、さらに 僕たち以外の人達がこの世界で死んでいたということを聞かされたのである。そして、僕はあの自称

「私」だった奴が言っていたことが真実であると確信している。あいつはこの世界の神様であるらしい。あのリリアが言ってたことが正しいのならの話だが。そしてあいつを倒すことで元の世界の僕たちは死ぬ。これは間違いなかった。

さらにあのリリアの父親は、この世界での敵だということが判明したのだ。そしてあの男が僕に対して放ったスキルは

「神罰の雷」であったらしい。僕はそのスキルの威力を受け、一度死んだはずなのになぜかこの異世界に転生したのだ おそらく 奴は、この世界で最強の存在だと自称している。そして 奴の娘と、この世界を作り出した創造主だと自称してもいる。あの時の発言を聞いただけで分かるが、この世界の仕組み

「レベルアップによる身体能力の強化 経験値によって得た知識、技術 そして魔法といった様々なものを扱えるようになる」というものを作った存在だと言っていた。

なので、仮にこの世界に残り続けて強くなれば

「私」よりも強くなることが出来る可能性があると思ったからである。なので、他の仲間と相談した上で決めたことだ。「私は残ることに決めた。理由は、この世界には私が倒すべき相手が沢山いるんだと思うんだ。だからこそ、ここで止まってる場合じゃないって思ったんだ」

「あら、私は構わないと思います。むしろ貴方が居なくなったら私が寂しいのよ?それと 私はあなたと一緒に居ることに意味があるのだから」と言ってきた そして、「うーーー まぁ別にいいんじゃない?貴方がそうしたいって言ってる事だし、私は反対しない。それにこの子の事を守る必要があるものね。だってこの子はもう、あなたの事が大好きなんだもん」と何故か照れながら言ってきていたが、その表情はとても可愛かったので抱きしめてしまうくらいの勢いで頭を撫でてやった。「ちょっと何よーー いきなりそういうことはーーー恥ずかしいよーーーーーー」と言ってくるのであった すると次はエルナさんも賛成してくれるようになった 最後にアリシアナさんは、少し考えた後に賛成をしてくれた。こうして僕の選択が決まり、ここに残ることにした。

その後少ししてから、レティナさんが僕のステータスを見てみたいという事で見せてあげると、「なるほど。貴方はなかなか面白いのを持っているわね。」と言われてしまい ちょっとドキッとしたがなんとか抑え込んで「ありがとうございます」とだけ言ったのである。その後は みんなでご飯を食べるための材料を取りに行った。

そうこうしていくうちに 材料が集まったので早速作り始めた。そして、作ったものは僕達の世界のご飯と似たような感じで作ったので美味しく出来た そして僕達は食事を食べ終えた後はお昼過ぎまでみんなと会話をして楽しんでいた。すると急に アリシアナが僕達に話しかけてきて

「ねぇミレア 少し私と手合わせして欲しいのだけどいいかしら?」と唐突に言われた為 断る理由もなかったのと、「分かりました」と了承し外に出ることにしてみた 外に出る前アリ

「ミアリシアナちゃんの事は、アナって呼び捨てにしてもいいわよ」と言ってくれたので「はい!わかりました。」と素直に答えておいたのである。そうして外へ出た途端、僕は一瞬にして戦闘モードに入ることになる

「では、よろしくお願いします。全力で来て下さいませ」と言葉を放ったと同時に 僕は地面を踏み抜き 一気に距離を詰めていくと 僕はそのままのスピードを維持させつつ殴り掛かった のだがあっさりとガードされ 反撃されてしまったが どうにか受け流せた それから数秒後にはお互いに攻防を繰り返すことになり お互いの攻撃は当たらずで互角の展開になっていたのであるが、そこで突然後ろの方で見ていたレティナが、「貴方の本当の実力はこんなものではないでしょう?出し惜しみは不要よ!全力で行きなさい!」と言って来たことにより 僕の中で 何かが外れそうになるがそれを何とか堪えると 今度は 僕の体の周りが 青白く光った その状態でアリシアナに向けて再び攻撃を仕掛けに行くと 今度は攻撃が当たるようになっていき ついに、一撃を与えることに成功するのであった その後も僕は戦い続けた。そうして気がつくと 夕方近くになり始めていた。そんな時に、アリシアナは突然動きを止め「やっぱり貴方は凄いわ。正直ここまでやれるなんて思って無かった。」と言われたのである それに対して「そっちこそ強かったよ。本気では無かっただろうけどね。」と言うと「えぇそうね。さすがあの人が見初めただけはありますわ。そういえば自己紹介がまだだったわよね。私はアリシアルと申します。改めてよろしくお願いしますわね。さっきの続きをやるとしても明日の方が良いですわ。今は あちらに見えてらっしゃいます。レティナさんとレティアさんに魔力操作と魔法の使い方について教えることになっておりまして」と言うと

「それじゃあ 今度また教えて頂けませんか?」と言うと「もちろん構いませんが、その時は必ず私の方からお願いすると思いますわ」と言うと笑顔を見せたのであった。そうやって話した後 僕は自分の家に帰り寝床についたのであった そして翌日になると 昨日約束していた通りレティカが

「私の事を鍛えてくれるんでしょう? 早くやりましょう」と 言うと 僕はまずは基礎を教えていくことにし

「まずは君の基礎となる身体強化から始めよう。まずは自分の中に意識を向けることから始めてみるんだ。」と言ったのである そしてレティカに指導を始めていった レティは最初は上手くいかずに戸惑っていたが少しずつ慣れていき最終的には出来るようになっていたのである 次に、レティニアに魔法の基本を教えることにする レティニアは、最初かなり苦戦していたがそれでも頑張っており 最終的に魔法を習得することに成功したのである そして僕自身も 新しい力を手に入れてしまったようで どうすれば良いのかわからなかったが 取り敢えず、レベルをどんどん上げればそのうちわかる

「と自分に言い聞かせていた それから 三ヶ月経ったが一向に力が覚醒することはなかった。そしてある日 レティナから呼び出され レティスから 剣術を教わりたいと言い出してきたのであった そして、僕は彼女にも基本を教えたが、彼女はとても筋が良くすぐに覚えてくれたのであった。

僕は二人を弟子にすることを約束し、これからは3人で特訓していくことを決意したのであった。

その頃 魔王と自称「私」との戦いが行われていたが結果は魔王が圧勝してしまうという結果となった。

自称「私」を倒した後「これでお前たちは私の敵ではないな」と言ってその場を去ったのである

「くっ、なぜ私が負けてしまうんだ」と悔しそうにしている自称サタンを見下

「何故貴様のような奴がいるのだろうか?実に不愉快だ。それに私のことをバカにしたような目線も許せない」と言って自称ルシファーを殺した。その後彼は「この世界の神が憎い!私はあいつを殺すまでは死ねない」

と言っていると、そこに リリアが現れ、「まだ戦うのか?お前では到底私には勝てぬ。潔くさがれ、この愚か者め」と言われると 激昂し襲いかかってきた

「ふはははは、やはり私は強い!リリアごときでは私は倒せんぞ」

「ふん、ならばこの剣を使うしかないようだ。こい、聖龍」と言って呼び出してきたのだ。

「はぁぁぁぁぁ!!!!!」

と言って斬りかかってくるが リリアはその攻撃を受け止め、そして

「残念だがその程度の力で、この世界を崩壊させるほどの力を持つ私に勝つことは出来んよ」とだけ呟いて 相手の腹に拳を入れる その瞬間、その男の体はバラバラになって死んだ だが、

「ふはははは、甘いんだよ!!この程度で殺せると思ったのか」

「ほぅ。面白い奴だ。ならばその技を見せてもらうとするかな」

「それはどうかな?私が使える最大の攻撃をしてやったんだ。この世界の半分は滅びているはずだ。それにこの力は私だけのもの。私の好きなようにしても良いよ ね」と言って消えたのである そして「なるほど これがあの方の言っていた能力ってわけか」

「しかし 私にかかればこんな雑魚共は容易い事だよ」とだけ言って消えていった

「まさか この私があんなに呆気なく殺されるとは思わなかった」

「そうだ、私はもっと強くならなければならない。それにしてもあの男はどこに行った?」

すると、突然「よぉ、随分ボロボロじゃないか。何があった?」

「はぁ はぁ やっと来てくれましたか。あなたのおかげで助かりました。実は、私はあの男と戦っており、その強さ故に手加減をすることが出来なくてこのような状態になってしまいまして」

「まぁ、いい。私はお前に力を渡してあるし、好きに使ってもいいぜ」と言って去って行く それからというもの この二人はお互いが互いの存在を認め合うようになっていくのであった

「おい! そいつの相手をするのはもう終わりでいいだろう」と言ってきた者が居た その者は、自称「私」では無く もう一人の自分なのだ。

そして「おーい、聞こえてんだろう。もうその女と戦う必要なんかないだろう。そいつも飽きて来た頃だし 殺し合いに戻ろうではないか?なに心配することはない。そいつが居なければ私は最強だし あんたが居なくても十分やっていけると思うがねぇーー」といってきたのである こう言われてしまうと断る事も出来ないため渋々 戦いに戻ることにしたのだが、戦いの最中に突然、「そう言えば 名前をつけていなかったですね。貴方のお名前は?」と言われてしまい、困った顔をして

「えっと僕の名はーー 僕の名ですか?うーんどうしよう。あっじゃあ、レティーって言うのは?僕の名前は「レティーナ」から来てるし丁度いいかなって思うんですけど、それでいい?」と言うと

「うん!ありがとうございます!とっても素敵な名前を頂きました!ところでお兄ちゃんの名前も教えて欲しいのですけどいいです かね」と言って来るので少し考え込む 確かに考えてみれば、お互いの名を知らないってのはおかしい話だと思う だから僕は自分の本当の名と自分の正体を伝える

「僕は ミレア。ただ ミレアという名前だけでは無いのでレティナさんには本当の姿を見せた方がいいかもしれませんね。では」

そう言うと僕は光に包まれて

「これが本来の姿なのですがどうでしょうかね」と聞くと、「そういえばそんなことを言っておりませんでしたね。でも安心して下さいまし。別に私はそんなことで軽蔑したりとかは一切致しませんの で。むしろ尊敬できる対象としてしか見ておりませんので気になさらず。そうそう私はこう言いますと大抵の方が恐れられるんですよね。そんな事はありませんよ?さて、私のステータスを覗いてみてはいかがで しょうか?」といきなり言われたので慌ててしまったが、落ち着いて鑑定を使ってみるとそこには アリシアナ=アリオンと書いてあった。しかもレベルが9999だった為、かなりびっくりしてしまったのだが レティナ曰く、これはあくまでも「称号」で実際は9990らしい。そう考えると僕より圧倒的に高いんだが、僕はまだ「称号」が手に入っていないため レベルは300そこそこだったりする それからしばらく経つとアリシアルは僕に質問してきたのである。その内容は、レティナとレティニアがどの様な関係なのかというものだった。それに関しては特に隠し立てすることも無いのである程度話すことにして まず最初にアリシアナに レティとレティニアの関係を説明したのであった その話を聞いたアリシアナが僕に問いかけてくるのである

「もし良かったら、この子達の面倒を任せて頂けないでしょうかね?レティさんの頼みもありまして。私はこれからは、彼女達と一緒に過ごすつもり ですの。それにこの世界についてまだまだ教え足りないこともありますからね」と言われたので了承したのであった ちなみにその時、二人の様子を見ると仲良くしているみたいでなによりだった そうやって、一日が終わったのであった。

次の日 僕はレティカから魔法の使い方を教えてほしいと言われたのであった。

それについて僕は「君は、魔力操作と魔力変換については既に習得済みだ。そこで今日は魔力を身体に循環させることによって身体能力を向上させる方法について教える」と言った するとレティカは「はい!」と答え早速練習を始めようとしていた それを見て、レティカのやる気が感じられたのである それを見ながら僕は、自分の体にも魔力を流し込んでいき、そのままの状態で、僕は魔力操作を行うと、魔力が身体の中に入ってくるのが分かる。そして僕は身体の中にある魔力を感じ取りながら身体中に

「巡らせていく。そしてそれを圧縮させていくんだ」と言って実際に見せながらやってみせたのである そしてレッティはそれを真似てやっていくと、なんとも言えないような表情を浮かべていたので、一度止めるように指示をしたのであった

「ふむ、レティカはどうだ?」

「はい、なんとか理解はできたと思います」

「なら、実践に入っていこう」とだけ言ってまた同じ事を繰り返し、そしてそれが出来たと判断をした後

「次は体内にある魔力を外へ放出する為には、魔道器を介さずに魔法を使うことが出来ないといけない。そしてレティナが使っていたのも恐らくはこの原理を利用して魔法を使っている。だが、君にこれを習得するのは流石に難しい。だからこそ君の体に僕の魔法をかけてあげようと思っているが問題ないか?」と聞いたのである

「はい!よろしくお願いします。」と言ってきたのであった それから僕は彼女の魔法に付与魔法を使いつつ 補助をしてやりながら強化していった その結果 一時間で出来るようになった これには自分でも驚きであったが、ここまで早くなるとは思っていなかったのである しかし、僕は彼女に「この事を誰かに言ってしまったり、この技術を教えることはダメだ。」と言い聞かしていたのであった。そして レティーナも最初は 納得していなかったが、それでも 何度も言われるうちに「分かりました」と言って

「ただし この技術を他人に伝えることはしない」という条件を飲むことに同意した その後レティカには

「とりあえずこれで終わりだ。今やった方法で鍛錬を続ける事。そして たまにここに顔を出して欲しい。その時に色々と教えたい事があるんだ」

とだけ伝えて帰ることにした その頃、

「おい!そろそろ私様の部下にならないか?私様ならお前を強くしてやれるぞ?」と言ってきている男がいた この男は、魔王の側近であり

「魔王軍四天王」の一人であった 彼は自分が仕える主である「サタン様」以外の言葉を聞くつもりは無かったのであるが、この男から放たれているオーラのようなものを感じた彼は この男の言葉を素直に聞くことに決めたのであった すると、「私は魔王様の命令を受けてこの世界を支配しに来たんだよ!だからお前みたいな雑魚じゃなくて、私様に忠誠を誓ってくれ」と言われるが、彼女は迷うことなく「私はサタンさま以外に仕える気はないわ。だからあなたの命令に従うことは絶対にないから諦めることね」と言うと、彼の体は怒りでプルブル震えていたのだ だが、彼としてはここで退くわけにはいかないのだ。何故ならば 自分は弱いというのもあるが、この世界で自分以上に強い奴はいないからだ

「ふん!そんな態度を取っていられるのはそこまでだ。おい!あいつを捕まえてきてこい」

「はい。わかりしました。あの女さえ捕まえられれば文句無いんですね」

そういうと部下の男はレティーナに攻撃を仕掛けようとするのであった レティーナは 一瞬 危なかったと思った なぜなら 彼女が居たところの床は、綺麗な円形状に破壊され そこを中心にクレーターになっていたからである

「ふぅー。ギリギリだったけど、まだ本気が出せていないとはいえ こんなものなのかしら。」

と言ってから、目の前の男を見つめ

「貴方がどんな攻撃をしてくるのか楽しみにしているわ」

とだけ言って 戦いが始まるのであった それからの戦いは長く続いたのではあるが決着がつくまでにかなりの時間を要するのであった そしてついに勝負がついた時には、お互いの力は五分だった

「まさか、この私を倒す者がいたとは思ってもいなかったよ。それにこの私を手玉に取る者がいるなんて。正直、貴方が私より強いのかどうか分からなくなってしまったんだけど」と言ってきたのである すると「いいわ!貴方が私と本気で戦うに値する人物だと認める事にする」と言ってきたのであった。そしてそれから 数分の間、二人の間に静寂が訪れ、遂に口を開いた。「じゃあ始めるとしよう」

その一言を皮切りに二人は戦いを再開した その激しい攻防の末 最後には「私の完敗だよ」

と負けを認めてきたのである。すると 突然、「そう言えば名前を聞いて居なかった。貴方の名前を聞かせてくれ」と言われ、名前を伝えると、「貴方の名前覚えておくことにする」と言われてから その場を後にしたのだった そうして僕とアリ

「ねえ?もうちょっと お話をしませんか?

「いいですよ。なにか話したい事でも有るんですか?」と聞いてくると

「貴方と出会ってから、ずーっと疑問に思っていたことがあったの」

「へぇーそれは何かな?」と少しからかうように聞き返す

「なによぉ〜。意地悪な質問しなくても良いじゃない」

と言ってきながらも答えてくれるようだ

「まぁ冗談はこの辺にして どういったことが知りたかったのかな?」

と言うと、少し顔を赤くして、「そのっ実は レティナって人の方が本当のミレアさんなんだよね?」

と質問されたのであった それについて 僕がどう返事するか考えていたところ

「私はね、本当の事が知りたいだけなの。だから誤魔化すとかしないで教えて欲しい」と真剣に訴えかけられてしまって僕は「そうか、わかったよ」

とだけ言い僕は本当の事を話すことに決める

「そういえば、アリシアナに僕のステータスを見せた時さ、レベルが99だったでしょ?だけどね、あれ 嘘なの。レベルは99では無い。正確には99999だ」と言ったらアリシアナは驚いているようだった それから、僕は自分の素性とレティナと僕

「レティシアとの関係は簡単にしか説明出来ないのだが、レティナが僕が異世界に召喚される前の日に助けた女の子でその時に僕の婚約者になったんだ。そして僕達はそれからすぐに別れた。僕達の仲はあまり良くない状態だったんだ。それから僕は、レティ達と一緒に旅をする事になるのだが、レティが死んでしまった事で、彼女だけが生き残ってしまったんだ。僕はそれから、彼女を慰めてあげることが出来ず、ずっと苦しんでいた。僕自身も、レティを殺した相手に対して、復讐心を燃やしていた。だがそれも無駄に終わり 虚しさを覚えながらこの世界に戻ってきたんだ。

それでね、僕達が一緒に行動する事を決めたのはそこからしばらく経ったあとのことなの」と 言うと

「そうなのね。やっぱりレティリアとレティは同一人物だったんだね」

と納得してくれている様子だったので安心した

「それについては納得してくれたみたいだね。それとね、一つだけ君に言わなければならないことがある。これは誰にも教えてはいけない秘密の事なのだけど、この世界の魔王は レティナではないんだ。そしてレティナが死ぬ原因を作った男こそ魔王サタンなのだよ」

と言うと彼女は驚きと恐怖が入り混じったような表情をしていた そして彼女は「レティナはなんで死んだの? なんで殺されなければいけなかったの?」と言って

「僕は、それを知らないんだよ。ただ彼女は魔王の手によって殺されることになった。僕はそのことを知っていても何も出来なかった。本当に悔やんでも、悔しくても、自分を呪い殺したくもなっても 彼女を助ける事は出来ず こうして生きているんだよ。そして、今の僕がここにいるのは全て レティの仇を討つ為だけに存在しているようなものなのかもしれない」

と言って悲しげに笑いかけるのであった。そしてレティナの方も辛くなったようで

「うん。分かったわ、ごめんなさい。これ以上は この話はやめましょう。

「そうだな」と言いつつこの話を終わらせ

「他に質問とかある?」

と聞いてみると

「いや 無いから 大丈夫」と返ってきたのであった

「そっか。また今度機会があった時に もっと色々なことを聞こうと思うけど、今日はそろそろ戻らないと、心配されてしまうから戻るとする」と言い残してから立ち去ろうとするが、後ろから「ありがとう。これからよろしくね!」と聞こえてくると「こちらこそ、仲良くして欲しい」と答えると、満足したかのように帰って行ったのであった

「よし、レティカが寝てる間にも 出来る限りのことをしないとだ。

まずは魔力の循環からだな」と言って早速始めた。最初は なかなか上手くいかなかった。それから数日かけてようやくコツを掴み、1人でできるようになってきた。

「この感じ、久しく忘れていたがこの魔力を体に馴染ませる作業は懐かしいな。この感覚が 魔力が体の中でぐるぐっている感触。これなら問題なさそうだ。

この調子で行けばなんとかなりそうだな」

と呟いてはみたもののまだまだ終わりが見えなくて不安だったがとりあえず今は集中するしかないのであった。

「とりあえずこの魔法に関してはここまでにしておきたい所だが、せっかくここまで頑張って来れたんだ。魔法以外のことも試してみるのもいいかもしれん。だがな、この魔法は おそらく私にとって切り札とも言える力になるはずだ。私が使えるのはこれが最後だと思って挑もう」と言って魔法を発動させてみたが、あまり威力は出ないがそれなりに使い道はありそうだった。そして、私はこの世界で生きると決めてから初めて全力を出し切ることが出来たのである その頃私は、アリに頼み事をしていた。

私がこの世界に戻る前にあったことについて、そして

「私が今からこの世界にいる理由と元いた世界に帰る方法を私は知っている」と言うことを伝えたのだ。そして私の願いについても 全て伝えることにした。しかし、ここで「この世界から元のいた世界には 帰ることは出来ない」「私が、この世界でやりたいと思っている事も出来ないし協力もできないから私はここから動くことが出来ないんだと理解してくれ」と言うしかなかったのだ。

その後、彼女は私に別れを告げてから何処かに去っていったのだ。これでいいと思った。

それから数ヶ月後のことだった。

いつものように魔法の練習をしている最中の出来事だっだ 突然空間に裂け目が現れたのだ。

中からは人型の化け物が出てきてしまっていた それからというもののその化け物はどんどん数を増えていったため 一旦逃げる事になったわけ

「クソッ なんだあの気持ち悪い奴らは! あれは明らかに人間じゃない!あんなのは見たことがない!それにしても数が多すぎるだろ。」と思っていた

「とにかくあの場所から離れておかないと危険だ」

と思い走ってその場を離れたのだが奴らの足が思ったより速くて追いつかれてしまった。すると奴らが一斉に襲い掛かって来たわけだが、そんなものは余裕だと言わぬばかりに次々と倒していっていた。それから数分が経ち、全ての奴らを倒し終えたのである。

「どうにか逃げ切ったか」と言ってから息を整えていた

「だが一体 何が起こっているのか全く分からない。ここはどこなんだ?」と考え込んでしまう そこでアリがやって来た どうしたのか気になって見に来てくれたらしい。そして事情を説明してみるとどうもこの場所はこの世界のどこかの森らしくアリもこの森については良く分かっていないとのことで、二人で探索をしてみても特に成果を得ることは出来なかった なので諦めることにして

「まぁいい。それよりも あっちの方の状況を知らねばなるまい。」と言ってからアリと一緒に移動する事にした それから数キロ移動している内に人を見つけた するとその人物は「あんたたち、見かけない格好をしているがどっから来たんだ」と尋ねられたので答えようとしたがその時に、何者かの視線を感じそちらに振り向くと「あれ いない」という状態になってしまった

「どうかしましたか?」と聞かれたが 何でもないと伝えてからアリと一緒に 人の住んでいる場所に辿り着いた それからその街では宿を取る事にし部屋を取った後に食事を取ろうということになり 食堂に入っていくとそこは人が多く騒がしい店ではあったが、空いている席が見つかったのでそこに座って

「ここ最近、何か変なことは無かったか?」と訪ねてみると、「いやー実はさっきから妙な事ばっかりでさー」と言われ話を聞くとその街の住民は、毎日の暮らしに困るほど貧乏な訳でもないのに、皆が

「もうすぐ何かがおこる。きっと大きな災厄に見舞われる事になり 私達は何もなすすべもなく滅びてしまう」と言っているのだという。そのせいでこの宿屋でもお客さんは減っていき経営が成り立っていないのだということだった どう考えてもその話は信じられなかったが この店の主人が「本当なんだ このところ、この国全体が暗くなっていっていてさ、どうしたものかと考えてたところでよ なにか心当たりは無いかい?なんでもいい少しでも情報が欲しいんだよ」と訴えてきたのだった

「なにか思い当たる節はないか?例えば なんかが攻めてきてるとかなんでも良いんだ」と言うが、結局なにも収穫が得られず店を後にすることになってしまうのであった。アリとは明日の朝の10時集合と決めて解散することになった。そしてアリは自分だけで

「この街で起きている謎を調べたいと思いますので私は一人で動きます」と言って別れた そして翌日 約束の時間になったのを確認してからは 待ち合わせ場所である噴水の前に行き時間を潰していた そしてしばらく時間が経った頃 やっとこさやってきたのだが、その相手は私を見つけるなり近づいて来て「おいレティシア、貴様こんなところでなにをやってやがった。」

そう言ってきたのは「お前は誰なんだ!?」と言ってみると

「私のことを忘れたか、それとも思い出せないだけなのか、それは知らないがその言葉は気に入らないな、 レティナ。私のこと覚えているだろ。それじゃあその顔は私のことを知っているからこそ驚いているんだろうな」と言い 私は「お前、いや あなたは、私のことを知っていてここに?」

「いやなに 私はただの旅人みたいなものだ たまたま立ち寄った先で面白い噂を聞きつけて来たんだ。それで ここにいるレティが居るって情報があって、それでわざわざ会いに来たんだが そいつが なんせレティナに似てるもんだったからつい声をかけちまったんだ。まさか知り合いがいるなんて知らなかったぜ ほんとによ」と言う レティナは黙ったまま 何も喋らない様子だった

「なにも反応が無いな 私の勘違いかな」と不思議そうな顔でこちらを見てくるので「その人はレティナと言って 確かに私も会った事がある。それで あなたの言うとおり私がレティナで合っている だから安心して欲しい。そして私のことは知っているみたいだし私からも自己紹介しておく 私は レティとでも呼んでくれ」と言ってみた だが、彼はそれを聞いた瞬間から怒り狂うような表情へと変わり 私の方を見てこう言ったのだ

「その名前を使うんじゃねぇ!! あいつの名前は サタンとレティナだ!そしてサタンこそがこの私の復讐する相手の名だ。そしてこの世界の支配者でありこの私が滅ぼすべき存在なんだ!その名は口に出すな 今度から 二度と使うな、分かったな」と言ってきたのだ。

私としてはそんなつもりはなかったのだが彼的には許せなかったらしい。そこで私はこう言い返した「それなら なおさらの事だ この私の名はサタンではない レティ だ。私にとってはどちらも変わらない大切な名前だ 間違えるのは構わない ただ、私はこの世界でこの名前を名乗っていこうと思う これから先、私の名を呼ぶのはレティカではなくレティーとレティカどちらが呼ぶのも私は拒まない だが私の名前をレティスとだけは呼ばないでもらいたい」と言った。そして 続けて私は「あと、これから私と関わる時は、私は偽名を名乗る。これから私が貴方に対して話すことも、他の人が聞いていても違和感の無いものを選ぶ」と言って 彼の返事を待ったが一向になにも言って来なかった。仕方なく こちらから話を振ろうと「一つ聞きたい。どうして私の名前を知ってい たんだ?」

「あぁ 簡単なことだ 私の仲間の中に未来が見える者が居てだな それが教えてくれたんだ」と言って「そういう訳で、今後会う機会があったとしても、私のことを勝手にサタンと呼んでもらってはいけない私はサタンという名でこの世界にいる訳ではないのだ だからこの世界にはサタンという名前は存在しない。もしこの世界にあるとすればそれは偽物だろう そう私はこの世界に魔王はいないと思わせるために敢えて この世界に来る前から使っていなかった サタンと言う名を今ここで捨てさせて頂く。そして今後は本名のレティアとでも呼ぶように頼む」「了解した」と言っておいた。その後 少し雑談をしていたのだが私はあることを思い出して「あっ」と声に出してしまった

「どうかしたか?」と聞かれたので説明しようと思う

「私が前にいた世界での出来事をこの世界の人に話したことがあったのを覚えているだろうか 私は あの頃 異世界に迷い込んでしまい途方に暮れていた所をとある男に拾われて その男の家で生活していた しかしある日 その男は この世界では禁忌とされる禁断の実験をしようとしていたらしくそれを私に見せようとしてきたのだ。私はその実験をさせてはいけないと思いその男を止めようとしたが間に合わず その男を殺してしまったんだ その男が私の前で どんな事をしようとしていたのかを私は見届けずに殺してしまったのだ。それからしばらくして、その男が残したメモのようなものが机に置いてあったのだ。そしてその中身を見たら『これを読んでる君にお願いしたいことがある。

これを 誰かに渡して欲しい 僕は死んでしまったのかもしれないし、生きてるのかも知れない。僕が本当に存在していたかどうかを確かめる術は無いが。とにかく渡してほしい。頼めるかな?』と書かれたものが その手紙には 書いてあり その指示に従い私は この世界にやってきたんだ。だからその人物を見つけなければいけなかったのだが、 見つからなかった。だけど、あの人が書いた物であれば何かヒントが有るのではないかと、そんな気がした」

「なるほどな 事情は理解出来た。その願いは任せておけ」

「助かる」と言って頭を下げた後で

「最後に頼みごとがある」

「なんだ? 出来る範囲のことなら叶えよう」

「あのさっき話していた仲間についてもう少し詳しく教えて欲しい」という

「それくらいは別に構わん あの方は私の恩人なんだ その方を悪く言う気はないので あまり気に入って欲しくないだけだ」と言われた どうやら気に入ってくれるかどうかは関係ないらしく単純に仲良くなってほしかったようだ とりあえず その人と連絡を取ってみる事にした そして電話に出るなりいきなり大声で怒られた それから一通りの説明を終えると その人は納得したようで それからしばらくは 世間話で時間を潰すことにして「そろそろ要件に入っても良いですか?」と聞くと「いいぞ いつでもかかってこい」と言われ 私は本題を切り出すことにしたが その途中で突然「悪いんだが ちょっと外に出てくる。お前との話が終わってからまた戻ってくるから、その時までは好きにしててくれ」と言って出て行ってしまった。それから5分程してから 彼が帰ってきた

「すまんな 待たせたな それで用件は何だ?」

と尋ねてきたので私は「実は 私は 元の世界に帰る方法を探していました。その方法が分かりました。私が元の世界に帰りたいと願えば良いのです。ですが、帰るためには何か代償が必要になるかもしれません。何か思いつくことがあればなんでも良いので聞かせてもらえると嬉しい」と言ってみた。その答えを聞いて「その話は聞いた事がある。だがな それは無理だと思うぜ」と言い返されてしまった。私はその返答の意味がよく

「えっと、どういう事なんでしょうか?それとも なにか条件を満たしてい無いとか?それともなにか私に問題があるんですか?」と質問をすると「違う 逆だ。お前は そもそもの話帰れる場所なんて存在しないんだよ。つまりはお前がここにいることこそが、お前自身がこの世界で生きていた証拠だ。だからこそ ここ以外に生きる価値が無いから 生き残っているだけにすぎないんだ。それにもしも帰ることができるとしてだ なぜ今まで誰も試さなかったと思うんだ お前も 分かってることじゃないか どうやったって帰れないんだよ」と言ってきた。

その言葉で私は完全に 思考を停止してしまうのであった。「おい 大丈夫なのか?!」と肩を強く揺ら

「うっ ああ」と言って起き上がる 私がいたのはベットの上で、周りを見ると、そこはどこかの部屋の中のようだ その部屋のドアの前に立っている少女を見て私が

「アリか、ここはどこなんだ」

と呟き それに対して「私の宿だよ」

「お前の?」

「そうだよ」と言って「さすがにもう遅いから寝ると良い」

「分かった」とだけ言って再び眠ることにした。

目を閉じて数秒経つとそのタイミングで「ねぇ、レティナ あんたはこの世界の住人なのよね」

「いや、違う。お前達とは違う世界から来た。お前は どうして そのことを」と言いかけた所で、急

「ごめん そんなつもりじゃなくて、私達はただ レティナがどうしてそこまでして強くなろうとするのかが分からないの だって レティナなら普通に暮らしていても困らないはずよ。わざわざ危険なことをする意味が分からい」と言い始めた。「そうね。正直 どうして レティがそんなに頑張る理由も良くわからないわ。ただ 私はレティと一緒にいたくてレティナが強くなるのを手伝っているに過ぎないの」

私は何も言えずに黙っていると今度は彼女が

「でも、そうじゃないでしょ 本当は何のために戦ってるの レティナ 今から話す事は本当のことでしょう」

「レティが話したくないって言ってたから黙っていたんだけど、ここまできたから話すしかないかな」と覚悟を決めた表情を浮かべ「まず 私のことについて簡単に説明する。私はレティと違って普通の女の子。レティナって名前になったのは、この国に来る前に住んでいた場所では レティナ=レティカと名乗っていたの。だから この名前の方が覚えやすいでしょう それでこの世界に来てからは、その名前を名乗っている」と説明を始めた「レティナは それで良かったの?」

と疑問をぶつけてみたところ「確かに この国にくるまでの道中で何度も考えたけど、結局は自分のためだ。私がこの世界に残ろうと決めた理由の一つは この世界の人たちと触れ合って もっとこの世界を楽しみたい そう思ったからだ」と彼女は言った。私は

「え?この国の人間ではないの?この国の人だと勝手に思っていたが そういえば私もレティのことをこの国の人だと思い込んで話をしてたような気がする」と言った。そのあとにレティカさんが続けて「まぁ この国には来たばかりの時に偶然出会ってからずっとこの宿屋に住んでいるから、必然的に顔馴染みにもなると思うから」と言った後に

「ちなみに、この国の人たちは、レティカという名前を使っているから 間違わないように。後、もう一つ これは誰にも言ってないし これから話すことは秘密にするから忘れてほしいんだが 実は私は 一度死んでいる その話を少しばかり聞いてもらえないだろうか」と言って私は話を始めることにした。

「私には親と呼べる人がいなかった 物心がついた時にはすでに一人で暮らしていたし、他の子供がいる環境を知らなかった。それでも私は寂しいと感じたことがなかった。

なぜなら私には姉がいた。

とても綺麗な人だった。私は、その人の事を母と呼んでいた しかし、母は、私を捨ててしまったのだ。だから私は捨てられたと知った時、最初は理解できず 何もできなかった。そして、しばらく経って理解できた瞬間に、私がこの先どうやって生きていけば良いのかがわかなくなってしまったのだ。私は、それからの数年間を、森の中を歩き回って食料を探したりしながら生活をしていたが。ある時にモンスターに襲われて命を落としてしまいそうになっていた。そこに現れたのが彼女なのだ。

それから私は、彼女と暮らすようになったのだが。そこで 彼女の職業を知ってしまう。私はこの世界のことを詳しく知っていなかったから当然知らない事が多かったのだが、そんな中でも特に衝撃的だったのだ。

私の姉は 勇者と呼ばれていた。私の記憶が間違っている訳ではなく、この国は魔王を倒すために旅に出た人を英雄と称えるのだ。私は その事を彼女に話した。「私の母の名は【リゼ=ルミエーラ】というんだ。

その称号を君に与えよう これからは 君がリゼと名乗っても良いかもしれないな。私の本名は、この世界の言葉に翻訳すると『リゼル』だから この世界では、『ライル•ルーナリオン(Lils.Roo.)

= リゼ』(『L-a r y l u n e s a o d 』

「L -a Ry L un er」)となるわけだが。君はどう思う」と尋ねると、彼女は笑い始めて「そんな大げさなものはいりません。私は私ですから。それより 私にも、あなたの名前を教えていただいてもよろしいですか?」と言われ 私の名前を名乗ろうと思ったが。私は、ここで一つの考えに行き着いて 私の名前を言わないことにして。私の代わりに別の人物の名前を言おうとした。だが、どう頑張っても私の頭の中ではその人物の名前は思い出せなくて「悪い 私にはまだ名前がなくて その代わりとでも思ってほしいが 私の名を名乗ってくれ。私の父が付けてくれた名を」

と言うと。彼女は、一瞬悲痛そうな顔をした後に

「そうか。それならば仕方がない。お前は 私の弟になるはずだった者か」と微笑むと「私はお前のお兄ちゃんなんだ」と言ってみると さらに驚いたようで、目をぱちくりとさせていたが。すぐに「それでは あなたの事は、なんと呼べばいいの?」と聞かれたが。「私が決めてくれ」と頼んでみた結果 決まった名前は【ハルジオン】。それが今から 私の名で、家族である。お前らから呼ばれることに慣れなければならないんだ。」と話し終わると、なぜか涙が出始めていて。私は慌てて、部屋から出て行くと 扉

「すまない 今のは なんでもないから気にしないでほしい。私の家族になってくれるかどうかを聞きたくなって 思わず言ってしまっただけなんだ」と言い切ると「私は、私達は貴方の事を大切な兄弟として扱っていく所存ですので 遠慮せずに頼って欲しいと思います」と言われ それから数日が経過した後、ようやく立ち直ったらしく レティカとして、仕事をこなし始めていた頃 私はいつも通りレティが帰ってくるまで待っているつもりだったが 私がレティカの部屋に入ると、彼女がいきなり

「あ あれは!まさか!?嘘だろ?」と言って窓の方を見ていたので気になったから「一体何があったんだ」

「実は あいつが帰ってきたみたいなんだ」

「それってどういうことだ」と言いかけたところで。「久々だな」と言われると同時に後ろからの一撃を食らい。気絶してしまったので、そこから先の事は分からなかった。

目を開くとそこには見覚えのない風景が広がっていた為。私は完全に戸惑ってしまっていた。そして横を見ると「大丈夫?目が覚めたみたいだね」と言ってきた少女を見て、やっと状況を理解する事が出来た。ここは宿のようだが どう考えてもおかしい点が幾つか存在している。まず一つ目は ここに私を連れてきた奴についてだ。私が意識を失った直後までは確実にいなかったはずだが、その後に来たのか?二つ目には私の目の前で椅子に座っている少女。三つ、この部屋の造りからみて、どうやら二階らしい場所であることくらいか?四つは部屋の外にある階段の位置と 少女が座っている

「私は ライル。レティカの幼馴染だよ」

どう見ても年下にしか見えない少女は私の頭を優しく撫ぜながらそう言うと「そうか ありがとう お前のおかげで冷静に物事を考えることが出来そうだ」と言ってから立ち上がり「一つ質問をして良いか?」と聞いたところ「良いよ。答えられる範囲なら」と返してくれたので。早速「ここの場所はどこなんだ」と聞くと 少し

「えーと」と言いにくそうにしていると「私の故郷とやらに来ているという事なのか?それとも違うのか」と言いつつ「とりあえず教えてくれるだけでも十分助かる」

と言い終えると レティカの方をチラッと見ながらも「レティナの故郷の【エアリス村】という所で レティナと私の住んでいるのがこの宿屋で 今居るのが私の家でもあるの」と説明してくれた 私は、この子がレティカと同じで普通の人ではないと理解した上で話をしてみることにしよう

「そうか それは大変失礼なことをした。許してほしい」と伝えると「別にそこまでは怒っていないから安心して欲しいかな」と言われた後に 少し話をしていた際に。レティカは この村の

「私は 今からレティカと話をしたいと思っているんだが。レティーナと二人で話せないか」と言ってみた。その問いに対してレティカは

「分かった それじゃ レティの事よろしく頼むよ」と言ってくれた。私はその言葉を了承と捉えることにした。それから 私は改めてレティカに視線を向けると「私はお前の事をレティって呼びたいと思うが構わないな?」と尋ねてみると「ああ それで良い。それとだな もしよかったらのだが、私のことをリゼと呼んではくれないだろうか」

そう言われた私は、素直に

「わかった。これからは 私はお前のことをそう呼ばせてもらうことにする」と答えを返すと 彼女は笑顔を見せながら

「ありがとう」とお辞儀をする そして、私は彼女に自分の生い立ちの話をし始めようとするが

「そういえば どうして私がレティカだと分かっていたのだ」そう問われたので 私の考えを話した「この国の人は皆、本名とは別の名前の偽名を使って生活をするんだよ。レティカも例に漏れずに 本名は【レティカ】ではない。私の国には【苗字持ち】という珍しい存在があって それを君に当てただけなんだ。私の世界では、その人の本当の名前を知られるということはその人の秘密が知られてしまうという意味合いがあるんだよ。レティカの本名はリゼだが。そのリゼという名前に隠された意味を知っている者は、この世界にほとんど居ないはず。だからこそ私にとっては特別なものなんだ。その証拠に私は 君を他の人間と区別しているつもりだし そのことは分かっていると思う。そのことについての話は今は置いておくとしても 私は この世界で目覚めてから、最初に会った人物が、君だったということが運命だったと思うんだ」と伝えた。それから私は 今までに起きてきたこと、この国に来ることになったきっかけなどを全て

「だから私は君のことも全て知っておきたいと思えるし。もっと知りたいと考えているし 私自身も君に伝えたいこともあるし それに何よりも私のことを知ってもらいたいという思いもある。だけどこれは無理強いをするものではなくて 君の意思を尊重するつもりでは有るから 嫌な事だけは避けてほしいとは思っているがな」と言うと「その事に関しては私からも お願いを聞いてもらってもいいか。まずは その前に私は、この世界に来てからまだそんなには経っていないのだ。そのせいもあってか 記憶が曖昧になっていて この世界のことを何も知らない状態で過ごしてきて それでもどうにか生き延びて来た。そこでお前と出会い。一緒に生活していく中で この世界を救ってくれなんて言われてしまったのだ」

「それなのに こんな私を家族と言って受け入れてくれ。さらに私をこの世界に置いてくれると言ってくれて 私をここまで助けてくれようとした人が居るのは正直嬉しいと思っていてな。だからお前の過去は話してくれなくても良いから。そのお返しではないが これからの事を この先起こる事をお前と一緒に共有していきたくて これからのことを決めるにあたって お前の力が必要なだけなのだ。どうか、これからの未来を私と共に生きていく道を選んで貰えないか?」と彼女が私の目を見ながら言ってくれると「もちろんだよ 私だって、ずっと一人で寂しかったんだ。君に出会えて ようやく誰かに頼る事が出来ると思った。だから これからも宜しく頼みます。リザさん」と私は答えると 彼女は微笑んでくれた後「ありがとう ライル」

そして私が 彼女に プロポーズ紛いのセリフを口にした後。私は彼女に抱きつかれてしまっていて、しかも彼女は涙を流していて 私まで泣いてしまいそうになるのだが、私の方が泣けば彼女を不安にさせかねないと思ったの

「私はお前と出会って 本当に嬉しく思うんだよ」と伝えると。さらに強く抱きしめられてしまい。そして、お互いが泣き止むと。

私は彼女に向かって「私はさ もう これ以上失いたくないんだ。私の周りから大切な人達が次々と奪われていった でも私の力は足りなくて 誰一人として守り抜くことは出来なかった そんな中で出会ったのが君なんだ。

あの時のことは 忘れようもない出来事だ。今からでも思い出しただけで怒りが込み上げてくるんだ 私はこの気持ちが収まらない 抑えきれないんだ どうすればいい?私は何をしてあげればいい?私はお前を失いたくは無いんだ」と言ったところ「そう ならば 私のことを守る為ならば 何を犠牲にすることもいとわないと誓えるのか」と言われ「あぁ 勿論 どんな代償を払っても良いと思っている」と答えたところ「分かった それならば私の全てをあなたに捧げる。その代わり、あなたの命は私のものであり。また、私はあなたのものだ。どんなことがあったとしても、決して後悔するような行動はしないようにと約束出来るか」と言われるが。「あぁどんな状況に陥っても。どんな相手であっても。必ずお前の事は守っていくことを約束するよ」と私が言うと

「ありがとうございます あなた様 いえ 我が夫」と言いながら私の首元に手をかけ引き寄せると キスされた後に「愛しておりました。これまでもこれからの日々においても」と言われると。突然、体が動かなくなり 金縛りにあったかのような状況に陥り 困惑してしまう。すると、そのまま キスされ続けて行き いつの間にか口の中に何かが流れ込んできて そして、彼女が離れると。私は、動けるようになるが「これで、私の力の片鱗を与える事が出来ただろう。しかし、あくまでもそれは一時的な処置であって、あまり長い時間維持する事が出来ない為。気をつけて使うように心掛けて欲しい」「私の体の方はどうなっているんだ?なんか 力が湧き上がってくる感じがして。これって、いわゆるドーピングとかってやつか?」

「まあそのようなものだが。体自体に負担がかかることが無いようにする為にも必要最低限な事だ。それ以上もそれ以下も、私には不可能だ」

「それで?どうするつもりだ?これから私達はどこに向かう?」と聞かれたので私は「とりあえず、今の状況でやれることは限られるけど、私の方で少し考えてみる。だからリザの事も色々と教えて欲しいんだけど良いかな?」と聞くと 彼女は笑顔を見せて「分かりました。なんでも聞きたい事を聞くと良い」と言うので 私は とりあえず彼女の事を聞き始めることにする

「私は、とりあえず今の所はお金は稼げるところまでは稼ぎたいと考えている。私には知識が無くて。こっちの世界の常識にも疎いし。それこそ この世界では私達二人以外は殆どが敵と言ってもいい。その状態で私達の事を知ってもらおうと思ったら、どうしてもある程度の地位を手に入れなければ駄目だと思う。そして私はこの国での知り合いは、リザだけだし。そのリザもこの村の中では一番偉い人なんでしょ?それにしても どうして私みたいな奴と仲良くしようとしてくれるのか分からないけれど。私的には助かる話だ」と私が話すとリゼは少し驚いた表情をして こちらを見て固まっていたが

「そうか、私の素性についても調べたのか。そうだ 私は村長という立場ではあるが。私の父はこの国の大臣でね。ただ、私の母は父の側室なんだ。つまりは、この村に住んでいる人は皆が父の娘であるという事になるんだよ」

と聞いてもいない事を説明してくる

「そうなんだ 大変だったででしょ?この国は女性には自由はないって聞いていたんだけど」と返すと

「そうでもないさ ただ単に、母が平民であったというのが災いして 私が産むと決めた時点で、王位継承権を剥奪すると言われてしまっていた。私はそれに逆らうために、ある一つの賭けに出てみた」とリゼが言い出すと。急に私の手を取り握ってくるのである。私は、その行動を理解出来ずに、混乱していた。

私は一体どうすれば良いのだろうか。リゼの言っている事を理解しようと考えるが上手くいかない。私にはそもそも女性の心の中を読み解くことに長けていない。むしろ全くと言って良いほどだ だが この状況をどうにかしたいと思い

「私はお前のことを、よく知りたいと本気で思っているよ。だから私に聞かせてくれるかい?君の話を」と優しく語りかける 彼女は「そう、お前がそういう態度を取って来るのであれば。私はお前の事を信頼しよう。だがな、私の全てを知りたいというのなら、私に対して誠意を見せろ」と、言われてしまった 私は

「私が出来る範囲のことであれば。お前の為に尽くし。お前を幸せにするために頑張る」

そう答えたところ 彼女は「その言葉を待っていた。私はお前がこの世界の人間でないことも。この世界とは別の世界から来ているという事は既に知っておったぞ。だからこそお前がどれだけ頑張った所で、私がお前の妻になってやるのは難しいのは分かっているつもりなのだ。だが、もしもの話だが、お前は異世界人であるにも関わらず この世界で女を作り子を成し その子を後継者にするという考えを持っていると言う事ならば。私もその考えは受け入れる。それにな。私だって何も最初から全てを受け入れるとは言っていない。その点だけは誤解せぬようにしてもらいたい」と言われた。

私は 彼女が私の知らないところで私の事を良く知ろうとしてくれていた事に感激してしまい「君は そこまで私のことを思ってくれていたというのか。正直言って嬉しくないはずがないよ。だけど 君が本当に望んでいる未来というのは何なのか それをまず知りたいと私は思う」と言うと 彼女は「私の望みをお前は知っておく必要があると思うが それはどういう意味かね」

「ああ確かに私も。私なりの考えはあるんだが。今は その事は置いておこうと思ってな。私自身としては君とずっと一緒にいられればそれで構わないんだ。だから この村の外に出て 君が好きな場所に行けたら嬉しいなと思っている」と言うと 彼女は嬉しそうな顔をして

「それは本当か?私を娶ってくれると受け取っても良いのじゃな?」と確認を取られてしまう

「あぁ 当たり前だ。私の気持ちはさっき伝えただろ? それとな 私は、別にこの村に居続けることは無いんだ。この国に留まって欲しいとも言われて無いし。私は自由に動き回れた方が性分に合ってる」そう言うと

「なる程な それならばお前に一つ良い情報があるのだが、この村は 元はと言えば、とある王国の領地であったが そこの国が無くなった際に、私の父である現国王陛下の弟に当たる者がこの村を買い取り。王領として治めるようにと進言したのだ」

そんなことを彼女が教えてくれた時、突然、私の腕の中から、少女が消え去ってしまった。私は必死に探した。辺り一帯を探しても見つからない。焦っていた時に、リザから話しかけられると「あの子が心配なのは分かるが お前も落ち着け そんなに慌てていては見える物も見えなくなるぞ」と言われると。何故か頭が冷静になるのを感じた そして私は彼女に「ごめん。私はどうかしていたみたいだ」と伝える そして「私に出来る事があれば協力するから」と伝えると「ありがとう。さっそく お前に協力して欲しい事があるのだが、この近くに、大きな川があったはずだから、その川の下流まで行き。そこから海まで出る。その道すがらに、食料の確保が出来ないか 探索するんだ。頼めるか?」

「あぁ分かった」と言い 早速私は行動するのだが。そこで見つけたのは、あの時の女の子と同じ様な格好をしている小さな子供の後をつけるように 何者か

「あいつらは 私達を捕まえようとしている おそらく私達は追われているんだろうな」

「そうかも知れませんねぇ。まあでも、逃げる方法なんていくらでもあるんじゃありませんか?あなたは、私の力を存分に使えるようになったのですよね?それなら簡単です」

「そうだな 逃げることは容易だ。それこそ 今すぐお前の背中に乗せてもらうだけでいいわけだからな」

私は彼女を持ち上げようとしたら 彼女は私の顔に手を触れてくる

「何だよいきなり 危ないだろうが びっくりするだろうが!」と言うと

「何をなさっているのですか。私は貴方様と一緒に行くと言っているではありませんですか」

「え?」私には何を言われている

「もうそいつは放っておいて、早く乗せるが良い!こんなところにいつ迄もいる場合ではない」と彼女が急かすように言ってきたので。私は彼女の言葉を信じ 自分の体に触れ 力を入れていくと、少しずつ体に変化が起き始める。私の体の変化が終わると。体が光り始め、光が消えると同時に。私は 人の姿ではなくなっていた。そう 私はリザを乗せる事が出来るような ドラゴンになった。その姿を見た彼女は、大

「まさか。人の姿をしていても相当な力を持つと思っていたけど。やっぱりそうなのね。それでこそ私の伴侶に相応しい存在だわ。私の事を しっかりと掴まりなさい」と言われ 彼女の首の後ろに腕を通し 彼女を抱き抱える 私は彼女とリザと共に空へと舞い上がり。この場を急いで離れる事にした。

リザは空を飛びながらも私に色々な事を教えてくれていたが 私にはあまり聞こえていない状況で 意識が薄れ始めていた為 私は「すまない またあとで詳しく話を聞いておきたい。とりあえず、私は少し寝ることにする」と言ったら 彼女が笑いながら「良いですよ ゆっくりと休みましょう」と言われ 眠りについてしまう

「ここはどこだ?」私は 目覚めたら真っ白の世界にいた「やあやあお目覚めかな?」と急に現れた奴は私に声をかけてきた 私の名前は東 裕二という 職業は学生をしていたんだけど色々あった結果学校を辞めさせられてしまいニートになっている状態がここ数年続いていたりする 親は仕事の都合で海外に行ってしまっているのもあり 私は一人暮らしという形をとっていたのだった 私はその白い空間で目を覚ました

「誰だ?」

「おや。随分と失礼だなお前」

私に向かって失敬だと? いやまて 私はまだ眠くて頭が働かないし。こいつの姿にも見覚えが無いんだよな そもそも夢か

「ん?どうした?頭を抱えて何か悩み事か?私で良かったら相談に乗るぜ?私は神様だからな」とか言われて

「は?神様?何馬鹿なこと言ってるんだ?そもそもお前が神様なら私が今まで見ていたのは何だって話にもなるだろ?というか、あんたは私に用があるなら、もっと別のやり方ってもんがあるんじゃないか?って言いたくなるが。それこそ、私の夢の中に出てきたなら 普通に話し掛けて来るで良いのに」と私が話すと 目の前に立っていた男が私の肩を掴み「はぁーこれだから 若い奴ってのは駄目なんだ。私の言っている事が信じられないというなら 私が証明してやってもいいが、それよりもまず。どうして、ここにいるのか分からないのかい」と言われてしまった だが、私には こいつしかいない だが、本当に信用しても良いのか疑問だ もし私の考えが間違っていた場合は、とんでもないことになりかねない 私だって死にたくは無いからな。慎重に判断する必要がある だが、私も、私の人生に疲れていたんだ。このまま生きていても、楽しいこともなければ、幸せになることも無い。そう思い続けていたから

「私の人生を 変えさせてくれるなら、何でもします」と

「へぇ。中中面白いことをいうな。私に付いてくれば 間違いなくお前に幸せを与えてやるよ。ただしな、お前がこれから向かう場所が地獄のようなところになる可能性もあるし。それでもお前はこの先に進む覚悟はあるんだな?」と聞かれたので「私に選択肢はない。ただ私は今のこの状況が、変わることさえできればそれで構わない。たとえそこに死が待ち受けようと、それは自分で選んだことなのだ。ならば後悔すること無く受け入れよう」と答えた 私がそう答えると 神を名乗る者は嬉しそうにして「それならば決まりだな。それじゃさっそく 準備を始めないといけないな」と言って また何処かに消えたのだが しばらくすると戻って来て

「おめでとう!お前が 最初の挑戦者となる」

そう告げられた だが、どういうことだ さっきまでのやり取りと違うぞ だが私は そんな事を考えている暇も無く。

「じゃぁ行って来いっ」と言う掛け声の後に 私は 異世界と呼ばれる場所に飛ばされてしまうのであった 異世界に来た時に 何が起きたのか全くわからない状態で周りを見てみるも。そこには、私と同じような年齢くらいの少女達が数人倒れているだけの状態で、その光景を目にした時に、ようやく気がついたのが「あれ、私ってもしかしたら死んでない?」という言葉が脳裏を過ると「あちゃあ~ばれたかぁ せっかく驚かせようとしたのにぃ~。だけど君にはこれでも十分な刺激になるだろう。それに、異世界に行けるとなれば。君も本望じゃないか」などと言う言葉が後ろの方から聞こえて来る 振り返った私だったが。

「えっと、君。一体、誰なの?」と尋ねると 自称 神の奴は私の事を見ながらニヤつき「おい。私を忘れたというのか!酷いじゃないのぉ!私達あんなに仲良くしていたじゃねえかよ!私はお前の為にこの世界で頑張っているっていうのにさ!」

「ああっ思い出した 確かに、私は、君の力を借りて。あっちの世界でも生活出来るようになっていたなぁ」と懐かしむように口にしていると 私の隣に、突然、もう一人の人物が姿を見せてくる「久しぶりですね ユウジ殿。私は 貴公がこちらに来る前から貴方様のお傍にいるものなのですが」と言われてしまう

「え?」私が

「えっ」と言っていると。隣に立っていた人が「まあまあそんなに驚くことはないのではありませんか。私は、確かに人間とは違う種族になりますが。見た目的には 普通の人と同じですからね。それとも、私の正体を見抜けないのですか?これは困ったものです。私が直に貴方様をお教えしなければ、分からなかったのでしょうかね」と言われた 私は、改めて相手の姿を見るも。何もおかしな部分は無い ただ単に髪の長い綺麗で整った顔立ちの女性にしか見えないのに、何故、相手が人間ではないと言えるんだろう。私は その事について尋ねようとすると その女性に「今は時間がありません。その話は 追々、ゆっくり時間が取れた頃に致しましょ」とだけ言うのだった。

それから 私は

「とりあえず この方と一緒に行けば、問題なく私の世界に戻って来れるって事なのか?」と聞くと「そういう事だな。ちなみに その子は 精霊族の中でも特別製の存在だからな。この世界においては、上位に位置しているぞ」と返されるのである 私はとりあえず「この子を 私の家まで送ってくれ」と頼んでみると「いいですけど。一応聞きたいのですけどね。そこの家に 一緒に住んでいる人は、あなたの彼女ですか?もしそうなら。私の力を存分に使えるように、彼女にも協力して貰った方が、色々と都合が良さそうだと思いますが」と言われる 私はその提案を受け入れ。彼女を私の世界へと送り届ける事になったのであるが。その際に、彼女が「ついでと言っては何ですけれど。今から送る家では。一人っ子という事にしておくと良いですよ」

そう言われてしまったので。私は彼女の言葉に従い そのようにして貰うことで 彼女は、無事、家に辿り着いたらしい。私は私で 彼女の事を気にせずに。元の世界に戻ってきたわけで 元に戻った際に 私は、自分がいる部屋を確認し そのままの状態で放置されていたことに気がついて「あの人。私に嘘の情報を伝えたのか?だとしたら、私は、今頃行方不明扱いになっているかもしれないな。それこそ捜索願でも出されていれば面倒だな」と考え ひとまずは。今日、学校で使っていた鞄を回収し。自宅へと向かうことにした。私は

「なんにせよ。学校に行くのは明日からでもいいかな」と考えると

「そうね。それが無難だと思うけど。あんたの場合は少し事情が違うと思うけどね」などと背後にいきなり現れた女性が話しかけてきて 私が慌てて振り向くとその女性は。どう見ても人間の姿では無くて、私の目から見ると。妖精のような姿をしていて「ふーん。私の事が見えてるみたいね」とか言ってくる 私はそこで「見えていますが、どちらさまで?」と答えると

「へぇ あなたなかなか度胸があるわね。普通、こんな風に声を掛けられれば慌てふためくものだと思ってたんだけど。やっぱり、あなたを選んだ事は正解だったということかしら?それで話を戻すけど。あなたは、本来 ここに居るべき存在じゃ無いのよね。それどころか、元々存在していた場所ですら 今の現状からはかけ離れた状況になっているわ」と色々と言われてしまったのであった。だが、私は 何一つとして彼女の話を聞いておらず、むしろ、その前にいた女性の方に意識を奪われてしまい。相手の事をじろりと見ていたのだった。そして しばらく見詰め合っているような状況になってしまった 私と女が目を合わせて数分後。私は「で、君は 一体 何をしに来たの?私に何か伝えたいことでもあったのか?」

「あら。そんなに警戒されてしまっては。どうしたものでしょうかねぇ。でも仕方が無いか。あなたにとって。私みたいな得体の知れない奴が、急に目の前に現れたらそうなるのが自然だし」

「ん?私に対して用があったんだろ?なら、そろそろ用件を伝えて欲しいな」

私は、自分の考え

「こいつは きっと 何かしら目的があって 私に接触してきたはずだ。なら 私は、こいつの目的を聞き出してやらないと駄目だ。こいつの言葉を信用するのは危険だ」と考えていた 目の前の女は 私が考えていることを全て察しているかのように「そういえば 自己紹介をしてなかったな。私は、お前達が言う所で言う所の。【神】だ。お前とは長い付き合いになるはずなんだ。仲良くしてくれよな」と口にするのであった 私は「神様って。君って、まさか。私をこの世界に送った張本人だと言うのか」と言う

「おまっ。それ 神様相手に失礼すぎないか?」と苦笑いされてしまった そんな私を見て。彼女は

「う~む 中々に肝の座っている男だな。だが、その通りだよ。お前を異世界に送り込んだ理由は 単純にして簡単 面白そうだったということだから 気にしない様にして欲しいんだがな」と言う

「私が異世界に行っている間って、現実世界の時間は、どういう風になっていたんだ?」

私が、気になった点をぶつけてみると

「そりゃあ もちろん止まっていたぜ。当たり前じゃないか そんな簡単に、異世界から 帰って来れちゃ面白くないからな。だから安心しとけ お前以外の人間が お前の事を知ることなんて ほぼあり得ないのさ。そんな訳で、私は 君にある物を渡しに来たんだよ」と言って 私に 腕輪のようなものを渡すのであった

「これが私に必要なものか?」と聞いてみるが

「それは自分で判断すれば良いよ。私が渡すべきものを、勝手に決められても 正直言って 気分が悪くなるだけだしね。まぁ これからのことを考えたら、絶対に必要なアイテムなのは確かなのだけれどもね」と言いながら どこかに行ってしまうのであった しばらくしてから、再び、戻って来た 自称 神と名乗る女性の姿を見ると 先程までは無かった。剣を 片手に持ちながら

「ほぅ。これはまた面白いものを。この武器を持っているということは、つまり はそういう事で構わないんだね」

何の話をしているかさっぱり分からずに。私が黙ったまま、じっと相手の様子を窺っていても。相手が一方的に会話を続けるだけで何の変化も訪れず しばらく経った時に「お主。その武具を持っていても使いこなすことなど出来まい。それにその武具には特殊な効果が付いておるからの。それを活かすためには もっと力を付ける必要がある」などと言ってきたのである すると、どこからか、もう1人の女の子が姿を現すなり「あらあら 随分と懐かれたものじゃないですか?私は 嫉妬してしまいますね。だって私は 彼の妻なのに」

などと口走るので「は?私は、こいつの妻なんかじゃねーぞ」と私は答えると「でも、私はあなたのことを 愛しているんです」と言われてしまったので「そんな気持ち悪い告白をするなよ」と言ってやる 私は、そのまま。その二人を無視して。この場を去ると。私の家まで

「おい!待てよ!」「置いていかないでください!」と言われて追いかけられたので そのまま走り続けて逃げる事にしたのだが。その二人の追跡を振り切ることは難しく。すぐに追い付かれてしまうのである それから 私達は、私の家に戻り。その日一日は、特に何もなく。過ぎていった 翌日 学校に行き、授業を受けて 昼飯を食べて、帰り道の途中にて私は昨日の 自称神様を名乗る女と出会うのであった そして 彼女は

「ちょっと付き合え」と言われてしまい 私は

「なんなんだよ!私は別に用はないんだけど」と返すも。「私は、暇潰しに話し相手が欲しかったから、ちょっと相手をしてもらうだけだ。拒否権はなしだ」と強めに言われてしまい。私は渋々と彼女の提案を受け入れ。近くのカフェへと連れて行かれることになったのである

「さっきも説明したが、一応。もう一度、名乗ろうと思う。私は この世界を創造した者だ」と言われると「私の住んでいる世界は 私の住んでいる世界であって。こことは違う世界であるという認識で間違いないか?」と聞くと

「間違ってはいないが 正確にいうと違う ここはお前達がいる世界で、我々の世界でもある 我々が作ったゲームの中なのだ。ここまで理解できているか?」という問いに対し

「私が お前の言葉を信じるとしたら。私は、私の世界の事を夢だと思っていたわけで。その世界に存在しているはずの。自分が生きているという事実は、夢の世界の産物だと思いこんでいたんだ」と告げると

「そうだろう。お前は 現実逃避していたわけで。本当はここにいるはずなんだ」と言うと「ところで あんた。なんで、わざわざ そんな事を私に教えてくれたわけ?何か裏があるんじゃないだろうな」私は疑うような口調で言い返せば 彼女も 私のことを睨み付けるように視線を向けると

「ふんっ お前も大概しつこい奴だな。確かに。お前にとっては、私の言葉を素直に聞き入れられないのかもしれないけどな。私にとってみれば お前みたいな人間は初めてではない。過去に何人か そういう風に問いかけて来た人間もいた。そして、私はその全員に対して。同じ返答をしていたよ」と答えてきたのだった そして私は、目の前にいる女に対して。ある質問をしてみると

「それでは、貴方が、このゲームの中で一番強い人だと認識しても問題無いんだね?」と聞けば「ああ もちろんだとも」と答え

「なら。私がここで。貴女の配下に入る事を誓えば 力を授けてくれるっていうことなのか?」

「いや。残念だけど それだけじゃ駄目なんだよ。ただ あんたに このゲーム内のボスとして、君臨して欲しいって事だけしか出来ないの。それと、もう一つ。あんたに渡したいものがあるのよね。それがないと あんたを、元の世界に帰れるようにする方法を教えようと思っても、教えることが出来ないから」

と。そう言うと。私の前に。小さな宝石を目の前に差し出してきた 私は 差し出された物を、手にとって見ると 綺麗な石だなと思って見ていると

「それが。あんたに 渡すものだから。ちゃんと身につけておくといいわよ」と言われ

「ちなみに、それは何の力が込められているんだ?」と聞くと

「それは 私達が 作り上げている世界において必要な道具であり。あなたがこれから 生活していくために必要な物だと言うことが 分かるでしょうね」と言ったあとに。彼女が、その言葉を口にした途端に。私達の目の前にいた あの自称神様の女の人が 一瞬にして姿を消したのだ

「あいつ 一体、どこに消えやがったんだ?」と口に出すと

「彼女は、既に、元いた場所に戻っていますから ご心配なく」

私は その声に振り返りつつ、背後を見るとそこには 見知らぬ少女の姿が存在していた その姿は。まるで女神様を思わせる

「君は?」

「申し遅れました。私は アリシアナ=ラスターです。以後、宜しくお願い致します」と言われたので「あ〜 私は ハルノってんだ。よろしくな」と言えば

「それでですね いきなり、本題に入らせて頂きますけど 私が 何故、こうして 貴方の元に現れたのかといえば、実は、先程の女性が、とある理由で、あなたに会わせたかったそうなのです」と言われた

「それはどういう意味だ?」と聞いてみたら

「私は、あくまでも ただのお目付け役のような立場なんですよ。それ以上、詳しくは話せないというのが答えになってしまいます」と言うと。目の前の、この女の子の姿もまた その場から

「あれ?私は まだ。何もしてねーよな?なにもしていないのにもかかわらず。目の前の空間に歪みが生じ始めて、目の前の風景が変化すると同時に目の前の少女の姿までもが見えなくなり。私だけが その場に残されてしまうと。そこに現れると。一人の男の姿が目に映る。その男は 私よりも 少し背の高い体格の良い人物だが。何故か。顔には仮面を被っており。全身を隠す服装をしているせいもあり 男かどうかも判断が難しいのであった そして。私は その男が私の方を見てきたため「お初にお目にかかりまして。私の名前は。アルスと言います」と言い。丁寧にお辞儀をした

「初めから。そんなにかしこまられても仕方がない。もっと気軽に接してくれても大丈夫だよ。それより 君は、これから。自分の身に起きている状況を把握した上で。今の状況を受け入れる覚悟が出来ているのかい?」と聞いてくる なので 私は

「いいや 全然。だって 急に変なことばかり言われて、頭の中を整理できていない状態で、この場所に飛ばされてしまったんだぜ。そんなすぐに状況を理解できる訳が無いじゃないかよ」と言ってやった すると

「そうだね。でも。この世界での、今の君が置かれている環境は とても大変なことになっているということだけは覚えておいてほしいかな。このまま放置していても何の変化もない。だから僕達からの提案は 1つしかない」

と 言われたのだが その瞬間に、先程まで 会話を交わしていた自称神様が

「おい!そこの 変態。何をしている!私のミリアに手を出すんじゃないぞ!手を出そうとしたら。殺すぞ!」と。とんでもない事を言って来たのだ しかし その一言だけで、私が殺されることは無かったが。

「あら。随分と その少年の肩を持ちすぎではありませんかね?私は別にそこまで。そいつのことに興味なんてありませんから。それよりも 早くその ハルノンのところに戻らせてもらえませんか」

と自称神様に言えば

「分かったよ さぁ 戻りなさい」と言ってくれたのである。そして、気が付くと私は、再び、家の玄関の前に移動させられており 目の前には 私の帰りを待ってくれている

「お母さん。私ってどうして帰って来られたんだろう?」と言えば

「あら?どうしたのよ。なんか様子がおかしくなってますよ。何かあった?」と言われてしまったので「いや、なんかさ なんか不思議なことに巻き込まれちゃっている感じなんだけど、その前に、私がこの家に帰ってきた時にね、突然、知らない女性の声が聞こえてきて」と説明しながら私は母さんの手を握るなり そこで意識を失うことになるのだが 気がつけば 自室のベットの上にいて朝を迎えてしまっていたのだが その日からというもの。毎日、同じ時間帯に同じ現象が起きてしまい結局は、何の進展もなく過ぎていってしまう

「なーんて事になっていると思うけど。どうかしら?あんた達なら。こんな出来事に遭遇してしまっても問題はないでしょ?」と目の前の女性に言われるも。「私は、別に。構わないけど 私より先に、あの人に迷惑をかけるわけには行かないわよね〜」と言っていると。もう一人の人物が口を開き

「別に。私はそれでも構わないと思うんですけどね」と言う その二人とは 魔王と名乗る者と同じ組織に所属していて そのリーダーを務めている者 と。もう1人は、見た目が、中学生くらいの美少女に見える その外見とは裏腹に。年齢が300を超える化け物であると自称しているため 私としては。どちらに対しても警戒するしかなかったのだ なぜなら 彼女達の

「もしも 私達を倒せるだけの実力が あるのならば。それこそ。あなた達が求めていることに 応えられるはずですよ。まぁ あなた達が本気で挑んでこようとは思ってはいないと思いますけど。試しに。相手してもらうことくらいならできるかもしれませけど」と言われてしまうも。私も。流石に。相手が悪すぎる そう考えた後に

「じゃあな あんたらと戦える日が来るように頑張らせて貰うから。その時になったら。よろしく頼むよ」

と挨拶だけ済ませると 私達は。自分達の住む街に戻ることにする 戻る途中に 色々と話し合っていると。私は 私自身が、これからの生活

「まずは お前は私の事を好きに呼べば良いから。その代わり 私もお前らの事を。名前で呼ばせてもらっても良いだろうか?」と質問をしてみると 彼女は私のことをジーっと見つめてから。無言のまま。視線を外してしまったのだった その後。無事に。自宅に辿り着く事が出来た私たちだが。家の中に入れば リビングではいつも通りに 私のことを出迎えてくれたが 母親に対しては なぜか 不機嫌な様子で話しかけてきたのだ。私は、そのことについて聞こうとすると

「あなた。その。娘に対して何か言いたいことでも、ありますでしょうか?」と言われてしまい 私は「いえ 何もありません」と返事をしてから

「ただいま」と言うと

「ああ うん 今日は遅かったみたいだな」と父に言われてしまうも 私は「すいません 遅くなってしまいまして」と言った後。自分の部屋に向かい荷物を置いて。それから一息ついているところでスマホに着信があった 誰からの電話だろうと確認すれば。そこには、妹の名前が表示されている事に私は気づくと慌てて受話ボタンに触れ

「おい ちょっと待ってくれよ。私は あんたが何処にいるかも分からないのに。勝手に連絡してきても困っちまうじゃねぇのか?」と伝えてくると 私の妹を名乗る女性は『ご

「あ〜あ。ごめん。あんたとこうして話していても話が一向に進まないからね。単刀直入に言わせてもらうと 私は。あなたが持っているスマートフォンの中で生活している人格なのよ。だから あなたの考えていることや。悩みとかを解決するためにもこうして話をしようと思っていたのよね』と言われた 私が、一体どういうことだ?と疑問を抱くような顔をしていたらしく

『説明不足なのかもしれないけれど 分かりやすく説明するためにもね〜とりあえず あなた達が暮らしている街の周辺にある地図を開いてくれないかしら?』と言われてしまったために仕方なく開いてやることにしたのだが。

その画面に映し出されている風景を見た途端に 私の視界から、この世界の景色が全て。一瞬にして 変化してしまい その場所にいたはずの私の家族が一瞬にして 消え去り 代わりに。目の前の空間には。一人の女性の映像が投影され始めたため。この画面の中には一体どんな人が入っているんだと思いながらも眺めていたら

「はいはーい。私が ミリアちゃんでぇ〜す」という声と同時に 目の前に現れた姿を確認した私は「あれ〜 この声は聞いたことがあると思ったんだよなぁ。なんだろう。どこで、私は、声を聴いたのか思い出せねえんだけど どこかで見た覚えがあるっていうか でも 本当に 会った記憶がない」と言いながら 彼女の容姿を確認してみれば そこに現れた人物は、見た目が、まるで小学生みたいな体形をしており 髪の毛の色に関しては金髪ではなく。青色をしていたのである そんな私の反応に「ふっ そんなことを言っていると。この先も思い悩むことになるでしょうね」と言い出すも その言葉を言った瞬間

「それは、どういう意味なんだ?」と言えば

「え?それは。その。そのままの意味よ。私は、こう見えてもあなたよりも 歳上なんですよ」と言われても信じられないために。私の方から彼女に「私が思うにはさ。私よりも、かなり幼い姿をしていると思うんですよ。なので。年齢を聞いてみても構いませんでしたよ なんて言うのかな?その 私の年齢は17歳でして、君はどう考えても10代にしか見えないんですよ。それに。君の姿を見させてもらったのですが 服装もですね 君にはとても似合いそうだと思えたんですよ ですので、良かったら私と 友達になりませんか」と伝えると「そ、そんな急に そんなこと言ってもダメだよ。まだ 会ってから数分も経っていない状況なのにいきなりお友達になっちゃおうなんて。言われても、無理だってことは分かりきっていたはずじゃないですか?」と言われて私は 確かに それもそうだよなと考え込むと。そんなやり取りをしている最中に私の隣にやってきた女性がいて「あら?ミリアは この男の子の事が好きになったのかし 私の娘が 年下の男性に興味を持つのは喜ばしいことなのですけども やっぱり。その相手になる男性が。あまりにも、幼稚な見た目をしているからこそ。その辺について。もう少し、考える必要があるんじゃないかな」と言えばミリアは少しばかり動揺し始めたためか「な 何を言っているんですが。別に 好きなんて言ってないですよ。ただ その人が言っていたことに 同意しただけであって」と言えば 母さんから、「ほら あなた達二人が何をしているか知らないけれどもね 今は。そろそろいいかしらね。もういい加減にしておいた方が良いんじゃないのかしらね」と言われると「そう言えばさ 私達って これから どうするべきなのかな」と思ってしまったために口に出してしまえば それを察してくれたかのように 私の母さんの目の前に現れると 彼女は「まぁ あなた達のこれからの行動によって決まる事でもあるのよ。これからの行動を起こさずにここでダラけた生活を送っていけば、このまま死ぬことになってしまう可能性は高いもの それでも。私達の助けがあれば生きていく事ぐらいはできるのよ ただし 助けてあげる代償は、もちろん必要よ 私達の力をあなた達は、手にすることができるようになる その分 それ相応の対価が必要となってくるのよ ただ、それだけのこと だけどね その事を良く考えてほしいとは思っているのよ」と言う その言葉を聞いた私と妹は顔を合わせるなり。「分かった。私と妹の事を。どうかよろしくお願いいたします」と二人で揃って頭を垂れるのであった。

その後 家の中に案内された私は

「どうしたのよ?私の部屋にまで連れてきちゃったけどさ まさか、変なこととか。しようと企んでいたわけ?あんたの性欲を満たすための道具になんかなってあげませんからね!勘違いだけはしないで欲しいものだわ!」と言われてしまい「違うからさ?どうして、そこまで警戒されてしまうと私は悲しい気分にならざるを得ないからさ。そう言われると、ますます傷つくというのにさ。だから ちょっと 落ち着いてくれませんかね」と言うが それでも 落ち着きを取り戻すどころか逆に怒らせてしまったようで「あ そうそう。言い忘れていましたがね?もしも。あんたの欲望を満たそうとした場合には容赦なく叩き潰してもらいますので覚悟していてくださいね。そして、もしもそのような行為に及んだ時には。命を落とすことも理解したうえで 私達をどうにかしようとした際には 必ず殺して貰いますから その点は頭の中に入れ込んでおいてください」と言われてしまい私は

「ちょ、それは無いだろ 私はまだ死にたくはないぞ 私にはまだ夢もありますし。叶えたいと思っていることもありましたから。こんなところで死んでしまって良い理由もないからな」と言えば妹も同じように「あの 流石にその言い方には。物申させていただきたいのですが。兄貴の命を狙っているように聞こえましたし 流石に、そんな事はしてはいけないと思いますので 流石に自重して欲しいですよね」と言えば 彼女から、またもや説教をされてしまった挙句に、今度同じような真似をした場合の罰はもっと酷くなるという事を告げられてしまうのだった。

その後 しばらくの間は私達はお互いの顔を見ながら沈黙を続けてしまっていたため 何か喋ろうと思い話しかけようとしても話しかけられないような空気が流れており、そんな中で先に話しかけてきたのはこの家に住んでいる家族の一人と思われる男性で私の父親と同年代のような感じだったのだが私が話しかけようとした時に 目の前にいた女性の姿が突然消えてしまうと。私は、いったい何が起こったんだ?と疑問を抱くもすぐに答えが出たの

「はい。ではでは。まず最初に貴方の名前から伺わせて頂いても宜しいでしょうか?ちなみに こちらの女性の名前はですね。アリカと言いまして。一応 僕の妻であり。あなたの母親の代わりを務めていこうとしている人ですから まぁ 気兼ねなく話が出来るのであれば嬉しい限りですね」

「それで 君の名は一体。どっちで呼んだら良いんだろうか?」と言われてしまえば私は。「じゃあ。今まで通りに私で構わないから」と言い出すと。父も続けて

「まぁ、なんだ。私は、お前のことを、自分の子供だと思っている。だからこそ、名前で呼ばせてもらおうと思うから。今後は、名前の方で呼んでやる事にするから 私のことも、父だとか。親父とでも呼ぶといいから」と言われて 妹から あんたのお父様と仲が良いようだけれど。あまり失礼な態度を取らないようにね。と忠告されるも 私は特に何も気にしていない素振りを見せながらも内心では

「大丈夫だと思うんだがな でも 心配してくれているのは 正直ありがたかったりするんだよな ありがとうな」と感謝の言葉を伝えておくと。

その後は 自己紹介も無事に終わったということもあって それからしばらくの時間が経過した後に、私が住んでいる世界と、この世界の景色が異なっているということを、しっかりと認識しておきながら 自分が暮らしている街の周辺がどうなっているのか、調べてみるとするか

「ステータスオープン」

と言いながら目の前に表示される画面を見てみると そこには、こう表示されていた。

名前:アユト

Lv.102 職業:学生

体力:950/1200

魔力 :5600

攻撃力:300(800)

防御力:256

(400)

敏捷力:50

「うん これが私の能力値みたいになっているよな これならば とりあえず、問題無いかもしれない それにしてもさ 能力値を全部見ても 大したことがないというか。数値が 平均的に高くなっているな。しかし こう見てみると。本当にゲームみたいな設定で面白いなと思う反面 私がこうして存在しているという現実味が未だに分からないという気持ちもあるため これからは、色々と行動を起こしていくしかなさそうだよな」

そんなことを口にしながら、次に街に足を運ばせることに決めたのである。そして、私は歩きながら。この辺りの地域の風景について見てみることにすると、そこに広がっている風景は 緑溢れる大地が広がっていたために

「ここってさ。森に囲まれたところに位置しているのか?いや、それとも、この辺一帯の森が枯れてしまっているだけなのか?」と言いながら歩いていると

「おっ あれって 馬車じゃないか?ということは、もしかすると この辺は街道付近なのかもしれんな そうなると、人の気配を感じることができる場所にたどり着くまでは、かなり距離があるだろうな だけどな 私の勘だけど。きっと誰かがいるはずだ」と思ったので早速。

その場所に向かって移動している途中で、盗賊らしき連中を発見すると、その近くに、冒険者であろう者達の姿も発見することができていた なので、私は そいつらに気付かれないようにして、近づいていくことにしてみたのである。その結果として、私は。

奴らが、どう動くかを じっくりと観察することに成功すると

「うっす。ご苦労さん」

と声をかけてみたのだ。そうしたら相手側から

「なにぃ!? お 私たちの居場所が分かるのか」

「くそがぁ!!なんでこの場所がバレているのか 意味不明だし そもそもだ 私達が襲おうとしていた相手を わざわざ見逃したっていう事実にも腹が立ってくるからよぉ そこの女を置いてとっととそのガキを渡してもらおか 痛い目を見たかったら別だが。今ならまだ間に合うからよ 大人しく引き下がるんだぞ!!」と言われると、仲間からも

「そうだぜ!私達は女に優しいんだ てめぇはそこで 黙ったまま おとなしくじいっとしていれば命は取らないと保証できるから安心しろ」と言われるのであった

「ふぅん なるほどな。確かに。あんたらの言い分については理解できた それはさ 本当だったら 私だって こんなことをするつもりは無かったんだよ けど お前たちが悪いことしようとしている現場を目撃してしまったせいもあって 思わず口を挟んでしまったんだよ だから 今回は、これで許して欲しいんだよ 頼むよ。どうか、私の事を見逃してくれないかな 後になって 必ず、こいつらは始末しておくから」と言うも。

当然のごとく、そのような事を言われたぐらいのことで、彼らが、私の話を信じてくれるはずがない そして、そのまま彼らは、私を捕まえようとすると それを見ていた妹が

「ちょっと待ちなさい!あんたがた。まさか私達にまで喧嘩を売るつもりなわけ?」と強気の発言を行うも

「おい てめぇーが、その男と一緒にいたいと言うのであれば別に止めねぇが。そうではないのなら さっきの男と仲良くしていた方が良いんじゃないか? もしかすると 助けて貰えるかも知れねーぞ ただし その時は、私達に攻撃を行ったという罪人として裁かれなければならなくなるのは間違いないから よく考えて行動するんだな」と言うと

「ちっ あんたは私の事を知っているようね。だから そう言う訳にはいかないの。私はこの人の妹ですもの。そして その男がどういう人間かというのは既に知っているし 信頼も置けるからこそ一緒に行動を共にしているからね もしも。この人達に襲われそうになったのであれば 私もこの人も抵抗させて貰いますわ」と言われて私は「え?マジで?お前。私の事を心配してくれたのか」と言ってしまうと。彼女は

「当たり前じゃない。家族が殺されそうになる場面に遭遇したとしたのなら 誰であっても身を守る為に、私達なりの戦いを挑むことはあるでしょう。それとも、貴方はこの人たちから攻撃を受けてしまうと。命を失ってしまいかねませんわ。ですから、私達も、貴方達二人を援護して差し上げましょう。それくらいのことなら。貴方は、既に考えついているでしょう?」と言われた為。私は、そのことについても同意することに決めると。盗賊のリーダーと思われる男性が私に話しかけてくると「おい、坊主 お前が、その女の連れだとか言っているのならば。まずは、私の目の前で、お前の命を奪わせて貰ったあとで その妹というやつも殺すことにする。それが嫌だったのならば、大人しく、その女を引き渡す方が懸命だと思うがな。まぁ どうしても渡せないってことであれば 覚悟を決めて戦うんだな」と言いながら剣を抜いてくる それに対して私は、自分の能力で どのようにしたら倒せるのかどうかを考え始めるとすぐに一つの手段を見つけ出すことに成功したので実行することにした。その結果として、盗賊たちのリーダーと思わしき人物に対して攻撃をしようと決め込むと

「スキル レベル変換!」

という言葉を言い放つと同時に目の前にいた男は 急に意識を失いその場に倒れ込んでくれると、その様子を見た周りの男たちが「貴様、一体何をやった? 今の一瞬の間に、どうして あそこまで強い魔法を使いこなすことができたというんだ」と聞かれるも。

正直な話 自分自身でさえも何が起こったのか分からずにいたため。答えられなかったのだが、そんな中 妹のアリシアナから

「貴方 今いったいどんな魔法を使ったのです?」と聞かれるのであったが。私は

「私自身も。今の攻撃については全く分からない状況にあるため お前に説明することはできないが。とりあえず 一つ言えることがあるとすれば。こいつは もう戦えないはずだから。後は このまま放置をしていればいいだけのことだから」とだけ伝えておいてから私は、もう一人の方に向けて、同じように攻撃を仕掛けてみることにしようと思った。

そして 私と同じ様に相手の男の方にも同じ現象が発生するも、彼は、それでもなお立ち上がってきたのである。そのため私は「まじかよ。あいつ。私の使った魔法の効果が一切通じていないのか」と思ってから「これは少しばかりまずいな 本当にどうしたものだろうか」と考え始めた矢先に、私は「よし 決めたぞ これしかないな」と心の中で決意を固めると そのまま

「スキル レベルアップチェンジ 能力値強化」と唱えた後に続けて、「もう一度。今度は別の相手に 同じような技を使ってみる必要があるな」と考えると共に、同じ行動を取ることにした 結果 やはり、私の考えが正解であったことが証明された。その結果 相手側にしてみれば、まるで魂を奪われたかのような感じになった後に、完全に気絶してくれることになると

「流石にこれ以上の戦闘は無意味だと感じたのか 全員逃げていくみたいだな」と思いながら見送っていた それから暫くして、私達の前に現れた女性と会話を交わすと

「君達が盗賊に襲われていた所を助けられたという話を聞きました。改めて、ありがとうございました。それと、あなた方の事はギルドを通して こちらの国に報告させていただいた上で 王城にて話し合いを行いたいと思います。それで、よろしいでしょうか?」という発言を受けるとともに、了承の言葉を伝えてきた

「私としては構わないよ どうやら この国は あまり私のことを良くは見てはいないようだな」という気持ちになりつつ 彼女の言葉に従って行動を開始して行くと そのまま、王城に辿り着き謁見の間を通されるのである そして国王から「此度の出来事においては 我が国を守ってくれたことに関して 深く感謝したいと思う だがな お主らの様な若い子供が 盗賊退治を行ってみせたという事実は 我が王国にとっては、喜ばしいことではあるが。同時に 危険な行動にも繋がりかねないのである そこで お主に尋ねたいことが出てくるわけなのだが どうかのう?これからも。我らに協力してくださるつもりはあるのか?勿論 それなりの対価は支払うつもりでおる」と言われると

「それは もちろんだよ。私たちだって この国の王様の事を悪く思ってはいませんよ。だからこそ、私達の国に来て欲しいと思っているわけだし」と返事をする そうしたら王は 私たち二人の事を信用すると、その場で約束を交わしてくれたのだ。そのおかげで私たちは、この国が抱えていた問題についても知ることが出来たために、私としても嬉しい限りだ その結果として 今回の一件について私たち二人は、特別に勲章を与えたいという結論に達すると 私たちが盗賊と戦って見せた功績を称えるためにと。私とアリサには金で作られたバッジを手渡してくれた そうしたら私にだけは 特別な報酬があるとのことで 何かと思ったのであるが どうやら私は その力を見込まれて。とある

「異世界召喚」を行う為の儀式に参加してほしいとのことだった しかも、その「儀式」では 私たち二人以外にも 数人の仲間を同行させることも可能で さらに。「異界の神が与えてくれるであろう加護」によって

「神」からの贈り物を受け取れる可能性も存在するのだという だが、そんなことを言われてもなぁ。いまいち信じられない部分もあり 私自身からすれば、その情報に関しては「本当なのかなぁ?私の能力で確認することができるなら問題はないんだが」と思えるような出来事があった しかしだ。もし、私自身が神様の力を借り受けることができたのであれば 妹や、

「私の妻であり大切な人である存在でもある。リディアさんを救うことができるかもしれない」そう考えただけで 私の行動理念として動く理由となるわけだし だからといって「はい 分かりました」と答えていいのかが私にはわからなかったので ただただ、私が困惑している中で 私の仲間となり得る人間が現れたら私からお願いをした方がいいのではないかと考えついたこともあり こうして「私が信頼を置く人物たちに対しての相談会」を始めることにしたのであった。

私は私の能力を信じることが出来ないので 私の信頼できる仲間たちの力を借りることで私の持つ能力の確認を行うことに決めたわけなのだが、そもそも、そのようなことが出来るのかさえ怪しいと思っていたのは確かなことだったし。それに仮にできるにしても どのように

「異界から呼び出した者達を呼び出せるのかな?」という疑問が頭に浮かんでくるが、それを解消すべく。「もしも、私以外の人でも 呼び出す事が出来れば。もしかすると その「勇者の証」とまで言われる能力を引き継ぐこともできるのではないか? それとも 私の想像を超えるほどの強さを兼ね備えている者なら、最初からレベルを上げることが可能で。そのまま 私よりも優れた力を持つようになるかもしれず そうなった時には もしかすると

「異世界の神々の力が私の元に宿る」ということも期待が出来る」と、色々と悩み続けることになったのだが。

そうこうしているうちに私は自分のステータス画面に映し出されている数値を見る事に成功したため。それを元に

「私の能力は どこまで通用するものなんだ?私の力でも。本当に強くなった私のレベルと 同等の存在になれるものなんだろうか?それとも やっぱり、この能力というのは、あくまでも「この世界の理の中に存在しているものだけにしか通用しない」ものであって 例えば

「現実世界では全く関係のない生き物に対して、効果を発揮することはできない」とか。あるいは

「レベルを上げた人間には敵わない」と言う事実が存在するのだろうか?」と。

そういう点も気にしなければならないのだと思わざるを得なかったのだが。とにかくだ もしも、その能力を手に入れることが出来れば 私は レベルの上限を引き上げることに成功し 更に「神の祝福を授けられる人物」になることができそうだと思えた為に。

私は「私が、これから行う儀式は絶対に失敗することはあり得ない」と信じることにした。

それならば。私も全力を尽くさなければならないと考えた結果 私は自分自身の肉体の「身体能力を向上させることに成功をすることにもなるが。果たしてそれが、どれだけの恩恵を得られる能力に変わることになるのかは分からないが。試してみるだけの価値はありそうとも思い。

私は自分自身の体力を「10分間だけ」だけ 無限に近い数字にまで高めてみることに決めると、私はそのまま、自らの体を限界を超えた状態で動かせるのかどうなるのかを確認し始める そして その結果は、成功という形で終わることとなった上に。「体の限界」に近づいていくと同時に、「私が今いる空間そのものが崩壊し始めていることに気付き始めて」いたために 私はこのままでいたら危険だと考えたため 直ぐに行動を開始した。私が「崩壊を始めた場所」に足を運ぶと、その場所から「異世界」に繋がっており。私はその世界に存在する建物の一部を破壊してしまいながらも何とか「この場」から逃れることは出来たのだった。その際に私は「私だけが移動できた。ということは。私以外の存在が「この場所」に移動するためには私と同等の能力が必要ということだと考えられる」と考えてしまう そうでなければ この世界に生きる住人たちは皆死んでしまうことになるのは明白だしな だからこそ「私の身体強化」と同じ能力を持つ者を呼び寄せることが大切になって来るだろう そのためにも 私は自分が今出来ることを行い。そして 私は、「私に好意を寄せてくれて居た女の子に

会いたい」という一心で行動することを決めたのである 私も彼女のように誰かを助ける事が出来るんだということを証明しなければならんからな だから私は、彼女が今、どういった状況に陥っているのかを調べるべく、彼女の身に何が起きたのかを調べていくことにする。そのため、まず初めに、彼女に何かが起きてしまったのかを確認する必要があり、私はその手始めに、彼女を鑑定することにしてみたのである そうしたら「スキル:状態異常完全耐性 能力値上昇」を持っていることが解り、そして彼女の名前が「ラフィア」であるということが分かった。

しかし 名前を知っていても、それ以上のことを知ることはできなかったのが残念でならない そこで もっと詳しく知ることができるスキルがないかどうか

「スキル一覧」画面を開いて調べた結果。私は

「この世界で生き抜くために必要な情報を得る為には「アイテム」を入手する必要性もあるのかもな」との考えに至り そのため まずは 目の前にある問題を解決することを考えるべきだと思い。私も彼女と一緒に行動することにしたのである。

その結果として「彼女は私が守らないと、この世界の住人達は死ぬことになってしまう」と考えるに至った。

だからこそ、私自身も。このままではいけないと考え直して 行動を開始して行く まずは「冒険者にでもなれば お金を稼ぐことができるはずだ」と、考え付いたために。この世界に来て初めて 外に出ることを決意した そのおかげなのか

「私が、これから向かう場所はどこですか?」と尋ねると。

「貴方達が、これから行こうとしている街は 王都 になりますよ」という返事が帰って来たのであった 王都内で私は宿屋を探し回り始めたのであるが。中々良い店を見つけることができずにいたのである ただ、そうした中で 王都には、ギルドの支部が置かれているという話を聞いていたので。そうした場所に辿り着くことに成功したらギルドの場所を訪ねてみようと決めていた。

そして案の定ギルドの支店が存在しており 早速受付の女性に声をかける。それからはギルドについて詳しい話をしてもらうことができたから その後でギルドの登録も行おうと考えていたわけである そんな風に考えている最中にも

「君たちみたいな子供がどうしてギルド登録に?何か理由があるのか?それとも 何か特別な理由でも持っているのかな?もしあるなら話してほしい」と質問される その言葉を受けて アリサが口を開くと「この人達が私たちの事を救ってくれたので お礼を言いたくて来たんです。それでですね。これから先 私たちは、この国のお城に行ってみたいと考えているのですけど。大丈夫ですかね?」と言ってきたのであった そうしたら受付嬢さんは「あなた方なら。むしろ こちらの方からお願いしたいぐらいですよ」と言い 私たちのギルドカードを発行してくれ。私たちは 晴れて「ランクF」に上がれることとなった。そして私たちのギルドカードは「青色の輝きを放つ石」が埋め込まれた 特別なものだった これは私たちが特別な依頼をこなしてきた事を示す証拠になるもので 他の町に行く際には必ず 提出するように言われており 身分証の役割も持つことから これを提示しないと犯罪を犯したと判断され 牢屋に入れられてしまう危険性も存在しているとのこと しかしだ こうした制度が存在する理由は「この国が「平和であることを証明する」ためのものでもあり。もしも「他国の人間」が入り込んだ時に。「この町に滞在している」という事実を伝えることで 入国した時点で犯罪者扱いされて

「問答無用」といった形となり

「処刑」されることもあるらしいのだ だから もし、この国に訪れるような機会があれば。是非、訪れてみてもいいかもしれないと、この時 そう思うようになったのだった。ちなみにだけど この国から出ていくことになれば ギルドカードの効果は無くなり 普通の冒険者としての扱いを受けるようになるらしく だからこそ この国を訪れる人は、この大陸の殆どの国には、何処の村でも滞在できるようになっているそうだ。

ただし例外もあり 例えば「奴隷契約魔法によって支配されている人たちの場合

「解放するまでの期間」は その人と共に旅を続ける必要が有る」と言われている。そうすれば、もしかすると その人物から情報を聞き出すことが可能になるかもしれない。そういった可能性も考えられるからこそ 私としても「助けたい気持ち」が生まれるわけだが。しかし。今はリディアさんのことを考えなければいけないため。優先順位は下げておくしかない。それでも。私が生きている間に。この世界を生きていて「リディアさんのような存在が他にもいる可能性が無いとは言い切れないから」という理由で。私は「もしも私に万が一のことがあっても。リディアさんだけでも、無事に逃げられる方法を模索しなければ」と考えてもいた。まあ ただ。私は 自分以外の仲間がいれば。

「リディアを逃がすことも可能ではないか?」とも考えてもおり。その為には。まず「私の仲間になる人間を召喚する必要がある」と 私は考えていた それに加えて「勇者の能力を引き継げれば最高なんだが。私以外の人間が 勇者になれればの話であり。それはあまりにも難しい問題であるため。私は頭を悩ませ続けていた。そんな中で「異世界転移」「異世界転生者」という単語を思い浮かべるようになっていた もしかすると 私と同じように 異世界からやってくる人間が存在しているのではないか?と そうしたことを頭に浮かべつつ とりあえずは「この世界で、どういう立場に立っているのか?」を確かめるため。ギルドに登録してみたのだが 私達の職業が 【勇者】であることが分かり

「勇者パーティー」として扱われてしまったのだが。それ故に この国は 私達の存在を知ることになった。そのため「私と、この国の王様と会って話がしたいと考え」ているという旨の内容を 私は「クロト=ディアース」という人物から聞いてしまっているのだが この「ディアーナ王国」と呼ばれる場所には どうも問題があるように感じられたのである。

そうして 私が一人で歩いていると 私と同じような格好をした奴が 話しかけてきて。「お前も 魔王軍幹部を倒したっていう冒険者の一人だよな!頼む私と一緒に戦ってほしい!!あいつらをぶっ殺さないと 安心できないんだよ!!」と言われて 私もその男を鑑定したら ステータスに「闇属性レベル1 能力値低下」が付いて

「こいつ。闇落ち寸前じゃねえのか?」と考えてしまい。どうにかしてやりたいと思ったものの 今の段階で「こいつの心の中に居る闇の力」を全て消し去ることは難しいと考えた。

だからこそ「今はまだ無理だと思うぞ。私はただの「勇者」として呼ばれてるだけの一般人に過ぎないんだから。それに私が倒した相手は私の大事な家族である妻の一人が生み出したものだ。私の仲間たちも。みんな大切な人が居て。その人も私の嫁として一緒に来てくれていたんだけどな。もう一人。私の幼馴染も居たんだけど。私が殺した」

そうして「私はな

「復讐するために この世界に呼ばれたわけだ」と言い放った 私はそいつのことを「殺してでも、この世から消えさせてやる!」と本気で思い、剣を抜き 斬りかかった しかし「私はな。「死」を恐れない。何故ならば私は、死ぬことを恐れるような人生を歩んでいない。そう言った生き方を選んでいたからだ。そして私の今の体はな。「私の意識だけが 体の中で眠っていただけの状態」だった」

そう告げられ 私は 何もかもを諦めてしまう しかしだ。

目の前に存在しているはずの男が

「この世界に来る前から 私は、こうなることを狙ってたんだ」と口にして、そのまま「自らの心臓を貫き」。自分の肉体に風穴を開けるかのように、その男は命を捨ててしまうのである。その出来事に対して 私は怒りを覚えたために「あんたが死んでまであんたらのために動くわけがないだろうがあああっっ!!」と思い切り叫び声をあげる。すると「この馬鹿どものせいで死んだ私の兄が可哀想だと思わないのか?この私を殺したところで、貴様の望んでいる結末は得られないという事がなぜ理解出来ない」と言われたのである。

その言葉を聞いくなり、この場にいる連中全員に向かって。私は、「もう一度だけチャンスを与えるからよ。ここから立ち去れ。これ以上私たちの前に現れようと思うのなら この場で皆殺しにするだけだ。わかったなら、早く消え失せろ。そして二度と顔を見せるんじゃねーぞ」と言ってやった。しかしだ。その男は「残念だが。君たちに勝ち目は無い」と言ったの

「何を言ってるのよ!そんな訳がないじゃないのよ!!!」とアリサが大声で反論するが それを見ていた相手が「はぁ。やっぱりお前らバカだぜ。お前らだって分かってることだろ。あの時の戦いで、私達が何人の犠牲を出して、あいつらの親玉を潰せたと思ってるんだよ。それでもまだ分からねぇって言うんなら教えてやる。お前らみたいなゴミ屑共に この先生きる資格なんてものは最初から無いんだよ」

「この国で 一番弱いのは誰なんだ?」「えっと 貴方で間違いありませんよね?それとも、他に強い人がいたとか?」「おいおい マジでそんな事を言えるほどに強いって思ってるの?冗談でしょ。この国で「最強の存在」は、この僕しかいないじゃないか。君たちがいくら足掻いても。僕は倒せないから。諦めなさい。さっき君たちを襲った化け物は

「レベル40程度」でしかなく。僕の敵ではない。君たちのレベルが幾つなのかわかんないけど。まあいいや。君たちは「雑魚の中の雑魚」にすぎないんだから」と 私に言われたせいなのか 悔しそうな顔をしている そして「もう良いや めんどくさい」と、それだけを言い放つと その場の人間たちを一斉に殺害していくのであった そしてその事件が起こる数分前に 一人の人物が城に侵入して

「私の名はクロエと言う名前なんが 私を、ここに呼んだのはお前らか?」と、偉そうな態度で言う。それに対して国王は「そうか 貴殿がクロエルト=ディアースの娘か。我が息子が殺された事は知っているのだろう?」と言う クロエルトが「ああ。当然知ってるが それがどうかしたのか?」

クロウェルトは「私の兄さんを殺したのが誰か分かっているのか? まあ良い 私がお前をこの手でぶち殺すから。覚悟しとくといい」と言った次の瞬間。「黒龍化」を使い。「本来の力を覚醒させた」

その姿を見た人々は皆。「あれが、この世界の最終兵器。本当に実在していた存在だったのだ」

「おいおい。いきなり襲ってきた理由がわからねーんだけどさ。何かしら私に伝えたくてやってきたんだろうから ちゃんと話してくんねーかな。私にはさっぱりわからねえんだからさ。とりあえずはさ。私も戦うしかないみたいだから。とりあえずは 全力出させてもらうとするから」

と 私がそう口にすると。クロエルドも「ふぅ〜ん なかなか強そうじゃん!私が本気出すまでもなさそうだな!ってか、お前がどんな攻撃しようが、私は絶対に効かないってことが分からないか?それとも「無駄な戦いをしようとしているから止めましょう。私は、あなたを殺したくないんです」

とかいう、ありきたりの台詞を言うつもりでもあんのか?」「あるわけがないだろうが!ふざけた事抜かすんじゃないぞ!そもそもだな てめぇに「私は殺せない」なんてことは断言できるはずがないだろうに!!それに「レベル1の人間如き」に私は負けねえよ」と、そう言い放たれてしまったのだが 私は「私を甘く見てると 痛いしっぺ返し喰らうから 覚えとけ。私はな。今まで戦った相手の中には、私を追い詰めるまでに至った奴も存在していたんだ。ただ「私の運が良いのか 私の攻撃が相手に通らなかった」だけの話

「運が悪いから」で済ますつもりはない だが 今の段階では「お前を殺すことは出来ない」というのは、どうやらないらしい。ただ

「今すぐ私が、こいつを殺してやればいい」

と、私に勝てる奴はいないんだ。

私は誰にも殺されず 誰も傷つけることもなく 私の人生を生き続ける。

この世界の全てを支配すれば、それが出来るようになるはずだ。

私はな。私のことを愛してくれる人が居れば、それで幸せなんだよ。私のことを理解してくれる人が居れば、それ以上は何も望まない。でも この世界で「勇者」と呼ばれている人間は この世界で「私が生きている限り 私以外には存在しない」「私以外の勇者は 私一人で全て倒す。それ以外の方法を取る」ということを決めた

「私が最強」だと証明してやる そう思った結果「魔王軍四天王 最後の一人を倒すために 異世界より召喚されてきた勇者は私なんだ」そう思い込んでしまっていた。そして「魔王軍 最後の一人である魔王軍幹部を討伐することに成功」したのである 魔王軍は全滅する 魔王軍に所属する全てのモンスターと魔王軍の幹部は全て死に絶えることになる 私がこの世界

「ディスティピア」に迷い込み 私は自分のことを「女神に選ばれた勇者」だと勝手に信じ込んだ挙句 私の目の前に現れる「魔物と呼ばれる化け物」の類いの生き物を全て駆逐していった。そのおかげなのか。私は勇者としての「ステータス値」を順調に上昇させて行き、「レベル30」にまで達することができた。

しかしそこで私は疑問を抱くことになる。「私は何故レベルを上げなければ 死んでしまうのか?」ということだ。私はな。確かに神様からの恩恵によって「ステータス数値を上げることができる力」を手にいれたわけだし それはつまり、

「自分が成長しなければ死ぬ可能性がある」ということであり だからこそ 私は自分自身の成長のために努力を重ねた レベル上げだけではなく 魔法を覚えたいと思い 魔法使いになれるような力を手に入れたわけである。

そうして私は ついに

「レベル50まで到達することに成功した。これで ようやく 私は私が私自身の人生を歩むことが出来るようになったと言えるだろう。私は

「魔王を倒しに行くために」この世界に呼び出された存在であることに変わりはないが

「他の連中」とは違って

「特別な事情」というものが存在していたため「魔王軍に狙われていた」訳だ。しかしだ。私の本当の目的を知っていた人物は、この世に存在する「五人のみ」だった。その人たちの名前は「妻」たちだ。

そして彼女たちは、

「私の夫は この世に存在しなければならない人」

「あの人はきっと私たちの元に戻って来てくれるわ」と、いつも口にしていて 私の妻になった人の中で

「妻ではない女性」が存在している 彼女は、その昔

「魔王の手先に命を脅かされる」ことになり その結果として 彼女だけは生き残ることが出来たわけなのだが 私が彼女に手を差し伸べた結果 そのまま「この世界に残る」と決断した人であり。そんな彼女の「名前だけしか知らなかった存在」

それが目の前で息絶えている男「クロウェルト=ディアース」であった。そんな彼が 突然現れては「私がこの国を支配しに来たのだから、抵抗するのは無意味。素直に従い。私の配下になりさえすればよい」と言ってきたので 私はその提案に対して、「ふざけんなって感じだよ。私はお前の玩具になる為に生きてるわけじゃねえんだよ」と言い返した。そうしたら

「貴様みたいな雑魚が 私に楯突こうなんて思わない方が良いぞ?まあ 私は優しい方なんだ。貴様の態度次第によっては。奴隷にしたりとか 酷い目に合わせるって選択肢もあったから あえて見逃してやったけど 貴様の命を奪うなんて、私にとっては造作もない作業だから」と、そこまで言われてしまう始末

「そんなの やってみればわかることじゃない!」とアリサが声をあげた途端。「アリサ様!!」とアリサのことを呼んだ女性が姿を現し アリサに向かって駆け

「ごめんね 私は 貴方を守りたくても 私の力で守ってあげられなくて」アリサは泣き崩れながら そんな言葉を吐く

「どうして こんなことに。どうして 貴方は「死んでいるはずなのに」

「この世界から消え去らないといけない存在になってしまった」の?ねぇ?教えて

「貴方は何を知っているの?ねぇ?」

私がアリサを慰めようとしたその時「貴方は 私が誰であるかを知らないようですね。なら教えて差し上げるとしましょう。まず 自己紹介させてもらいましょうか

「わたし」は 貴方たちが倒してきた 魔獣たちを従える存在である「真紅狼」と申すものですが

「この世界」の事を良く知っている人物と言えばわかりやすいでしょうか。まあ「あなたたち人間には 興味がないから教えなかった」のも また事実ですけどね」と。そう言ったのは クロウの身体から突如現れた謎の美女だった

「お前がこの世界を荒らした元凶だって言うのか? お前の事を倒せば良いだけの話だろうが! クロウは私の仲間だったんだぞ!それを よくも!てめえのせいで!てっ、てぇーてて、て、てててててててーれろてーてってってー!てっててってってー!って ふざけてんのかよ!てめー!ぶっ殺すぞ!マジによぉ!!!!!ふざけてんじゃねェッてンだょおおおっ!クソがぁーっ!!てめぇなんざ、速攻ぶち殺す。この手で必ずな!! 私はクロエ 黒井=クロエルトだ!!私はな!!仲間をてった奴を!!絶対許さないんだ!! てかてててーてってーててーれてれん♪ででんーでででーてーーーーでーでーーーーーーーーーでーでーーーーーーーーーん!とぅっとぅんとん!どぅうぅうぅぅぅん!って感じで殺してやるから覚悟しとけー」と、怒り狂っている。すると「お前なんかに 負けないんだからな!お前を倒したら この世界を支配した後!お前も殺してくれって頼んで!この世界から出て行ってもらう!それだけなの!邪魔しないでくれる!?あんまり調子に乗っちゃだめなんだからね!ばか」とアリサが言って 私のことを

「こ、こいつ 何を考えているのかさっぱりわからないわ」そう呟いたあと「もう!どうにでもなれ!あんたは!ここで!倒す!!あんたの相手は!このあたしが引き受けてやるから!早くそいつをどうにかしろ!!!」と、私に怒鳴りつけてきた

「お任せ下さい。それでは、さようなら」と言った瞬間。私の背後に回り込んできたのは「真赤な色を身に纏いし、最強の生命体にして 最強の生物である 我の使いの者」であり。私の前に姿を表したのは「赤い体毛を持つ狼型の怪物が姿を現した。「あなたが、今のあなたが使える「スキルカード」の中に「聖魔法」と言うのがあると思います。それを使うのが良いかもしれません」と言われたので私は言われるがままに 使ってみた すると 目の前に現れた狼が、どんどん弱っていったので

「こいつをこのまま放っていても良いんじゃないか?」と思ってしまうのだが「いいですか こいつは放っておいたところで 何の害も与えてくることがないのです。それならば この場に放置するのが正解と言えます」と言われてしまい 私は仕方なく その場に倒れ込んでいるモンスターのことを

「アイテムボックスの中」にしまいこむのだった。「私の目の前に立ち塞がるとはな。後悔する時間さえも与えずに消し炭に変えてくれよう。この私に喧嘩を売ったことを 心の底から悔いながら死に絶えるがよろしい」

「お前が魔王の手下だというのなら話は早いわ。私の大切な人を殺そうとしていたっていうことは、私の敵。つまり倒す必要がある。だから、今すぐ死んで貰いますね」と。彼女は言葉を発し終えると同時に、一瞬の早業を使い。クロウェルトの後ろに移動をする。「後ろを振り向かずに前だけを見るのが一番ですよ」と。彼女は言い放つと。彼はそのまま意識を失ってしまった。そして そのまま 地面に横になってしまうのであった。しかし、そんな彼を、気に掛ける事もなく、アリサたちは、その光景

「アリサのスピードの凄さに圧倒された私」は、その速度に見惚れるしかなかった。そしてアリサの「勇者としての素質」がどれほどのものであるかを実感させられる。そして、その実力を見せつけられた後に私は、「勇者の力は、どこまでのことができるのか?その力が私に与えられたモノなのか?」ということについて気になってしまい、質問をした しかし、アリサから帰って来た答えというのは「分からない。私は「神」から直接力を授けられた勇者ではないから。「この世界の神々」は

「この世界に生きる人達」が、自らの手で 己の道を切り開くために存在する存在だと仰られていた」とのこと。

「私が魔王を討伐するための力を貰った時。私は自分のステータス数値を確認するための画面が表示されたんだよ。そこには 私が元々所有しているであろうステータス数値と「職業」が表示される欄が映し出されていて そこに書かれている「ジョブ名」をタッチしてみれば、詳細を知ることができたんだよ。まあ私の場合は、神様から頂いたステータス数値のおかげで、私自身が所有する全ての「固有職」が最初から備わっている状態だったんだけど、この能力についても アリサの「神の恩恵を受けたわけじゃない」と。いうことらしく。この国にいる人の中には この国の国王と、とある契約を結んでいる人たちも存在し、彼らは自分たちの能力を「魔王を倒す為」だけに行使することが出来るのだと言っていたらしい そんな彼らの力は、この世界で、ただ1つだけ「魔法ではない特殊能力が存在している。それは 彼らが扱う「武器や装備」を強化する「強化の能力」と「武具の強化」を行える「装備品作成」

さらに「この世の物とは思えぬほどに頑丈で。壊れにくく。斬っても 突いても 燃やす事もできない「特殊な材質で作られた」防具を作り出すことが出来る 彼らこそが、その世界に住む人々にとっての「特別な存在」とされている」

「だからと言って この国の住人全てが特別ってわけじゃなく ごく普通の人も沢山いるわけだから。あまり目立つ行動は控えないとダメだと思うの。特に

「異世界からやってきた勇者さん達を目立たせるのはマズイと思うのよね」とも言っていた」との事

「それに 私はこの国に「大昔から伝わる」伝説の戦士として、

「聖戦」に参加しなければならない義務があるの。「聖騎士王アリサ」って聞いたことある?「勇者アリサ」の伝説は、私が生まれるよりも遥か昔 初代の王様が誕生した頃

「魔物の王を名乗る者が現われて、世界を混乱と闇へ陥れようとしていた」

その時 人々は絶望にうちひしがれていた だけど

「人々の願いに応えるように」

一人の男が現れた 男は「光の神」より 聖なる剣を授かり 魔物の国を滅ぼし 世界を「平和」へと導いたという

「その時に生み出された英雄譚は、代々語り継がれ、今もなお続いている」と そんな伝説があり。そんな物語を「この世の人々は 子供から大人まで知っている 常識」である。

「この国が抱える「魔獣の森」の奥深くには「聖域」が存在すると言われているの。その奥にあるとされる 巨大な扉の先に行くためには、限られた一部の人間だけが入ることを許されている」ということ。この国は「魔獣の森の魔獣たちから 民を守るため」に 建国されたのだという この

「魔獣の森の攻略難易度」は高く 冒険者達の中でもトップレベルの実力者しか立ち入ることが出来ない 故に、その森から生還できた人間だけが「この王国」の門を叩き、新たな一歩を踏み出すことになるので、この「魔獣の森」からは「魔獣」以外の生き物が

「ほとんど出てこない」ので、この王国の周辺には他の国から攻め込まれたことはないそうだ。だからこそ「この国の人間たちは自分達が住む土地を守りたい」という思いがあるそうで「自分たちの領土を犯す者を決して許すな!」との 思いがあるようだとアリサが言うのだが。まあ正直な話 この「魔族領」、「亜人の領域」と呼ばれている地域は、どの国家も手を出さないどころか 干渉することさえ禁じられている。

理由は簡単だ。

まず、この2つの領土を治める魔王だが 魔王は滅多に姿を表さない上に、配下もそこまで強い者はいないのだが。

その代わりに配下の数が異常に多い上。それぞれの個体の強さもかなり強く

「一騎当千」の戦闘力を誇り、それぞれが得意とする戦い方を持っていることでも知られている なので 手を出すなとまでは言われてないが

「魔王に喧嘩をふっかけるなんて 自殺志願者のすることだぞ」と言われる程なのだとか さらに、 亜人は種族ごとに違う独自の魔法を使う事が出来るし。それぞれの特徴を生かし 集団戦闘を得意としているため 非常に危険な地域なのである その為 他国からの侵攻があった場合に備えて常に警戒をしている状態が続いており。そのため「亜人が暮らしている地域から外の世界に出る者は ほぼ居ない」と 言ってもいいのだろう

「ちなみにですけどね 私が所属しているのが「竜人」が暮らす国でして

「エルフの里」では 美しい容姿が特徴とされており

「妖精郷」では、羽の生えた 小人とも、呼ばれているんです」と、アリサが言った。そんな話をしていた時だった。部屋の外から足音が聞こえてくる その気配は確実にこちらに向かって来ているのは間違いないだろう そして私は ドアを開けようとするが鍵がかかっていたようで開かないので アリサは窓を突き破ろうとするのだが、どうにも開きが悪い 私が窓ガラスに手を当てた直後 私の頭の中に 何か声のようなものが

「あなたは何者なんだい?君はいったいなにしに来たんだ?」と言う言葉が流れた。その瞬間。目の前に現れた人物がいた 見た目は若い少年のような感じであり。顔つきや体型から見て 年齢的には15歳ぐらいだろうか?髪の毛は金色に染まっているが肌の色や体格を見て判断すれば、多分白人の血が流れており、黒髪が多い日本人の両親から生まれてきたような人種なんだろうと推測出来るような姿をしており さらに言えば この世界に存在する言語では表すことができないような不思議な文字で書かれたTシャツにジーパンといったラフな格好をして立っていた。しかし私は、そんな彼の事を「見覚えがないのに何故か親近感を感じる」と感じてしまう 私は彼に、名前を名乗った後で

「どうして私の名前を知っているのか?」という質問を投げかけたら、彼は こんな言葉を発した。

「僕のことは『神様』と呼べばいいよ。それと君に頼みごとをしにやってきた。だから少しだけ時間をくれないかな。僕に力をくれるだけで、この世界に蔓延る「邪悪の根源」と成り果てたあの魔王を殺すことが出来るようになるかもしれないんだよ。どうかお願い出来ないでしょうか。今のままだと彼は 完全に復活を遂げることが出来ず 中途半端な状態で復活する可能性があるんですよ。それで僕は考えた結果、その「邪気を浄化する力を持つ存在」を呼び出して

「完全なる力を取り戻してから倒すべきではないか?」と思いまして。しかし それをやろうとしたところ。「神の力」に歯向かう愚か者の力の波動を感じたため ここに急いで駆けつけて来てみたんだよ。まさか彼が居るとは予想外でしたがね。さすがは勇者様 運が強いみたいですね」

と。言いながら神様と名乗った男は微笑みを見せた 私は、「なぜ神様はこの国の人達を守ることをしない?それとも私の聞き間違えか?」

「それはどういうことだい?」

「そのままの意味だよ。何故ならこの国の人々は、みんな 私に借金を抱えていて、その額が あまりにも莫大すぎる。このままでは、いずれ破産することになるのに、助けの手を差し伸べることすらしようとせず。自分の欲望のためだけにこの国を利用し続けている この国を救えるほどの金があるんであれば私の借金だってチャラにできるはずだ」と私は、思っていた言葉を神様に対してぶつけたのだ すると神様と名乗る男から 私に対する答えが返ってくる。そしてその答えというのは「残念なことではあるが この世界の全ての人間は 自らの手で道を切り開くことを諦めてしまっているんだよ。だから仕方が無いことだ。もし仮に君の借金をどうにかする方法が存在したとしても今の君が手にすることが出来るのは ほんの一部のもののみになる」と そして「神の力を持って生まれた存在は、自らの意思を持ち行動することが出来る神と神に近い存在となることが出来なければ力を得ることは出来ない それは この国に住む人間の全てが例外無く神の力では無く、神と同等の力を手に入れてしまった場合に起こり得る問題 神と同じ能力を得たことによって起こる副作用みたいなものでね そうなった場合は 人間を辞めることになってしまい。理性を失くした 狂人と化してしまうんだ」「そんな奴らは「この国を滅ぼすために行動を開始してしまい やがて滅んでいく事になる」というのが今までの歴史の流れ この国に住んでいる人間たちは、過去に何度も繰り返されて来た事実に気づくことなく ただただ自分たちの住む場所を守ろうとする為だけに必死になり続け、時には争い、憎しみ、裏切り、奪い合いを繰り返していきながらも

「守り抜くことができた時は平和が訪れるが 守れなかったときには悲惨な結末しか残されていない歴史」を繰り返す事によって、人間同士で戦うことを当たり前のように考え、そして行動を起こすようになってしまうわけで そんな彼らの行動は、まさに人間をやめる事を決断し実行に移すようなものなんだけど そうしなければ自分たちが生きる意味を見出せなくなってしまったせいで 人間である為に人間であることを止めた 彼らは「魔獣」と呼ばれ 魔獣になったものは 人としての権利を失い 魔物として扱われることになる」と 言う 確かに

「この国は「守る価値の無いものたちが集まっているだけに過ぎない。」と言い切ったが、それが本当なのかを確かめるためには 一度外に出る必要があると思うんだ」と私の言葉を聞いた男は、

「じゃあ行くかい?」「もちろん行かせて貰う」と答えた後に男は、「ここから出て行く前に、一つ約束して欲しい事がある 絶対に忘れない 心に刻みつけておいて欲しい」と私に向けて話す その条件を 聞いた上で「この世界で生きて行きたい」と思っている人間がこの先どうなるのかということを知りたいと思っていた そして私は、

「分かった。その願いを聞き入れさせて貰うよ」と言ったあとに 男の話が始まる。その内容は

「この世界には「聖魔の森」と呼ばれる領域が存在する その場所には

「魔人族の頂点に位置する王たちが 暮らしている」

と言われている だが実際に魔人族が存在しているかどうかは定かではない しかし 魔人の目撃例があり

「人間離れした身体能力の持ち主であり。その姿が醜悪であることから 魔物の一種ではないかと 考えられてもいる」ということも分かっていた その正体不明の魔物と化した者達が住むとされる魔人の王国 そこは、 魔王城よりも危険とされている場所でもあるのだが そこには 魔人が作りだしたとされる伝説の秘宝が存在し

「ある物を手に入れることが出来た者は、魔王さえも打ち倒せる程の強大な魔力と肉体を兼ね備え

「神に匹敵する力を持つ人間になれる」とも言われている この国の宝物庫に収められていると言われるその「幻の宝玉」は、この国の民が持つ あらゆるものを無効化にする力が秘められているらしいのだが、その「幻の宝珠」を持つことが許されているのは

「国王ただ一人だけ」だということ この国の

「王の証を持っている者が代々継承していき、魔王を打ち倒した暁として与えられるという決まりが有る」とのことだ」と言う話を聞いていた時だった 突然 部屋が明るくなっていくと 私たちがいる部屋の扉の前に「人の形をした何か」が立っており、 私に向かって攻撃を開始したのだが私は、咄嵯のことに動けないでいたら「大丈夫だ。心配するな」と男が言ってきた その男の左手からは光を放つ剣が生み出されていた どうやらこの武器の名前は「聖なる槍」らしく 神の使いである 天使から生み出されたと言われていて この世界にある「神々の神具シリーズの一つ」なのだというが「その威力は計り知れない程に強く。一撃を喰らわせた時点でどんな生物でも塵に還ることになる」と、説明された。そんな技を食らわせられた相手は、

「そんな、ば、馬鹿、なな、なな」と言って、そのまま消滅してしまった。その瞬間。私が持っている端末機に連絡が入ると、「あなたが私達に提供してくれるはずだった、あのデータについてですが。やはり無理だったということで。お手数ではありますが、あなたが持ってきてくれると助かるのですが?」という内容だった そして私は「分かりました」と答えると。目の前にあったドアがゆっくりと開いたの

「どうだったかな?これが君達が知っているはずの情報だと思うよ。まぁ僕は、君たちの味方じゃない。あくまでも中立の立場だけどね」と言われた後 目の前に広がってきた風景を見た時に思ったのだが 私達の周りを囲むようにして立っていた「騎士風の格好をした人たち」に囲まれるようにして立っている一人の女の姿があった 金髪のショートカットに緑色の瞳を持っており。身長は高く 体つきは引き締まった体型をしている。肌の色は白人の血が入っているのか綺麗な白色をしており。顔

「美少年好きの人達から見れば「可愛い」とか言われて人気が出るような感じの顔つき そして 胸の大きさはかなりあり、腰回りに関してはかなり細く。足の長さもかなりのものだったが 彼女の名前は、「アベルティア」。年齢は23歳だという。しかし、この世界の住民では無く。別の異世界から来た人物で。元の世界に帰るための手段を見つけることが出来ず、ずっとこの国で生活をしていたそうだ。しかし彼女は、「とある人物」と契約を交わし。契約を果たしたその人物の為に 国を守る役目を果たすべく日々戦い続けていた。

そんな彼女との会話をしていて私は気付いたことがある。私と彼女が同じ存在であるということが

「私と契約してくれ」私は彼女に向けて話を持ちかける

「それはどういう意味で言っているんですか?」という疑問を 彼女に抱かせる すると

「それはですね。あなたの魂を私が一時的に預かり、あなたを私の分身に変えることで、私は力を得ることができ。あなたは自分の力を限界まで解放することで。本来の自分の能力以上の力を持つことができる。ということになります。その方法ならば お互いに力を貸すことが出来るという事ですね。それでよろしいですか?」と返ってくる そこで「いいだろう」と答えた後 握手を交わした後で 私が出した条件は、たったひとつだけだった。それは「この国を「守る価値のある国にするために」力を 使って欲しい」それだけを伝えた後

「この国の未来を守ってくれると約束してくれた。その約束に誓って 私は お前に協力をしてやろう。」そう言った直後 意識を失ってしまい 気が付いた頃には私の周りに「魔人族の王を名乗る者」が現れており、私に対して攻撃を仕掛けてきたのだったが、私を守るかのように現れた「魔人族」によって私を守る形で戦ったのであったが その結果 魔人族は一人残らず消え去ってしまった。その光景を目の当たりにした アベルティナさんはとても驚き。その光景を見て呆然としながら固まっている状態になってしまっていて。私にこう問いかけた。「本当に何も無い状態で戦っていたのでしょうか?」と 私は、それに対しては「あぁ」と言いながら首を縦に振ったので それを確認した上で私に対して、あるお願いをしてくる

「それなら今から私と契約を結んで下さい。これからの私たちの行動を円滑にして頂くために」そう言われた私は「構わないが、私の方にもメリットが在るのであればそれを優先して欲しいんだが」と そう言ってから「この世界で生きていく上での後ろ盾になる存在が必要になった場合 それに もし必要になったのであればいつでも呼んでくれれば力になる」と話した すると

「それなら、こちらからの提案を受けてもらえるか聞いてみてもいいですか?もしも承諾してくれることがあれば」と言い その提案というのは、「魔人と人間の間で取り交わす契約を魔人に有利になるように、人間側に有利なものへと変える」というものと もう一つ その契約を交わした魔人を

「人間として認めてもらい。この国に住む事を許される代わりに この国を守るために尽力する」という二つの条件で、契約を結んだのだというのだ。そんな話を聞いていた時に 私が手にしている 端末機から着信音が鳴り響くのと同時に

「この世界を救いに来てくれた勇者様へ」と書かれていたメールを 受け取ることになるのだが その内容を読んでいる際に、突然の衝撃に襲われてしまう そして「その文章には このような内容が記載されていた」

「突然のご連絡となり大変申し訳ありません。実は貴方様に「聖神からの神託が下る事が確実視されている」との連絡が有り。「魔人討伐」を行って貰う為の依頼を出し 依頼を遂行するように動いて貰う為に「魔人側の代表」と契約を結びました 詳しい内容は「魔人の方々から直接説明してもらった方が 良いでしょう」と書かれていましたが。おそらく この国の何処かに

「転移装置がありますの その場所を探しだし。その中へ入ることが「この世界で生き抜く術」に繋がると思っており。そして この世界に「魔王」は存在しておりません。なので魔王を打ち倒すことはできなく この世界には存在していなくて。そして「魔王の呪い」と呼ばれるものも 存在しないはずです しかし「魔人はこの世界にとって 敵となる存在であり。その魔人の王を倒すことが出来ればこの国は平和が訪れる事になる」

と聖神が言っており。そのために「魔人の王に近付ける機会」を与えるので どうかよろしく頼み

「聖神との対話を行う事ができる唯一の人間であり 唯一聖神の力を受け継ぐ資格を持っている人間」として。そして「聖神から認められた「勇者」として 頑張って貰いたい」という内容だった。そしてこの世界の現状を伝えられたのであるが。その前に「この世界はどうなっているのか教えてくれ」と頼んだ所 その説明をする上で必要となる事柄があるので、それらを説明し終わったあとに。私と取引が出来る相手かどうかの判断を下すことにする」と言う内容のものだった。

(なんなんだよこの話は、私がこの世界を救うなんてできるのか?)と思ったが、今は出来るだけのことをやってみようと決めていた 私が持っている端末機は私専用のアイテムになっていて。その端末機の画面を見続けている

「これはいったい、なにが起きてるの?」目の前で起きた現象に驚いてしまったせいで、その言葉を無意識に出してしまうくらいに、その状況は凄かったのである 私は端末機で確認できた内容を見ていて 私の身体が急に光に包まれてしまい、眩しさのあまり目が閉じられてしまった そして次に目を開けた時に私は、森の中にいた その時に私の視界に表示されていた画面には、私の所持していた 装備が一式揃えられており。その上に 手紙らしき物が残されていたのである。その中身を確認してみると

「君がこれを読んで居る時 既に君は、僕達の世界にいるのだと思うけど その世界に存在するモンスターは、どれも強力なものが多く。君の実力ではまだ、その世界で戦う事は厳しいと思われる だから 今の段階では その森を抜けられる程度の力しか 持っていないので そこを出ようとする場合は 慎重に進むようにしてもらいたい また、この場に書かれている 装備に関しては、この世界に来た時点で、ある程度レベルを上げる必要があると判断をした僕は、その手助けができればと思い、そちらに送らせてもらうことになった。

その装備品については、「ゲームで見たことがあるよな」というような物になっており 僕の知り合いが経営していた会社の商品で その会社を潰してしまったという事で。責任を取らされるような形で、社長を押し付けられて そろそろ引退を考えていた頃に、その会社が持っていた物を処分しようと考えていたので 丁度良かったと思っている。

一応説明しておくが それらの武器の性能だが「ゲームでいう所の中級程度」だと判断してもらえば問題無い その世界で生き残るのに困らないとは思っているが 君の持つ「力」と上手く噛み合ってくれればいいのだが その辺は試してみて欲しい。その先に進めば、君も「あの子」と同じ道を歩く事になってしまうだろうが、君ならなんとか乗り越えて行けると思うので 頑張ってほしい そして最後に その世界に存在している「魔王」について話させてもらうが その「魔王」を倒したとしても、「魔王」が存在する限り「別の個体」が産まれ 再び「魔王」を名乗ることになるので

「その世界の住人達で、協力して倒してほしい」ということだけを伝えておく。

ちなみに 君を

「勇者」に認定したのは、他でもない この世界の神様からの依頼なんだが

「魔王を倒しに行くついででいいから。頼まれてくれるかな?」

と言われたからでもあるが、それ以上に伝えないといけないこともある まずはこの世界における「ルール」を教えさせて貰おう この世界に迷い込んで来た人間が 生きて帰る方法 この異世界では「冒険者として生きていく以外に方法は無く それすらも困難だと感じる状況になってしまったら。諦めるようにしてくれ」と言われている。

それなのに なぜそんな「理不尽極まりない設定」にしたかと言う理由を話すが そもそも このゲームの設定を作った奴が「遊びで作っていたわけじゃない。これでもかなり考えて作り込んだものなんだぞ!」って言い出しそうなレベルで凝りに凝って作った作品だというのを理解した上でプレイして欲しい。

ただ、この世界を「本当の意味でのファンタジー」というのを目指しているのであって。魔法を使えたりする事は無いんだ だけど 現実を反映させようとしている部分はあって 実際に 魔物や精霊なんかも存在している この辺りの説明をしている最中に思ったのが

「私 もしかしたら騙されているんじゃないだろうか?」とか思っていたりするのだが。まぁそれはそれで 楽しめる範囲の問題だし構わないだろうと開き直ることにした

「な、なによ。その格好。貴方本当に人間よね?」と私の姿を見たレティアは驚き。私はその質問に対して、こう答える事にした。私は 私自身でもよくわからないのだけれども 気がついた時にはこんな感じで立っていたのだが、別に何かしらの違和感を覚えることもなければ。見た目が変わったことで私に対する態度を変えるつもりはないようだから このままで居たほうが面倒にならないかもしれない。ただ「私の着ている衣服が少し変わっただけで 私自身の容姿が変わることが無い」ってことを考えると。他の人から見て「同じ服装」と思われれば「別人に見えるんじゃないか」と考えた そこで

「ちょっと聞き忘れていたことを思い出してさ この世界に召喚されてきたのは 何人で どのような経緯があって ここに来たのか知りたかったんだ」と言った後に私は、端末機を取り出してメールを確認することにした。するとそこに記載されていた内容はこのようなものであった

「この世界を救いに来てくれた勇者様へ 初めまして 私が貴方様をお迎えすることになった者になります。

先ほどお送りしました「神託」のメールの件なのですが

「神託」の内容はご覧になっていただいたかと思いますが。

その神託の内容を踏まえて、これからの行動を決める上で必要になって来る情報がございますので その情報をお伝えさせていただければと、思っています。

まず初めに 貴方様にこの世界へ来てもらった理由は、貴方様にお願いがあるからなのです。その願いを聞き届けていただくための協力をしていただけるか?という話になるのです

「協力するしない」に関しての最終的な判断は任せようと考えているのですが この世界で暮らしていくには「人間として暮らす必要がある」というのが前提条件となっており。貴方様の場合は その外見が「普通ではないから」という理由でこの世界に住むことが難しいと判断されてしまう可能性が出てくるでしょう そのことについては、私どもとしては どうしようもない事だと考えており

「魔人としての素質があり その力を使うことができる貴方が魔人になれば その問題は解決することになるのではないか?」と考えて 魔人の方々に協力を頼んだ次第で御座います。その魔人の方が「こちらの方で受け入れても構わぬよ」と言ってくださった為、そちらに魔人が数人程 生活していく為の場所を用意するように致しますので。

どうかよろしく頼む。

聖神」

私はメールを読んでいた時に、この世界はいったいどういう仕組みになっているんだろうかと考えていた。魔人や神といった者達が存在しているということは「そういった存在がいる世界なのだと認識して良いのであろうか」と思ったからだ。

(魔人に神か。それに私に何をさせるつもりで

「聖神」と呼ばれる人物は私を送り込んできたのかわかんねぇしな。この世界の魔人をどうにかするために「私」の力が必要になったっていうのが一番の理由ではあるみたいだが。本当にそれだけなのか?)と考えながら私はレニアと一緒に部屋を移動する事になった。移動中にある会話をした時に彼女はこういった。

「ところで 貴方はどんな職業を持っているの?」と

「職業と言われても、よくわからんのだが。とりあえずは、これとこれと、これを持っていけば何とかなるかなと思って」と言い。私はステータス画面に表示されていた内容をそのまま見せた そして彼女の表情の変化をみて私が何を考えてしまったのか それをすぐに察することができたので 彼女が怒る前にフォローを入れることにする そうすれば怒りを抑えられるようになるかもという考えで、その考えを実行したいと思う。そのために彼女に確認をしなければならない事があるのだ まず確認したい事は

「レベル1の状態で、どの程度の実力を有している」ということだ。もしそれが「低過ぎる」と判断された場合は。「冒険者にならずに街の中で暮らした方がいいですよね」なんていう流れになるだろう。だからこそ確認は重要だと思った

「レベル」という能力については、正直「どこまで信用したらいいのか分からない」という点もあり。私の考えが間違っている可能性もあるが、確認をする意味があったとしても、悪い印象を与えかねない行動になってしまう可能性があった為に、あえて確認をしなかったという訳だ だが もしもの時に備えて 準備だけはしておくべきであり それを行う事で 万が一の事が起こってしまった場合の対応が可能になる。その為の準備であると私は考えているので、何もおかしい事ではないと思ったが その時にレティナが口を開き 私に対して、

「あなた なんで その服を選んだの?」

と言われた時に、私が「なんとなく選んだだけ」と答えてみたのだが。やはり変な格好をしているせいで そういう風に思われてしまっていたようである 確かに、その答えは「正しい選択」であったとしても あまり気持ちの良い回答ではなかったと思うので 私は謝る事にする そして私は、レテアが装備を整えてくれた時に「装備している物は、全部脱いでから着替えてくれませんかね」と口に出して言われた言葉が、今でも脳裏に焼き付いている。

その発言内容について疑問を抱いた私は、その発言の真意を聞くべく、レティシアに質問をした所。彼女は恥ずかしそうな様子で返答をした

「だって、その装備。貴方に似合いすぎていて。私の趣味じゃないけれど。その、すごくかっこいいなって、思っちゃうんだけど。でも私は、そんな服を着こなすほどの美人じゃなくて。もっと普通の女の子が好みで」と答えた その時の私の心の中に芽生えた感情といえば、おそらくだが「可愛い」という言葉で表せば、間違い

「愛しいと感じる」と表現した方が正確だと思う その後、彼女と別れてから。「自分の姿を確認できるような場所がどこかにあったはず」と思って探し回る事にしたが。特に目立って目立つようなものが無かったために、見つけ出すことはできなかった。それからしばらく時間が経ち。再びレテイリアと合流した際に、私は彼女と共に街の中を歩き回った。その最中 私は様々な人達を見て思ったことは「この街にいる人々は、全員が私の事を「怪しい人物」もしくは「変質者の格好を真似た変態野郎」と判断していそうだな」と感じてしまい 少し落ち込む羽目になった。

「勇者よ 魔王を倒すついでで構わない お前さんの持っている「その力」で世界を支配してやろうではないか!はっはっは!!」

私は「この世界に魔王はいない」と言われているのに、その発言をして「魔王」を名乗っている「馬鹿」の相手をしている。どうして

「私は、その「バカ」の相手をしないといけないのか?」

そんな感じの愚痴を呟きつつ 目の前に存在している 大剣を構えている相手に視線を向けた

「私は この世界の秩序を守るために ここで戦わなければならないんだ!」と「正義」という部分を強調するかのような口調を「バカ」こと。ガレン=リリックと名乗った男は 私に攻撃をしてきた。攻撃の方法は至って単純で 武器を振るって私に攻撃を仕掛けて来ただけだ。しかしながら その攻撃力

「バカ」にしては、高いほうじゃないだろうかと思っている。それぐらいには、私の目から見ても

この「自称:最強勇者様」の戦闘力は高く。「私のレベルが10しかない状態で相手すると負けるのは確実だぞこれ」って思って 私自身が「強い奴と戦って強くならなければ勝てる気がしない」と思っていたので 戦う事にした。ちなみに、今の私の見た目に関しての説明だが「全身黒尽くめ」で。顔を隠している状態になっているのは「自分が勇者だという事がばれたら面倒だからだろ? まぁ、どうせ偽名を名乗って活動しているんだろうとか思いたいが。本名を名乗ったら名乗り返してくれるよ」とか「あんた 実は異世界人なんだろ?」と聞いてくる人が居るかもしれないって理由もあるから、その説明は割愛するけど 今は「仮面を被っている男(偽物)として行動しなければ、まともに生きていけなさそうな状況になってるんだよ」という事も付け加えておく。この話には嘘は無い。本当の事だし。今現在、その勇者様のご希望に応える為 私はこの「自称勇者様との戦いを楽しむ為だけに動いているんだ」

その勇者の実力を確認するために、私は戦い方を見定める。基本的には「一撃で倒す事を意識して戦闘を行うのが良いんじゃないか」と考えて それで倒せるかどうかは微妙だけど、試す価値はあるかと思い「そのやり方を採用する」

「よし、いくぜぇ!!!!」と気合を入れた声で叫ぶと私に襲い掛かってきた「自称」勇者。その攻撃が繰り出される前に「私は」その行動を止めた 何故ならば 相手が振りかざそうとしていたのは、紛れもなく「剣」であって。それを振り下ろしてくるつもりだと理解できたから なので私は「その行為を阻止するべく」相手の腕を掴む事にした。その瞬間。私はあることを思いつく それは、ただ単に、掴んでしまうよりも。その握力で握り潰してしまう事の方が、ダメージを与えられるのではないかというものだ そして 実際に私は

「そうやって止めようとしたらどうなる?」と頭で考えた結果。実行するかどうか迷っていた その結果「このまま素直に従っておいた方が良いだろう。もしも失敗した場合 どうなるのか?」なんて考えてしまった私は。そのまま相手に身を任せるように動くことに決め。そして私の動きに合わせて

「こいつ何しやがったんだ?」という反応を見せたのを確認し 私は全力を振り絞った拳を顔面に向かって放つ もちろん加減をして殴る事を忘れないようにしながら。それでも私は「勇者」の顔面を殴りつけた「うぐぅ!?あががが!!!」と声にならない叫びをあげていた勇者。その痛みは尋常ではないのか、地面に倒れ込んでしまった「これで私の攻撃がどれくらい痛いのかを分かってくれてれば嬉しいんだけど」と思う。私自身は、そこまで威力が強いとは感じてはいなかったが 相手はかなり効いているようだ それを見て

「私の力を把握されてない可能性は高いし。これは良い機会なのかも知れないな。こいつの強さを確かめるための実験をしようじゃないか」と考えた後。私は、その実験をすることに決めた とりあえず私の考え

「その強さを測りたかったし、確かめる必要があると感じたので」

まず最初に「こいつがどこまで通用する存在なのかを知りたい」と考え「本気でやるべきか」とも思ったが そうすれば私が「勇者」と名乗る存在を相手に どこまでの力を発揮することができるのかの確認ができるはずだ

「だが 仮にその力が発揮できるとしても、私はそっちの方に集中を向けたくないので。今回は、ある程度だけしか使わないようにする」

そんな事を考えながらも、私の方からも攻撃を繰り出す ただし

「手刀による首斬り」で。勇者に対して、いきなり必殺技ともいえる技を使おうと考えていた訳ではなく。まずは私が「勇者」にどれだけ通じるのかを知る必要があったからだ。それに「私が勇者を名乗る人間と戦わなければいけない理由なんてないし。さっさと逃げられるという判断をされていれば問題無いだろう」と考えていたからである ただ一つ

「これだけでも十分過ぎるほどに強い」と思われる力を使うことにした理由は「自分の力を知っておきたいと思った」という事もあった。私の本音としては「私自身でも予想していないほどの力を発揮してしまって、この場にいる人々を危険に晒されてしまわないようにするために。出来る限りの範囲で、私の持つ全ての能力を確認をしなければならない」というのが主な理由で。それ故に 私は全力で相手をするつもりである 私の右手には光が発生し。その輝きを視認した後に「これが 私が扱える限界の魔力量だ」と判断した私は、私自身の持つ魔法で「その現象を引き起こす事ができるだけのエネルギーを発生させる」イメージを思い描きながら その「光を具現化」させたのだ この行為は「その程度の事はできてしまうレベルに達しているんだな」と思った後に その能力の使い方を改めて認識する事ができた その事について感謝をしたかった それから、その光が消えたと同時に 勇者の顔を見たのだが。勇者がどのような表情をしているかといえば 驚いたような顔をして「お、おまえ は一体なんなんだ!?その「勇者」の力はなんなんだ!? どうして、こんなにも「違う」

まるで「別人みたい」ではないか!!」と驚きの声をあげて。そんな感じに驚いていたのだが。このタイミングで、レティナの傍に存在していたはずの、レティナの護衛達がこちらの側に近づいて来たので私は警戒をしていた その者達

「聖教国の使者様 ここは我らに任せてください。貴方達は安全な場所に居て頂ければ構いませんので」と言うので。私はその護衛達の言う通りにして、この場所を離れていく事に決めた。この「自称勇者のバカ野郎に殺されそうになると レティナ達に迷惑をかけてしまいかねない可能性があるので、この辺りから離れよう」と考えての判断でもある この選択が間違いじゃなかったのかどうかについては、すぐに分かる事になったのであった

***

「あの方は、やはり素晴らしい御方だ 私も彼と同じ道を歩めばよかったのかもしれん 今となっては 後悔の念を抱く事になるだろうよ」と一人の老騎士が口にしていた。そんな言葉が耳に入る事はなく、その者は何も言葉を発さず、ひたすらに目の前にいるであろう敵を待ち構えるような体制をとっていたのだった

「あれ?ミリアさん 今日は何を買いに来られたんですか?」「えっと 今日は、薬草類が欲しくて。ついでに何か美味しいものを食べて帰ろうかなと思ってるの」「そうなんだ ちなみに 何を調理してもらうの?」「うん。その日によって食べれる料理が違うから。毎回 その時に、その日のオススメを聞いてから食べる事にしているよ その店の雰囲気も含めて楽しめるからね」と言い終えると「そうなんだ〜 わたしのオススメのお店が、すぐ近くにあるから 良かったら行ってみない?」と言われ。私は「せっかく誘ってくれたのだから断る理由も無いよね」と感じ 彼女と共に、彼女がオススメしてくれた店に向かうことになったのでした その後 食事をしながら、お互いの自己紹介を終えた後に、彼女の名前を伺

「あぁ、ごめんなさい。私の名乗っていなかったですけど。

【アナ】と申します 今後よろしくお願いします」と言われたので。私は思わず

「あぁ、はい 宜し

「あっ もしかして 勇者の人?その人を探しているのですか?」と言われる。その質問は唐突だったので「どういうこと?彼女は私が「魔王の配下が探している相手は勇者だと聞いているの」だから勇者を探していたの?」と疑問を抱き。彼女に尋ねると どうや

「勇者というのは、その名前だけで狙われたりするんだよ? その人 もしかして 勇者の人を探して旅をしているんじゃない?だから探してるのでしょ」と言われた そして私は、目の前に存在している少女。

「アリシアナ」と名乗った「自称」勇者と「勇者と間違えられて命を奪われかけたことがある」という話を聞くことになる なので。少しばかり興味が湧いて。話を続ける事にする

「へぇ。そんな体験をしてまで この世界の為に動こうとしているんだ その覚悟だけは評価したい所だけど。そこまでする理由って何があるの?」

「ふふん。そんなの決まってるよ それはねぇ

「誰かを守りたい」からだよ」と答えられてしまった 正直 勇者と呼ばれる人達が。どのように「異世界の神様にチートスキルを貰ったり 異世界に来て その世界に馴染んでいく事で強くなっていく物語」が存在しているのかは 知っていたし 理解した上で。異世界に迷い込んでしまった勇者に、その力を有効活用できるようにサポートをする役割を持っている存在が 異世界には居るという事だって 私は知っているけど。まさか、実際に勇者と出会う事になるとは思わなかった しかも「最強勇者だぜぇ!!」とか言ってくる勇者がいる事も知らなかった そのせいか 今 この状況の中で

「面白いかも」と思っていたりするのが現状になっているのですけど 実際に出会ってみると 意外と普通で

「強いのは本当だろうけれど。本当に凄まじいと思えるのだろうか?」なんて考えるようになってしまっていた ま 実際に出会う前に「どんな人が勇者として召喚されているのかは知っておくべきだろうし。もしも勇者に遭遇すれば戦う事になってしまうのかも知れないし。勇者と戦う前に、勇者という肩書きが どれほどのものなのか それを知っておいた方が良いかもしれない」なんて考えていたから。こうして出会えたのだし これは「勇者と戦ってみたい」という思いもあるのは確かなのですよ もちろん もしも勇者が「私が最強勇者だ!!」という発言通りならば。の話ではあるんだけど そういえば、勇者と名乗る人物が現れた際に その者が持っている「特別な力や力」を確認する必要があるのかどうかについて、

「それなら心配はいらないぞ」

そう答えたのは。自称「神王代理」を名乗っている「ルリ」である。

その者は、「その者」と口にした後で、私に向かって、こんな話をし始めたので。

その内容を聞いた上で。「そうですね 確かに問題はないはずでしょう それに、その人物が嘘をついている可能性もありませんし。仮に その人物が勇者と名乗っていた場合 勇者と呼ばれている能力の確認をした方が その能力が本物なのか それとも偽物で。その能力を使ったとしても、たいしたことが無い実力でしかないのか 判断できると思いますよ」

そんな説明をすると。自称「女神」の奴が口を挟んできた

「そんな事を言い出すぐらいなのであれば 最初から そいつの能力を調べてしまえばいいのではないのか?」と聞かれてしまうのであった。それに対しては「えっ!?調べる事が出来るのか!?」なんて反応をしてしまうと

「当然じゃないのよ 貴方の身体はもう既に解析済みなのよ」と言ってくるのであるが。私にとっては「その話は初耳だった」ために その事が衝撃過ぎて「うわああ!?私の中にそんな情報が詰まってたんですかっ!?」という言葉を漏らしてしまった

「は?なにを言ってるんだ貴様 はぁ。そういうところが、あの人の気に入ってるところではあったりするのだろーが。それに 今は、そんな情報なんて 後でゆっくりと思い出せば良いだけだ そんな事を気にする必要は無い」と言われるのだが。そんな風に言われたので。私は、これから先 その情報を思い出そうと決意するのだった ちなみに その時の話で「あの人に頼まれた事は絶対に実行してあげるつもりだから 私に頼んできた時は 必ず 引き受けるようにしないといけないの」みたいな事を言われていた それから。

私に対して、この世界が抱える問題を色々と伝えてきた その問題の内容の中には「貴方の世界で言えば。いわゆる ファンタジー作品」に出てくるモンスター達を討伐して欲しいという案件も存在しているらしいのだ この世界の者達は「その魔物達は、こちらの世界に存在する神々が作り上げた結界で閉じ込められているため 外に出ることは出来ないんだ」と言っている。

そんな話を聞かされても

「その結界を破る方法を見つけ出せれば 簡単にその問題を解決することができるはずだよね」と思うのであった

***


***

勇者が「自分の持つ能力を自慢」しているような雰囲気を出している時に。「おい その辺にしておけ!!その男はお前の敵では無かったようだが、他の人間に関してはどうか分からないんだからな 自分の能力を自慢する事に熱中するのは構わない だが、周りを見てくれ その男が暴れでもしてみろ?どうするつもりなんだ?」と言い放っていたのだった その声を発した人物は女性の声をしていたのだが。外見については。「金髪碧眼で髪の長さは長くて。背中まで伸びていて」

「肌の色も白い方だと言える」と そんな感じであった その女を見た勇者が何かを話している様子なのだが その勇者が「この世界を救う為には、この国のトップクラスの強さを持っている者達の力が必要だと思っている だからこそ、この世界は救えると信じてる この国のトップレベルの者達が協力してくれさえすれば、魔王を倒す為の力が手に入ると思って」そんな言葉を告げている姿を見る事になったのだった その会話が終わったのだろうと思った瞬間に 目の前にいた女性が 勇者に「とりあえず落ち着け。ここは一旦、宿屋に戻る事にしよう そこで、話し合いをする事に決めたから、ついてこい その男には聞きたいことが山ほど出来てしまったから」と言われ。その場を離れる事になってしまった

***


***


***


***

*

「さっきの人って、勇者と名乗っていなかったかい?」と言われ。

そんな疑問をぶつけられてしまう 私はその問いに対しては「その可能性もあるかな?」と答えたのであった そんな疑問を持たれた後に 私が住んでいる場所に到着するのと同時に。目の前にいる人物が話しかけてくる

「なあ、その前に聞いておきたい事があるんだ もし君が自分の力で、どうにか出来ない相手に出会った場合には、どう対処しようと考えていたの?」そんな質問を受けた。そんな時 隣で一緒にいたエルナは「あ、やっぱりそう思ったでしょ 勇者と会ったら戦ってみたいとか そう考えてそうだもんね〜」なんて言葉を発していたので。その意見に便乗するように私は「うん その可能性は考慮していたよ その勇者が、どれだけの力を秘めているのかを知ることが出来るのならば それだけでも、この世界に来て良かったって思っているのだからね もしも勇者を名乗る存在が。ただ「強い」だけで、そこまで「強くない」ようであれば この世界を滅ぼそうとしてくるだろうし 実際に勇者を名乗ってる時点で 強さは保証されているようなものだから 戦う

「戦う?」「うん。もしも、その相手が勇者と名乗れるだけの実力者ならば、戦いたくなる気持ちはあるよね」

「へぇ〜。その勇者と戦うっていう選択肢がある事を知って 少し安心した。だけど、どうして、その選択を取るようになった?」と尋ねられた その理由としては。「だって、勇者と戦えば 相手から感じる圧力のようなものを感じ取れる可能性があるから」と答えておく そんな話をしたら 目の前にいる人物も 納得するかのように。何度も首を縦に動かしていた。そして この場に来た目的を果たすべく「じゃあさ まず最初に、僕の名前を言おうか。僕の名前は、レイラと言う名前になっているんだよ」なんて言われるのであった。

そうして「ステータスウインドウって言う単語を言うことで、能力を確認していくよ」という説明を受け それに従いながら 確認を行う事にする そのやり方を教えてくれたのは、私の目の前に現れた「アリシアナ」と名乗る少女で 彼女は、「私は「アリシアナ」だよ

「ステータスウインド」って呟いてみて その発言を聞いた直後

「あっ 本当に、僕のステータスウインドウが出てきちゃったよ」と驚く そうやって現れたのは。彼女のステータス画面であり それはまるでホログラムのように、私達の目に映し出されたのだ

「えっと その画面に書かれている内容を読み上げたら良いのかしら?」と口にしながら。「ステータス」という単語を 口に出してみる そうした結果

「うわっ!凄いな 本当に出て来てしまった これなら本当に凄まじい力を持っていてもおかしくはなさそうだ」なんて

「貴方のステータ画面を見せて貰っても大丈夫?」と言われたので。僕は、それを見せる事に決める その結果 彼女に対して、こんな反応が返されるのであった

「あれっ?なんか私のよりも強い能力ばかり持ってるような気がするような?」と

「まぁ それでも。私の方が強いんですけどねぇ!」と口にして「私に負けたくせに」なんて事を言ってしまうのだが その言葉で 私の中の怒りスイッチが入り「今すぐ私に負けさせてやるから覚悟しやがれ!!」という言葉を吐いてしまう そんな風に言い出した後で。私は。勇者と名乗る奴と、どうやって戦うのが一番なのかを考えていた そんな考えをしていると 私の考えを見抜いて

「あのさ 君の力だと、相手の力を引き出すことなんて できないんじゃ無いのかな もしも本気で戦うのであればさ?自分が持っている力を存分に発揮しないとダメじゃないかな?」と言われているのだった 確かにその言葉を聞いてしまうと、否定する事ができないのであった その後の話で この世界に起きている問題の一つとして この国で

「勇者が出現した」ということと 勇者が現れて以降 各地で魔物が出現する回数が増加していて しかも。出現の仕方が、突然現れるようになっているため。その対応に追われている状態が続いているらしいという話を聞き「勇者が現れた影響」がかなり出ているんじゃないか?と考えていたりする その話が終わった後に その問題を引き起こした原因の一つに。その問題を起こしている張本人が「私達が作り出してしまった世界の中にいる人間達の存在が原因なんだ」と言っている事を伝えられるのだが。それが本当なのか? それとも。自分達で解決しようとせずに、助けを求める事をしない人間に文句を言いたくなって 私達に八つ当たりしているのか?どちらにしても あまりいい気はしていないのだけれども その後に。目の前に現れている「アリシアンナ」が

「君が勇者として選ばれたというわけでもないんだろうけれど。それでも、何か出来る事があるはずだから 一緒に問題を解決しようぜ!」と言ってきたのである なので。それを断ろうとしている時に—―というか断るつもりだったんだけどさ。そんな時にまた声をかけられてしまった その人物は 勇者と一緒に行動していてくれた女性であったんだ 彼女が自己紹介を始めてくれるのだが。その口調は丁寧だったので そんな喋り方が出来る人だったとは思わなかったために驚かされてしまうのだが。その後すぐに「あーもう無理!!疲れたわぁ!!もっと楽に生きたい!!堅苦しい言葉を使うと疲れて仕方が無いわよ!!もう面倒だし」なんて言葉を漏らすように放つと、その場にしゃがみ

「ふーっ」と息を吐き出し 私に話しかけて来たのであった 私は「なんで私が、この世界の人達に。何かを頼まれたりする必要があるんだ。そもそも、私には関係がないだろう。この世界で、何か問題が起こっているとしても その問題を解決する必要がどこにある」そんな風に伝えたのだ それに対して 勇者を名乗る女は「その通りだ。貴方は別に関係ない人間だから、巻き込まれる理由はない だけどさ。私も、一応勇者と呼ばれる存在になってしまっているんだ。そのせいか、色々と問題があるみたいなんだよ」と言われ その言葉を受けて「なるほどな つまりは勇者の肩書きを持った人間が「この国のトップレベルと呼ばれている連中と協力して欲しいんだ」って頼み込む必要があるような状況に陥ってしまったという事か?」という問いかけを行ったのであった その問い掛けをした直後に「正解だ よく分かったな。流石は魔王といったところかな だが。あんたは魔王じゃないようだが この国の人間って訳では無さそうだし」と 言葉を口にすると 彼女は立ち上がり「魔王かどうかは別問題として 魔王を名乗る者が暴れて 迷惑をかけているというならば話は変わってくるだろう」と言った瞬間 彼女は一瞬のうちに動き出すと。いつの間にやら。勇者

「おい 貴様、どういうつもりで。いきなり攻撃を仕掛けてこようとした!!その攻撃は一体誰に向けて放とうとした!?」

勇者の言葉に反応して。勇者の行動を制止させようとするのだが 彼女は止まらない。むしろ、こちらに向かって駆け出そうとするのだが。その時だった 勇者の首元が掴まれて、そのまま地面に叩きつけられてしまっていた。そんな勇者は 起き上がるなり

「何者だよ!!僕に攻撃をしてきたのは、どいつなんだ?」と口にするが。目の前にいたはずの存在の姿が見えなくなっていた事に 疑問を持つ そして、その疑問を 目の前に現れた人物に対して

「お前は何者なんだ?僕を攻撃した人間はどこに消えたんだよ?」と口にしていた 目の前にいる相手

「私ですか?私は、ただの通りすがりとだけ答えさせてください。それにしてもいいですねぇ この勇者を名乗っているお馬鹿さんの攻撃を回避する事が出来たのですから。

それよりも、あなた。自分の実力を把握していますか?あなたの攻撃速度。普通に見えましたよね 普通の人が反応できる速度を超えてなかったはずですよね」なんて言っていた

「それはどう言う意味なんだ まさか。僕の力を引き出してくれたと言いたいのかよ」と言う言葉に対し 目の前に現れた人物が

「えぇ そうですね。その通り 私はあなたが本来持っている能力を引き上げる事が出来るという特殊な力を持ち合わせているんですね」と答えた後で「それで これからどうするんですか?このまま逃げ回るのであれば、それも結構でしょう 私が何もせずとも、あなたが、勇者としての役割を果たしてくれれば この国は助かるかもしれませんよ?」

その言葉を聞いて。彼は「何を言ってやがる!私の目的は勇者としてこの世界を救うことだろうが!!」と答えたのだ その直後だった。先程、私を殺そうとしていた勇者

「だから言っているじゃないか どうして私を攻撃する必要があった?理由を説明しろ!!」という言葉を放ったのだ それに対して、彼女(名前は「エル」と名乗っていた)は「その理由は簡単だよ 貴方が自分の命を守るためには。他の人間を犠牲にしてでも生き残る事が必要だと。その程度の能力しかないから、私に狙われたんですよ」そう言うのであった それを受け「ふざけんなぁ!!!私の力は、そんなもので片付けられてしまうようなものじゃねぇんだよ!!」そんな事を口走り始めたのだ そんな彼の姿を見ていた私は「私の命を狙うとか。勇者は、そんなことをしないといけないのかよ」と思いながらも。どうにかしなければならないと感じ 私は「勇者。そっちの女は任せた とりあえず その男の動きを止めさせる」と言うと

「あ?私様に指図をするな クソ野郎!!この場で殺しちまっても構わねえよな?」

「構わない。だけどな この世界に生きる人を守る為にも、勇者は殺さないようにしておきたかったんだけど まあいいか 目の前に現れた時点で敵としか思えないもんな」

そんな風に答えると 私達の間で 一触即発の雰囲気が生まれるのだが そんな中で 先に動いたのは 私だったのだ 相手の出方を窺いながら「ステータスウインド」という言葉を紡ぐと。そこには「ステータス」という単語が表示されたので。それを口に出した

「ステータスオープン

名前:白木 裕太」

「名前 白木 祐樹 職業は、なし。年齢は20歳で。性別は、男性。住所は 自宅」と書かれているステータス画面を確認していくと「スキル」の項目が存在している事に気

「これが本当にそうなのだとしたら これを使って戦う事に意味があるんじゃ無いだろうか?いやまぁ。そんな事は考えなくてもいいか とりあえずやってみよう」と考える その後で「能力上昇」という言葉を唱えるのだが—―。特に変化はなかった その光景を見た相手が

「あらぁ? 何かの能力向上を唱えていたように見えたけれど。それが発動しなかったということは 今の段階では無理だという事で良いのでしょうか?なら 少しばかり 試させて貰いますか」

私が「私に勝てるつもりなのか?」なんて質問をぶつけると。そんな私を見て 笑

「そんなのは当たり前じゃない。

勇者として生まれてしまった時からさ 戦い続ける運命なのよ」そんな風に言われると、彼女は。構え始めるのであった

(あの構え方は、ボクシングスタイルに似ていた気がしたけど。格闘技の心得があるのかもしれない。それと この感じは、あの時と似たような気がするんだけど。確か、あの時のあいつらは

「この世界で最強の生物になったんだぜ。まぁ 今の世界に存在する生物の全てよりも、強い生き物になってしまったって事だ」なんて言葉を放ってたっけ。あれからどれだけの時間が経過したか分からないけど。未だに、生きているとは思えないんだけどな。この世界の人間だって「最強だ」なんて言葉を信じていないみたいだし だから

「最強だぜ」なんて言い出す奴が現れた時には警戒するように」なんて教えてもらったんだっけ。その事を考えているうちに 私達の周りから。モンスターが現れてきたのだ。その数はとても多く「あちゃあ。面倒くさいことになったかも」と思ったのだ。その言葉を吐いてしまえたのは、まだ余裕があったからだと思うんだ その後の事である 突如として現れた「魔物」に対して「お前は下がっていろ。私はこいつらと話をつけてから相手をするつもりなんだ」なんて言葉を投げかけられたんだ そんな言葉を言われてしまったものだから。私は、大人しくその場から離れて行くことにするのであった そして、離れ行く間

「もしも。私達がこの魔物を倒したとしても。この世界の人々は信じてくれると思うかしら?正直、そこまで信じられる状況でも無いとは思うんだけど。それでも この場において一番信用される人間になるのであれば。私が倒す方が手っ取り早いでしょうし。そうする事でこの世界を救おうと考えているんでしょう」なんて言葉を聞き「勇者。君はこの世界で何が起こっているのかを知っているのか?」という問いを口にするのだが 彼女はその問いかけに対しては無視するような形で「勇者。あんたのその強さ 私には及ばない。あんたは勇者を名乗っているんだろう。だとしても。勇者の肩書は私にとってみれば関係がないんだ。私こそが勇者だからな」とだけ口にし それからは 言葉を交わすこともなく。私も彼女に近付いて行き そして—―。お互いに戦闘態勢に入る事になる

「なあ。一つ聞かせてくれよ お前は勇者の力を信じることが出来るんだよな?」という問いかけに対し「勇者?何を言っているの?私はね「魔王を殺す者 魔王を倒す存在」「勇者エル」それだけが事実なんだ」と言い放つと。彼女の体が光を放ち始めていたのだ!!その輝きに包まれながら「私の力を見れるか」と言ってきたのだ。それに呼応する形で。こちら側に居る女性もまた同じ行動を起こしていて 光が収束していく そうするとそこに居たはずの彼女(魔王を名乗っていた人間)は 別の人物へと変貌を遂げているではないか!! その姿が目に飛び込んできた直後だった。目の前の女性 勇者

「私の名前は勇者じゃない

「女神リリス」それが この世界を救うべくして存在する勇者だ」

彼女は言葉を口にしながら、腰元に差してあった鞘を引き抜くと同時に「こいつで終わらせてやる」と言い放ってくる その剣が引き抜かれてから、私の体に異変が起こり始めているようなのだが それを気にしている場合ではなかった 勇者は私

「お前を仕留めさせてもらう。覚悟しておけ 勇者の名の元に」彼女は声を発するなり 勢いよく地面に向かって突き刺していたのだ。その直後の事 私達の足元が急に崩れ去り始めていったのだ!その光景を目の当たりにしていた 私達二人だけではなく 周りに存在している全ての者達にも同様の事が起こっていたようで 誰もが混乱状態に陥らせられている中。一人だけは冷静な態度をとっていたのだ そんな私に対して勇者

「お前を始末すれば。世界は再び平和を享受出来るんだよ」と口にした瞬間。目の前に現れた女性は「何をそんなにも慌てているのよ 私はあなたに対して攻撃を仕掛けてはいない。それなのにどうして?」と言った そんな女性の疑問の声に対して 目の前の勇者

「何を言ってやがる。こんなのを「地震」と呼んでしまうほどの衝撃を、ただの攻撃魔法と呼ぶなんて事はありえねえだろう」とだけ口にしていた そう言われて、私は 自分の体を確認すると どうやらいつの間にか「レベル1」という数字が表示されているようだが これは一体どういう意味なんだ?と思っていると「おい。そこの人間。この世界の常識を知らないようじゃ まだまだ、未熟者としか言い様が無いな。だが、安心しろ 私がしっかりと鍛え上げてあげてもいいぞ」なんて言葉が聞こえて来たかと思えば。勇者は「なぁ。勇者よ。私が育ててやってもいいんだけど。私の言う通りに動くってんなら考えてやらないこともないが」などと言う言葉を発したのだ その言葉を聞いて勇者の顔色が変わると「はぁ?何を言っているのかな?そんな事を言われる筋合いはないはずだよね?あなたなんかの言葉に従わなければならない理由は無いでしょうに」なんて言うと。私の後ろにいたはずの彼女が突然、目の前に現れると「勇者 何をバカな事を言っているんです?私に断りも無く この世界に住む人間の事を利用するなんて事は絶対に許せませんからね。それ相応のお仕置きは必要ですから」などと呟いているのだった

「さっきまでのやり取りは。まるで茶番にしか見えなかったんだけど。本当に勇者さんは、そんな事をしたいってこと?私としては、そっちの方を優先したほうがいいんじゃないかと思ってたりするけど どうなんですかねぇ」そんな事を言いながら 勇者に対して詰め寄っていくのだが

「待った。私には何も言わず、お前にだけ告げたわけじゃねえだろうに そんな風に決め付けるのはよくないんじゃねえのか?」そんな事を口にすると。その言葉を受けて、勇者

「確かに。あなたの言葉を否定は出来ないかもしれないけど。だけど どうしても納得できない部分もあるんですよ。貴方は、今までの行動を見れば分かる通り。自分の都合でこの世界に足を踏み入れてきたんですよ。そんな人間の意見に従う道理はあるのか?」と言われてしまい その一言を受けた 彼女は、その言葉を受け止めながらも「それは ちょっと違うと思うんだけどな。この世界にやって来た時点で、既にこの人達の住処に侵入してしまっているんだから。文句なんて言えるはずがないんじゃ無いの?そもそもの問題で、この世界の住人の皆さんからしてみたら、貴方の都合によって呼び起こされてしまっていた。そのせいで被害を受けてしまった人だっているんじゃ無いの?それとも 何か問題でもある?その人が ここに来たことによって。命を落とす事になっていたっていうのであれば話は変わってくるんだろうけどさ。でも 実際にそうなることは無かった。そうじゃないなら、特に何も言う事は無くなるんだし それに 今、私がしようとしている行為は。この世界で生活している人たちの為になることなんだから。そんな事で、一々口を挟んでこないでいただけると助かるのですけれど」なんて言い放つのである

「ああ、そうだ あんたが私に協力してくれりゃ 私に従おうが何をしてこようが好きにすりゃいい。だからよ 協力するって言ってくれよ」この言葉を聞いた勇者は、「何を言うかとおもいきや いきなり現れてきて。私に偉そうな態度を取り始めた奴に協力する?はぁ?そんな事が出来る訳ないじゃないの」と言われることになるのだった

(いやいや。勇者の気持ちは分からないでもないけどさ。私ってば、あの人の事が気に入っちゃったからさ。ここは一つ私に任せて欲しいんだけどな)と思いながら勇者に声をかける

(私も勇者ちゃんと同じ考えを持っています。勇者さんの思いには答えられないから)なんて事

「分かった。私も諦めがついたからな」という言葉を残して去っていたのだが。その姿を見ていると、心底悔しかったんだろうなって思える表情を見せていたんだよね。だからこそなのかもしれないけど。彼女達に声を掛けてあげたくなっていたんだよ

(ごめんなさい 私が今話せることはこれくらいだから 後は 自分達の力で頑張ってね 応援はしているつもりだからねー)と言い残してから私は勇者に話し掛けるのである 私は「勇者よぉ。お前がこいつらに協力してくれないっつう話になるならよ。私は一人でお前と戦ってみてぇとは思ってたりすんだけどよ」と言ったのだ 勇者はその言葉を聞くと

「ふっ はっ!!お前如きに、負ける事なんてある筈ないだろう。お前の力は、まだ私の足元に及んではいないんだから。そんな相手に苦戦なんてする事があるとは思えないんだから」と言ってから「お前達が どうするのかさっさと選んでくれるか?こいつらが私の敵になると決めたのならば 戦うしかないのだろう?」という結論に達する 勇者は「勇者として、私の使命は魔王を殺す。それだけで十分だ」なんて口にするんだけど。そんな言葉を受けて 彼女は、ため息を吐いてみせた後に 勇者

「はあ。魔王を殺すだけで満足なのかしら?他にする事が有るでしょ。もっと世界を良くするために 努力をしなければならないでしょう。この子達は魔王を倒すために。私も似たような立場の者だから。あなたには理解が出来ていないかもしれないけど そういう存在もいるのだから。その者達のために。勇者としての役割を果たすべきだとは思わないの?」なんて言い始める 勇者はそんな事を聞き流すかのように「私は勇者 それ以外の何でもないし それに、魔王が悪だって事を教えてくれる人間が居なければ、世界は救われることが無いんだ。だから 私は 私が成すべき事をしているだけだ 邪魔はさせないよ」と言っていたのだが。その直後には「おい。そろそろいいか?お前らの返事を聞きたい」とだけ口にし。その視線が向けられた相手はというと 当然のことながら「私達の意思を勝手に決めるのは止めてもらおうか。まずはこの世界の為に 何が出来るのか 何をしなくてはいけないかなんて事は、考えるまでもないはずだ」と口にするが

「おい。それはどういった意図があっての発言なんだ?私に説明して欲しいものなんだよ」などと言うのだが。そこで一人の女性が

「私の名前は 女神リリス 貴方に力を与えた存在です。魔王を倒すべくして存在する勇者とは違いますが 勇者と同等の力を所持しているの」

勇者「女神リリス様が お前のような者に力を与えていただと。それは本当だと言うのなら 証明して見せて貰えるのかな?お前の存在こそが 嘘偽りだという事になりかねないんだぞ?」と言葉を口にすると 勇者「その前に。私からも聞かせてもらって良いか?何故。お前達のように。世界を守ることをしない人間が存在しているんだ?」と質問をしてくる 私は「私にも 色々とあったんだよ それをお前が知ってどうにかできるような問題でも無いだうぜ。それとも そんな事を知ってでも 何とかしようとしてくれるって言うなら。好きにしても良いんだがよ」とだけ言ってみる そして、お互いに譲れそうにないことを理解したのか。戦闘が開始される運びとなる。

「私の目的は、そいつを仕留めれば終わるはずだから。さぁ、行くか」なんて口にしながら 地面を強く蹴り飛ばす すると

「私はあなたみたいな人に殺されはしない。絶対に」なんて事を言われたのだった。

私は「へえ 私に殺される?はは そりゃ無理ってもんじゃねえか?なんせ、お前の実力ではどうしようもなく。私がお前より強いっていう事実が変わらないわけだからよ」とだけ伝えておきながら「さてと 勇者と女神様との会話中に私なりの作戦を立ててみたわけだが 聞いてもらえるか?」

「ええ、構わないわ。それで貴方はどのような手立てを使って、勇者との戦いに挑もうとしているのかしらと気になっているんだけど 良かったらも教えてもらえないかしら」と彼女が私の言葉に反応してくると 私はこう答えてあげるのであった

「簡単な事なんですよ 私がこの手で殺せば全ては終わりって話になる。だが、それは あまりにも つまらない展開に過ぎてしまうでしょうに」

私の言葉を聞いて、少しばかり驚いた顔をされたのだったが それは勇者も同じようで「はぁ?ふざけてるのか?この私に。この世界で一番の力を手に入れているというのに。私の攻撃を防げるなんて 夢を見させすぎなんじゃねえのか?」なんて言い出したのだ

「悪いんだけどさ それに関しては別に心配する必要は無いと思うけどな。なんせ、こっちの世界じゃ どうやったって私の勝ちは揺るぎようがないわけだしな」

勇者の剣を受け止めるのだった 私に向かって「勇者」と呼ばれる者が 私の前に姿を見せるのだった。勇者と相対するように 勇者の背後で こちらの様子を見守っていた少女は 私に近付いてきて「大丈夫だったの?」などと言われてしまい とりあえずは「うん この人 意外といい人だったよ。だからって訳じゃないけど。貴方達のことも守ってくれるようなことを口にしていたのよね。この人が」と言っておくことにした。彼女は私の話を聞いていたみたいだったんだけど 急に笑い出し始めて

「ふふ。そうですか。そうなんですよね。やっぱり貴方って人は 私の考え通りの人物だったのですね。そう その方 いい人なのでしょうけど。この世界に生きる人々を守りたいとは、あまり考えていらっしゃらないはずですよ」なんて言葉を私に対して言ってきた 勇者さんからすれば、私の方がこの世界で生まれ育った人だと思ってしまうかもしれませんけれど。だけど実際は違うんです 私がこの世界に召喚されたのは 貴方とほとんど変わらない時で。貴方と同じで、元いた世界に帰ることが出来なくなっている状態で その日を暮らしていくしかなかったのです だけどある日。その私を助け

「ここに残ると決断してくれたのは君だからね。僕は君のことを全力で守るからね。僕も 元は違う世界の出身でね。君の気持ちが痛いほどに分かるからさ」なんて言葉をかけてくださった。

だから、私が貴方に感謝するのは間違いな事ではありません。ただ それだけの話なのです。だからこそ、私が今からする

「戦いは私に任せてください」という発言を聞けば。きっと彼は嬉しく感じてしまうのではないでしょうか。

そう思いながらも、彼に微笑みかけてあげてから 勇者の方を向いた 彼女は私を睨みつけてきた後に「貴様 どうして そんな事が出来るんだよ。何なんだよ その力は」なんて言葉を口にしてきた 私は笑顔を絶やさずに 勇者の攻撃を受け流し続けていきながら

「あら。あなたには関係のないことでは、ないのよね。あなたが今。倒そうと必死になってるその方の力が 私にとっては大きな助けとなっているからなのよね。まぁその方がどういう人物かなんて事は、関係ない話だとしても。あなたには分からない話でしかないんだから」なんて言葉を彼女に向けて返してみせると、その表情には少し焦りが見えるようになっていた。その様子の変化を感じ取れてしまった私としては この勇者は思った以上に単純なんじゃないかなって思っていました。だからこそ私は「さて、ここで私と勇者さんの一騎討ちが始まっていく。だからこそ。そちらの方々も。この戦いに干渉する事は許しはしません。私の事を思うのであれば 黙って見ているのが正解だとは思っていますよ」と言葉を残してから 彼女の事を挑発していくのであった。その言葉を受けた彼女達はというと まずアリシアナが

「あの子 なんか強気になっていない? どうしよう あんなに強いだなんて」なんて口走っていて。その後に エルナが続くようにして

「勇者 あなたの相手は私でしょ?そんな風に余所見をするなんて 油断はしない方がいいんだから」と言ってきてくれる。そんな様子を見届けて満足してから「あなた達に出来る事は、今は大人しく見ていてくれれば良いと思います。私の実力は貴方達よりも上です。それだけは覚えておくと、今後の人生に役に立つかも知れませんよ?」と伝える事にする。

勇者さんは 私の言葉を聞いた直後に、笑みを浮かべて「ほぉ。それは、それは 随分と、面白いことを言っているじゃないか?この私相手に余裕を見せてくれているんだ。それだけの力はあるようだし 本気でやらせてもらおう」という言葉を告げてくれた後。私との戦闘を開始してくれる。そして勇者の攻撃を受けてみて私はこんな事を考えました やはり まだ私の方が実力的には上なんだという確信を得られたのと同時に。この勇者はまだ未熟なのではないかな?と思い始めています。だから「貴方が どれだけの力を有しているのは知りはしませんが。まだまだ 私は勝てないということが分かりましたの」と言う そう口にした後に私は自分の魔法を展開し 攻撃を開始するのだった

「はっ。はは。ははははははははは。なんだ?私と 私と同等に戦える人間が いるのか? おいおい。これは驚きだよな。私と同等の強さを持っている人間が存在するなんて そんな奴がいたら すぐに噂になっているはずだ。なのにそんな話は聞いたこともない。一体 何なんだ?お前は?お前はいったいなにものだ?なにをしたんだ?お前はいったい 何がしたいんだよ」そんな質問をぶつけられてしまって 少し戸惑ってしまいそうになる

「何をしたと言われてもな 特に何もしてないとしか答えられないな。私自身は 特別 何かをしているようなことはない」そんな言葉を口にすると

「ふざけてるのか?そんな言葉で納得ができるとでも?お前のような力を持った存在が普通にいるはずないだろうが。それに、そんな事を言われたところで信じられると思っているのか?」と言われたのである 確かにそう

「普通の存在ではあるんだけどな でも私自身が特別だとかそういう感覚は持っていないんだ あくまでも 今の私自身の存在がある理由は たまたま運が良く、そして力に恵まれていた。そのおかげに過ぎないんだ」

私の言葉に対して「そんな事があってたまるかよ。それなら何故だ。そんな力を持つに至ったのは どんな理由があったからなんだよ」などと聞かれたのであった。だから 私は素直に答えることにした。

「その理由は、簡単に言うなら。お前と同じように異世界から来た人間によって私は殺されそうになった時にな。私の命を守ってくれた人間のおかげで、助かったんだよ。それから私の中で変化が起きたんだよ 私を殺そうとしていた人間を殺してやる。その為にも もっと強くならなければとな。そう考えた私だったんだけど。私は その時 私に話しかけてきた少女に救われた。だからな 今度は私が助ける番になっただけだよ。別に特別な事じゃない。普通の事だろう」そんな言葉を彼女にぶつけてあげた。

私の言葉を聞いて、勇者が「まさか、私以外にも異世界からの召喚に成功した人物がこの世界にいたなんてな。しかもそいつが生きていたって話だろ?その人間は、私に負けず劣らずの実力を持ち。そして私と同じく魔王を倒すために旅をしていたんだろう?それならばだ。どうして私の前に現れなかったっていう疑問が出て来るんだけどな」と言葉を続けたのだ。その問いかけに対して私は

「そうだな 私もあいつに会いたいとは思っていたさ だからこそ。この世界のどこかに あいつがいるってのは 分かっていた。しかしだ 私の目の前に立ち塞がった 勇者と呼ばれる者を倒してこその再会だと思う。だからこそ私は この世界で生きているわけだ。だが もしもの話をしよう。勇者を倒した後にだ。その先 お前が立ちはだかるとしたら その時には、戦う事になるかも知れないわけだし それはそれで構わないと思えるようになった それぐらいの覚悟を持ってるつもりだ」と答えたのだ。

私の言葉を聞くと 彼女は「なるほどね。そこまでの想いを抱ける相手が出来たということなのね。羨ましい限りだけど だけどね 貴方の考えに同調することは 出来なさそうに感じるわ。だから 全力をもってして貴方と戦うことに決めます」なんて言葉を発してくるのだった 私と対峙してる女の子。名前は「アリサ」って言ってたかしらね そんな彼女が「さてと 貴方を殺す前に聞いておきたいんだけどね 私のことを知っているって事は 当然の事として。貴方って人の名前は教えて欲しいところね」とか言い出したんだけど 名前を告げるかどうか悩んだ末に こう答えることにした

「悪いけど名前を君に伝える必要はないと思ってるが?」なんて言葉を返してみると 少しばかり不機嫌そうな顔をされたのだが、それでも諦めずに続けてくる言葉を聞き届けていたんだが。それを耳にしたところで私はため息をつくしかなかった。だって仕方がないじゃないか この子が求めてくることは ただひとつでしかない訳なのだからな。だからこそ私は仕方なくその要求を受け入れていくことにしたんだ。私が折れることになってしまったが故にだな。ただ そこで私は思い出すことになる。そもそもの話。勇者

「勇者さんと呼べ いいな?」と念を押されてしまったので 私は勇者さんに向かって 勇者さんのことをどう呼んだものなのかと考えてみた。そうした際に 一つの結論を思いついたので、勇者さんの名前を呼び捨てにする事に決めた。だから 勇者さんのことを呼びつける形で「私と戦いましょう?勇者さん」と言った

「な、なんで呼びつけにするかなあ。君と僕は 今こうして対峙しているんだ。もう少しくらい気遣いを見せてもいいんじゃね?と思うのは僕のわがままだろうか?まぁ君がどうしてもそうして欲しいってんなら そうした方がいいかも知れねぇがさ。だけど いきなりそんなこと言い出すもんかね?って 思ってさ」なんて事を言われてしまったので私は「貴方には関係がないことよ。私は私の好きにさせて貰うだけだから。貴方の事は 私には関係ないことだから」なんて言葉を返した後に勇者との戦いを開始していった 私達がお互いにぶつかり合った際に周囲にいた魔族たちは、私たち2人の戦闘に巻き込まれない様に距離をとる動きを見せると同時に「貴方は、本当に 何のために勇者を殺してしまうのか。理解に苦しむ部分もあるし 納得できる要素が全く無いというか。私としても、貴方の行動を止めないといけない気持ちになって来ているんですよ。私は、勇者さんを殺したいとは思っていません。だからこそ 私は貴女を止める事にしたんです。それが 貴女の事を救い出し 共に生き続ける為の手段となると思えたのでしょうから」と口にしながら私の前に立つ姿を見せる。そして アリシアナとエルナの二人が 勇者を援護しようと それぞれの魔法を発動させた 私はその様子を見ながらも 彼女の魔法を回避する事に意識を傾けた。そして回避してみせた後は

「さすがに二人相手となると厳しいのよね。勇者さん。あなたも手伝ってくださいよ」と

「あんたが 勝手に始めたことでも有るんだけどな。まあいいか 今はこっちに集中してぇって気分でもあるし。協力してやんぜ 感謝してくればいいぞ」そんな会話を交わしながら お互いの戦闘が続いていった。

そんな時である「おいおい?お前たち。そんな風にじゃれ合う為に わざわざここに集まって来たのか? 私としては、戦いに来たはずなんだけどよ。どうせ、私が勝つに決まっているんだ。お前たちが、何をした所で意味はねえんだ。私とあいつらの戦いが終るまで暇つぶしでもしたら、良いんじゃないか?」と口を開いた勇者が居て

「なっ!ふざけるなっ!!私達も戦うって言ったら?仲間なんだ 私達にも戦わせろよ!!」そんな事を叫びだす者達が現れて、そして彼等も勇者に対して戦いを挑み始めて行ったのである。

そんな光景を目にしてしまった勇者が「へっ やる気が溢れて来てるところに、邪魔が入ってしまうのが気に食わないな。私にやられたくない奴はさっさと消えちまいな」と言い放つと共にその場から離れていってしまったのであった。その後を追いかけようとした者もいたが 勇者にやられてしまう結果になり、その場に崩れ落ちてしまっていた そんな状況を作り出した当の本人は、面倒な奴に絡まれたと言わんばかりの表情を浮かべてから こちらに向きなおし

「お前は私と同じ匂いを感じる奴だったはずだ お前が私の仲間になれ。そいつらの相手をする必要がなくなるし お前の目的が果たせるかも知れないんだ。それにだ。あのクソガキを倒せば お前の力を証明する事も出来るだろう。お前にとって悪くはない条件のはずだろうが 違うかい?」そんな言葉をかけられたんだ だからと言って簡単に返事をすることは出来なかった。なぜならば この男の事が、全く信用できなかったのも確かである しかし、この男は「ふーん 私の言葉が信じられないっていうか?それとも何か考え事か?」と言葉を続けたんだ

「私の言葉が嘘だという根拠は無いわけだからな。だが私は信じていない 私自身の中ではまだ 勇者さんに対してのわだかまりが残っているからな」と言うなり 私の方を見てにやりとした笑みを見せた。その顔は「お前の実力を信じる事にした さぁ 勇者に勝てるかどうかを見極める時間だ お前の全力を見せ付けてみてくれ もし仮に 勇者に勝ち得るような力を持っていたのなら その時こそが、お前が私の仲間になるに相応しいと証明出来たということになる」なんて事を口にすると 私に襲い掛かかってきたのだ。

私は勇者との戦闘を始めることにした。この場では、勇者の強さを確かめることが出来ると思ったからだ だからといって、すぐに攻撃を仕掛けて倒すつもりでいるわけではない

「おらあ てめえがどんな手品を使いやがったって。私は簡単にぶっ殺せるんだ。その事をしっかりと自覚した上で さっきの台詞を言う事だな」なんて言い放ってから、攻撃の隙を与えるつもりはなく そのまま勇者の顔面目掛けて拳を叩き込んだのだ。そして叩きつけた後に「ふん 大した実力を持ってはいないみたいだな。やはり 私の勘に間違いはなかったようだ。所詮お前はその程度って訳だよ」なんて言葉を吐き出していた しかし、次の

「だからよぉ こんなもんで終わるなんて思ってねぇよ 私だって 本気でやってんだよ。今の一撃だって、避けれなかった訳じゃないだろ?わざと受けたな それはどうしてだ 答えろ 答えられないと言うのなら この先 私は容赦無く お前の身体を痛めつけて 痛ぶるだけさ。お前の答えを待ったりしないさ。答えを聞けなくても構わない 私はお前が欲しいと思っているんだ だからな」この言葉を聞いた勇者が、ニヤッと笑うと同時に「お前こそ、さすがは異世界からの人間なだけはある。確かに 本気を出したようには見えなかったかも知れないな。それこそ お前の勘違いだ 私が本気を出さなかったのではなく、出せない事情があったというところか。お前は まだ自分の本当の能力を隠してるつもりなんだろうと予想はしている。ただ 隠し続けることが出来ればな そう長くはないだろうな。だから お前を殺すのであれば 今の内な気がするがな」なんて言葉を紡ぎ出したのだ。

私と彼がお互いにぶつかった際 そこに割って入る形で 勇者が現れた そして 私と彼とを交互に見据えると「お前達は一体どういう組み合わせなのだろうかと不思議に思ったりしたが、それよりもまず先に言う事がある。アリサ 君は少し黙っていてくれないだろうか。これから僕は、こいつに話があるからね。それと、レティナ、僕を助けてくれた事にはとても感謝しているが、もう下がっていいからね。後は僕の方でなんとかするつもりだ 任せておいてくれればいいからさ。あと、リリアと その仲間の皆さんも申し訳ないが下がらせてもらいたいところだ。それから そこの勇者。貴様もだ さっさと失せな これ以上 邪魔をして来るようならば どうなっても知らないからな」そう言い放ったのである。そして、私が彼の方に視線を向けると、

「お前もだ さっさと離れてくれるか?いい加減 僕の機嫌を害す行為は辞めて欲しいものだな。いいかい?貴様に選択肢など存在しないという事を 忘れずにいてほしいところなんだがね。それでもなおも貴様は自分の思い通りにならないからって。そんな理不尽極まりない事を言い出す気なんですか?本当に呆れるばかりですよ。まあ どうするかを決めるのはあくまで君次第なので、好きにすればいいですけどね」なんて言葉で勇者との話を終わらせてしまおうとすると 彼は「分かったよ 勇者さんの言い分はよく理解出来ているからな。今回は引かせてもらうことにするよ」と言い捨てた。そして私に「悪いな。お前が どうしても勇者と一戦交えたくなったなら 私に構わずにやるといい。別にお前の行動を制限するような事はするべきではないと考えているし 私としては、お前の事を認めるつもりでもいるんだ」なんて言葉を漏らしたんだ。

私はそんな彼の様子を見守っていたのだが「おいおい そんなに熱くなるんじゃないって 私達が戦うべき相手は 勇者であって あいつじゃ無い。そうだろ? だからこそ、今は戦う時では無い。そういうことじゃないか?だから、私達が出来ることと言えば、今はおとなしくしておく。それが一番賢い選択という物だとは思うぜ?」と言われてしまったので 大人しく従う事にした。それにしても、勇者は、あんな事を口走っていた。私の事を仲間に引き入れようとしていたが 勇者は本当に 私達の事を利用するだけに考えているの

「本当に そうなんですかね 私は そんな簡単に貴方の誘いに乗るつもりも無いんですよ」と言葉を投げかけたのであった。すると

「ふーん そっか。やっぱり お前も 勇者に復讐心を抱く者だったのか。お前が、私について来たいというのなら受け入れてもいいと考えていたがな。お前にはまだ、その力が無かった。それだけだ」と言ってきたんだ。そして、

「お前が、勇者に勝つには力が足りなさすぎる。だが いずれ必ず勝てる時が来るはずだ。だから今は 耐え忍べ。私はそんな事を望んでいる。だから今は見逃しておいてやるが、次に邪魔するようなら容赦なく叩き潰してみせるからな。それを覚悟した上で 行動してくれ」との言葉を残した後 その場から立ち去って行ってしまった。

私と、魔王の会話を聞きながら、勇者も同じように会話に割り込んできたのである

「お前らは一体どんな関係なのか分からないからな。私達の仲間にならねえっつうんなら、お前らの実力が知りてぇと思っちまったんだ。だから、こうして戦いを挑むことに決めちまったわけよ」

そんな事を呟いたかと思えば 勇者の体が一瞬にして掻き消えていた そんな光景を見て私は

「へえ面白いスキルを持っているな。勇者と言う職業を授かっているせいもあってか、魔法を扱う素質はあまり高くはないようだが、代わりに 勇者として選ばれた事で得られた恩恵のお陰だろうな」なんて事を考えていたのであった。だがそんな時に、私の背後に姿を現した勇者に対して、レティは剣を振るう。すると勇者は咄嵯に身をかわし距離を取った

「へえ 今のを避けるのか。意外と出来るやつのようで何よりだ。だがこれで 戦いが終わりじゃないだろうし。まだまだ楽しませてくれよな」そう言い放ってから、今度は私の方に向かってきて 攻撃を繰り出してきた。勇者が攻撃の手段を変えて、拳を振り回してくるが私は余裕で避けたのだ その瞬間を待っていたかのように 勇者

「なかなか良い反応をするじゃねぇか。それに その身体能力もな。お前なら私の仲間になってもいいんじゃないかと思ったりするわけだが。私の仲間になるつもりはないんだよな?」とか言ってから「私の力を見極めようとするその姿勢は嫌いではない。私が 勇者の力を使って、どれだけの強さを発揮しているのか。それは とても重要な事だと思ってる。だから私は、私の持つ全ての力を使い、お前と戦っていくとするよ」なんて事を言い出してから、私の方に向かって攻撃を仕掛けようと動き始めたんだ。私は「なるほどな。今の一撃は確かに見事だ。私の事を侮っている部分もあったと思うが お前は十分に強いと言えるのかもしれない。ただな いくら何でもお前がこの場に現れてから すぐに私が殺されるとは思ってなかったぞ 私はお前を試させて貰っただけだ だからお前が弱いだなんて 私は思ってないんだ。そもそもだ この場に居たのは、偶然ではなく必然的なものだったと私は思ってたりする。何故ならば、私は この世界の人間では無く 別世界からの人間だからだ。この世界に転生させられたのだって お前を確実に殺す為に私に与えられた機会なのではないか。とさえ考えていたんだ。それこそ 私がお前に殺されないように、お前の仲間になったとしても。お前の敵となりうる可能性の方が高かった訳だしな」なんて事を言った。そうやって私は言葉を並べていく そうすることで勇者の攻撃を回避したり カウンターを入れたりする事に成功してもいた 勇者が私に接近して来た際 そこに待ち構える形で立っていたので「おせえんだよ」って言うなり、拳を叩き込んでみせたのだ すると、勇者は、私の腕を受け止めようとしたようだが その拳を防ぐことが出来ずに 顔面を打ち抜かれてしまうことになるのだった それでいて勇者が私に「くそがっ!こんな所で負けていられるか!」と口にした後 私はすかさず追撃の手を緩めることなく蹴りを放ってみたが、これはかわされてしまうことになった。それでも

「こんな所で終わるつもりは無いんでな」という言葉を残し、その場から逃げ出そうとするのだが、私はすぐさま勇者の目の前に立ちはだかり 逃走を阻止することに成功したのである。そして そこからは、お互い 一歩も譲らずの戦いを繰り広げる事になった。その結果として、お互いに無傷のままで、決着が着かない状態が続く そこで、お互いに距離を開け 間合いを測ったり 次の手を考えるような事を始めたのだが、そんな中でも勇者は「どうしてお前はそこまでに強い?何か 裏があるんじゃないのか?」と疑問を口にしたのである。そう問いかけられたので それに対して

「私の力はお前と大差ないだろうな。そう考えると やはりお前の力が凄まじいとしか言いようが無いんだけどな。それと、私には特殊な力なんてものは存在しないし、ましてやその手の類の能力を所持していないと断言できる」と言葉を返していたんだ そうしたら そんな返答に勇者は困惑していたようなのだが、そんな事は無視することにしたんだ。そして、私が一方的に仕掛けていった。

まずは足を踏み込むと共に 右の回し蹴りを放ち それから、体を反転させつつ 左の裏蹴りを 続けて叩き込むことに成功した しかし、勇者も流石は英雄と呼ばれる存在だ。そう簡単に

「私に攻撃を当てられてたまるかっての。こっからは 本気でいかせて貰おうじゃねえか 私も、全力を尽くすからよ」そう言い切った直後、私の目にも留まらぬ速さでの連打が始まった。私は何とか防いで見せたが、それでもかなりのダメージを負ってしまう羽目になってしまった。だけどそんなので諦めるほど、私は甘くないからな 反撃の手は打っていく そうして勇者が攻めに転じたのであれば 次は 守りに徹することにしようと思っていた。そんな事を考えたからと言って、それが通用する訳がない。だから勇者は 私に近づき その体に無数の連撃を浴びせかけてきやがったんだ。どうにかこうにかもって行く

「お前 本当に化け物染みてやがるな。普通の人間の筈なのに どうしてここまで動けるものなんだ。お前には 一体どんな秘密があるってんだ」

「残念だが それをお前に話すことは出来ない。どうしても知りたいのなら、自分の目で確かめると良いんじゃないのか? そうすれば、自然と知る事が出来るはずだ。それよりも、そろそろ終わらせても良いか?これ以上長引くと、宿屋の方に迷惑が掛かるからな。だから さっさと片付けてしまった方が得策だと思うぞ」

「そうだな。お前は強すぎる。このまま戦っても、勝ち目はなさそうだな。それに 宿屋の奴らに気を使わせるのは悪いからな。早めに手を打つとするか。それに まだ私の仲間になれそうな人材はいるわけだしな。だからこそ、ここで死ね そして大人しく死んでくれ お前のような規格外を相手にするのは、正直 厳しい物があったぜ。だがな こうも考えて欲しい。お前が私と同じレベルにまで強くなることだって可能なはず。なら これからのお前の行動如何によっては お前が私よりも強くなれるようになる可能性もあると私は考えてるんだ。そしてその可能性は充分にある。それだけ 今の私では お前に勝てなかったんだ。なら ここからどう挽回していくべきか、それを考えながら私は 立ち去ってやるとするわ」と言い残してから立ち去ろうとしたんだ

「おいおい待てよ。逃がすと思っているとでも思っているのかよ」そんな声が響いてくると同時に私は背後から誰かによって斬られてしまう。その光景を見て、私に近づいてきた妹が、

「お前、一体何をしているんだよ そんなことをしても、何の意味も無いだろうに」と言うと、それに勇者

「何意味も無ぇ訳じゃねぇだろう。こいつは この私の仲間になる可能性があったわけだ。その芽を自らの手で摘み取るってことは、私としては気分が良いものでもないんだよ。それに、こいつがもし私の仲間になっていたのなら、私の背中を守る役割を果たしてたかもしれねぇわけだ そんな未来は私にとっては面白くないことだからな。私は別に仲間になりてぇなんて思うほどの人物じゃないからな。そんな相手を殺すことに躊躇はねぇって話だ」なんて言葉を残すと そのまま走り去るように消えていった そうして勇者が立ち去ったことで私は地面に崩れ落ちる。

そう言えばアリが駆けつけてきて「ちょっと大丈夫!?血だらけじゃない!そんなになってまで戦う必要なんて無いでしょう。今は ゆっくり休みなさい」と 私を抱き抱えるようにして話しかけてくれたのだった そしてそんな時

「貴方達の目的は果たしましたでしょうか?」なんて事を言う人物がこちらに向かって歩いてきていた。その人は、私達がこの

「魔王軍」と名乗る者達に戦いを挑んでいた時に突然現れた女性であり、その時にレティに殺されていたのだ。彼女は私達の仲間に加わった後 勇者との戦いの中で死んだという事になるだろうな ただでさえ 勇者相手に苦戦していたところなのだ この人が参戦してくれたのは大きい しかも彼女が持っている能力は、【超回復】と呼ばれるものらしい そう言った能力を持っていた為、戦闘に参加してくれている時は大活躍してくれることになるのだ まさに大歓迎と言える人だろうな ただ問題は一つだけあったりする 彼女の容姿は黒髪を長く伸ばしていて腰の辺りまでに

「私は、リリスと申します。私を貴方様方のパーティーに加えさせてはいただけませんか?」

その問い掛けに対して私も答えようとしたが、その時に私の背後に立っていた 勇者の一撃が直撃してしまい。

そこで私は一度、絶命してしまう事になってしまう

「あ、ありえねぇだろ。あれだけの攻撃を受けておきながらも立ち上がるとか有り得ない。だが 私に攻撃を与えたんだからな。ただ お前を見逃してやる気なんてこれっぽっちもありゃしないんだからな。安心しろ。私は手加減をするなんて真似は出来ない性格だ この一撃で終わりにしてやんよ」なんて言葉を吐き出してきたのだが 私はそれを回避する事が出来なかった その結果として私は意識を失いかける そこに私の仲間たちも

「あんたがこの世界にやって来た理由を教えて欲しいもんだね」とか そんな事を言ってくるので私は 自分が元居た世界の話をし始めた それは私がまだ生きていた頃の世界について語ったんだ そして、そこで私が何をしていたのか、どのような生活を営んでいたのかをだ。そんな感じのことを私はみんなに伝える事にしたんだ すると

「へー そんな場所からここに転生させられたなんてことがあるんですかね そもそもの話ですけど。貴女は一体どうやってその能力を入手したのかな?普通はそんな風に力を得ることは出来ないと思うんだけどな 何かあるんでしょ?その特殊な能力を手に入れた方法が まぁ、それでもいいや 教えてもらえなくて構わないよ。私が気にするべき点は、今、あなたが存在しているこの世界は、あなたの言う元の地球とはまるで違う別次元の世界。つまりは、パラレルワールド的な世界だ。そしてそこに住む人間は皆等しく 特殊能力を持っている。それが、あなたが手に入れた その特別な力では無いだろうか?だとしたら話は早いよね。そんなの持ってたら狙われちゃうし。だからさっさと殺させてもらうから覚悟してね」とか言い出して私を問答無用で襲おうとしていたのだが

「そこまでですよ お二人とも、これ以上の戦いは無意味としか言いようが無いかと思いますよ。これ以上続けてしまうと本当に彼が死んでしまうかと思われてしまいかねないので止めに入らせていただきます。ま、とりあえずはその男の治療をしましょう。私の魔法で治すことも不可能ではないのですが そこまでの回復効果をもたらすことは不可能なので、そこは諦めてください。それに、彼を殺した所で何かを得られる訳でもありませんからね。ならば殺す必要性は見いだせないでしょう?」と言った後に彼は倒れ込んでいる私の方を見てきた

「それでどうしますか?このまま戦いを続けるのであれば殺し合いを続行してもらいたいと思っています。それと、ここで決着をつけずに放置した場合、彼の身にも危害が加えられることになるのかもしれないんですよ。それでもよろしいとおっしゃられるなら 私はこのまま引き下がれなくはないと存じております」と言ってくれたおかげで

「なら ここで一旦終わらせるか。これ以上続けたとしてもお互いに得することなんか一切無ぇわけだしな。私もそろそろ疲れが出てきたところだから丁度良いしな。それにお前らが言ってることにも嘘があるようにも見えねぇし だから もうやめるとするぜ」

「ふぅ、やっと終わったようだね 僕達は君を仲間にするかどうかをずっと悩んでいた。そして結論から言わせて貰おう。僕らは 君を迎え入れる事にしたい だけど君はどうかな 僕達の仲に入ってくれるつもりはあるのかい」

私に質問を投げかけてくれるレティア。それに対して私は答えるべく 口を開くことにした そんなわけで私の過去を話し始めた 私が暮らしていたのは日本のとある県に住んでいたということ そこから私は、仕事の都合で単身赴任していたので、妻とは離れて暮らし始めていた

「私が働いてるのは普通の会社だからな。妻は主婦をしてもらっている」そんな風に伝えてから

「じゃ、お前の住んでいた街に行くぞ。まずは お前に記憶があるかないかを確かめてやらないといけないからな」

そうやって 私と妻 レティとレヴィア レニアは、転移で私が住んでいた町に向かうのだった 私は自分の生まれ育った家に戻ってきた。家の中には母さんと父さんの2人だけしかいないらしくて、それ以外の人達は別のところで暮らしているとの事

「あの ここはどこですか」そんな言葉と共に

「私たちの家だよ。お前が私の家に来ていることについては、後ほど説明する。今は少しだけ時間が必要なんじゃないかって思っている。だから お前には、しばらくここで休んでいることを勧める」そんなことを私は提案することにしたのであった

「うん 分かった じゃあちょっとだけ休むね」と、あっさり了承されたわけだが そんなこんなで

「これから 貴方の妻に会いに行きませんか」と唐突な発言をしてきたレティだったが、そんな発言を聞いた

「いやまて。まだお前らにあいつを会わせることはできねぇ。だってよお前らも知っている通り。私は死んでここにやってきた訳なんだ。ならどうして私がここに来たのか。その理由が分かってねぇ以上はお前らを危険に晒すことになる。なら私だけが先に話を聞いてこようとも思ってた訳よ。そんなに焦る必要はない。私は 死んだ後でも生きているんだ。そんな状態なら私はいつでも会いに行けるんだ。ならその時を待つことにする。そしてもし会うとしたなら。お前らは 絶対に連れてはいけない。だってよお前らは死んでるからな」そう伝えてみると

「そう言われるのなら分かりました。私は 貴殿の意思を尊重してみせましょう しかしもしもの時に対処できるようにしておくことに異論はありませんよ」と、レティアが言ってくれていた

「私達もついて行かせてもくれないと、色々と困っちゃうことになりそうなんだよな。例えば お前が死にかけになった場合とかさ それに 私達と一緒の方が安全だと思ったんだよ」なんて言葉を残してレティナとレナディアもついていくことになったらしい。ま、そういうことだ

「じゃ ちょっとばかし出かけてくるわ。すぐ戻ってくる。それまで待っててくれ」と言い残して、外に出て行こうとしていたところ 私が持っていた携帯に連絡が入る。それは妻からのものだった

「どこに居るの いきなり消えたりしないで欲しい。急にいなくなってびっくりしたの。ちゃんと説明だけはして。あと、早く帰ってきて」そんな電話内容だったので私は、急いで自宅に戻ろうとすると

「ちょ、待ちなさい!貴方 その服装のまま行くのは不自然すぎないかしら。この世界においてのその服装は明らかに場違いで違和感しかないもの。着替えていっても何の問題も無いはずだと思うの。それに、その格好は かなり目立ってしまうのではないかな。この世界においても、その服はかなり奇抜な部類に入るはずですからね」そう言われてしまったのである 私は確かにそう思った だからこそすぐに帰宅しようとしていたのだが、「そう言えばさっき連絡が入っていたんだったな。すっかり忘れてしまっていたんだ」と思い出す そこで

「そうだな。私はここに帰ってくるまで誰にも見られていなかったのか?」という問いに対して

「ええ、誰も見かけませんでしたよ。私達が移動中に人っ子一人見当たりませんでした。それは私達も不思議がっていたことでしたが それが何か?」

「ああ、実は その件についての説明をしないとな。私の着ている衣服が明らかにこの世界の物とは異なったものになっているらしい。しかもそれはかなりの高値が付きやすい代物の可能性がある。だから その事についての説明を今からしようと思うんだ」と言うわけで、私は一度自宅に帰るために 自宅に向かって歩いていくのである。ちなみに私が持っている金は、銀行に預貯金として入っていて それを取りに行こうと思っていた そんなわけで私の住んでいる家の方へ向かっていた。そこで目に入ってきた光景はあまりにも異様すぎる景色であり、私も思わず固まってしまいそうになるくらいのものであった

「これは どういうことになっているのでしょうか」

私は、困惑しながらもとりあえず自宅へ到着すると、私が元々所有していた財産などは全て消え去っており そればかりか、私が所有しているはずの土地なども全て誰かの所有物に成り代わっていたのである 私は唖然としてしまった

「どうなってんだこれ。おかしいだろ 普通はこうはならないだろ。いくらなんでもおかし過ぎる 一体私の身に何かあったのか。とにかく調べるために 一つずつ順番に見て回ってみる必要がありそうか。なら、まずは銀行に行って金を回収出来ればそれで問題は無いのか。よし そうと決まれば、この事態の原因を調べ始めるか。その前に 今あるだけの金を全部かき集めないと やばい気がしてくるぜ。なんせこの世界では、この私の所有する金の価値がとんでもないことになっていたわけだから そんな感じのことを私達は確認するために、その足を使って情報を集めていったのである その結果として得られたのが。まずはこの世界にある通貨の単位についてだ その通貨単位の名前は 円ではないということだった その国によって呼び方は変わってしまうらしいが 一般的には『ルミナ』と言われているみたいだった。そして 私が所有する財産が全て、とある国に奪われてしまっているという事実を突きつけられてしまうのであった。つまり この世界で、一番強い勢力を持つ国家に所有権を渡されてしまい、そのまま私の元居た地球で言う所のアメリカのような国の方に持っていかれてしまい、私は完全に詰んでしまったということになってしまうのだ。

つまり私の持つ資金と、私が保有する資産を全て手に入れられてしまう。そんな未来が確定しているということである。そして さらに そんな風に私が頭を悩ませていたこと そして私が所持していた財がほぼ全て、謎の勢力により略奪されていた事実が明らかになった瞬間

「おい そこのお前ら お前らに質問する なぜこの場所にやって来た?目的はなんだ?」私の前には、私の事を襲ってきたと思われる 女性4人が私の前に立って立ち塞がってくる そしてそのうちの1人は「あなた さては転生者よね。私の目は誤魔化せないわよ。だから おとなしく捕まりなさい。そうした方がきっと楽になれるから」と私に言ってきやがった

「私に質問をぶつけてきているのが、この女の言う通りに 私が何者かを知っているようだし、そもそも私を捕まえようとしていることから こいつは敵だという事は確定的に明らかだからな。そんなやつに簡単に屈するつもりはないぞ」

私の言葉を聞いた後に相手側は話し合いを始めたようだ。その内容はこちら側からは聞こえなかったし 私の耳には届かなかった。なので 相手がどのように動くつもりなのかは全く分からないままでしかなかった

「なら貴方を捕らえてしまえば良いんですね。そんな簡単なことを思いつくことが出来たおかげで 私は少し気分がスッキリしました。では、覚悟してもらえますか。」

こうして 私は戦うことを決断することになってしまった

「まぁ 別にいいけどよ ただ お前らには負けないからな」

そんな言葉を吐く私 それに対して彼女達のうちの一人の女性が私に対して話しかけてくる

「あら 私達に対して強気な発言ができるのは素晴らしいですね。でも、そんな余裕はすぐに無くなってしまいますよ。」と言ってから攻撃を仕掛けてきた そして私と彼女が戦おうとしていると、もう一人の女の子が割り込んできてから 私の方を見てきて「ごめん お兄さん。私がこの人を倒させてもらう。そうじゃないと多分 この人の強さに耐えきれないから だから、邪魔はさせない」といってきた 私は正直焦っていた。なぜなら目の前で私と戦うためにやってきた相手が まさか あの時一緒にダンジョンで私が守ってあげることになったあの子が

「なっ」私の口からそんな声が漏れてしまった。何故なら あの時のあの少女と全く同じ顔 同じ体格をしている人物がそこにいるのである

「あれれ やっぱりお知り合いだったんだね あの子のこと。」あの子はそんなことを言いながら、更に攻撃を繰り出してきていたが 私は、相手の行動に反応して、どうにか避けることに成功したのであった 私はそれから 必死になって回避を続けたのだが なかなか攻撃を当てられないままでいた。その理由は 私が持っている力が関係していて それは 肉体を強化する能力があるわけだが、それによって私は異常な身体能力を手にして動けていたのだが 今の私の状態だとその状態にはならずに、普通よりも少しばかり速く動いているという程度の

「なるほど その力は私と同じ系統の力を使っているようだけど、その程度じゃ私を倒すことは不可能よ。」なんてセリフを口にしたのであったが

「そうかもしれない でもね、まだ勝負はついていない。」そう口にしたその子は私に対して蹴りを入れてこようとしていたのだが それを察知して私はなんとか反応することが叶い 避けたのだが しかしそれでもまだ油断できないような状態だったのである 私は、彼女の繰り出す攻撃を どうにか受け流すようにして対処していたのだが そこで、また新たな刺客が現れたのである。今度は男のようで その

「君たちが 僕の妹に手を出すとは 許せることでは無い。よって ここで死をもって償うが良い」なんて言葉を残して戦闘を開始し始めた。それもそのはずであり、そいつの顔つきが、明らかに私のことを殺そうとしているように見えて、明らかに殺意をむき出しにして 私を襲いかかろうとしてくるのである。私だって流石に命の危険を感じるレベルの相手を、この状態で相手にするのは厳しいものがあったのである 私の視界の中には、先ほどの3人の女性と私と戦おうとする少女が立っているのが映っており 私に敵意剥きだしにしている男 そんな私に「お前 僕の妹がどれだけ傷ついていたのか知らないでしょ 僕は知っている。あいつが受けた心の痛みを」そんな意味不明な事を

「い、いや、私は なにもやって無い お前の勘違いだろう。というかなんで私のところにわざわざ来て、いきなり殺し合いを仕掛けようとしてきたのかはわからないが、とにかく 今すぐに戦いを止めるんだ」と私はそう口走ったのだが どうも聞き入れてくれそうには無かった。そこで私は仕方なく剣を抜いて応戦の構えを取って 相手からの攻撃が来るのを待つのであった。そこで男が先に動いてくるのだが、

「ふ、甘い 甘すぎるな」そう言った男は、私のことを馬鹿にしたかのように笑いだした。「お前は私の動きについてこれるのか」そう言ってきたのだが、私にとってはそんなものは、はっきり言うと見切ってしまえるようなものでしか無かったし そもそも私は、こんな状況下に置かれてしまったことで、この場をどうやってやり過ごすべきかを考えていたのであって、だから「悪いが 本気で行くことにするぞ。これで終わらせても構わないよな」

そう呟いてからの一撃を放ったのであった。そして次の瞬殺劇が幕を開けた。「なに、これ。速すぎ 見えないんだけど」と、その女の子の口からそんな一言が漏れ出た。「なにこれ おかしいでしょ。貴方本当に人間」と

「そうだ 私の名前は黒井亮真だ。それよりも今はこの状況を乗り越えることだけを考えなければならない」

「分かった。なら、私も頑張らないと。私も貴方みたいに強くならないと、妹を守ることが出来ないから。そして 私の名前は 如月花奈子 よろしく」

「ああ、私も お前みたいな存在に出会えてよかったと思っている。これからも仲良くしてくれると助かる。私もお前を守りたいと思って居るんだし」

「え、それ本当!?私と一緒に過ごしてくれるの?」と

「ああ、お前は私に優しくしてくれたんだし だから その借りぐらいは返さないといけないと思っていたところなんだ まあ、それに私もこの世界に一人ぼっちなのは 寂しいからな」と、私がそんな事を言い出すとその女の子の頬が真っ赤になり始めていた。その様子を見ていて、可愛い奴だなと思いつつ、その女の子と会話を続けていくと 私に向かって突然殴りかかってきている男性が現れてしまい そのせいで 私達の話が終わってしまうのだった。

その瞬間

「私の愛する人に危害を加えようとした罰は しっかりと与えさせていただきますよ。」と、どこかの令嬢のような喋り方になっているその女性は、私の目の前にいる男性を思いっきり蹴飛ばしてから私の前にやってきていた。そして私の目の前まで来ると私に頭を下げ始めてきた そして 私に向けて謝罪

「すいません。まさかこのようなことになるなんて、思ってなかったもので まさか お兄様の命を狙う者が私の家族の中に現れるとは全く思っていなかったのです ですが、もう安心してください。あなたがお兄様に害を及ぼすことはないと判断した私はお兄様を守るためにここに参りました。どうか受け入れて下さい」

私はその話を聞いて少しの間、思考が停止していた。

どうしてそこまでするのかが分からなかったからなのであるが そして、その答えとして出てきた言葉は「別に気にしない むしろ感謝している」といったものであった。それからしばらくの間。話をしていく内に お互いの名前をお互いに教えあうのと同時に 自己紹介をしていったのだ。ちなみに名前に関しては本名ではなく偽名を使っていたのは、もしも私が勇者として召喚された際に面倒なことにならないようにする為であった それと私達は宿の一室を借りて、この村での生活をしていくことを決めてから一階に降りていき この宿屋の主人である おばさんに私が宿泊することをお願いすると、快く許可を出してくれた

「ところであんたら、今日はこの村に泊まりに来たってことは 何か目的でもあるってことかい」と言われたので

「そういえばまだ説明をしてはいなかったが、私の持っているこの鞄の中には大量の食料とお金が入っている。これは私が持つ金だから受け取ってほしいしできれば譲ってほしいものだな」と私がその旨を彼女に説明すると、彼女は 私が差し出した 私が持っている全財産の入った鞄を、なんと受け取ったばかりか そのまま、この部屋にあるテーブルの上に置いたあとに

「これが欲しかったんだろう?好きなものをなんでも持っていくといい。その代わりにあたしの店では ぜひ 今後ともご贔屓に」と

「ああ、もちろん。私はこの町にまた来た時に利用させてもらうつもりだよ」と 私達二人の間ではそういう話し合いが行われたのである それから、私たち二人は、その宿屋で一晩を過ごすことになり 翌日を迎えることとなった そして翌朝になると、この世界の神様のリリアが私の部屋に入ってきたのである。リディアはというと、私達が泊まっている部屋の窓際で外の景色を見ており アリはそのリ

「おっす お兄ちゃん ちょっと用事があるんだけど良いかな」

私のことをお兄さん呼びしたこの子が、今回の話の主役と言っていい。この子は、とあるダンジョンの最深部にあった扉の奥の空間にいた存在で、名前は 如月咲良という女の子であり 見た目が

「あれ、お姉さん。なにしに来たの。お兄さんなら、ここには居ないと思うけど」と言ってきた。私がそんなことを言っていると「おーい!お兄さん お兄さん」と言ってきて、こちらに来てしまったのである

「おぉ 咲夜か。なんかあったのか。

て言うかよくここまでたどり着いたな。私は、今現在ここの場所から離れられないのだから ここへは 自力でやってきたということなのかな」私はそんな事を言ったのだが そんなことを言われても何が何だかわからないのでは意味が無いわけで

「はぁ 何を言ってるんですかね。私は お兄さんの彼女ですよ。

それより、私にもステータス見してくださぁい」そう言ってきたので とりあえずはステータスを確認することにした。

【名称】:如月(キサラギ)

咲(サクヤ)

【年齢】:15歳 レベル560

(MAX)

職業:剣姫 生命力 2500万/2500万 魔力 5600万 /5700万 神気 3000億 /4000億 攻撃力 3800万 守備力 4100 敏捷性 2000 魔法攻撃 6500 運の良さ 5000000000 【固有スキル

『限界突破

「称号一覧」「神の眼』『完全鑑定』

《能力》『剣術6』、『武術10』→『覇道の型』〕

* * *

〈NEW〉〔超回復4、体力増加20、魔力自動治癒7、成長率倍増8、経験値3倍

「ん?私の称号には新しいのが加わっていたんだが、どうやらこの子も私の嫁になりたいと言っているようなのだが そんなことが有り得るのだろうか

「うぅう 私の方が絶対に強いもん」とか言いながら、何故か私の体に抱きついてきていたのである

「えっと それで結局は何のようだ」

「あのね。私がここにやって来た理由なんだけど。」と言いかけた

「私の妻が君に会いたがっているんだよ。君に会えば元気になるはずだから君に私の娘になびいてもらおうとしているんだけど それでも良かったりするかな」そう言って話しかけてきた男性は金髪イケメンでかなりの強者のようではあるのだが 私はというと正直に言えばかなりイラつき始めていた。というのもその言葉から察するにこいつはおそらくだが女好きでロリコンだということなのであって、私は自分の大事な娘達に手を出そうとしている変態野郎にイラッときてしまったからである。そう思いつつもどうにか怒りを心に押しとどめつつその言葉の意味を考えるためにその男の発言を振り返っていた時であった そうやって思考回路を回転させて行った結果として分かったことは2つ 1つ目は私の予想

「そういえばお前が私を呼び出したんだったよな。確かお前は異世界人だって言うし。もしかして私を呼び出した理由は私の力を使って私の元の世界に帰る為だったんだろ。でも残念だったな、今の私じゃあそんなもの 使えないし」

そしてもう1つの結論としては、 この男を私の手で葬るのであれば今しかチャンスはないということだ。なので私がこの手でそのクソッたれの男を殺しにかかろうとした瞬間のことであった

「やめてくれ、本当に頼むから。僕は、君の味方をする為にこんなところにまで出向いたんだからさ。僕の頼みを聞き入れてもらえないと困るんだよね」

「お前は一体私のなんだと言うんだ。私はなそんな言葉を信用できないんだ。」

「僕の名前はエルナ。一応は、君の敵側の組織に所属していた者だ」

その一言で 今までの怒りは完全に冷めたが、

「私の組織の人間だと、どういう事なんだ。なぜそんな奴が私の手助けをしようとしている。それに私の仲間を勝手に殺そうとするんじゃねえぞ。殺すな」

そのように 威圧を向けてみると、「ははっ ごめん。ごもっともな意見だ。まあ 今はそんな話は辞めて これから先のことについて話をしよう。」

「まあ 良いが。まずはお前の自己紹介からしてもらうとするか」私のその発言を聞いた後に、目の前にいる男は自己紹介を始めていった。

「私の名は黒井亮真。元いた世界では高校生をやっていたんだが、私が通っていた高校にテロリスト集団の人間が攻め込んできやがったせいで 私達は命を落としかけて。そんな時にこの世界に召喚された。私の能力は、この私の世界で手に入れたこの力で私達は救われたって感じだ。私は、この力を使えるようになったのは私達の中では 一番早かったが、それでも他の皆に比べて圧倒的に強くなったのはつい最近になってのことなんだ」その言葉を最後に少しの静寂が訪れてはいたがすぐにそれを切り裂く形で私は「なるほどな。大体の事情はわかったが、なんで私を助けようとしているのかがまだ分からんから、もう少し説明をしてほしい」そうすると

「私はあんたらと同じ様に、魔王に苦しめられている人達の為に動こうと思ってな、そこであんたらと手を組んで一緒に行動をしてもらいたいと思っていた。それだけの事さ。」

その話を聞いていたレティーナは「貴方達の目的が なんであろうと、それは構わないけれど あなた達の行動次第でこの村にも危険が訪れる可能性もあるわ。そこだけは注意をしておきなさい。」と言ってから それから数時間後には私達は、宿をあとにして村の外へ出たあとは 盗賊達から村を守り通したという事で私達は村長から報酬を受け取ることとなり、私達はそのまま次の町に向かう為に移動することになったのだ

「おい、アリ。この先にある森は どのくらいの大きさがあるかは分かるか」

「はい。わかりますが どうかしましたでしょうか?」

「ああ、そしたら案内してくれ」

「かしこまりました」

それから しばらく歩いて行くとアリから、

「こちらの方向に真っ直ぐ向かって頂ければ着きまして ここから 右の方向へ少しだけ進んでいけば 町に辿り着けるはずです」

と言われ、アリが言った通りに左の方向へ進むこと15分ほどすると小さな町にたどり着いた。そして

「よし。それじゃあまぁ 適当に観光をしてみっか。」

「はーいっ 賛成!!」

私と、リディアと咲夜の三人だけで 町の散策をしていくことになったのであった。すると、ある屋台で私と咲夜が立ち止まっている時に とある男が声をかけてきて「よう兄ちゃん そんなところで何をしている。暇ならちょっとばかり付き合ってはくれないかい」そう言ってきた。

私と、リディアと咲夜の三人だけ

「いやぁ やっぱりここは活気が凄いな。私の住んでいる場所とは まるで比べ物になら無いし、これだから都会というのは面白いんだよ」と

「そうだね。この雰囲気に私もちょっとワクワクしてきちゃったかも」なんて事を私と、アリが言っていたが。アリの様子が何かおかしい。そう思い

「アリ、どうしたんだ。なんかいつもより顔色が悪いような気がするが大丈夫か。どこか具合が悪かったりするなら早く休んでおけよ」私がそう言ってみるとアリはその返事をした

「えぇ。お兄さん。心配してくれるんですかありがとうございます。私は体調に関しては特に悪くないですよ。むしろお兄さんの方こそ調子に乗って変なことに巻き込まれないでくださいよ」そんなやり取りをしていたのだが そこに割り込むかのように

「ねぇねぇ、君可愛いじゃん、名前を教えてよ」と言いつつ話しかけてきた奴が現れた。しかもそれが ナンパという最悪な展開になったのである。その状況に対して私はすぐさま動いた

「咲夜、お前はこのおっさんと一緒に遊んでろ。私が何とかしてくるから 咲夜、この馬鹿のことを頼んだぞ。後それと私が合図するまでは動くな」そう言うと

「はいはーい」と言いながら咲夜は、咲夜についていくような形で何処へと姿を消した。

私達が その場を離れようとするよりも先に咲夜がおっさんの相手をし始める 咲夜から私に「私にまかせてください」とでも言わんばかりの目線を送 ってきているのだが私としてはあまり頼りすぎるのもダメだと思うし何しろ私も一応男だしな。とでも思ったのだから私も動いてしまうことにする。そして私は、咲夜に近づきながら声を掛けていく

「あの、私の妻に手を出すな。これ以上近づいてくるな。もしも、これ以上近づくのであれば容赦無く殺すぞ」そう告げてやった。そしてその言葉を 聞き終えた男は、「ふざけんじゃねぞ 誰がお前のような小僧の妻だと!お前みたいな雑魚が妻になれると思っているのか!」などと言っていたが私は 気にせず 男の顔面を殴ろうとするのだが避けられてしまい、さらに殴り返されてしまった。私の攻撃は空を切り、さらにはカウンターまで貰ってしまい 腹を蹴られたりした。私はというとその攻撃を食らってしまったが痛みは我慢できる程度のものであった為問題は無い。ただ私の攻撃をまともに食らっても無傷のまま平然としている相手はやはり普通ではないようだ。だが 私にとってはその方が都合が

「へっ? 痛くもないような攻撃を受けた程度でビビッているとか、マジダセェなお前。そんなに怖がらなくても私は何もしないぜ。ほぉら かかってきなよ そんな弱々しいパンチは当たらないぞ」などと挑発をかましてきたのであるが 正直に言えばかなりムカついたがここで怒ったとしても何も得にはならないと思い冷静を装って行動を開始する その男に向かって まず蹴りを入れようとした時だったのだが 急に動きを止めることとなった なぜならば

「私の大切な人に、汚物をぶつけるような行為をしている時点で既に死罪に値するんですよ、貴方は。まあ そもそも人として生きていることがおこがましいレベルなので もう 死ぬことは決定事項ですけどね」その言葉と共に アリによって男の体は貫かれてしまった。そしてそのまま男の死体が地面に倒れ伏すと「はぁ、せっかく人が楽しんでいたのにもかかわらず台無しにするだなんて最低ですね、全くもって迷惑な存在なのですよ」そんな言葉が私に向けられて放たれたのであったが。とりあえず私としては「すまなかった。私の不注意でお前の楽しい時間を邪魔をしてしまったみたいだな」と素直に謝ったところ アリは、笑顔

「いえいえ 別にいいのですが、それよりも早く怪我を癒やしたいと思いますので回復薬を買ってきてくれませんかね」そんな感じで頼まれたので、すぐに買うことにした

「分かった ちょっと待っていてくれ。すぐ戻ってくる」

「わかりました」

そう言い終えてから私はすぐに近くの売店に向かい、売っていた回復剤を購入しに行ったのであった。

その後私は急いで戻り、アリが傷だらけの状態で立っていたため すぐに私の所持品から取り出した上級の回復薬を使用してみた するとみるみると傷が治っていったのを確認し 一安心をすることが出来た。

そのタイミングと同時に さっきまでの戦闘を見て怯えていた女の子が「助けてくれたことを感謝します」と言ってきた

「おう、気にしなくていい。お前を助けたかっただけだ。お前の名前はなんだ?」

私がそのように尋ねると「私は アテシアといいます」と答えたので、その名前を覚える事にした。そんな出来事があってからは、私は、私達とアテシアの二人で会話を始めることになった

「それにしてもこの世界の人間はみんな強いんだな」と私がそんな発言をしてみれば 私の言葉を聞いた彼女はこう返答した。

「それは当然のことだよ。なんといっても異世界からの召喚者が沢山いてくれるわけなんだもの。それに比べたら貴方は全然弱く見えるんだけどどうしてそこまでの強さを手に入れてこっちの世界に来ちゃったんだろうね?」と言われた時に私は「ああそうなのか、この世界には召喚されてきた奴らがいるのか」そんな事を思いながら私は話を続けていったんだけれどもしかし その時ふとした瞬間から嫌な予感を覚えたんだ。それも今すぐにここから離れなければ命の危機にさらされるんじゃないかっていうような 直感的に感じるものがあったために私は直ぐにここから逃げる必要があると思ったのだ それからというもの、アリにだけ

「おいアリ 私と一緒に逃げんぞ。」と小声でそう伝えたのだ。アリはそれを聞くなり即座に

「分かりました」と答えてきて、私達はすぐにここから逃げ出す為に行動を開始したのである そんな私達は すぐにその場を離れることに成功したのは良かったのだが、そんな私達の元にさっきまでとは桁違いの力を放つ敵がこちらに向かって接近しているという情報が入り私達は全力ダッシュをし始めた

「はぁはぁはぁはぁ なんなんですか さっきの人って化け物の類なんじゃないんですか」

「それは知らん。ただ今は少しでも遠く離れる為に走れ」そう伝えれば、私たちは走り続けた

「はぁはぁはぁはぁ ここまでくればいいだろう。あいつがどこまで追いついてこようとは流石に追いつけないだろうしな」

私が そのようなことを言うとアリは「はぁはぁ えぇ。私も同じことを考えておりました。」そう言われた後に

「そういえば、あの女と会わなかったよな」と私がアリに聞いてみるとアリからこんな答えが帰ってきた

「えぇ。確かに私もその点は気になってはいましたが恐らくは偶然遭遇しなかったのでしょう」その返事を聞いてから私はある一つの疑問を抱くことになった

「あれだけ大きな気配を感じ取ることの出来たアリでさえ気がつかなかったとなると、本当にあの時の私はどれだけテンパってたんだろうかと思わずにゃいられなくなってきたな」と私はそんな独り言を口にしていたのだが そんな時に、アリが「そろそろ町に戻ってみようではありませんでしょうか、もしかするとですが先程の女の人と出会ってしまう可能性だってあるかもしれないので」と提案された。そして私もそれについては同意見だったので 町の散策を再開することとした。そして、私達が歩いているとまたもや声をかけられたのである「君可愛いね 名前はなんていう名前なの」などという言葉が投げかけられた。

私は それを見過ごそうとしたのだが 私の横にいるリディアが

「あの、申し訳ないのですが私は貴方みたいな軽薄そうな男は好きになれそうにも無いのですよ」などと言っていたの

「ねぇ君名前なんて言うんだったけ?僕はこの国の王様をしてるんだよ?君は僕の妃としてこの城に来てくれないかな?そうしたならばこの国に住む権利を与えようじゃないかなぁ」などと言い始めてきたので私は少しばかり怒り心頭になってしまったものの私は冷静を保ちつつ行動に移した その男の顔目掛けて 殴り掛かっている途中で止めに入った奴がいた。それが誰なのかと言うことになるんだが何しろ いきなりだったもんで確認する事は出来なかった。だがその人物が誰かを理解できただけでも儲けものだったと思う。その相手というのはこの世界に来た時から何かとお世話になっている人物であり、その人物の名前を私は知っているからこそ驚きを隠しきれずにいたのだから。私を止めに入ってくれた人物は アリだった

「はいはい お楽しみの時間は終わりなのよ これ以上は貴様のような下衆は死んでもらう」その言葉を発したのである そしてそんな言葉を言った相手はというとその発言を受けて「僕を愚弄するつもりなのかい」などと言葉に出し始めていたのである そこでようやく 私は状況を理解し始めることが出来たのだった。私はというと私の事を殴ろうとした男の方を見る

「あーあ 残念だったな、あんたがこれから死ぬ未来が見えちまったもんだんで、私は咄嵯のことでついつい割り込んじまって そして今のお前の姿が滑稽すぎて私は笑うことすらできそうにもねえわ」

「お前が 何を言いたいのかは分からないが、まず 一つ聞きたかった事があった お前らは一体何者か教えてもらおう」と相手がそう質問を投げかけてくるもんだから、私としてはこう言ってやりたくなった

「私は通り名持ちの暗殺者集団のリーダー 名前をリクだ よろしく頼む」そんな風に私は挨拶をしたのである そうすれば 相手から返ってきたのは「はっはっはっは そんな事はどうだって良い 私は私が認めた強者と戦えりさえ出来りやそれでいいのだよ」その一言から相手の本性を理解する事が出来たため私は即座に構えをとったのであった そこからは、私は相手に攻撃を加える為の攻撃手段を考える 正直な話 今の段階で 目の前の男を倒すのであれば、遠距離技を使って倒すべきだろうと判断する。しかしながら そんな簡単にはいかないであろうから ここは 近距離技だけで相手をしてあげるべきなのであろうと判断を下す。まぁ、もしも 相手が近接型じゃなかった場合には、私は確実に死んでしまう事になるわけなのだが そこはまあどうにかなると信じながら戦う事に決めた それからというもの

「さあ 来ないのなら 此方側から攻めさせてもらう」と、そう言い終えた瞬間には

「私には私の考えがある。お前の考えていることを否定はしねえが お前は間違っている」と 私は言い放った後すぐさま攻撃を繰り出そうとしている

「何を言っている 私にお前は勝てないと分かって 虚勢を張っていただけだ。そんな言葉が通用はしねェぞ」その言葉と同時に その男の体が大きく吹き飛んだ

「ぐぼぉぉぉぉぉぉ」そんな声をあげながらも

「そんなはずが無えんだよ 私の力が弱いわけがねンだ。そんな馬鹿な事があってたまるかァ」と喚き散らしている姿を見ながら 私は その男が喋っていた言葉の意味について考えてみることにした

「お前は勘違いをしている。

私はお前よりも遥か上を行っている人間だ それに私にそんな小細工は一切通じねえ。」と 私は、私の本当の力を相手に伝えるべく 私の持つ固有能力を発動させた

「 この世界に 私以外の 誰にも存在を許していないのにも関わらずこの世界のどこかに存在する 絶対王者」

「 この世に生きる 全ての生みの親であり支配者」

「この世界の 全ての生き物に対して 絶対的な命令を出すことが出来る存在にして 全てを超越した神の名を持つものの力を使える」

そう告げてから その効果を試すべく 魔法を使用した。その結果が

「う うああああああ!!!!!」と叫び出すと 男は地面に倒れ込んでしまった。そうなった後は そのまま気を失ってしまうこととなる そして、その後からは 私達は この町での情報収集をする為に酒場に立ち寄ったりした

「へぇ お前 酒飲めるんだな」と 私がそう聞くと「いえ その、私にはあまりそういうものは口に合わなかったりするのですよね」と言われてしまった そんな時でも私は、周りの人に酒を頼みまくった結果かなりの量の酒を注文してもらい。私はそれを飲み続けていた すると 一人の男性が話しかけてきて「君が、あの 勇者パーティーの一員だって事を知ってね もし良ければうちの子と結婚しては貰えないだろうか?」そんな申し出を受けてしまう事になったのだ

「それは無理な相談ですね。私は既に好きな人が出来ているものでして、貴方のお子さんと結婚できるほどの器量を持ち合わせてはいないと思いますよ。

それに、私はまだまだ強くなりたいと考えているため、この場ではそういった話をしない方が良いかと思われますよ」

そう返答してあげた。それからしばらく時間が経つ頃には、酔いつぶれてしまい。目が覚めた時にはベッドの上で寝ていた 目を開けてみると隣には何故かリディアがいて 私にくっついて離れようとしなかった それからしばらくしては 二人で一緒に宿屋を出ていくことになった。そうすると当然の事ながらリディアが、私の手を取りながら歩いてくれる。

私達はそうやって町の中を当てもなく散策している最中に一人の女性

「おい、そこの嬢ちゃん ちょっと私と遊ぼうぜ。私の連れの女が可愛く見えるぐらいの美人なお前を、たっぷりと楽しませてやる」などと気持ち悪いセリフを言うもんだ。それに対してリディアは「はい よろこんで」などと言っている始末である。そんな時に私はリディアに向かって「そんな事をする必要はどこにもない あいつが誰なのかってことはもう分かっているだろう」と、それだけ言うと私は一人で先に帰ってしまった

「はぁ はぁ なんだあいつ 急に逃げ出して なんであんな野郎の言うことに素直に聞いてんだよ」と悪態をつく女がいたのである その頃、私は リディアが無事に逃げ延びてくれることを願いながら。私は 自分の

「私だけが知る道 この先にあるもの それこそが、魔王がいる場所に続いている。だからこそ私はこの道を進んでいくんだ。この先に待つものがたとえどんなものであったとしても、必ずや乗り越えなければならない」

そんな風に決意を胸に秘めたまま私は歩き続ける。この

「私だけの道 そう これが私に与えられた試練だとすれば、この程度を乗り越えることは容易いと言わざるを得ない」

そう呟いてしまっていた。そしてついに辿り着いた場所。そこには 巨大な塔がそびえ立っていた。そんな建造物を見つめて私はただ立ち尽くしていた そして、その塔に足を踏み入れていく そして私は 最上階にある部屋に入ると、そこには私の想像していた通りの人物がいた

「よくきたな 待っていた。私は 君と会えて嬉しいと思っているよ」

「私だって 貴様のような輩に会うことになろうとは思いもしなかったわ」とだけ言い放って

「それで、今日は何の為に来たのかね? 用が無いならば帰ってもらおうじゃないか」などと言外に言っているのであるからこそ私は少しばかり腹を立てつつこう言った

「貴様を倒すためだけにここにいるんだ」と、 そしてそんな言葉を放った私は戦闘に入ることにしたのだった。その戦いにおいて、相手がどのような行動をとって来るのかは大体わかっていたために、相手の行動を事前に予測したうえで動くようにしている ただ今回は相手から攻撃を仕掛けてきてくれたからこそ対応が遅れてしまった 相手はそんな感じだったのだがそんな隙を見せたせいもあって、相手は私のことを殺せそうだと思って行動を起こしたようだったが、そんな単純な行動を取る相手ではない その攻撃が当たる前に私は反撃に出ることに成功した

「私を甘く見た罰を与えてあげるとするよ」と言い放った直後に、相手の顔面目掛けて回し蹴りを放つと 相手はそのまま壁に激突する形となったわけだが。その時の様子を見る限りではこの勝負には勝てると確信していた。

しかし私は見落としていたことがあって、相手が攻撃を食らう寸前になって回避に動いたことでどうにか命を落とすことはなかった。しかしながら 私の攻撃によって受けたダメージがあまりにも大きいようで気絶してしまったのである。だからと言ってそのまま放置して置くというわけにもいかないわけだし そこで考えた挙句の判断として回復

「対象の状態異常を回復させ 傷口を治す 状態異常ならば、体力を回復する」そう唱えることで、怪我をした部位が完治することに成功をしていたのであった それから、相手が気が付いたのは、ほんの数分後の話であった 私が使った魔法の効果が切れた後の出来事だ 私としては、私自身の体が元に戻っていることを悟られないようにする必要があり、そんな訳あって相手の目の前に姿を見せた。すると案の定ではあるが相手

「おま お前 何で私が負けたのかを教えろ」と問いかけられた。私はそれに対し「あんたに答える義務は無いが、あえて教えておいてあげても良い まず第一の理由としては、相手の力量を正確に測れないほどに 相手の実力が分からない馬鹿だっていう事があげられる」と そんな言葉を発したのと同時に相手の頭に一撃を喰らい意識を失ってしまった 次に私が目覚めた時には見知らぬ女性がそこにいた。私は状況を理解するまでに時間を要することになる。それも仕方がないと思うのだ。何故なら、私が起きた直後 彼女は泣いていたのであったのだから。そんな彼女に対して

「どうかされたんですか」と声を掛けたところ その女性は何も答えずに立ち去ろうと

「まぁ 良いでしょう とりあえず 貴方のことについて もう少し詳しく話を聞く必要が出てきました」と 私は彼女に告げる するとその言葉を発してから直ぐに「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は リクです よろしくお願いします」

と、名乗ったのであったが 彼女の反応がどう

「はい」

そんな短い言葉で返されるので 少し困ってしまう 私達はその後すぐに宿屋を出ることとなったのである

「 貴方の事情を聞きますので私と一緒に来てください いいですね」

そんな事を口に出されてしまうと 従うしかないと思ったので大人しくついて行った 私が連れて行かれたのは、町の中で一二

「ギルド」と言われる場所で、そこでは冒険者達への仕事の斡旋などがされている場所だと言う説明を受けた後、私はとある建物に案内されてしまい

「ここで 待っていてください くれぐれ すぐに戻ってきますので」

と言われてしまい一人 寂しい思いをすることになった

「 どうしてこんな目に あっているんだ」

そう考えつつも 何もできない自分が悔しかったりしていた そうしてしばらくすると、私が助けようとしたあの女が私の所に訪ねてくる。その様子からは 何かを隠しているという事が伺える。そんな女に対して 私の口は、自然に動いていて

「お前の目的は なんだ?」と 問い質してしまっていた

「目的ですか?それは決まっています。貴方を殺す事ですが」と、あっさり言われてしまった。そんな様子を見てから私が取った行動は、その場からの逃走をはかることだった そして今 私は必死で逃げ続けている。

私は逃げ続けた結果として、森の中へと入り込む。森に入ってからは モンスターに遭遇することもあったが特に大きな問題なく撃退し。その後も私は移動を繰り返しながら 遂に、魔王城にたどり着くことが出来た。そこには一人の女

「やっときたみたいですね。私の名はアリス。貴方のことは知っていましたが。まさか本当にここまでやってくるなんてね」と言われてしまう。

それに対して私が返すべき言葉

「魔王を倒したくて来ただけだ 魔王に会わせてもらう」

私の発言を受けても 一切の反応を示すことのない

「そう それでは魔王の間まで ご自由に 通らせて貰う」

そんな風に言ってくれる その言葉を聞いた後に 私は魔王の前までたどり着いた。魔王の前には、この魔王城を守る為の守護者が控えている 私はそんな相手に対し、先手を打つべく 攻撃を繰り出す 私は

「私が、こいつをぶっ飛ばしても 構わんな?」などと聞いてみたりする。そうしたら相手

「ああ 別にかまわない さっさと倒しちまいな それと、私の名は ガーゴイルって言うんだ。宜しく頼む」

そうして始まったこの戦い お互いに手加減なしで戦うことにする。そんな最中の会話

「おい、 お前も私も暇人じゃないんだよな。

だから終わらせようぜ」そんな風に言うと、相手の方もそれに賛同してくれる。私は そのタイミングを見計らうようにして攻撃を仕掛ける そして決着がつくと そんな時に、あいつが話しかけてきた

「私も一緒に行ってやるよ」と、そんな事を言い出したもんで、一緒に行動を共にすることにした。私達はそれから数日かけてようやく目的地に到着すると、その場所は私にとっては見覚えのある場所だった

「懐かしいなぁ。この場所で勇者達を待っていたんだけど、中々やって来なかったから待ちぼうけで退屈してたんだよ」

そんな風に言い出す。そんな相手に対して私は

「あんた。名前は? どこから来た?なんで私に話しかけたんだ」

と立て続けに聞いてみる その質問に対して相手は、こう返答をする

「名前ねぇ そう言えば、まだ教えていなかったかもしんない。私の名前はレティナ。魔王の四天王をしている。んで、私はお前の事を知っている理由は簡単。私って 他の世界に行ってきてはそこの住人を拉致ってきては、私の手駒として使ってきたりするから。そういう理由で知っている」と そんな感じのことを聞いてくる。私は 私以外の奴

「リク」のことを聞こうとするのだが 私がそう言う前にあいつは、「そういや、リクって野郎は 私がここにいる間は姿を現さなかったから 今は何処にいるのやら、それにリクには興味あるし、そろそろ会いに行ってみても良いかもしれないな」と言っていたりした。私は、私以外にリクという存在がいることに驚くも。それ以上にこいつが敵側だったことに一番驚いた。だがしかし、今の私であれば倒せるはずだと思って戦いを挑むも 見事に返り討ちにあう。そうこうして、私達のやり取りが終わった頃になって 私は、そろそろ帰るべきかと思い 帰り

「じゃあ 私は これで 帰らさせて頂きます。

お世話になりました」と、礼を述べることにしたんだ。そして私が転移魔法を発動させようとした瞬間、私の体の中から光が溢れだす そんな現象が起きると同時に、体が徐々に消えていき始めてしまっており、私はそんな自分自身の状況を目の当たりにして驚きの声をあげると共に、私は死ぬことになるのか?などと思ってしまったわけであるのだが 私は死に至るようなことはなかったのだが、私は、気が付けば 知らない天井を見ていたわけであり、目を開けてみると私が寝転んでいるベッドの傍らに見知らぬ男が立っているではないか

「お前さん。

もう大丈夫なのか」と聞かれたので 少しばかりの間を空けて「はい。一応は問題はないはずですが」と答えておいたわけだが、その直後に男は私に向かって、「あんたらが助けてくれたそうだが その節においては感謝している」と言ってくれた そんな言葉を聞きながら私は

「それで、貴方達は、一体どなたが助けてくれたんですか?」と聞き返した

「あぁ 私だよ私 まぁ 詳しい話をする為に、私の家に来てもらえるか?」と尋ねられる。私は素直に従う事にした

「あぁ、私はこの村の長をしてるモンだ とりあえず。自己紹介は、ここを案内しながらするとして 早速本題に入りたいんだが お前 どうしてあんなことになっていたんだ」そんな事を言われると、正直に話す

「私にも 良く分かっていないんですよ。私は、いつも通りに 旅をしていただけなので、どうして私が このような事態に陥ってしまったのか、その原因を知る必要があると思うので私を助けてくれていた方のお宅を訪問させていただいてもよろしいでしょうか」と口に出して伝えておくと

「おぉ もちろんだとも まぁ まず私の家にきて欲しい」とそんな言葉を告げられた後 私は、村長に連れられて家へと向かい歩き出す。しばらく歩く事になっている間に 少しばかり世間話などをしていく中で

「ところで、アンタ達はどうやって出会ったのか とか 私も聞かせてもらっても良いですか」と私は、そんな事を訪ねてみたのであるが。どうも話が上手く

「実は お前が倒れているのを見つけた時には既に傷が癒えており、体力の方は回復してしまっていたようで、そのことから考えて恐らくお前さんの使った魔法の効果ではないかと私は思っているのだ。お前の使っていた技については詳しく調べれば、分かることだとは思うが、あまり人に話さないようにして欲しい。

そう言った類のスキルを持っていることを知られた場合には 色々と危険にさらされる可能性があるのでね」そんな説明を受けた上で 家にたどり着き。そして私と村長の二人きりになったので

「私の話 聞いていたか?」などと聞いてみると

「ああ しっかりな。そういえば私の方は自己紹介を忘れていたことを思いだしたよ まぁ、私の名はガレス まぁ ただの名前だけどな」などと 軽い冗談を口にした。

そしてそんな感じでの自己紹介が終わると、その後すぐに私が

「どうして私はこんな状況に陥ったんだろう?どうして私は あの場所に居たんだろう?あの場所は、本来なら私は訪れることが出来ない場所だと思うんだが、その理由を教えてもらえないか?私は これからあの場所に戻るつもりでいたんだ」

そんな風に訪ねると

「あの空間に関しては私自身も詳しくは知らん。だが、もしかするとお前を救ってくれたのは私の妻なのかもしれんな。私が助けられなかったあの男の命を救うことが出来たのならば あの時 あの場にいたあの子にとっては良い結果を生むことに繋がったのではないかと考えている だから、私からも感謝の気持ちを伝えておくとしよう」

私と その夫婦は それからも会話を続けていく

「お前は今から この村に滞在することになるんだが、宿についてなにか希望は有るかな?なければ適当なところに案内させてもらうけどそれとも どこかに 行く当てはあるのか?」

「私は、魔王城の近くにでも行こうと思っている。そこで、魔王を倒してみたいと考えて居るから そのための拠点としての 仮住まいのようなものが欲しいな 」

私がそう伝えると、私の言葉を信じてくれるのか否かは分からなかったが

「ふむ。それであれば 私の家で構わないのではないだろうか。何分狭いが それでも良ければ 私の家で生活してもらうのが良いのではないかとは考えている」と言われてしまった

「ありがとう。私は貴方に命を救われた。だからこそ恩返しがしたいし。それに、貴方の家は私一人増えたぐらいでは狭くもなんともないから気にしなくてもいい。ただ私は自分の実力に自信がないし 貴方達にとって、邪魔にしかならないんじゃないかと考えたので、魔王城に一人で行って、私が魔王を倒した暁には、この村においてくれませんかね?お願いします」私はそんな言葉を告げると、そんな私の姿を見てか 笑われてしまって「いやいや。流石に魔王城に単独で乗り込もうと考える人間がいるなんてな。普通はいないものだぞ。

しかも魔王を倒したいと考えているのは 君くらいなものだとは思うな」なんて言われてしまう始末

「そんなものですか?」と私が尋ねると、その答えはすぐに返ってきた「そんなもんなのだ」そんな感じの会話が繰り広げられていった それから数日後のことになる。私が目覚めてから数日間の間が過ぎ

「リク様は本当にお強いのですね。まさかたった数日で、あの大盗賊団を壊滅させる事が出来る程の力を手に入れられてしまうのですから さすがです」と リゼは、そう言ってくれるのだが、それに対して私は、

「いや、私が強いんじゃなくて。私が元々持っていた能力が、かなり優秀なものでな。それと私は、この世界の人間じゃないし、そんな風に褒められちゃうとなんか照れ臭い」と そんな風に返答

「そうなんですか」と彼女は言い出すと、「じゃあ、今日はこの辺りでお暇して、明日に備えて ゆっくりと体を休めて下さい」と言われた。そんな訳で私は次の日の朝を迎えると。朝起きて外に出た後に家の中に戻ると、私は荷物をまとめ始める そんな風にして荷造りを終え、それから数十分後には 私は、家から出ていくことになってしまうのであった。だがそんな旅立ちの日に私のことを見送って来てくれたのは、

「リクさんは凄いんだってことは知っています。私達の住む世界を救って下されてくだされて。私は信じていますから」そんな言葉を掛けられる。私はそんな彼女にこう言葉を返す。

「うん。私も君の事を そしてこの世界を守る為に頑張らないといけないと思うから、頑張って来ることにするよ」とそんな事を言った

「そうですか ご無事をお祈りしております」そう言う彼女の表情はとても真剣なものだったので 私は「私は必ず戻ってくるから 心配しないでも大丈夫だよ」と そう告げることにした

「分かりました どうか お気をつけて」そんな感じの声を聞いて

「行ってくる」と私は言うと転移を発動させたのである。

私達がたどり着いた先に広がっていた光景を見て私は驚きを隠す事が出来なかった そこには確かに大きな街が存在していたからだ。

私は目の前に広がる巨大な壁を見つめながら ここが、魔族が支配する大陸であり、その中でも有数の大国であると言われる都市。そしてこの街こそ、私が目指していた目的地だと言えるような場所であるのだが。私の目に見える街の外は どう考えて

「これってどういう事なんだ?」と思わず口に出してしまい。それと同時に私は理解する事が出来た

「そうか ここは私が住んでいた場所とは違った異世界であるということを」だが、私の頭の中には疑問が生まれてくるわけであり、そんな事を私は考えてしまう 何故に、私が元の世界に戻るために必要な条件である

「勇者の称号を持つ者が持っている「神の加護」の力が必要になるのか それは 私に「神の試練」を与えた神。すなわち「女神ティフェリス」の意思に従う事になる。私が今この場所にいる理由は「勇者としての力を授けるために」と言われている つまり 私は何らかの目的のためにこの地に呼び出されているというわけであって、私をここに召喚したのが誰かは分からないわけではあるが 私の推測として。「勇者の称号を持つ者の「神の恩恵」によって

「私という人間の人格が維持できている状態にある」ということになるわけだから、その称号を引き継ぐことが出来る人物が現れたのならば 私のような存在を生み出す事が可能だと考える事が出来るんだよな だとすれば、どうして私だけが このような立場に置かれてしまっているんだろうか?他の連中のところはどんな状況になっているのだろう

「とりあえず まず最初に何をすべきなのかは分かった気がする この国の首都まで辿り着けば良いだけなのかもな」

そんな風に私は呟くと、「ここから近い場所にある国の主要都市で、まず真っ先に私が向かわなければならないのは。この国における王都に当たる場所で

「魔王城」と呼ばれている城がある場所。そこに私は向かうべきだろう。そこに向かって、私は

「魔王」と名乗る奴が一体

「誰」であるのかを調べる必要があるだろう それが分かれば、私の目的は

「私を私自身にしてくれる」そんな存在である魔王を探し出し、そして倒さなければならない」そんな感じの結論を導き出す事が出来てしまった。だが今の段階では。まだ完全に魔王の正体が判明していないのだから 今は焦らずに行動する事を第一にするべきであると考え、そして私は

「まずは私が住んでいるはずの場所に足を運ぶべきか? いや待てよ仮にも一国の王都になるのであれば。「私の家」がどうなっているかを調べに行く必要性も有るはずだ。そう言えば、この国は他国からの襲撃を受けて大変なことになっているという話だし。もし もしもの話にはなるんだけど

「私の家がまだ残されているのだとしたら それを回収する必要があるな まぁ その場合は。色々と厄介な事になっていくのは確かではあるけれど、私自身の安全を確保するのは重要になってくることだし 」などと考えている。しかし「この国が現在どのような状況に置かれているのかが 一切分かっていない状態で。下手な行動は出来ない」そう判断している部分もあったりするんだが 私はこれから先どのようにして動き出して行くべきなのか

「それを判断するためにはもう少し情報を集める必要はあるんだが それについては私自身が動くのが良いかもしれない 」

私はそんなことを考えると、それから少しばかりの間が経つ。私はそれからしばらくすると、ようやく自分が暮らしている場所に向かうための準備を進めていたのだ。私が暮らすことになっていた場所は。私の家族が住んでいた場所に他ならず。そんな場所に もしもの場合を想像しながら向かっていくことに なったのである。そんな私が歩いているのは 街道と呼ばれる道を移動中である。道と言っても整備が行き届いているものではなく ただひたすらに踏み固められただけに過ぎないもの この場に訪れるまではそんなものしか目に映らなかったのだから それ故に今の状況について私は

「やはり 何かおかしい」と 感じることが

「当たり前のこと」なのである それと言うのも私は、この世界に来る前の時点で。自分の暮らしていた家に 帰りたい気持ちがあったから それ故にこうして動いているのであるが。それでも私は、どうしても違和感を感じてしまう そんなことを思い浮かべながらも

「さっさと 家族が住むはずだった場所に行ってみなければ」なんて風に考えていると。やがて、私は

「見えてきた」そんな一言を口にしてしまったのは当然の流れだと思う そんな訳で私の前に存在している 一つの村と呼べるほどの小さな規模しかないその場所に 私の生まれ育った家が有ることになるのは間違いなかった そんな場所にたどりついた私は、自分の目に飛び込んできたのは

「やっぱり この家は残されていてくれているんだ」などとそんな言葉を私は漏らしてしまうことになる 私の住んでいた家は一軒家でそれなりに広い方であり 私の部屋だって用意して貰えるくらいには裕福な

「暮らし向きをしていた」はず

「こんな辺境の村に似合わずに、そこそこに裕福な家庭だったはず」そんな事を私は考えると「家の中に誰もいない可能性だって有り得るし。それに、この村が滅んでいる可能性があるのなら、私の家に残っていた財産なんかを、全て持ってきてもらうことも考えないとダメだよな」とそんな事も思ったりした訳である

「だけど、本当に良かった。まだ、この家を手放すことなく。今まで過ごしていけて居たんだという事が分かって。私としても嬉しい限りでは有るんだよな」なんて私は思っていた だからこそ私は。この家の中にいる何者かの存在を確認しなくてはならないと思えて来たのであった。そこで私は

「家の中に入ってみるか」なんて思ってみたのだが。そもそも鍵が開いているかさえ分からないわけなのであって ただ、ドアノブに触れるだけで 開けることが出来ないかと私は試した訳なんだが。その試み自体は

「簡単に成功させることが出来た。それも、特に何が起きるわけでもなく、ただ普通に家の中に入ることができた それだけで終わればいい話なんではあるのだが。それで終わりではなくて 家の中に足を運んだ途端、私はそんな事を考えさせられてしまう

「これは」と思わず口に出して それからしばらくの間 何も言葉を発せずに呆然と立ち尽くしてしまっていた なぜなら 私の視界には「ありえないような光景」が飛び込んで来たからである

「おい ちょっと待ってくれ」そんな言葉を発してしまうのも無理もない話で。私が 私

「リク」が住んでいる家と 目の前に広がっている建物とは、明らかに外観が異なっている訳だ。私は「ここが自分の生まれ故郷だと思っていた」だが目の前にある建物は私が元いた世界に住んでいた頃の我が家では無くなっていた そう。それはまるで「どこかの国」もしくは「大きな組織が拠点にしている建物のようになっていて そんな訳だから、私にとって

「知らない間に」見知らぬ場所に転移していたという事実を突きつけられてしまい、そして私は、どうすればいいのか分からなくなって

「ここは何処だよ?」と声を出す そんな風に言葉を発する以外に 今の私は、どうにかする方法を見つけることは出来なかった 私が目を覚ますと、私の眼前には私の顔を心配そうな表情をしながら見つめている少女の姿が映し出され

「ここは?」とそんな事を言ってから私は ゆっくりと起き上がって周りを確認することにした そうすることで

「ここは、どう考えて

「私の実家」の二階であることは間違いがない。しかも私の記憶の中にある部屋で つまりは「あの日の前の状態そのまま」というわけなんだが。そんな私の頭の中では「ここは私が住んでいた世界で

「元の世界の過去に戻っている」そういうことで合っているのかどうかという疑問」が存在しているが。しかし私がそんな事を考えて戸惑っている時でも、この私を見ている彼女はずっと無言で私の事を見続けていたからこそ、私の方から話しかけてみることにした。

そして

「君の名前は」と質問をしてみると、そんな問いに対して答えてくれたの

「私はティフェリスです」そう答える彼女の姿を見て、私は少しばかり驚くことになった 私は目の前にいるこの子が一体どういう子であるのか 私の目の前に立っている子は

「女神さま」なんじゃないかと思う そう考えた理由は単純に

「見た目が幼女だから」であり、それに加えて

「頭についている可愛らしい角」を見れば

「そうに違いない」と思ってしまったのは 仕方がないことなんだよな 私は、改めて

「女神様に」確認を取ることにする。そうしないと「私の身に起きている出来事が何なのか」を理解することは出来ないと考えたからだ 私が今置かれているこの状況がどういうことなのか。それが分かるようにはなっているのかな?そうじゃ無いのならば、このまま私の人生が終了させられるということになってしまいかねないからな。

私はその辺のことについてを確かめようと「女神様は、私の味方だよね?」そう聞くと それに対して

「何を言っているんですか?あなた」と言われた。その反応を見た瞬間、 私としては「やばいかも」という印象を受ける もしかしたら 私の考えていたことは

「間違っていること」なのか?いや。私の勘違いという可能性も捨て切れなく

「もしも私の考えていることが正しいとするならば」という仮定を元にして話をすすめていく方が妥当と言えるんじゃないだろうか?とまぁ色々と考えていたんだが「ここで色々と悩んでも時間の無駄になる」そんな風には感じていたのでとりあえず今は放置しておいた方が良いだろうと判断することにした それと言うよりも、もしも私が考えていることが事実であるのであれば、「この世界に呼ばれた人間の中で一番偉いはずの人物と遭遇出来て、これからの話をする事が出来る機会が訪れる」なんて言うことが早々ないはずだと思ったのだ。

だからこそ。このチャンスを逃したらまず間違いなく二度と会うことが出来なくなるはずだから。だからこそ

「この場で、少しでも多く。出来る限りのことを聞いておきたい」と考えてみたりもしたが。しかし今は。それよりも大事なことがある。私は目の前に立つ「女神様」らしき存在である「この子の力を借りる事」ができれば良いなと考え始めたりしている だって そうだろ?私は異世界に呼ばれてしまったんだぜ。もしも仮に、この先何かの事件に巻き込まれることになったとした時に

「私一人」の力だと心許ないというか頼りになるとは思えないだろうし それと言うのもこの

「可愛いロリっ子女神ちゃんが私の味方になってくれた場合。もしもこの子に頼めることがあれば、何でもやってくれるかもしれないし。もしやれないとしても この子との接点を作ることが出来るだけでも十分にプラスになることだと思う。だから この世界に来て早々に。この世界に住む人々を助け出すための行動をしなければ 」などと考えている

「ところで 」そんな風に私が 考えをまとめている最中に、この場に現れた「ティファニール」と名乗った「女神様」に向かって 私は話し出す「どうして 君は私の家にいたのかな」そんな風に問いかけてみると そんな私の言葉を聞いた彼女は、私が聞き取れる言葉で話し始めると 私は私自身に「嘘をつくなよ 絶対に私に「気づかせる」ためだけに存在している存在に決まっている そんな事を考える私は「こいつがどんな目的を持って私のところに来たのかをしっかりと理解したいと 思いながら会話を続ける 私は私自身のことを信頼していない。そんな奴が誰かに騙される可能性があると判断することは間違いではないと思っているのだ。だから 私の信用を勝ち取るためにも「この女の人が私のことを騙し通そうとする」と決めた時点で。その時点で「私はこの人と関わることを拒否すべきだった」と私は思う。

そんな風に思ってしまうから

「そんな訳で私は、彼女に、正直なことを話してくれると嬉しいんだけどね」そんな風に告げるのであった。そんな私が口にした言葉に対して「それは難しいと思います」と言ってくる彼女。

その言葉に続けて、私の方をチラリと見て 私の顔を見ながら言葉を口にしてきた。「そもそも。貴方様のご家族は全員既にこの世の中にはおりませんので 私がこの家に居るのにはそれなりの理由があるのです。ですので そのような発言をされるのでしたら、もう少し私のことを考えて発言して欲しいものです」そんな言葉を吐き出してきて。更に、そんな言葉を言った後。今度は自分の番とばかりに私が知っている情報を教えてくる

「今の状況で。私と貴方の二人しかこの場所に存在しない。そうすると 他の方達がどこに行ったかというのを推測するのは簡単なことだとは考えなかったりするのでしょうか」そんな事を言われると「確かに それもそうだよな」と納得してしまった。だから「この子が、この場所にやってきた目的は、やっぱり」と思いながらも、私は私が知らない情報をこの子なら持っている可能性があるだろうと考え始めて そして私は

「教えて欲しい 私は この世界では、どういった立場に置かれているのか」そんな質問をぶつけたのだが

「残念ですが。それはお答えできかねます 私はあくまで貴方の味方であるというだけであって、貴方の上司では有りませんので そもそも、そういったものが存在するかしないかと問われてしまうと答えられない部分が出てきてしまうんですよね」そんな答えが返ってきたので

「それっておかしくないか? だって、あんたがここに来た理由は 確実に私にある筈なのに そんな風に誤魔化す必要はないと、私なんかでも分かってはいるけど。だけど、そう言って来られては私も何も言えないというか」「あはははははははは」いきなり笑われて。「えっ!?何が面白いっていうんだよ」そんな疑問が沸き起こってしまったから聞いてみた。「いいえ。あまりにも素直過ぎて笑いが出てしまっても無理はないでしょう?」と言われる。そして私は考える。この女の子は何を伝えようとしているのか?そういえば こいつが現れてから一度も名前を言われていないなとか思ったわけだが 私がそんな事を考えて沈黙を続けているのをみて 彼女がまた「それについては、いずれ話すことになるでしょう それより今はこちらの話を進めていきましょう」そう言い出されて「あっはい それで?」という風に促すと 私

「それに関しては、今の段階では、どうにもならないような気がしていますね。なんといいいますのか、私は貴方が「こことは別世界から来ている」とは知ってはいても その世界の詳しい状況までを把握しているわけではないもので 」そんな説明を受けて「それは私の方も同じだな 私は、私自身が元々住んでいた世界との違いについて、そこまで深く調べているわけではなく 私が私の世界に帰ることが出来た時のために「帰る方法を事前に準備しておく必要」があることだけは分かっているから そこを重点的に覚えておくようにしているが、それ以上に詳しい知識というものを持っていない」という返事を返すと 彼女は私のそんな言葉に対して「はい そこで問題なんですが 貴方は一体誰と会話をしていて、どのような経緯があって「元の世界に帰りたいと考えるようになるのだろうか?」というのが分からないんですよね 貴方がここに来るまでの経過を知ることが出来れば。少しは、今回の事態に対する解決策を見出すことが出来るかもしれないと思うんです」とまぁ そんな風な話をされてしまったもんなので、困り顔になりそうな気分になっていた私であったが「私が今一番気にかけていることは あの世界での出来事の後始末が私が居なくなってからも、ちゃんと進んでいるのかが知りたいというだけだな」

私は私自身が置かれた状況を考えて「あの世界での私の役割を終えた後に私があの世界に残る意味が無くなるのは確実だし。もしも まだ残っているのであれば、私は元の生活に戻ることが出来るのかどうかが気になるんだ」と私がそう答えると「それに関してなんだけどさ 君は私の家族が生きていると思うのかい? あの時の事故で生き残った人間は存在しないんだよ だから私は私の家に戻ったら 誰もいなかったからこそ 私も諦めたんだよ」

そう伝えた そんな時である。彼女は何かを思い出しているかのように「あれ?もしかして」と言ったのだ その表情

「もしかして?」と聞くが「いえ、その なんでもありません」と言葉を返してくる そんな風に話を続けていくと 私達の話し合いが終わりを迎え 私達は私がこれからどのようにしていくかを決めたりしていこうと決める まぁ、こんなことが起きるとは想像すらしていなかった いや、正確に言うのならば 私はこう言ったことを期待していた。異世界転移なんて体験をしている以上 私としては「特別なイベントが待ち受けている」なんて風に考えたくなる。だから「特別イベントが発生してくれたらいいな」なんて思ってもいたんだが。しかし「私達の前に立ち塞がる壁が大きすぎる」そんな感じになってしまった 目の前には巨大なドラゴンが存在していて。そんなドラゴンの

「我が眷属として 共に歩んでくれぬか」という一言が放たれてしまったせいで「もう私の人生は終わったかもしれない」と思えるようになってしまっていたんだが 私は 私なりに頑張るしかないよなと。覚悟を決めることにした。「お前が 私と一緒に戦ってくれるというのであれば この私

「勇者 」と呼ばれている者だ」そんな感じで名乗ると それに釣られる形で私の後ろにいた人達が次々と名乗り

「それじゃ これからもよろしく頼むぞ」そんな風に言われたりしている間にも、何故か「魔王討伐の旅が始まることになった」訳でありまして こうなった理由を語ると 長い時間になる。それを説明するためにも時間を遡る必要があるんだけども。それでも構わないよね。だって私は別に「異世界ファンタジー物語のような冒険に挑みたいとか考えていたわけじゃないし。

むしろ、面倒なことに巻き込まれないようにするために 色々と手を打ったりしたぐらいだったはずなんだしな というよりさ。普通に暮らしていたはずの日常の時間に突然現れていた奴らの狙いは間違いなく「異世界召喚を行う事」それだけで「あいつらは 自分達の目的を達成するために」

異世界の人族に助けを求めたりするのが当然だと思う。だけど。今回は 異世界の住人である「勇者」ではなく「この世界の普通の少年」を呼び出すことによって「その世界の人々の意識改革を行うことこそが重要だ」と考える奴がいたようだ だからこそ「魔王と呼ばれる人物」に呼び出されている「私を含めた大勢の人々」の願いは叶わない

「勇者と呼ばれた私は 私以外の人間が、私よりも優れた力を手に入れることが嫌で。そしてそんな感情を持っているのは きっと「自分だけしか優れていなくても良い」と考えている人間の証だと、私は思っていた。だって

「私は、そんな私の考えが正しいとは思っていないが。他の人の幸せを考えることができる奴なら 私に、他の人が持っていない能力を与えようなどという考えを思いつくのは可笑しいはずだと私は思う。だから、そんな奴らと同じ考えを持ってしまった私は やはり私自身は「自分が特別であることを願っているのではないか?」と思ってしまい。それが正しい

「自分は、そんな奴に負けたのかと、自分のことを見つめなおしてしまう。そんな時に。私はこの「異世界転生」をする前の私が どうして死んだのか。

その真実を「知ることができたのなら。自分の中の迷いが晴れる」そんなことを思った そんな私の前に現れた「自称神様」を名乗る存在からの提案を私は受けて。今 こうして「別の世界」に来て 私は何をすべきなのかを考えた

「貴方は 私の言葉を信じてくれますか?私の言っている言葉が信じられません。信じたいとも思えないのでしたら 無理に信じる必要はないですよ」そんな事を私に言ってきたのだが「それはどういうことだ?私があんたらのことを、ただ「怪しいだけの存在」と認識しているということに気付かれていることを前提に 敢えて聞いてきているのか」そんな疑問をぶつけた そしたら。その「女神」を自称する女の子は 私のことを見て「やっぱり 貴方なら 分かってくれると信じておりました。私は 貴方の中に居る、貴方の心の中の優しさを感じ取り。あなたと対話をすることができると思ったんです ですので、私が貴方に伝えたいと思っていることはですね、「この世界に危機が迫っています」ということです」というのを、まるで私が知っているかのように 話し始めて そんな時

「あ そうだ! そういえばさ、君は、私の妹がどうしたか知ってるか? ほら あーんな可愛い子になってだな。

お兄ちゃんのことが大好きになったんだよ そんな娘と二人暮らしをしてみたいなぁって思い始めたら 妹と別れないといけないなんて悲しいだろうなって、そんな風に思ってたんだけど 君はどう考えているのかな」そう問いかけた瞬間「あははは」いきなり笑い出したので「どうしたんだ?そんな風に笑う要素でもあったか?」という質問を投げかけてみるが「いや そうでも無いんですよ ただ あまりにも 私にとって都合が良すぎるというか なんと言いますか。そういう風に言われるとは 私としても予想外でして 貴方は貴方のご家族がどんな方々であったのかも知らない状態で。私に対して、そのような言葉をかけてきたんですよね? つまり、貴方にとっては「当たり前の出来事が起きている それが当たり前のように受け入れられている世界では 貴方が疑問を感じることも無かったのかもしれませんけども、でも、そんな状況に置かれている中ででも 貴殿方はしっかりと生きていける人たちだということがよく分かりました」とまぁ 私にはよく理解できない発言をされた挙句に 彼女は「とりあえずさ 君の家の住所教えてもらえないか?私と その家族の住んでいる家を紹介したいし」そんな事を言われてしまうもんなので困った 困ってしまった私は彼女に「それは一体誰からのお願いなのだ?その話を持ちかけられた時君の名前を聞いていなかったからな」なんてことを言ってみたりすると 彼女の名前が分かった リザという名前の彼女から 私の家族の話を聞かされた後に「私は 私自身が何者であったのかを思い出してしまい それでいて

「お前が私を呼び出したのは あの世界で、私を「魔王討伐」のための「駒の一つ」として扱おうと考えていたんだろう?私が私自身を見失っていた あの短い期間の間だけだったとはいえ、私自身として生きようとしていた気持ちを踏みにじられて、それで、私は怒っている 私はな 私自身の人生を滅茶苦茶にした相手を許さない 絶対に許さない そんな思いをずっと抱え続けて、ここまでやってきた 私は今度こそ間違えないと決めた

「あの時、あんな決断をしなくても 他に解決できる道があったのかもしれないと 後悔するような結果にはならないように私は動く もしも「魔王軍との戦いに勝つため」の道具として使われたりすることが、正しい使い方ではないのであれば。私は「その間違った道を進むように誘導する者達が居るのであれば」私が、その連中を倒す」そんな宣言をした後。「私は勇者」と名乗る男 彼は勇者の力を授かりながらも 勇者としての役割をこなすことはしないで

「勇者」としてではなく 人として 一人の人間として、私の家族を助け出す そのために戦う」なんて言葉を吐いていた 私は

「私が私の人生を取り戻すためには お前達が私を利用しようとしていることを止めるしかない そんな風にしか思えなかったからな そして私はお前達に利用されないように抵抗する」と私の考えを告げると「なるほど、そこまでの考えを持っていたとは思わなかった 流石

「この世界を救ってくれている英雄」と呼ばれるだけのことはあるが。しかし「今の話を聞かされて 私としては「貴方の事情を理解した上で協力してくれている」と思っていたので、少し意外だったよ」と言ってくれたんだが それに対して

「私としては。私のことを助けようとしてくれる人が居るのならば そんな人達の力になりたいし そもそも「私の人生を奪ったような真似をした人達と 同じ考えを持っている奴がこの世に存在するんだ」なんてことを考えると、私はそんな奴らを放置したくないと心の底から思ってしまっている だからこそ、お前に協力することを私は決意したが それでもいいよな」と私が言えば その男は

「それじゃあさ 私は、この世界において「魔王と呼ばれる存在」として振る舞わなくちゃならないわけだ だからさ、この世界においては「勇者の使命を放棄することになるわけだから 私は魔王としての振る舞いを行わなければ」いけない訳だが。まぁそれでも良いかと思える それにさ お前は この世界の奴らの価値観を根底

「異世界人」としての考え方を変えることが 出来ると思うか?」という問いに対し それについての説明を求めるために。「なぜ、あんたが私のことをそんなに信用してくれたのか分からない。その理由を知りたいところではあるが、それは置いといても、確かに異世界人がこちらの世界に居れば。異世界人に対して抱いている認識を変える事ができるとは思える」という返答をすると。神を名乗る男は微笑を浮かべながら「そうか 私が何故、君達のような異世界人と出会えることが出来たのか。それを語る前に。まず最初に確認しなければならないことがあるのさ 君が私の言葉を受け入れてくれるのであれば。私は 君に協力してほしい事がある その見返りとして、私に力を貸して欲しいと思っている」そんな事を言うので

「私は 私を騙したりしようとする奴が居る限りは、そんな相手に屈するつもりはない 私に協力してくれたり 私と一緒に魔王を倒しに来て欲しいって頼んでくる相手が敵だなんて 私は考えてはいないし その誘いに乗るつもりは今の所ないから安心してもらいたい」と言うのだが「その点は大丈夫だと思うが。私の方から説明させて貰えば これから先

「異世界人の召喚を行っている者」と接触をする度に

「その異世界人は 自分達が呼び出すことによって呼び出された存在だから 自分達の都合で、元の世界に戻すことができない」という話が出てくるだろうと思われる だけど。それは間違いなんだ 実際に「私や君の住む世界とは異なる世界に居る 普通の人々を呼び出している奴らが

「自分達の勝手だけで元の世界の人を送り返す事は出来ないはずだと」そう言い切れる根拠があるのかと 聞かれても私にも分からなくてな だけど この国には「勇者の導き手」と言われている人物が居る その人物に相談してみたところで、同じような答えしか返ってこないだろうとも 私の勘からしてそう感じてしまった」なんて言うものだから

「その人物というのは その、お前さんからすれば。どういう人物になるのか?それと どうして、そいつなら、そういう結論に至ることが出来ると思ったのか?」と質問をすると その回答を聞いた私は。私の中で、色々な感情が爆発した。「そういえば、お前さんの言っている「あいつ」は 私が「あの女が殺したんだ。殺せるだけ殺したいと思った」と言っていた相手だな そうだ。思い出したぞ 私は「お前を殺したい」そう思ってたはずなのに 何でか分かんねえが。その願いだけは、なぜか叶うことなく終わっちまったんだよな

「それはね。「彼女」にとって。あなたは「大切な人だったんじゃないか」って思うんだよ

「彼女」にとっては あなたの存在が必要だったんじゃ無いかな。きっと 私なんかよりも

「貴方の代わりをすることが出来る人物は居るだろうけれど 貴方じゃないと駄目なことはあるんだよ」とでも言っておけば。私に怒りをぶつけたりして来なくなるでしょう まぁ私だって、そう言われるのも無理は無いと思ってしまう程に。「私にはどうすることも出来なかったの。本当に申し訳ないことをした」とでも謝罪をしておいたら 私は、それで終わりだと思ったから」そんな事を言って来たので。私は、もう既に。私と私の家族を殺してくれて、それで「あの時、私が何を思ったのかを、全て理解しているかのような言葉を投げかけてくれてきた女性に対して。私が復讐を果たしていなかったら「そんなことを言うべきではあるまい」「謝る必要はない」「仕方の無いことだったのだ」と諭された気がしたからなのかは知らないが ただひたすらに私は「私が殺したいという欲求を抱いた相手を。お前達は殺すことが出来ていて当然だという傲慢さを私は否定することが出来ない むしろ「殺されずに済んでいることがおかしい」という風にすら思えてしまっている」とまで言ってしまうのだが ただそうな

「もし、私が、貴方にとっての特別な存在であったとするならば。それを証明するために。私に、貴方を好きになってもらう権利を頂戴 そうしたうえで、私に対して貴方に愛を囁かせてほしいと そんなお願いをしてきた女性がいて、そして私は。私は「その人を死に追いやることになる」と思い 彼女を死なせないようにする

「魔王を倒すために利用しようとしている異世界人からの頼みを聞くことにはしない 私の個人的な目的を果たすために 私は私自身が愛する存在を守り抜いてみせる それが「勇者」だと私は考えた上での行動を取ることに決めた」みたいな言葉を言った後で 私がリディアさんを見るなり その人が私のそばへと近寄ってきてから 抱きしめられるような形になると

「私の事を嫌いにならないでほしい」と涙を流し始めるので困った末に「あー 悪いけど あんたのことは何も知らん あんたを私は好きになれるかもわからないし 好きだと言われても、それで私自身が、すぐに納得してしまうかと言ったら違う話であってだな

「あんたの事情とか気持ちとかを理解できるだけの時間を一緒に過ごしたうえで判断したい」なんて事を私は伝えると 私の腕を掴んでいた手を離した後 泣き止んだ状態で。

私は「あんたのことは知らないけど あんたのことを大切にしてくれる家族がいるのに。わざわざ、別の男に乗り換えようとする そんな行為が正しいとはとても思えないし 私はそんな奴を許すことは出来ない」と伝えて その場を離れていくと。その女性は。その場で、

「やっぱり。こんな方法じゃ駄目だよね。

私 本当は。そんなことしなくても。彼に好かれるように頑張っていれば良かったんだけど。そうした方が幸せになれたと思う。でも それでも「勇者」と呼ばれる男を利用して「世界を救おうとしている英雄」と持ち上げられて「魔王」と呼ばれる立場になった男から「勇者」という役目を取り上げようなんて考えて、そして実行しようとしていた者達の思い通りにはならないから」と言い出したから。

「あんた。私を騙したりするつもりか?それとも。最初から「私を利用したりすることだけを企み」そのために近づいてきていた訳じゃないよな」というと「うん 確かに私は、最初は。そんなつもりは無かった

「英雄と呼ばれている男に恩を売って、それを材料にして この世界における「英雄」の役割を捨ててもらうことで 自分の人生を生きるための手助けになればいい そして、その時に 彼のことを助けてくれている人達が、その力を必要とする時は

「異世界人を呼び出すための材料にさせてもらったこと」を感謝して欲しいと思っている。それこそ。自分が助かるためには 異世界の人を利用しなくてはいけない状況に追い込まれたこと その点については許してもらえるかもしれないが。「貴方のような優しい人は、異世界に住まう人達のために戦うべきではないのですか?貴方が戦ってくれているおかげで。この国の国民たちは平和で暮らしていられているんです」と言ってきた だから。「私に協力を求めてきている存在が「異世界から勇者を呼び出すことは正しいことだと考えている」ような連中ばかりであったとしたなら 私には協力をする気がない」なんてことを言いながら。私の前に姿を現した「勇者召喚を行っている人物」に会いに行くことを決めてから。私はその人に連れられて。その場所へと向かうことになった

「ここが。君がこれから協力を求めることになる相手のいる場所であり。君自身 これから会うことになる「君と関わり合いのある人間達が住んでいる街でもあるよ」と説明を受けて それからしばらくの間 歩いていくうちに 目の前にある建物を見た その建物は「学校か何かなのか?」と思って そんな質問をすると。

「君は学校に通っていなかったりするのか?」などと 聞かれたので そう答えると

「君に関係してくる人間は ここに集まっていたりするのでね この場所が一番都合が良いと僕は思ったわけだよ 僕自身は、まだ学生をしている身分なんだけれども。今は とある理由から休職中でね。

その関係で、この国にいるわけなんだけれどね。まぁその辺の詳しい話をするのは後にするとしようかな とりあえず。その扉を開くためには その指輪の力が必要だ。使い方を説明しながら行うので 僕の言う通りに行動してもらっても良いかい?それとさっきも伝えた通りだがね。君とは今後ずっと仲良くさせて貰いたいと思っているんだよ」と言われたところで 私はその人の

「勇者召喚を行おうとしている人物の1人である女性の所に向かって行くのが。今回の仕事ってやつなんだろ?」と聞いてみると

「そういう認識でも構わないが 今回 会えるのかどうかは 向こう側に居る人間がどういう態度を示してくるのかによって決まる部分もある」などと言われると。私も

「私が「魔王を討伐するために協力するのは、これが最初であり最後」だと決めてしまったのと同じように。「私達を元の世界に戻してくれるかどうか」の答えを返してくれている相手とだけ。今後の付き合いをしていこうと思ったんだよな だからこそ

「私は。その人物のことを好きになることができると思えた時だけ その時だけは。元の世界に帰してもらおうと考えている 私にはもう二度と手に入らないと諦めている物が。今 手元に存在しているって言うなら それに手を伸ばすって そう決めたから その気持ちを、あの人に分かってもらえれば そう思ってはいる」と答えた 私がそう言うと。その人は「その決意 立派だと思うぞ」と答えてくれたので 私は「ありがとうございます 貴方の協力のおかげで

「私は「大切な物を手に入れることができた 貴方に礼を言います」なんて言葉を返すと。私達の視界は光に包まれていき。次の瞬間に。先ほどとは違う場所に移動していたので「私は。本当に元の世界に戻れたんだな そう考えてみると嬉しくなって 涙が止まらなくなったところで。私に声をかけられた」というところで その女性と出会った私は「私は、貴方に感謝してもし足りないくらいだ。私にとって大切な物をくれようとしている貴女がどんな人物であったとしても、きっと 私は貴女を愛することが出来ると思えるんだ」そんな感じの言葉を私は口走っていた。

そうして、しばらくの時間が経ち。落ち着きを取り戻した後で 彼女は「そう言ってくれることが嬉しいです 貴方に渡した物は

「異世界の人間と関わる機会を得た場合に、それを使ってでも欲しいと思っていた品だったものです 私にとっても 貴方は。私が思っていた通りの男性であることに間違いは無くて。とても嬉しかったんですよ」と告げてきてから「私と友達になってくれないかな その返事として。私から彼女への接吻を受け入れて貰った上で。私は彼女と連絡を取るための交換条件となる「交換日記」を手渡した そんなことがあった数日後。

私に新しい友人が出来たのだ それは、私の通う学校で同じクラスに所属している「佐藤愛菜」と言う女性だ。私は彼女には何度も話しかけたことがあるのだけれど そんな時に「あ また お話ししてくれた」みたいな反応をしてくれるだけで。特に会話を交わしたことは無かったし 正直な話。私は彼女のことがあまり好きになれないタイプの女の子だってことは確かなんだが その彼女が どうしてなのか。私の「親友」と言えるほどの仲であるらしい存在になってくれたんだ まぁ簡単に言っちまえば あいつにとって。私は、私を好きになってくれている

「私の友人になりたい だから、その為の努力を惜しまない」という心意気を持っていたみたいだし。それが実を結んだ形になったから。今の関係がある訳なのだ しかし、私と愛梨との関係がどうなるのかについては、よく分かっていない。何故ならば、最近 私は「魔王」と名乗られる立場になっているし。そんな私に対して、敵対の意思を示す人間が増えていることも事実ではあるからだ そんな中。リディアさんとのやり取りが 私の人生を大きく変える切っ掛けとなってしまい 私は「私自身の人生を、自分だけの物として生きることを諦めてしまう」ということになってしまう。

そうなったのにも 実は訳がある。その理由としては「勇者が死んでしまった」と噂が流れてきたことが原因で、私

「異世界に呼び出される存在で、なおかつ その役割を与えられた人間は「魔王と戦うために存在する」と言われている存在だ それ故に、私は、私自身を、犠牲にしてしまうような状況になってしまったんだ」なんて事を私自身が、口にする羽目になったのだが。

私の発言を聞いて、その場に居合わせた人達は、全員が全員。唖然としてしまったりしていたのであった その後 私は「異世界の勇者召喚を行っている者達に。自分達の呼び出したい人物が死んでしまう可能性についても教えておいた方が良いのではないか」と考えて。その意見を口にしたところで。何故か その場の人達が、その発言について。あれこれと言い出し始めたために、私は、何が何だか分からなくなってしまった そのためか 少しばかりの時間を使い

「勇者は死ぬ可能性がある。

これは私の経験則上であって。

勇者召喚が行われた際に巻き込まれた事故が原因となった結果が「私自身」となっているから 勇者召喚が行われている場において。絶対に死なないだなんて言えない。ただ、今まで「私のような境遇に置かれた勇者」が 誰一人居なかったことから。

私は、自分が勇者という立場に置かれていることで

「勇者は特別な力を有している」

そんな事を思い込んでいただけだ」と話すことに決めると。私が そんな話をすると。

その話が真実であるかを確認するためか「実際に勇者の1人を殺せる武器を所有している」と言われてしまった。

そんな言葉を受けて私は。

「お前達が私の話を信じてくれるかどうかは分からないが 少なくとも「異世界から勇者を呼び出す行為そのものに反対をするような発言をしてきた連中がいた」

そいつ等は 私達を呼び出して。

そして私達に戦わせることこそが間違っていると主張していた連中だった その証拠として。私は その連中が持っていた「異世界人の能力を無効化させる能力を有した剣」を手に入れてしまっている この世界で手に入れた物ではなく。私が元々住んでいた世界の。私が暮らすことになる世界。そこで暮らしている人間が作り出した物のはずだ そして。それを作り出すに至ったのには、それ相応の理由

「この異世界で起きている争いごとを止めてほしいという意思があったからこそ作られた代物であるはず」

だからこそ。勇者を呼び出そうとしていることに関しては 私が言うように 危険なことだと思っても 別に良いとさえ思っている 私自身。勇者と呼ばれるべき人物ではないのかもしれない そもそもが、勇者なんて肩書きを貰う必要が無いと思っている」と口にした そのあとに「でも それでも 私が、私自身のために。これからの人生を生きていきたいって そんな気持ちを抱くようになったのは。

やっぱり。君の影響が大きかったんだよ」と言ってきた 私はその彼の表情を見つつ その彼が、これからどんな風に成長していくのか?楽しみだと思いながら彼と共に過ごしていた 私の名前は リディアといい

「私達はね この国にある魔法学校の学生なのよ」と 目の前に立っている少年に。私なりの説明をしたつもりだったのだけれど そうしたことを理解できなかった様子の彼に。私が続けて「あなたと同じような立場にいる子供達を集めて教育をする場所で。勉強をしていたりするわけね」と説明してから「貴方は一体。何処で暮らしていらっしゃいましたの?」と 質問をさせて貰い その答えを聞かせて貰ったところ。彼は「自分の世界での生き方を忘れていたんだよ それでね。君に出会って 私は。「私は君と出会うことが出来たおかげで 元の世界に存在していた私のことを思い出せるようになっていた」

それから 君は。私と初めて出会った場所を覚えているかな

「私の家の近くに住んでいた」と口にして そこから「君の家にお邪魔してさ」などと話し始めてきてくれていて。その当時の話をしていく中で 彼と、一緒に過ごしていくことになった経緯を話してもらった上で「貴方の住んでいる地域って。私の通っている学校の近所よね?それにさ 私の家の近くで 大きな家を持っている人が居たりするわよね?」と言う話を聞くことが出来てしまったのである すると彼は

「ああ そうだな。君の言っている通りの場所に 私は今も存在しているんだよ」と言う それを聞いた後に私が思ったことは「じゃあさ 今から私と一緒に遊びに行きましょう。そうして色々と話をして行きましょう まず初めに「貴方の話を 貴方のことを教えてください」」と そう言ってみると 彼は、それを受け入れてくれる形で

「うん。わかった 私で良ければ 喜んで それに。君なら安心しても良いんじゃないかな 私と遊んでくれる人は 家族を除けば。そう多くなかったから 嬉しいんだよ」と。そう言ってくれたので 早速とばかりに私と彼が出会えるまでにあった出来事やら。私と、彼がどのような会話を交わして、そうして。お互いを好きになっていったのかという話をしていき。お互いに。その気持ちを育むことに成功できたので「ありがとうございます その感謝として キスをしておきますね」と伝えて 彼に接吻を行うことにしたのであった。

その後。

私は、その男性を家に招くような形で お茶を飲んでいただいているところで

「ところで 貴方の本当の名前を聞きたいのだけど貴方の名前を 教えてもらってもよろしいですか?」なんてことを言うと 彼は

「私の名前?それはね 私にも分からないんだ でも 貴方の側に居ることが楽しくなったし 幸せだな なんて思うようになったから。貴方と夫婦になる為には。私は、どうすれば良いのだろうって考えた時。ふと。「そういえば。私が持っている「記憶」の中には 結婚に関することが無かったな どうしてなんだろうか」と思った瞬間。貴方と出会った時のことを思い出すことができて 私は、貴方に一目惚れしていたんだな 貴方と出会ったことが運命だったのだ」とか そんな感じの言葉を口にされたのだから

「そうですね。私と出会ったこと。それが。貴女と、あの方の。始まりだったんですよ」と そんな言葉を耳にしてから

「あら そのお声は。旦那様ではありませんか。今日もまた こちらへ足を運んでくださいましたか」と言い そんな彼女は、私の妻だと口にしながら私の方をじっと見つめてくるものだから とりあえず「私の事は気にしないでくれ」と言った

「いいえ。それは、出来ないお願いです」

「それは、何故なんだ」

「だって。だって 私は。ずっと、待っていたんですもの」

私と彼女が会話をしているのを見てから その女性が、「貴方が誰なのか教えてくれた」と嬉しそうな顔をする そんな彼女のことを見ていた私は。彼女と、どうやって知り合いになれたのかという疑問を抱き始めてしまうと。

「実は、貴方に出会う前に。彼女から相談を受けたんだ その時は、まだ。私自身は。君に対して 特別な感情を抱いてはいなかった」と彼女に言われてしまう 私は「確かに。君と、私が初めて会った時に そんな事を言っていたっけ」と 昔に。その事を言われたのを思い出せて。懐かしいと思えた だから、私は。そのことについては。何も文句を言えない立場になっていたんだ しかし。私は、今のこの状況に満足できているのだから それこそ「このままで問題はないじゃないか」と 思いはするんだが それでは駄目だという事も分かっていたりする だからこそ 何か。行動をしなければいけなさそうな気もしてきていて

「私は この世界の人にとって。害となる存在では無い 私を殺そうとしてくる存在を返り討ちにしても 別に罪悪感なんてものは湧かない ただ それだけのことをしてきたという自覚はある だが。それでも。この世界における「勇者」という役割を持った人間は。私のような存在では無く もっと違う。他の役割を与えられた人間が選ばれるべきなのではないだろうか そして 私は、この世界から立ち去ることにしよう」と考えてしまった私は。この世界で生きている人達のために「勇者殺し」という称号を与えられている「勇者を殺すことが出来る力を有している」剣の力を使い。「魔王討伐の旅路に出て行くことにする」と。そんな風に決めてしまったのだ。

「まあ。そういうことだから。悪いんだけど。お前の誘いを受けることは できない お前は、お前だけのことを考えていれば良い」

そう告げられた女性は「そうか ならば せめて最後に」と言い。彼の方へと駆け寄るようにして走り出すと。彼を突き飛ばして、彼の体を蹴り飛ばそうとしたが その行為を見た私は。「こいつは、一体何を考えているのか」と思ってしまう。

そのためか 私は、そいつに「ふざけんな!」と言い放つと。そいつの腹を殴りつけようとしたのだが

「そいつ」は私の動きを読んでいるかのような行動を行い。そして私の腕を掴み取り。そのまま投げ技を行おうとしてきたために。私は、どうにかしてそいつの行動を止めようとして その

「勇者を無惨に殺した人間」と。その男を目にして 私の妹を名乗る女性も 私のことを警戒しているようで 私が目の前に現れただけで

「私は 貴方が何者か分かりませんけれどね?私の大切な旦那様に手を出すことだけは許さないわよ」と。そう口にすると 目の前に立っていた「勇者を殺した者」が「私が勇者に倒された後に現れた「勇者の仇を討ちにきた」と言う連中」と同じ雰囲気を持っていることに気がついて それこそ「勇者を倒した私の力が通用する相手」ではないということを理解してしまえて それで 勇者を

「勇者を殺して その勇者が持つ剣を奪い取ってきたんだよ」と言われたため。勇者の持つ能力を奪うために。そのような行為をしたのではないかと思い

「なるほど お前が勇者を殺していた理由には そんな裏があったわけか」と。そんな言葉を口にした直後「私は、君とは戦わないさ 戦う意味も無い」と言ってから。私は、すぐにその場から離れていった。「私は別に。あんたが、どういう考えをもっていて どのようにして。私の目の前に立ち塞がる敵を倒してきたのか それは知らないけれどさ。私は、私自身が、一番大事だと思う人と。いつまでも一緒に生きていきたいと思っている 私自身の人生と。この世界を救おうなんて。そんな意思を抱くつもりなんて。私には無かった」なんてことを言い出した「私達」の前に「この国の女王様」が現れるのである

「貴方達は。これから どうされるおつもりです?」と言われ 私達が顔を見合わせていたら 母さんが「これからは。二人で、仲良く生きていくだけよ それ以外の生き方なんて。私達には存在しないのよ」と。はっきりと口にしたのである 私の母さんの姿を見ていた女王陛下は「な なんということでしょうか」と。かなり驚いており そんな光景を見ながら私は「さて これから どうすれば良いのかは よくわからないけれども とりあえずは私が、この世界で生き残るためには。私は、何が出来るのかを考える必要があるな まず最初に 自分が出来る事を考えてみるとしたら。私の持っている力でできることと言えば。そうだな。まず 相手の力を封じるような武器を作ることくらいかな」なんてことを呟いていた それから数日後のことで。私は

「私の体の中から溢れ出て来た魔力が 何かの形を作り出そうとしていて。私は それが、なんだっていうんだろうな」と考えていた すると私が身に付けている指輪に話しかけられることになる

「貴方に 私から提案したいことが有るんですけど よろしいですか?」という言葉を聞くことになった それを聞いた私は「私の提案に乗れと言っているのですか?」と言う疑問を抱きながら聞き

「そうですね。私も「今の状態で あなたと会えば、私が不利になってしまう可能性が高いから」と思い。私から提案をしたのです」と答えられ。それなら 私は

「そう言ってくれるなら助かるんですけどね 貴方の方から提案されたということは それなりの根拠が存在しているはずですから それを聞いてみたいと思います 私としても 自分以外の誰かの考えを聞かないことには、私が今 どんな状況に置かれているのかすら分からないからね」と言い返したら「そうでしょうね」と そんな言葉を言われる その言葉の意味を尋ねてみたところ

「今は、私のことよりも。自分の心配をして下さい」と言われるだけだった しかし 私は「どうして私のことをそこまで気にかけているのか」を尋ねたら

「それは、もちろん。「あなたの夫となる人が困っているのであれば。助けになりたい」というのが当たり前ですよ」と。笑顔で言われたりもしたので「ありがとうございます では、貴方の意見を参考にさせて頂こうか」と伝えてから「貴方の知っている情報を全て話してほしい」とお願いする

「はい わかりました 私は、この世界に存在している精霊のことは、ある程度知っていますので そちらから 貴方に、説明をしましょうか」と。そう言われてしまうので 私は「是非 お願いします」と答えた そう言った後に。私の頭に知識が流れ込んできた 私が「私の体に流れている魔力を使って 魔法を発動させようとした際に。私の意思とは無関係に。その力の一部が発動してしまい 私の手の中に。一つの剣が、生まれてしまった」という話をする その言葉を耳にしていた彼女は「あら そうなってしまった理由は分かったわ それに 貴女は、もうすでに 貴女なりの戦いを始めてしまっているのかもしれないし どうやれば貴女を止めることができるんだ」と考えてみるのだ しかし、彼女の口から「貴女と私は。別の存在だから。貴女のことを理解できることは無いと思うわ それでも、私としては

「私は、貴女を殺せば。この世界は守れるのではないかしら?いいえ それだけじゃないわね。貴女という存在そのものを消し去ってしまうことも必要ではないかし 貴女さえ存在していなければ、私は、貴女の旦那さんと一緒に居続けることが出来るしね だから 大人しく、ここで消え失せてくれないかしら?そうした方が、きっと楽になれるはずだから」と言う そして、私は「それは、出来ないお願いだと言ったばかりなんだから」と言ってやったのだが それでも彼女は「そんなこと言ったところで 貴方に勝ち目があるのかしら」と言われたために「私の負けでもなんでも良いから。だから、私は、あいつらの邪魔だけはさせないようにするだけだ もし、私が死んでしまっても お前には関係の無いことだ」と言ってやる それを受けて 彼女も「まあ そんな事を言われても やっぱり この世界を救いたいと思えるような人物じゃなかったってことだよね」と そんな事を言われたため。私は「お前だって 同じようなものだろ 違うのかよ」なんてことを口走って 彼女に対して攻撃を仕掛けようとした時に「待ってくれ」と 彼女に向けて「この場に現れた」男性がいたために 彼は「君達の気持ちが 全く分からなくて それでいて君達は「勇者を倒す存在」だという

「ならば。その「勇者を殺す者」である君達を倒して。僕が正しいという証明が出来たとしようか」と考えると。君達に戦いを挑んでみたくなった だからこそ、僕は 君達に「決闘を申し込ませてもらう」と言い放ち 戦いが始まるのだ その結果は、彼が勝利することになったわけだが そんな結果になったことによって「僕の実力は。まだまだ。上を目指すことが出来ると確信することができたから。感謝させてくれ 本当にありがとう」と お礼を言われてしまったのだ そして私は 彼に。こんな風に言われる

「君達が、「勇者」を「魔王」だと認識している以上は。勇者と魔王の関係は 決して変わらないのだろう しかし そんな「魔王の討伐」を目的に動いているのが。この世界の人達だという事実に気が付いてしまうのが怖い」とまで言われる それに対して「それってどういうことなのか?」を問いかけたのだが 答えが返ってくることは無かったので「君に「今の君の力を使えば。勇者と魔王が倒せるのは間違いない事実」であり 君は、その「勇者」が持っていたはずの「聖剣」を手にしていることを自覚した方が良い」と言われてしまい「そんなものを渡されても 私は。勇者を倒そうとまでは思ってない」なんて言うと

「やはり。君は、その剣を使いこなすことはできないようだね ならば それは「この国の国王」に託しておくことにするよ それが。「正しい使い方なんじゃないかな」と思ってるから」と言い残してくれたために 私は 彼の前から姿を消したわけである 私達の前に「勇者の敵討ちにやってきた連中が、私の命を狙っていた」ということで。私と彼の二人に襲いかかってきたわけである その者達との戦いの中で。私達は、どうにかして「自分達が生きている間に この国を守り切ることができていたのなら その後は。私達と彼等の関係を。どうにかしていくべきだ」ということを考える しかし そんな話をしていても「敵は いつの間にか姿を消しており その日は これ以上の犠牲が出ることなく無事に終えることが出できたために。私も 安心して、寝ることにした 次の日に「私」

「今日も平和だったんだな。」と 思いながら過ごしていたときに いきなり、空を見上げることになる するとそこには「お前には、恨みはないけれどさ だけど

「お前達の存在が。これから先も、争いを生み出していくんだったら。私は、それを阻止しないとならないんだよ」と声が聞こえてくるとともに 目の前に。あの時の「青年の顔が 現れるようになる しかも、その「顔」の表情を見て

「私」は、なんとなく「彼」の目的について察することが出てきてしまったのである それは「私の力がどこまで通じる相手であるかどうかを調べておきたかった」とか「この世界で。何が起きているのかを知る必要があった」など 様々な理由が存在するとは思うが 私として、一番、可能性を感じ取れたのは「私達に「何かを伝えようとしていた」のではないか?」という予想を立てることができるようになったのである

「私達は 私達が生き残るためには。貴方を頼るしかないのよ そのことに。貴方は気が付いているのかしら?」なんてことを言ってみるが「さてな そんなことを考える余裕は。私の方にもないし 今は、私自身が。何をできるのかを考えた上で 私がやりたいと思っていることが「この世界で何が起きるのかを見守っていきたい」と思えた そう考えるようになったからこそ 私自身のことだけを考えていこうと思った」と答えられる その言葉を聞けたことで

「貴方が考えていることを全て教えて欲しい」と言われたことから 私は「私自身に何かがあった場合には「母さんが死んでしまう」可能性があるからさ。私が、もしも死んだとしたら 母さんに。この「王都の民たち」を守るように頼む 私が死んだ場合は すぐに私の後を追うから」と 私から「私に託すことは、何もないので?」と言われると

「私と母さんで築き上げてきたものが

「この場所にあるのなら」

「その思い出を忘れずに 私がいなくなってからの生活を送っていけば大丈夫だよ だから 私が死ぬようなことになったとしても「私との思い出」は、そのままにしておいて欲しい」とだけ伝えることにしたのだ」と言うのだ それを聞いた彼女は「貴方の決意を無駄にしたくない」と言う しかし それでも「私の身を心配して下さること。嬉しく思います。ですが、貴方は、私の息子なのです そんな貴方のために。私が「貴方の死を受け入れることぐらいは、簡単なことなのだ」と思いなさい」と言われる それから「貴女達は このままでは「確実に殺されてしまう運命」にあることは、もう分かっていることでしょうから。だからこそ。私の力で あなた達

「二人の体を強化しました」と言うのであった そんな彼女に私は、「今の状態でも私は「普通の人と変わらぬ生活をする事ができる」から そんな強化をする意味はあるのかしら」と言ったら「貴方が、「普通の人として生活ができる」と言っているのであれば それを信じましょう しかし 貴方は「この世界の人間」ではないのです。そして「この世界の人でない存在」は、どうしても「異物扱い」になってしまうことが多いのです だからこそ

「この世界に存在しているものたちから。どのような攻撃を受けるのかすらわからない それでも

「勇者を倒した英雄」「魔王を倒すための協力者」と言われているような 特別な存在であると周りからは思われているんです だからといって この世界に生きる者でもない人間が生き延びるために

「他の者に殺されるかもしれない危険性」は十分にあります そんな事態を防ぐためにも

「貴方の肉体の強化は必要だと考えていました そのための準備を事前にしておくことも大事かと思いますよ」と言ってくれたのである

「私達の存在を強化することができた その理由を教えてください」と言ってみたのだが 彼女は

「私の力で。貴方達の能力を底上げさせて頂くことで 今まで以上の力を。発揮することができるようになるはずだからですよ それに。この力は、一時的な効果でしか無いために。何度も使うことが出来るという類のものではないために。注意は必要なのだけれどもね」なんてことを言ってくるわけである そんな風に 彼女の説明を受けた私は「確かに、お前の話していることは、理に適っていると思えるし。私は「勇者」が持っているとされている「武器 剣」を手に入れることに成功したから その力を引き出すこともできるはずなんだ だからこそ。私は、あいつらに対抗する準備だけは怠らないようにはするつもりだ」と言い切る その言葉を受けて彼女は「貴方には。まだ、分からないことがあると思うのよね だからこそ、私からの提案があるのだけれど 貴方に、ある提案を行うわね 貴方は「この世界の人達に。迷惑をかけないために。勇者が残した遺産の回収を行うことにするわ そのために 貴方には、とある場所に行ってもらうことになるから 覚悟を決めてもらえるかしら?」と口にしてきたため私は「そんなこと言っていいのかい? 私としては「魔王」って奴を倒したいんだけど」と答えると 彼女は「魔王は「倒せない存在ではありませんよ ただ勇者と戦えるような存在でもありませんけどね 魔王を倒すために必要な物は 既に手に入れられたようですね 後は、「剣」を手にした状態で挑んでくれると嬉しいですねって事ですか」と言ってくるのだが。私は、どうすれば良いかわからなかったため。彼女に向けて「あんたって一体なんなんだよ?」という問いかけをしたわけだが「私はただの通りすがりよ」なんて事を言われた上に無視されてしまうことになってしまったわけだが とりあえず この世界においての常識については。彼女が話してくれた情報と自分の持つ知識を擦らせながら考えることにしようと考えることにする この国の王城に存在する隠し部屋。そこで私達は、一人の男と出会う事になったわけだが

「初めまして 僕は 魔王の側近の一人で 名前はまだ持っていない」って自己紹介をされて「どうして。貴方のような者が私に接触を図る」みたいな感じで言い返すと 彼は「僕の名前は、魔王に付けてもらうつもりだったのだ それが叶わないと分かったので。僕の主になるべき人物を探していたところ この国の王様が 僕の名前を呼んでくれていたみたいだったものだから この国に「仕えさせていただこう」って思ってやって来た」とのことを言われる それを聞いていた「魔王」は、呆れながら「相変わらず。おめでたい頭の中を持っているようだな」なんて言葉を呟き始めるのだが。そんな「魔王」に向かって「お久しぶりですね。我が君。お元気そうでなによりです」と言われてしまい この二人の関係がどんなものであるのかを理解するために 色々と聞いてみることにした その答えが これである 魔王が「お前が生きていたとは驚きだよ。しかも「お前が、あの時の私の部下になっていたとはな 正直言って驚いたよ」と言い切っていたのを聞けば この二人は「同じ時期に存在していた魔族の幹部同士であり。共に戦う機会が多かったために 互いに面識が存在していたのだと思われる そんなことを考えながらも私は「私は貴方に対して。貴方と敵対する気は微塵も持ち合わせていない 貴方も 勇者に対しては、恨みしか存在しないでしょうが その復讐心を「勇者」に向けることを止めていただけませんか

「私の目的は あくまで「この世界での出来事を見守る立場」になりたいんですよ」と伝えると 彼は少し考え込む仕草を見せながら。私の方を見てきたために。「私は、お前のことを覚えているが。お前の方に覚えがないのか?私の記憶違いなのかどうかも、分からんがな」なんて言葉を漏らし始めるが。私の方は「いや 私は お前の顔に見覚えは無い もし、お前に記憶があるとすれば お前のその喋り方 それが理由だろう」と答えながら 彼の正体について考察していこうと考えていたのである

「貴方達の関係は分かりかねるが。とにかく話をしておきたかったんだ」と口にしながら 私の前に姿を現してきた「クロト=ディアース」という人物 そんな彼を見て「私達の仲間になったのならば その証を見せては貰えぬのか?」と言うと 彼は、その通りに行動しようとしてくれたらしく。何かを唱えると共に 私と、あの人の前に現れる その姿は、まさしく あの人の生き写しであると 断言することができてしまうほどであった。それ故に「私達の前に姿を見せたのは、どのような用件があっての行動でしょうか?」と問い掛ける そうしなければ。目の前にいる彼に申し訳が無いと思ってしまったからである。すると。私の言葉を聞いた「黒髪の男」は、こちらを睨むかのように。視線を向けてくると同時に「私は 貴方に忠誠を誓うつもりはありませんからね しかし

「私達が。これから先。何が起きるのか。それを把握しておいた方が良さそうだと。思ったからこそ。こうして 貴方達に近づいて来たのかもしれませんね」なんて言葉を言われてしまえば 私は、彼が言うように「見守られているのだと」思い込みそうになる そんなことを思い込んでいる私に対し「お前の気持ちは理解できるが。それは無理だ なぜなら お前は「この世界の者」じゃないからな この世界に生きている「この世界の人々の意思」に従うべき存在だと思うんだ」と言い出してくる始末 だけど私は「そんなことはわかっているんだ それでも私は。私が信じる道を選んだまでだよ」と言い放つと 私の目から一筋の涙を流したのを確認してから「やはり貴方らしいですね クロエさん 貴方のことは忘れてはいませんでしたよ」と微笑を浮かべてくれては そのまま立ち去って行ったのである それを見た「私と同じような力を持つ」存在であるはずの人は「あの御方は、本当に。私達と関わりのある御仁ではないのだぞ それでも。「あれだけの力を、見せつけられたら 警戒してしまうのも当然なことなのだ」と言われた際に「そんなことはないと思いますよ」と言ってみると「どういうことだ?」という顔をされてしまったために 私は「私にも、分からないことが多すぎるのですよ」と言うことにしたのであった。そして「貴方様が、この世界を「見守ってくれる人」と言うことでよろしいのですね」と確認した時に「まあ。そういうことになるんじゃないか」という言葉が返ってくるのだが それを聞いていた魔王から「おい 貴様にも聞きたいことがあったのだから答えてもらおう」と言い放たれた

「魔王」と呼ばれる「人間ではない生き物」から 唐突に声を掛けられて。戸惑いを覚えた私ではあるが その声を耳にしたときには すでに 魔王から「魔王」として「貴方は、「この世界では 勇者と呼ばれている男」は。貴方から見て。どのような評価を受ける?」なんて聞かれてしまったため。

「そんな事は私にとって興味もない出来事なんだが。そんなことを聞いて何をする気なんだ?」なんて事を口にしてしまったのだ そんな私の声を聞いていたであろう。魔王は、「いやまあ ちょっと。勇者には。借りがあるのですよ」と口にしていたが その言葉の意味については、あまりよくわからないままに終わってしまい その後は、何もなかったかのような雰囲気が流れ出すことになるのだが

「魔王の側近の一人」という奴は 魔王のことを、どう思っていたのかな?そんな疑問を抱き始めた私は「君は

「この国の人達は」好きかい?」と質問をし始めてみたのだが それに反応を示した「魔王」は こんな言葉を告げてくる

「そんなものに興味など湧くか 私は、私の目的を果たそうと努力してきただけだ」と言いながら。彼女は「この国の民が、苦しんでいくのを見るのはあまり気分の良いものではないが。お前が私に協力しようと考えてる限りは お前に協力をするつもりでいる それだけは頭に入れておくのだな」と言われてしまい その言葉を受けて。この国を救わなければいけなくなってしまったのだなと思う 私自身としては、正直言えば。魔王の力を使いたくはなかった。魔王

「貴方の本当の名前は。なんていうんだい?」そんな私の問いかけに対する彼女の回答が この世界の名前と 異なる名前を持っていた場合 彼女が「魔王」では無く。ただの人として生きる事を望んでくれるかもしれない そんな期待を抱いてのものだったのに。「我が名は、クロト=ディアース 我が君が望むならば。その名前をお伝えいたします」と言われてしまい 私は、そんな風に考え始めていたわけだが。「貴方の名前を頂いてもいいのか?」と問いかけた時「はい 我が君の好きなようにしてくだされば、それで構いません」と言われてしまった 魔王の側近から、その呼び名を受けとってしまった そんな私は、彼女に ある名前を授けることを決める

「お前の名前は。リディアにしたいと思っているこの世界の名前は「レイシア」と言うんだけど この世界の未来を予知することができる。「占い師」って職業があったんだけど それを お前に託したい いいか」なんて聞くと「貴方が決めた名前に文句を言うほど。愚かではありません ですが何故に。その名にしたのですか」と逆に問われてしまうため。私なりの考えを説明すると 彼女に対して 魔王に名を授けたことを伝えておくことに決める そうすれば、彼女も喜んでくれているような感じで「ありがとうございます 我が主」とお礼を述べてくれたのだった

「クロナ 今度一緒に遊びに行かないか?最近会ってなかったからさ」と連絡を取り合っていた相手からの誘いに、私は

「えっと。ごめんなさい。今日はまだやることがあるから。遊ぶのは次の機会にしましょう」と言ったのだが。

「わかった。そっちの状況を把握しておかないといけないし。何かあったときに、力になれないからね」と彼は言いながら「でも。また暇な時間ができたら、誘わせてもらうことにするよ」と約束をして来られた そのやり取りを見てしまっていた魔王は、少し呆れ気味に「クロトは相変わらず、女の扱いが上手くはないな」と私の前で言ってきたのを耳に入れたとき 魔王がそんなことを言うのかと思った私は、呆気に取られそうになっていた

「クロハ 久方ぶりです 僕と手合わせしてくれませんか?」と言い放った人物に対して「久方ぶりですね 勇者。お久しぶりですね 私の実力を確かめたいのですよね?」と言い放つと共に剣を抜き放つ。そうしなければ勇者の本心を見抜きかねなかったので そのような対応を取るしかなったのである。そして勇者の方も「貴方と戦う前に、どうしても 自分のレベルを上げておきたかったものでして」と口にしてくれたお陰で、戦いを始めても良いと判断したのである それなのに それだというのに

「勇者殿 いきなり攻撃を仕掛けるなど。無茶苦茶だろ!」

私の仲間である騎士長も。同じように思い。怒りを露にしているようで 私と一緒になって攻撃を開始し始めてきたために。「これは面倒な事になったな」と感じると同時に。どうして良いのかが分からなくなってきてしまい「ここは逃げるべきなのかしらね?それとも戦闘を継続していくべきなんだろうか?それともこの2人を倒してから、改めて戦いを挑むべきかどうか」などと悩みながら考え込むことになったのは言うまでもないだろうなと思いながら 2

「私達の力を侮らない方が良いぜ?」と言い放つと共に。クロノスから攻撃を開始された私は。そのまま 防御行動を取らざるを得なかったのである しかし それでも「クロノちゃん」の攻撃を避け続けて見せるのである このクロトの力は「クロノちゃん」とは比較にならないほどの差があるはずだと思っていたのだ そう思っての行動だったんだろうけど。今の現状を考えると

「お前さんの方が、上手みたいだよ」と口にして 相手の能力を確認するべく。解析の魔法を使用しようとした時に。急に意識を失ってしまった それから暫くして目を覚ますと 見知らぬ場所に飛ばされていた上に 身体に違和感を覚える事態に陥りながらも どうにか状況を把握できるまでにまで、回復することができたために 辺りを散策することにした。

そうした時に

「あれは 誰なんだ?」という光景に出くわすことになったのだが。それが、何を意味するのか。全くもって予想ができないままに、とりあえず、声をかけてみることに決めた そんな行動をしている間に「この国の民は 皆が家族のように仲良く過ごしています」と言い切る女性に「お前達は、一体。何者なのだ?」なんて言葉を言われたのが聞こえたため 思わず。声をかけたら。「私は、「この王国の王の娘であり」王位継承権を所持しておりました。しかし あの方は 突然に「この国から出て行き」行方が知れなくなり。「私の元に現れた勇者は「クロガ様」という名前を持つ。あの方に良く似ていました 貴方のお顔を見て すぐに分かり。クロガ様の御親族様ではないかと判断を致

「貴方は、私達に危害を加えようと言う気持ちは無いんですね?」なんて言われてしまったために 私は、「当たり前じゃないか 私だって「クロエの家族」として扱ってもらえて

「魔王討伐の旅路を見守ってくれているんだぞ そんな相手に、手を出そうと考えるはずがないじゃないですか」と言ってみたら 彼女は安心した表情を見せると。そのまま

「これから先。私達が貴方様にお願いする内容と言うものは この王国にいる人々の「幸せを守り続けること」

それが出来なければ、「クロエの身に危機が訪れることになるぞ」と言われたために。そんな言葉を聞いてしまう だからこそ 私は「貴方達を信じることが出来るのなら 貴方達に協力をする。貴方達のために戦ってあげる」と答えるしかない そんな答えを出したのであった そんな話をしてから 私達の元に近づいて来た男は「君がクロネさんの大切な人である存在なのであれば 貴方は「私が守る対象になる人間」と言うことになるから。よろしく」と言われたのが印象的だったので

「私は、魔王様に仕える側近の一人として生きていくことを決心しました」

その

「クロネ」と呼ばれる女性の口から。魔王の側近として生きていきたいなんて言葉を聞いていたのが、衝撃的な言葉ではあったのだけれども。「クロアが、そこまで言ってくれるならば。魔王軍に入ってくれないか」と提案すると「その御申し出。謹んでお受けします」と返事が帰って来ると その場では クロネルが私に忠誠を誓う儀式を行ってくれていたので そんな彼女を見ていたクロカが「姉上 クロネスは 魔王軍の所属になることを選んだんですよね?私には。そう思えてならないんだけど」という言葉を発した後に 彼女の言葉を聞き入れてしまった私は 彼女の言葉を「受け入れる」という選択をしたのだが その時になって、初めて「クロネ」という女性の名前を聞いたことで。その女性が、どんな立場の女性なのかを知ることができたのだが 彼女は「私の名前を知りたいということなのでしょうが 申し訳ございません その言葉については、お教えすることができませぬ 私の名を口にしてしまった時の出来事が脳裏に浮かぶためでございますので」と。

名前を教えて貰うことが不可能になったわけだが。そんな彼女の事を知っているクロアが私の前に歩み寄り

「魔王軍は 基本的に魔王の側近以外の者は。全員で5人で編成されているんだが。クロナの立ち位置は特殊だからね 君と同じ扱いにするわけにもいかないだろう だから しばらくは。クロトの部隊の一員として活動するといいと思うよ」と助言してくれると共に「クロナは。クロムから色々と学んでいる途中でもあるから」と告げてきたことから 魔王城への案内役として同行してもらうことにする クロノスは 魔王城に辿り着いた途端に。「ここは 私に任せてください この城は、もうすぐ壊れてしまうかもしれないですが 大丈夫ですよね?魔王様が帰ってくる場所を守っていくことも必要になりそうですから」とだけ呟いたかと思うと。そのまま何処かに行ってしまわれたのだ。そんな出来事を目の当たりにして「あー 魔王城の守護は、クロノが担ってくれたみたいだね まあいいや 私にできることをしようかな?」とクロコが口を開いた際に「クロメ 貴女は何ができるっていうの? クロノやクロヌのような力は。まだ覚醒していない状態だし。私も同じような感じだけど。そんなに弱いつもりもないわ それに私は、まだまだ強くなりたいと願っているし クロネよりも強くなる気はある だから 私の事を馬鹿にするつもり?」と言い放ったクロノの言葉に対して クロヤの奴が何か言い返そうとしていたわけなんだけど 私の顔をちらっと見つめてから 口を閉じてしまう そんなやり取りを見ながら「とりあえず。ここに住む人たちを助け出してあげた方がいいんじゃないかな?こんなに人数がいたらさ 私1人じゃ助けてあげられないし みんなに協力してもらいたいと思っているし」と告げると 彼女達から「ありがとう」と言われると 私は「気にしない気にしないと そう言っただけで。別に何もしてやれてはいないよ 気にしなくても良いからさ」と答えておく クロコとクロミは、魔王城に残っていた人達を連れてきたために「本当に、ありがとう」と言われても。私は特に気にすることなく

「クロネ ちょっとクロルを呼んできて 話したいことがあるから」と伝えたところ。

「畏まりました」と言って その場を去って行ってしまう それからクロノが、クロノの元に向かって行ったのだが 何故か戻ってきたのはクロクロとクロクロだけであり クロネの姿はなかったのである そんな疑問に思っていたのだが そんなことはお構いなしと言わざるを得ないような

「クロトは私の事が心配なのでしょうか?」と言いながら私の前に現れたのは 勇者ラフィアスだった その瞬間に「えっ ちょっ。どうして勇者が現れるんだ!?」と思いながら 慌てて「君は、確かクロフの親戚でいいんだよな?」

そう問いかけると「はい 私の名前は「クロフェ」でございます」と言い出した そう口にしてきた勇者は いきなり

「今更。私に会っても意味がないとは思いますけど。貴方は。「私が倒さなければならない相手」なんですよね?それくらい分かってますよね?そんな相手が目の前にいるのです それだというのに

「戦う理由も、価値も無い」だなんて。どうして

「そんなことが言えたの?あなただって。この世界を救う為に必要な存在なんです。

それは分かっているでしょう?それだというのに それなのに「勇者である自分が 世界を平和に導くためには「倒すべき敵がいる」ということを忘れてはならない」と言い切ったのだ。

私は、クロロの方を見ると 私の視線に気が付いてくれたようで

「クロネの事でしたら。今は、少し出かけると言い残したっきりですね」

とクロクロの口からは聞き出すことが出来たのだが 私はクロネの身に異変でも起きているのではないかと思い始めていた しかし そう考えているうちに 私は意識を失い始めて 倒れそうになるところを。クロクロに助けられてしまい どうにか一命を取り留める事に成功すると。そこには

「どうしました?」なんて言葉を

「急に苦しみ始めたのを目にして駆けつけてきてくれた」クロトさんの姿を確認できてしまい「貴方は一体。何者なんですか?普通の人間の反応ではないですよ」と質問をされてしまうことになったんだ そんなことを言われた時に私は「私は。クロネル達と同じように 女神を名乗る女性と出会ってしまった為に」そんな返答しか出来なかったのだが。それでも彼女は「そんな話は信じられないのですが それでも貴方の行動を見させてもらう限り 信じざる得ないかもしれません」と言ってくださったおかげで

「クロネの件に関しては 私とクロナで何とかする」なんていう宣言をしてしまう羽目になってしまったのが問題でありながらも。それでもクロエは、「分かった」という風に言ってきていたために

「勇者としてではなくて。クロネの友人として。君には力を貸してほしい」

と伝えてきたために 勇者としての力を借りることを決断したクロクロが この国の住民達の救出を行うことにしたようだ。

その作業中に「クロナの気配を感知することができた。クロネルを頼めるだろうか?」なんて言うと 勇者は「分かりました。すぐに向かいましょう」と言葉を返してくると「貴方は、勇者クロネルの仲間として。クロトさんはクロクロと行動して欲しい」なんて言葉を告げられた後に 彼女はクロネルと共に駆け出していかれたんだ。

ただ。私達は、そう言ったクロカは、既にこの場から離れてしまっていた。

そう言えば、この

「クロクロって名前が可愛いのかもしれない

「私の名前は、黒羽です」とか「黒姫です」なんて言われれば、可愛く聞こえなくもないかもしれないなぁ それにクロネの名前だって、クロってつく名前で「白のクロネ」って名前の響きは。やっぱり悪くは無いのかもしれない。そんな事を考えてしまう。そんな自分の名前を考えることに必死な私だったが。

クロクロが、「クロト 早くクロエを探しに行ったほうがよろしいと思います」なんて言われるから クロエの事を追いかけるように動き始めるのであった。

そんな事があったからこそ。クロネの行方を気にしつつ クロクロとクロロと一緒に行動する事に決めてからは、クロトの部隊の一員として クロトと行動を共にしつつ。魔王軍としての活動を始めていた。クロノは、クロクと共に「魔族として生きることを決めた者達を助ける活動に専念してもらっている。その為クロネルは魔王城に戻らなくて良くなったわけなんだが。「魔王軍が壊滅した」という報告が入ってしまったから これから先の戦いに、不安を抱きつつも、魔王城へと向かうことを決意する

「クロネス達が守ってくれたこの場所を放置していくわけにはいかなくなったから」と魔王城に辿り着くまでに考えていた。

クロネの様子が

「おかしい」と私に伝えていたクロカとクロクロ そして そんな二人の様子を察していたクロノとクロノクロに私は 一緒に来てもらっているわけだが。クロネは、本当にどこに消えてしまったんだろうか?と考えてしまう そのクロネのことを探そうにも 魔王城の中が「混沌に包まれているかのように荒れ果ててしまっている」ため。そんな状況下では

「探し物をすること自体無理があるんじゃないだろうか?」とクロカが口を開き始めてしまうのだった。

「私達にできる事は、本当に無いの?このまま黙っているわけにもいかないでしょ?」

クロクロも同意してくれると クロノクロは、魔王城での出来事について教えてくれる その話を聞いた限りで

「クロネちゃんは、魔人になりかけている。だから 魔人になっていない状態の 魔王様に助けを求めに行く必要があるんじゃないかしら?」と言う話をしてくれていて

「私達の中で一番。そういう知識に詳しそうな人がいます」と言い放つのである。そうして彼女が連れて来た人物は、クロノであり クロモと一緒の場所で暮らしているはずの人間だ。ただ

「クロネ様。大丈夫ですかね?」という言葉を聞き。私とクロトは、お互いの顔を向け合い

「クロネに何が起きたんだ?」

「何かが起こっているのか?もしくは、私と同じか?」なんて考え込むのだった。

クロネは、私よりもクロネのことを知っているであろうクロロやクロクロの話を聞くことで、クロネルに「クロネが何処にいるのか分かる?」なんて聞いてみる そうすると「私に聞かれても分からないですよ 私はクロネ様の居場所は 感じ取れることは感じ取ることが出来ますけど それが何処に繋がっているのかまではわかりませんのよ?」

とそんな言葉が返ってきたのだが

「私には何もない だから私はクロネに会いに行きたい」そんな事を私が言ってしまうと クロネルが 私の手を引いて「とりあえず ここから離れましょう ここは危険すぎますよ」なんて言葉を漏らす 私がそんなことを考えながらも クロコにお願いしてみたのだが。クロコは、「私に出来ることと言えば。クロメがクロネを助けられるように手配するだけ」だと言われてしまい そんな時「クロヤ。私の元に来てくれないかな?ちょっとお話があるんだけど」とクロミの声が クロコの元に届けられると そこで会話を終わらせると、魔王城に残して来た仲間たちを呼び戻しに向かい始めたクロネの後をついて行くことにした。そうしていると「貴方達は。この世界を守る為に存在しているはずなのでは、なぜ?あの魔王を倒すことができなかったんですか?貴方たちが本気でかかれば あのような魔王 一瞬で終わると思っていたんですけれどね」

クロミが そんなことを口にしてきた。その言葉を聞いて クロナが何か言おうとしていたが 私が止めた。私とクロナは

「クロネと同じような状態になってしまっている可能性があるんだよな。

それだとすれば 私たちは、もう どうすることも出来ないはずだろ?そうじゃなかったとしても。私はクロカとクロエに生きていて欲しいと思っている。それは、クロアもクロオも同じ意見のはずだっただろ?だから。私もクロカも。クロナの言葉に言い返すことは出来ないんだ」

クロネとクロフが戻ってきた後に「貴方たちに、どうしても 協力してほしいことがあるんですけど それは、とても危険な内容なんですよね」とクロミが言ってくる そんな彼女に向かってクロハは、「どんなに難しい事でも。クロネとクロラのためならやってやるわ」と力強く

「お前達も覚悟を決めてこい」なんて言ってきて 私とクロカも「わかった」なんて答えて。

クロネのところに向かうために行動を始めることにする。しかし クロネは

「今は、一人になりたいのです」なんて言葉を吐き捨てるように発してから姿を消していってしまった 私とシロネは クロネのことが心配になると同時に。クロネは今の状態で 何をするつもりなんだろうなと思う しかし

「クロネを救え」と言ったところで 今のクロネではどうする事もできない。クロトのスキルでも どうにかならないらしい。どうにかしてやりたい気持ちばかりが強くなって行ってしまい。私は。どうしたもんなんだろうかと悩んでしまい。

「クロロ。クロネの気配を探すことはできる?」と尋ねてみると「一応できなくはないと思うのだけれども。でも。あまり期待しない方が良いですよ」と答えるのだが。私は

「私はクロネルの元に戻って あいつらの力を借りる事にする。そうしないと何も始まらない」なんて口にしてしまうと。「確かにそうですね。私が行っても良いんだったら行きましょう。でも」とクロクロは

「私が行った場合。貴方達の足を引っ張る事になるかもしれないので。出来れば貴方達二人で行ってください。貴方達が戻ってくるまでここで待っておきましょう」

クロネの事を考えるだけで。

私達はクロネに対して何が起きているか

「どうして」なんて言葉を何度も呟いて。そんなことをしても仕方がないと思いつつも。それでもそんな行動をせずにはいられなかった クロナには「もう少しだけ我慢していてくれ。すぐに帰ってくる」そんな風に声を掛けておいて。私とクロトは、クロネがいると思われる場所へ足を運ぼうとする しかし クロナからクロネは、私達の仲間と合流すると聞いたせいなのか 魔王軍の奴らは、完全に動きを封じられてしまっているようだった だからこそ

「このタイミングを逃さない」なんて言う勢いを持って魔王城を抜け出した 私達の前に立ちはだかる魔物は「魔王軍に所属しているもの」しか存在していなかった。そのため、魔王軍所属の者達と出会わないように気

「私達は、魔人の力を受け継いでいる。つまり、この国の魔王軍に敵対する存在であるという事が 魔王軍を抜け出す為の条件になっていた。その条件さえ満たせれば、この魔王軍という場所は私達の居場所となる。クロネリシア様の居場所ともなるのだから。貴方達に負けているわけにはいかない。そう思いませんか?」と そう言って、目の前に立ちはだかって来たのは、クロカと、その仲間の女戦士と魔法使いの女性であった

「お前たち二人は確か、あの時魔王城に居座っていた人間だよな?それで。その二人が魔王城から逃げ出したのは何でなの?」と問いかけてきたため 私が返答を行う前に

「私達に勝つつもりですか?そんな事は無駄です」と私達が相手にしようとしている二人の女性が言葉を放ち始めて そんな彼女たちに向けて 私とクロクは、「悪いが、そんな事を考えている余裕は無い。それに クロネは魔王城のどこかで迷子になっているようだから。私とクロクだけでも、助け出しに行きたいと思っての行動だからさ。そっちの事は頼めないか?」

「そうそう。こいつらに用事があるわけじゃないから 見逃してくれねえか」と頼み込んだが クロネルが口を開くと

「残念ながら。あなた達がクロネ様に危害を加えようとするのであれば。貴方達が魔王城に戻るまでは、私は戦うつもりでいます」なんて言葉を口

「その辺にしておいたほうが良いんでないの?クロカ。貴女の知り合いに魔王軍が居るんだよね?そんな連中と戦うよりは、私達と一緒に戦った方が得すると思うよ」そんな言葉を口にしてきたクロモ

「まぁそうだな。私だってこんな雑魚共に付き合うよりもクロモとクロネスと共に戦えた方がいいよ」とクロネスはそんなことを言う

「は?誰が。あんたらみたいな小物なんかにビクビクしながら相手する必要があるんだ?そんな必要は全くない。むしろ、私たちの邪魔をするな」と言い放つと、クロナたちは、魔王城に戻ろうとしていた

「ちょっと待ってくれ」

私は そんな言葉を投げかけた後で、「クロネを探しに行くぞ」と言って その場を離れた そして 魔王城に戻るとクロナの姿を確認することが出来てしまったのである その事に動揺してしまった私だが クロミやクロミネルの二人を見て安心していたりしていると。

クロナは、こちらの方を向いてくれたため クロネの事を尋ねてみるのだが 彼女は 私とクロネの関係に気が付いていたようで

「クロネが行方不明に?そんな話は初耳なんだけれど。どういうことなのか説明してくれる?」と言われてしまう。

私はクロネルに視線を向けたあと

「とりあえずは 私達の仲間が一人足りないと言う状況が続いてしまっているんだ」と言うのだが クロネの現状を伝えるべきかどうかと悩み

「私が今言えることと言えば クロネの身体が 少しずつだけど魔人化が進んでいると言う事ぐらいだと思うんだ。そうでなければ、あんなに弱いはずがないし。そうなってしまうと 私達は対処する方法を知らないんだよ」そんな話をしたのだが それに対して クロナの反応は「分かった。そのクロネの件は私が調べてくるよ」「私は少しの間だけ。あの子の様子を探ってきてあげるよ」

そんな言葉を残して 姿を消していった。その後に「貴方達は本当にクロネのことを心配してくれていたのですね」

「貴方たちが敵じゃなかったなんて。嬉しい限りです」そんな言葉を掛けてもらってしまうと私は嬉しく思ってしまったのだ。そんなクロミが 私の手を握ってくるのだが、「私にはまだやることがあるんです。申し訳ありませんがここで失礼しますね」とクロミネルとともに消えていく。

ただクロメと

「あーっ!!」という言葉を残してくれたおかげでクロメが何処にいるのかはすぐに把握出来たのだけれども。その場所というのが問題だらけの場所であったため、どうやって救い出したもんなんだろうかと考える羽目になってしまう。しかし今はそれどころではなかったし。クロメを救出しなければならないと思ったからである 魔王城は、基本的に何処に行っても戦闘状態が解除されていないような状態であることは変わりがなかった。だからこそ、魔王軍と出くわしたくないと考えていたし、遭遇しないように心掛けていたが。そう上手くいくとは思ってはいない。そもそもとして、クロネの捜索もしたいところではあったが。まず最初に、魔王軍を倒さなければならないと思っていたし、仲間をこれ以上危険な目に遭わせないためにも その必要があると思っている。そのために私は、この世界で生き続ける必要があった。そのため

「魔王城に侵入します」そんなことをクロノとクロネルに伝える。しかし「大丈夫でしょうか?」なんて言葉を返されてしまうが。しかし私としては 早く「元の世界に戻りたい」なんて思う気持ちもある。それは当然の感情でもある

「今はクロネの事を優先しよう」と伝えたものの。私とクロトのスキルを使って侵入を決行する事になった。その際にクロネリシアの魔法で、結界を張られたため。他の魔物からは攻撃されることはないと思われる。クロネは この魔王城内を「さまよい続けて」

「私の目の前に現れる」という流れが自然と行われるはずだった しかし、私達の前に現れたのは クロネでは無かったのだから驚きしかない。その事については、「どうしようも出来ない」と思う事にした。そのクロネの代わりに私達の前に現れたのは、クロネリシアに似ていた人物だったからだ。ただ見た目が違うだけで、雰囲気などが 私とクロトの知っているクロネに似ていると感じてしまったため 私達は彼女から事情を聞きだすことに決める そんなクロネそっくりな少女に対して私は質問を行った

「お前は一体誰なの?」そんな言葉をクロナに投げかけると

「私の名前を聞いて 何をするつもりなんですか?」とクロナが言葉を返すと

「私はクロネリシアです」と答えを返してきて 私は

「は?」なんて声を上げてしまいそうになる

「私は確かにクロネルという名前を聞いたことがある」とクロネに伝えてから彼女から詳しい話を聞くことにする その話の中身というと「この世界を救う勇者様のために。私の全てを捧げる覚悟が出来ました。ですので。この世界の救世主様の為に尽くすことが出来る。それがとても幸せなことでしょう」と口にした

「それでは」

「勇者様は、私を助けてくださいませんか?」そう告げてきたので

「クロネの行方を知っていそうなのは間違いが無い」

「助ける価値はあるだろう」と考えてしまったのが運の尽きだった クロネリシアの言葉に対して私が言葉を発しようとする前にクロトは、私が発言しようとしていた内容を予測したうえで 言葉を紡ぎ始めていたのだ クロトが私に語りかけて来た内容は「私に任せておけって。な? クロネが私達の前に現れたらすぐに連絡してやるから。な?ここは一旦任せてみてくれよ」そんな言葉だった為 私は「仕方がない」と判断する事にしたのであった クロネを探す

「とりあえず ここがどこだかわからない」そんなことを呟きながらも この場所を探索し続ける 私は魔王城をうろついていると クロナと出会うことになる クロナから クロネのことについて聞くために話しかけてみるが 彼女は クロネと全く同じような言葉を私に向かって伝えてくるため。その対応に困惑している

「あのさ、クロネと何か関係あったりする?その様子から見ると」なんて言葉を向けてしまう その瞬間に、クロナの顔色が青ざめていき

「やっぱり、この身体の持ち主が気になっていたんだ」なんて言葉を私にぶつけ始める そう言い終えると「私に付いて来て欲しいの」なんて言うなり 歩き始めて 魔王城の外へ出て行くのであった 魔王城の外にクロエが出て行ったことを確認した後に 彼女の後ろ姿を追う

「クロネリシアとクロネの関係は気になっていたが 今の状態で問い詰める事はしない方がいいと思うんだよなぁ それよりも、今すべきことはクロネの救出であって、魔王軍を全滅させることじゃないからなぁ 魔王軍の壊滅を目指すなら、クロネを救い出してからの方が良いかもしれないなぁ」と独り言のように言葉を発した後で「まぁそんな事を考えても、答えなんて分かるわけないか」そう言葉にして魔王城から脱出することを決意する

「ここから脱出出来ればいいんだけどな」そう思いながら 私とクロネで開発した転移陣を使用し 移動を行おうと考えたのである。ちなみにクロナからの提案によって使用させて貰ったのである。その時に クロナに「あなた達は、どうしてここまで出来るの?」なんて言われてしまうが 私達は

「そんな事をしても意味ないじゃん?」「そうですね。私はあなた達に命を賭けても良いと思います」なんて言葉をクロネの口調のままで言うため、その事が気に

「そっちの身体の方が良かったかな?そっちの方が動きやすかったりしそう」そんな感想を伝えたら。

「そっちだと、この子の意識に呑み込まれそうになりそうだし」

「そうなの?」そんな言葉を交わしたのちに 私達はクロネの魔力の気配が感じられる方向へと進んでいくのであったが。そこで私達が目撃した光景は

「なんじゃありゃ?何やってんのあいつ?」そんな言葉を口にしてしまうほどに衝撃的な光景が広がっていたのである。そんな私の様子を見たためかクロナが「どうかしましたか?」

そんな言葉を投げかけてくるのだが、私は「いや。何でもない」そんな事を口にすると、クロナと一緒にクロネとリリルの居る場所に向かう

「あぁクロネル。私にクロネがどこに居るかとか教えて貰えない?」そんなことを言って来るクロナに対して私は「ちょっと待ってくれ」と言い放ち クロネが今居るであろう部屋に入る その部屋の中央付近には大きな穴があって

「クロネ!」という言葉と同時に「は?どういうこと?なんなんだこれ」そんな疑問の声を上げる そして「どうしたんです?」「え?なんか問題発生ですか?」とクロネの身体をした人物が反応してくるのだが

「クロネは?」

「そこにいるわ」クロナに言われた方を見ると確かに

「そこ」には、身体を失ったクロネの身体が存在している

「なんなんだこれは?」

「この世界に来てから ずっと思っていたけど この世界に私達を連れてきた人は 本当に最低の人間だよ。こんなことを平然と行えるんだもの」

「私も、そんな風に感じていますよ。だって

「身体だけ」を持ってきて、魂が入っていないなんて酷いと思いませんか?」そんな会話をしている二人だが、クロネがそんな言葉を発し終わると共に その空間に存在するはずの「クロネが着ている鎧」「クロネの装備」「クロネが持っていた剣」そんな物が 消滅を始めており

「嘘でしょ。本当にありえない」そんな言葉を放つと、クロナが、この場から離脱しようとしたのだけれども それを見逃さなかった私は、クロネリシアに対して攻撃を仕掛けようとしたが。そんな私を静止させる存在が現れる「クロネルさん クロネリシアに攻撃したら駄目ですよ。私と約束していたはずでしょう」

「あぁそう言えば クロネルさんの武器は私が作ると決めていたんですよね。忘れていて申し訳ありません。でも私も少し焦っているのですよね」そう言った直後。クロネの身体が光の粒へと変化し始めていくと、それと同時に、私とクロナは、光の柱へと飲み込まれた。

「これで良いのか?」そんな声が響いた直後に光が晴れるとそこには、何も残っていない状態で クロネもクロネリ

「はい。大丈夫みたいですね。ありがとうございます。それではクロネル。貴方にも力を貸しましょう。その代価は、クロネが払えばいいですから」とクロネリシアは口にした後に クロネルが使用していた刀を作り上げ。クロネルへ渡す 私はと言うと

「お前が、私と話をする為にここに呼び寄せた理由は分かった。だからお前の話を聞きたいと私は思わない。それにだ 私の大切な人に危害を加えようとするならば 私としても容赦はしない」そう伝えると クロネリシアの口から 驚くべき内容が語られるのだった。その内容というのが 私が想像した内容とほぼ同じで 魔人と人族が共存していく道を選んだ そう告げられる しかし「それは不可能に近い話だと思うぞ?」とクロネリシアに問いかける それに対してクロネリシアは「この国を乗っ取っていた魔王を討伐してくれた事。クロネの命を守ってくれた事にはとても感謝しています。だけどこれ以上 貴女の力を 悪用させたくは無い。それが私と私の仲間達の意思なの。だから ごめんなさい」なんて言葉を私に伝えるのだった そんな彼女に対して、「謝らないで欲しい。私としては「悪い」のは私だと思っていて。そんな謝罪を受け取ってしまえば「自分を許すな」なんて言葉になってしまうから。だからその言葉は受け取ることが出来ない」なんてことを クロネリシアに返答をしてから

「私は、これから この世界で生き続けるよ。ただこの世界が私を受け入れてくれるかどうかは分からないから、今は帰ることにする」そう伝えてから、「最後に聞かせてくれないか?君の名前はなんていう名前だ?」なんて言葉を彼女に向けて発したが返事はなくただ笑みを浮かべたままであった ただただ彼女は笑みをたたえ続けているだけだった そうしてクロネリシアとの邂逅を終えて クロネに報告を行うために、クロネに近寄るが、クロネの姿は既になくクロトが代わりに居たので私は驚きつつ、彼に質問を行うと彼は苦笑いをしながら言葉を

「この城からクローネが飛び出して行ったよ。それで 私が止める暇も無く行ってしまったってところさ。なぁクロネが戻ってくる可能性ってあるのかな?」と聞いてくるので私は「それは 私達の行動次第じゃないかな」なんて答えを返しておく そうしているうちに クロネが戻ってきたので

「とりあえずだ。一度クロネの家に戻る事にするか」と私が口を開き移動を開始したのであった。

クロネの家にたどり着くなりクロナから

「とりあえず 今日はお疲れ様。ゆっくりと休んでね。私はリリィとクロネとお茶会をしてきますから。クロネのことを頼みましたよ?それと 明日から忙しくなりそうだから気をつけてくださいね?じゃあまた後で」なんて言葉を一方的に浴びせかけて来られてしまって その対応について どうしたものかと考えていたところでクロナがクロネの身体を使い、私に近づいて来て

「あなたに聞きたい事があるんだけど」なんて言うものだ その言葉を聞いた時に、クロナの

「あの子を助ける事は出来るかしら?私の力が及ぶ範囲でしか助けられないんだけどさ、あの子はこの身体の中に存在しているあの子と混ざっちゃったらいけない気がしてさ、あの子が死ぬかあの子の意識が完全に消滅するまでこのままの状態が続くかもしれないんだけど」という発言を受けて考える 正直に言ってどうするのが正解なのかがまったく思い浮かばないので

「私には無理だとしか言えないな。そもそも、あの子に何があったんだ?」という言葉を口にすると彼女は説明してくれる「まずは魔王城から出て行きたいな。そこであの子の家に向かうことにしようかな。そこから全てが始まるんだと思うから。そして、私達が住んでいた家に向う必要があるんだよねぇ。そこにきっと何かがあると思うから」

「なぁクロネ。魔王城に私達が暮らしていた家が何処にあるか覚えているか?」なんて言葉を投げかけると

「私とあなたとクロナの三人で住んでいた場所は分かります。その近くにクロネが住んでいる家で間違いはないですね」との言葉が帰ってくる そんなやり取りをしている間にクロナは

「クロネリシアル。クロネリシアと呼べと言ったはずだろ?私はクロネルとは長い付き合いなんだから。その程度の事で 怒りを覚えないし」

その言葉を言われた後に、少し考えてみた クロネリシアの事である。彼女が言っていることは本当だろうか? 確かに。勇者に召喚された時に最初に出会った相手が、聖女と呼ばれる女の子ではなくて「神様の使徒である神巫女のクロネリシアである事には驚いたのだが それ以上に嬉しかったしな だって 好きな相手と一緒に暮らせる事が出来るわけだし まぁそんな事を言っていたら、キリが無いけどな それに、今クロネに意識を飲み込まれている状態になっているんだから。そんな事を考えられる時間だって少ないだろうけどな」

そんなことを考えていると、いつの間にか時間が過ぎて 日が沈み始めた頃にクロネの自宅に到着しており 私達は自宅の前にたどり着いたのである。そして玄関扉を開くとそこにはリリアとリリルが立っていたのであった。そんな二人に

「リリスちゃんは?」とクロネが問いかけるとリリルがこう答える「クローネ あなたのお父様に用事が有ると出ていったまま戻ってこないんです」そう言ったリリルに

「リリルさん? お父さんに何を伝えに行ったんですかね」と問い詰めると

「その辺に関しては私も知りません。クロネスはクロネリシアが居るこの場所に戻って来たんですか?リネリシアとクロネの魔力の波動を感じないんです」と口にするので

「それに関してだが 私の予想通りなら クロネに身体を奪われたのはクロネリシア本人なんだが。クロネリシアがこの身体の中に閉じ込められているのはクロネリシアの意思じゃないのかも知れない。そう考えた方が自然だからな」

そんな会話を続けている最中に

「クロネ クロネル お客人が訪ねてきたようだよ」そんな

「お母さん」という言葉が響くとクロネとクロネルが「母さま」「おかあさま」と言いながら リリアに向かって抱きついたのだ

「本当に可愛くて仕方がない。どうしてこの二人が一緒に暮らしているのか理解できないくらいだよ。そんな事よりもだ クロネリシア 君と話がしたいのだけど」そんな風に言葉を吐くと 私とクロネリがクロネリシアの前に立つ。そうして私の口が開かれる。クロネリシアに対して、この国の真実を伝えた上で。これからどうするつもりなのだと そんな疑問が投げかけられる。しかし彼女の回答といえば

「クロネリは、私の娘なのよね。でも私としては「クロネがクロネリになったとしても」構わないと思っているの。私にとっては娘は一人しかいない。クロネリもクロネもどちらも大事な子供だからね。だからこそ これからの話は、私が知っている限りでしかないの。だけど私達の国で起きていた問題は解決したといってもいいのだけど。でも魔獣の発生率が上昇していてね。それもこれも 貴方が原因だと言われているわ。その証拠はどこにもないけれど 貴方の存在が人間にとって危険因子になる可能性が高いと判断されている以上は 貴女の魂を呼び戻そうと試みる人間は現れる。それが貴方の存在を知るものであれば

「お前が、魔人と人間に平和をもたらすとほざいていたが、お前自身が魔物であり。人の命を喰らう化物ではないか。それにだ。そんな奴にこの世界を任せるつもりなどない」なんて声と共に攻撃されかねないしね」

なんて事を話してくれて それから、クロネリは、「クロネルがこれから先。生きて行くための武器は渡しておきたいの」と言って刀を作ってくれてから

「この刀が壊れるまでの間、クロネリを守ってあげて頂戴。この刀の能力はクロネリの力を抑え込むことができるようにする為の力を付与してあるの」そう言い終えてから クロネリシアは私に微笑みかけて「さぁ クロネに別れを告げましょう」なんて言葉を

「嫌よ!!クロネの居なくなる姿なんか見たくない。それなのに、なんでクロネとさよならしなければならないのよ。絶対にいやよ!!」なんて クロネの感情が爆発してしまい。泣き叫んでいるクロネを抱きしめて落ち着かせようとするクロネリであったが、クロネがクロネを抱き寄せ「お願いだから私から離れていかないで」

そう呟いたクロネはクロネリの胸の中に顔を押し付けたのだった

「クロネ これから君はリリィの元で生活するといい。クロネリと離れる事になってしまうのは申し訳ないが 今の状態のクロネリでは リリィを幸せにすることが出来ないと思うんだ」

その言葉を受けて、涙を流しつつクロネリから離れたクロネは

「クロネリシア ごめんなさい。もう大丈夫ですから」と言葉を漏らすのであった。

その後にクロネは私達と一緒に暮らすこととなり。

クロネがクロネとして生活していく為にクローネはリリスとクロネを連れてクロネの家に引っ越すと伝えてくる その際に、クロネの母親がリリィである事は リリルとクロナの2人だけが知る事となったのであった。

クロナからクロネリを託される事になったリリエ。その日から3人はクロネの元での生活を始めることとなる。

そして私は「勇者様。お疲れでしょうから一度部屋に戻りますか?」と言葉を掛けられて「ああ 頼むよ」と答え

「じゃあまた後でな。私は少しだけ眠ることにする」

なんて言葉を口にしてから私は 自室へと戻る そしてベッドに横になると眠気が訪れてきたために私は目を閉じることにした。

ただ私が寝ている時に 何かが起きていたことには気付かなかったのだが。

**

***

目が覚めた時には 既に夜になっていて 窓の外から月明かりが入り込んでいるのが確認できる。そんな私の近くにはクロネリがいた。その隣には、何故か私の布団に入り込んでいたクロネがいる。

私が起きた事に気づいたクロネリは「クロネリの事は嫌いになってしまったのかな?私の事は好きですか?」なんて言葉を投げかけてくる。それに対しての返事を返して 頭を撫でながら「そんな事あるわけないだろう?私が好きな女性はお前しか存在しない。それにな どんな時だろうと。クロネの傍にいるって決めてるんだよ」

そう伝える。ただ、私の言葉を聞いてクロネが私の方を見てきていたので。そのまま、キスをするのだが、その直後にクロネが舌を入れてくる。それを受け入れるように 受け入れてしまう。しばらくして、唇を離した後に「やっぱり。クロネが一番かわいい」と耳元で言うと、恥ずかしかったのか顔を隠すのだが、すぐに手を外すと「私だけのクロネになってください。他の人には渡したくありません。私にはクロネだけで十分なんです」

そんな事を言い出したクロネに対して「分かった。クロネがそれで幸せなんだろ?ならば、その願いを聞き届けよう」

そう言うとクロネが「本当ですね?約束しましたから。私はあなたから離れません。永遠に一緒ですよ」と笑顔を見せてくれるのである。それを見た後にクロネリは「ふーん 私とクロネリが一緒に過ごす時間を奪うという事で良いのですね?そのつもりで宜しいですね?私にも譲れない物がありますから」そんなクロネリに

「それは困った。私としても 二人の時間は邪魔しちゃダメだと思うんだが、どうしてもクロネに会わないと、いけなくて。クロネリシアに頼まれていることもあるしさ。それとだ。クロネのお母さんのリリさんとも会う必要があると思うんだが。そうなるとどうしたらいいと思う?クロネの意見が聞きたい」

そんな事を聞いたクロネは少し考え込んでから こんな事を私に言ってくる「そう言われても、クロネとお母さんが二人で仲良く暮らしている時に割り込んだら怒られそうだしなぁ。だからといって。私が、一人でリリスさんの所に挨拶に行って、リリとクロネリも一緒に暮らして貰うというのはどうだろうか」そんな感じに提案してくるのである。なので「リリに許可を取ってからなら構わないんじゃないか?クロネが私に好意を抱いてくれることはとても嬉しい。けどな。リリもクロネリも。どっちも同じくらい大事だし、二人との時間を過ごすこともとても楽しみにしている。だからさ リリとクロネリとリリアさんと4人で楽しく過ごせたらいいなとは思っている。だけど もしもリリとリリアが一緒に住むことに反対だった場合とかは 私とクロネだけがリリの家で住まわせて貰った方がいいかもしれないけど。クロネはそれでも問題ないか?」

そう言ってみるとクロネが納得してくれたので、私は、クロネと共にリリに会いに行くことにしたのであった。そしてリリの自宅にたどり着いた私とクロネがリリの家を訪ねたところ「あら。珍しい。二人が揃って家に来るのは初めてよね。クロネリが、家に戻ってきたのかしらん」そう口にしてきたので

「いえ クロネが帰ってきたんです」

そんな

「そう言えば 貴方が連れて来た子が「娘が帰ってきてるんです」と言ってたっけ。まあいいわ 立ち話も何だから入りなさいな」そう言った直後に「そうね まずは、座れる場所に案内するわ」

リリが口にすると 私とクロネリは 家の中に入るのだけど

「今日、ここに来ることをリリは知っていたんですか」なんて事を問い掛ける そうすると彼女は

「知ってたわよ だってリリから手紙が届いたもの」

そう言い出すとリリスが口を開く「クロネリが、貴方と出掛けた日に届いたみたいだけどね」

そう言い終えるなり「それよりも、このお茶でも飲んで待っていてちょうだいな もう少しでクロネリが戻ってくる筈だから」なんて言われた私は 椅子に座って待つことにしたのだ。

*

* * *

10分ほど経過したところで「あ、貴方が勇者様なんですか。私はリリィ この度は、うちの娘が大変お世話になったようで。ありがとうございます。この子はまだ幼い子供だから不安があったの。でも貴方のお陰で安心したわ あの娘を任せることができる」

そんな風にお礼を言うと 頭を下げて「リリエちゃんだよね?よろしくお願いします。あの、実はリリに相談したい事が合って来たんだけど。いいかな?」と訪ねる その言葉を受けてリリは、「いいわよ。なんでも聞いてあげる。クロネリから、ある程度話は聞いたからね」と言葉にするのであった。

その言葉を受けた後に、リリの対面する形で腰かけると 私は

「実はね この前起きた出来事なんだけど 私の力で この世界の魔人をどうにかできないかな って考えてるんだけど リリは何か心当たりがないかな。その前にね。この前の魔人との戦いでね 私の仲間にエルネって言う女の子がいるのね。彼女を助けてから 私は彼女と付き合うようになってね それで、この世界に居る魔人は 人間に危害を加えないようにしているみたいなの それをどうにかする方法は思い付かないのかなって思ってさ この世界にある魔人とは戦って倒せる相手なのかわからない」なんて言葉を伝えた上で「クロネから 私に惚れてる と聞かされたんだよ。それにクロネリからも私を独占するつもりだとか。それを聞いて嬉しかったのもあるんだ。だから 私の側に居てくれているクロネが、少しでも幸せに暮らせるように 協力して欲しいと思って リリを頼ってここに来たんだよ」

そんな私の話を聞いた

「リリもね。少しだけ驚いた事があるんだ。クロネリは「クロナも、同じ気持ちなのだろう。私の想いと、クロナの想は 別々なのは分かっている。クロナが貴様に惚れていること。だが、私にとってはクロナは家族であり妹のような存在なんだ。そして 姉さんにはクロネリがいる。私では駄目なんだろう」と寂しそうな顔をしていてね。そんなクロネリの姿を見ちゃって。

だから、クロネリには幸せになって欲しいと思っていたんだ。そして 今、クロネと話をして 貴方の事が好きになって、結婚をするというなら それはそれで 私としても喜ばしい限りだよ」そう話すと続けて「そもそもさ。この世界に存在する魔王なんてものは、本当にいるのかって話でね。クロネが見た夢の中に出てきたのが、魔王だったとしたら。クロネリから「勇者」としての力を受け取った人物なんじゃ無いのかって思うんだ。勇者と呼ばれる人間は 異世界から迷い込むと聞くよ つまり

「異世界からやってきた勇者様」に力を渡されて「聖神」と名乗る者が「勇者」として任命されるのではないかしら。その可能性を潰してしまうのが怖い。クロネの夢で見た相手が「勇者」だと言う事を証明する為に 私は、自分の目で確かめなければならない。だから 勇者の可能性がある人物が誰か調べないといけない」と言い始めたの その言葉を聞いて、私は少し考える素振りを見せる。確かにリ

「じゃあさ 実際にその力を渡してくる人が誰であるかを確認すれば解決じゃないのかな?」

その言葉を口にしてみたの そうしたならば その答えを返してくれるのは やはり「勇者様が その役目を請け負って下さっているのでしょうか?」なんて言葉が返ってきた。それに答えるようにして「私としては クロネが一番好きだから クロネリには幸せになってもらわないとなりたくないな」なんて事を伝える。

「私としても。貴方とクロネには 幸せな家庭を築いてほしいから、協力してあげる」なんて事を言われてしまったのである。

「それなら クロネが帰ってくるまでに、準備だけでも終わらせておくとしようかね。それに、リリエにも手伝って貰おう。リリも、手伝うんだ」その言葉を受けて 皆が一斉に動き始める。そんな様子を確認したクロネが 家に戻って来て 私と一緒にリリの家にやって来た。その事に気づいたクロネリは すぐに私の膝の上に乗ってくると「お父さん。私も、クロネリと、一緒に過ごす時間を貰えますか? 」その質問に対して「勿論 私達夫婦は大歓迎よ」とリリが返すと「ありがとうございます」と言って私の胸に頭をすりつけてきた それから30分程度経過したところで「よし そろそろ出かけるか。私とリリエで先に森の入り口まで行って様子を見てきてくれるかい?クローネ 君に渡すものがあるから。それが済んでから こちらに来てくれれば良いから」そんな言葉を耳にしたので 2人を見送った私は「それにしても2人の仲の良さを見る限りでは、クロネリが嫌だという事はなさそうだから安心した。クロネリが リリやクロネの母親から大切に育てられた事がよくわかる」という感じに話しかけると、「うん それはそうだよね」という感じの言葉を発してくれた後に しばらく会話を楽しんだ。

そんな時間も終わりを告げることになるが

「クロネリ 貴方の為に作った武器を渡すから これを使って、あの子に勝ちなさいな」そう言った後に、鞘に納まっている長剣を差し出す。そんなリリを見て 私は疑問を抱いたのだが。「それはね。貴方が使うために作られた物よ。貴方は、その身に 魔力と精霊を従えているけど 普通の人間が、それを使えば 命を落とす危険が高いでしょうね。でも、クロネリ。貴方が持っているスキル。「精霊使い」と、相性がとても良さそうなの だから、きっと上手く使える筈よ」と口にしながらリリは クロネにその武具の説明を始めるのだった。


* * *


* * *


* * *


* * *

10数分が経過したところ「あ、クロネリ お疲れさん。もう戻ってきたの?」と 声を掛ける私。それに対して リネが口を開く「ああ。問題はない。私が倒した。そしてこの子が 私を倒しに来ることを待っていると言って この場を離れていった。なので問題なく倒せそうで良かった。そして、リリエはどうなったのだ?」そう尋ねられて、説明を行うことにした。

その後、私が使った魔法がどのようなものだったかを クロネに伝えながらクロネリの方へ歩みを進めると「クロネリ。その装備を貸してくれ」と言って。クロネリは私のお願い通りにしてくれた後に 私は「リリ リリエ。クロネリのためにも、私達に新しい家を用意しておいてくれないか。リリと、クロネリと クロネは、ここで、リネが住んでいる家で生活させてもらっても良いだろうか」

リリィ「わかったわ。クロネは、まだこの村に慣れていないから、クロネが貴方と住む場所は もう少し待ってくれないかしら」と言われたので 私が暮らす家の隣にある家に「新しく建てる家の中に入ってみて欲しい。私が使っている家具も全てそのままで残しておくつもりだ。私がこの世界に戻ってくるまでの間、リネが使っていたものだと思って欲しい。それと クロネリ 君は私の家に住むことになってるから、私が不在の間にクロネの面倒を見てあげて。よろしく頼むよ」と伝えたのだ

「あ、あの。クロナ。そのですね これからも、よろしくお願いします」と言葉にするクロネリ

「うん リリスさんと、リリちゃんの所で住まわせてもらうことになったからね。リリの手伝いをしながら頑張るからね。クロネちゃん」そんな感じの返事をしたクロネリは

「リリエに、私の力を分け与えてから向かうと伝えてきてもいいですか?」

その問いかけを受けて 私は

「大丈夫。こっちは、リリに話してあるからね。あと、私はリリィと話がしたいんだけど いいかな。クロネはリリィと、この家を探検していていいからね」と 伝えると

「はい クロネ。行ってきて リネは、クロネを、この家に連れてくるから ちょっとまってて」と言うとクロネを連れて出て行く。それを見送ってから、リリに案内されて、とある場所にたどり着くと、そこには私が想像していた通りの場所が存在していた。そして、リリが

「この場所は、私が 勇者として召喚された時に与えられた場所でもあるんだ」

と 口にしてきたが、リリが、何故ここに居るのか。そして何が有ったかは。クロネリの過去を視た事で知っているのだが、それでも、一応聞いてみることにする。そして 私は、ある質問をしてみることにした その時に 私が、この世界に来た時の事を 思い浮かべていたわけなのだが。そんな私が リリに対して行った問いというのは

『貴方は、勇者になる為に 異世界から呼ばれた人間なのか』

と。私の、この世界での生活について ある程度理解してくれていることを願いつつ、この質問を行ったのだ

「私ね? 私には、この世界では言えない事が色々と有るんだよ。例えばさ 勇者が異世界の勇者だとしたら。私は勇者じゃ無いし。異世界から、こちらの世界にやってきた勇者でもないからね。そして。貴様と初めて出会った時は勇者として振る舞っていたけれど。今 この時から、貴様の前に立っているのが 私だから。それで納得してほしい」

そんな風に語りかけてくるリリに続けて「勇者が異世界に呼び出される存在なのであれば。私と 私の息子 クローネが。その役割を担っていた」と言うと。私に向けて リネと その母親に 力を与えられた理由を説明してくれた。その内容は、次のような感じ

「クロネが産まれるまで クロネリには、勇者の力が与えられたんだ。私とクローネスは勇者の力を与えるためにクロネリの元に訪れたんだ。その際に私は勇者の力を与えられていて。私はその勇者の力を使い 魔人を滅する事で、勇者としての力を受け継いでいった」

リリが「魔王とは」と言う事に対しての話を終えたところで「クロネは、私の娘です。だから 貴方は、娘の力を奪う事になります。その事は分かっていただけていますでしょうか?」と言うと

「クロネリは、リネの子供だと言う事。そして、クロネリは、貴方の血を受け継いだ娘であるという事を考えれば。私の力はクロネリに渡るという事になるのかな?」

リリが「ええ。その考えであっています」と答えてきた後に

「それならさ 私が 貴方を殺せば そのクロネリが 貴方から 新たな能力を得る事にはならないかな」そんな提案をするのだった。それに対して

「貴方には無理だと思うわ。今の貴方の身体は、すでに限界を超えている状態。さらに、クロネリも 貴方のその姿を見ていれば。貴方を倒す事は出来ないだろう。貴方が、万全の状態でも、おそらくクロネリには勝てないだろう。貴方がクロネリと戦うならば、お互いに成長してからにして欲しい。それが一番良いと思うからね」なんて事を言われてしまうのであった。

「それにしても、どうして貴方が、そんな事を気にする必要があるのかしらと疑問を抱いているんだけれども。それは、私が、クローネのお母さんで。その事を、貴方も知っていたから 貴方の行動なのかもしれないけどね」その言葉

「確かにそうだよな。私だってクロネリの事を自分の子供のようだと思っている。その子供が苦しんでいる姿を見過ごすことは私の性格上できない。だけど リリは違うのかな?もしも。君が、クローネの父親だとするのならば。君にとっては、私は、邪魔者以外の何ものでもないように思えるが」そんな言葉を発すると「ふむ。その答えに対しては否定させてもらいましょうかね。私が この村で過ごしていた頃は 村の外からモンスター達がやってくることが多々あったの。その頃は 私達の力で対処できていたので特に気にもしていなかったのだけれど ある時 私が 村に訪れて 暫くの間 滞在をしていたときに 突如として。村の外に現れた強大な力を有する何かによって。村は滅びの危機を迎えてしまいそうになった事があるの」

「その時にね。貴方の魔力に反応を示すような魔物達が出現して。私の所へやってきた。そして「貴方と話をしたくて来ました。どうか、私の言葉を 聞いてくださいませんか」そう言って 貴方が 私の前に現れるまで待っていたわよ。そしてその時には 私は 既にクロネを産む決意を 固めた後の事だったの。それからしばらくの

「その話の中で 私はクロネリに私が持つ力と 精霊の力の一部を譲渡することに決める。私の持っている精霊の力のほんの一部ではあるが。私が死んだとしても クロネリの中に精霊の力が残り続けていく」そういう形にして 私はクロネの中から居なくなることになった そして、その出来事が切っ掛けで、クロネがクロネの母親の魂の欠片を手に入れる事になったのだ そう 私は その話を聞いた際に、私の身体に起きている症状がなんなのかを理解することができた。

私が今の状況に至るまでの経緯を理解した事で「リネが この世界から立ち去った後に、私はクロネと共に リリエに呼ばれてリリとクロネリの二人に会ってから。そしてリリとクロネの母親との会話を行い。その帰り道でクロネはクロネの母親が持っていた記憶と知識を手に入れた。その結果が、今のクロネが、この世界で存在しているという経緯に繋がるのか」と口にした後に

「クロネリ。君は、私と、この世界に転移する前に出会っているのか?」と尋ねる。すると

「はい。僕は、お父様にも会いました。そして お母様の事も」と言う。私としては、やはりかと思いながらも。なぜそのような行動をとっているかはわからないが。この世界から消え去っているクロネの記憶も全て残っている。だからこそ。この世界の成り立ちについて知ることができたのであろうと考えている。そんな中で リネの母親は口を開いてくる

「私がクロネリの母である。クローネだ。そして私がリネであり、クロネリでもあり、リリでもある」と言ってきたのだ リリエは リネのことをクローネと呼び捨てにした しかし 私の前では クローネさんと呼んだのだ そして クロネリが

「僕の名前は、クロネリと申します。この村で、勇者の子として 育てられた女の子の名前であります。この子の名前の理由は この村に住んでいた。クロネちゃんの名前をもらっいてクロネリと名前をつけていただき。クロネちゃんは、村を出て旅に出た後、行方不明になってしまわれたのです」と言ってくれたのと同時に。

リリが「その通りだよ。クロネリ」と言う そのリリの態度を見て 私は「やっぱり、お前は、この世界に来てからは クロネリと名乗って生活しているのか」と言う

「ああ そのとおり。私の本名は、クローネ=リーリアという 元 勇者なんだが。クロネリと、リネの二人の名前が同じだから、区別をつけないと不便だと思ったんだ。まぁ、クロネの苗字は勇者の名字ではなく。私の父親がつけてくれたものなんだけどね」と、そんなことを言い出すリリに続けて「私は、クロネから力を貰ったんだよね。それで。私は、その力で勇者の真似事を行うことが出来た。それで 私を召喚した国が「勇者として召喚されてみないかい?きっと勇者として認められると思うよ」とか言い出したんだけどさ。なんか面倒くさいって思ったから「私を呼んでおきながら魔王退治しろとか 無茶ぶりもいいところですよ。しかも勝手に私を呼んだだけなのに勇者の力を得たら利用しようっていう発想が許せないですね それに貴方達の国は嫌いだし、そもそも勇者って、勇者に選ばれた人としか戦えないんですか?」なんて事を言っちゃってさ」なんてことまで話すリリだったが。

その話を聞き終えると「そろそろ本題に入ろうか クロネリ。貴女にはね。この人から受け継いだ能力を扱えるだけの器があるかどうかを確認したいの。貴女のお母さんの力は、勇者の中でもトップクラスに強い能力を持っていたわけで。それを引き継いだ貴女の力量を知りたいわけだからね」と、クロネリに説明を始めたのだった そんなリリスに対して「クロネリは、勇者の力を、受け継ぐ事が出来るのか」と質問してみる

「ええ その素質を持っているのは確かでしょうから。だからこうして私はここに居るんですよ。貴方が クロネに対して行う行為について、私は、何も口を挟める立場には無いけれど 勇者の力を受け継ぐことが出来るのならば。私は、貴方に感謝をしなければいけませんし 貴方を信用したいとも思っているの。そのくらいの力の持ち主でなければ 私の力を渡すことは出来ないと思うしね」なんて言葉

「そう言う訳だから クロネリは 貴方に 私の娘である事を証明するために 私から授かった力を解放しても良いかしら?それで証明になるかどうかは分からないけどさ」と言うリリに

「構わないよ。私は、クロネリに対して力を分け与えて 私の息子と同じような境遇にならないようにする。それだけだからな」と、リネがクロネリに対して 力を与えてくれると言う話を受け入れてから リネは「ではクロネリ。私と 手を合わせてちょうだい。それから。リネの力を使うための呪文を教えましょう。貴方が、クロネに対して、その力を解放できるように、教えましょう。まず、クロネがリネから譲り受けた能力の使い方ですが」と、クロネリがリリの能力を使えるようになるために必要な知識を伝え始める クローネは、私が渡している精霊の力とクロネリのお母さんから受け継いだ能力。この2つを扱えるようにするために。リリエから授けられている能力の正しい行使方法を伝える それは。精霊の力は、この世に存在する自然エネルギーから その力を引き出す事によって発動する。対して クロネリの母親が所持していた力に関しては

「私の力を使って」そんな言葉とともに。私の手を握る。そんなクローネの姿に「ありがとう クロネリ。これから クロネリの事を、私の子供と同じように大切に扱う事にするよ」と言う そんな言葉を口にしながら 私が、クローネに向けて精霊の力を送り込んでいく そんな行為を クローネが私から送られてくる精霊の力を、正しく使いこなせるようになり始めた頃に

「クローネ。その能力は 本来ならば、貴方には、使うことができないはずの精霊の力なの。それでも。クローネは、その力を使うことができるのには理由があって。クロネの中にクロネのお母さんの力が眠っているからなの。それはつまり。お母さんとリネの両方が生きている間 クロネは、お母さんが使っていた能力も使用できるようになっているんだよ」と、リリエが そんな説明を行ってくれる クローネが、私から送られてきた精霊の力が宿った力を扱うことができるようになったのは、私が、クローネからお母さんの魔力を受け取り、お母さんの能力の一部を行使することに成功したからなのだが それと同時に。私が受け取ったのと同じ程度の量の精霊の

「お前に。私から贈り物をすることにする。これは私が持っていて。既に 私の一部となってしまっていても。問題の無い力だ だが、この力は、リネと、クロネリにしか扱えない代物で。この力を私が、貴方に与えたとしても。他の人に伝えることはできないだろう だけど 貴方の役に立てることはできるはずよ。だから私は この力をあなたに贈るわ。この力を受け取ってくれれば 私の中にいるクロネに力を返してもらうこともできるだろうから」そんな言葉をクローネが 伝えてくれたことで、私は精霊の力を得ることになった。

「クローネがクロネに精霊の力を譲渡してくれるのはありがたくはあるのだが その前に確認させて欲しい。この先の戦いで、私は死ぬつもりはない しかし もしも、戦いの最中に、死にかけるような事態になった場合には、私にクロネから貰ったこの力が残っていれば、その時には リリにお願いして 私の意識の中に居座って貰うことになると思うが その辺りについて何か考えがあるだろうか」

「わかった。それなら、私が、君の中で、君の魂と溶け合う形になれば良いのかな。それとも。私をクロネリが使役する形で。私が、自分の意思で行動を行うような形で。君はどうするのが良いんだい?」と言うので 私は、少し考えてから

「私の中に入ってもらって、私と一緒に行動する形をとって欲しいと思っている。それと クロネリの中で私が死んだ時に、クロネリの中から消えてしまう形じゃなくて。私と一体化する形で、一緒に消滅して欲しいんだが」と答える。そう答えたら「うん いいぞ。それが 君がこの世界で生き抜くための方法だと、私も納得する事ができたからね」と言いながら クロネリは 私の唇を奪ってくる。そして。そのまま舌を入れられて 唾液を流し込まれてしまった後に

「今はまだ キスをするのが精一杯で。それ以上を望むのは もう少し先の事になるけど。その時は、もっと すごい事ができると思うから。その日を楽しみにしておいてよね」と言ったクロネリに

「その日まで 私の命を守ってくれるか」なんて質問をしてみた それに対してクロネリは「勿論だよ。僕は。貴方を守るためにこの世界に来たんだ。だから僕は。貴方が、僕の全てだと思って。これからも、貴方の傍にいることを約束します」と答えてきた リリは 私の娘であり 勇者の力を受け継ぐに相応しい存在の リネとクロネリの二人の娘達を育てていた クロネリは、元々。リネが勇者としての使命を終えた際に 共に過ごすつもりでいたが。魔王退治に向かう最中の 勇者の失踪と言う事件に巻き込まれて 魔王との戦いに挑む

「まあ、リリエが魔王退治に向かって、魔王の配下の魔獣達が暴れていると報告してきた時だね あの時は本当に 勇者が殺されたかと思ったし。リネちゃんや クローネが無事で良かったよ」と言ってきたので「勇者様は魔王退治の途中で姿を消したのですか? そんなことがあるのですね?」と、疑問を抱く

「そうなんですよ。魔王退治の途中 魔王が、勇者の一行を襲ったという情報を掴んで。勇者が危ないと判断して、その場から逃げ出したと聞いたんですが 勇者は、勇者でありながら 自分より弱い奴に従うのが我慢できないから。だから 私には理解出来ない行動をしたんだと思いますよ」

「そういうものなのでしょうか? 勇者とは、そのような考え方しか出来ないものなのですね」と私は言ったら

「勇者というのは、力こそ正義という信念のもとに 戦うことを強いられる職業ですからね。そのあたりの考え方は普通の人が持っている常識とは違い 独特な思考回路になってしまうのでしょうね」と言うリリの言葉を聞いて。私としては複雑な気持ちになりました リネから

「魔王を倒したら 私とクロネリを連れて行ってほしい」と言われた

「どうしてなのか聞いてもいいかい?」と 尋ねてみる そうしたなら「お母さんは 私の中に入っているけど。私の中にクロネが入ってきてから、お母さんの感情を感じることが出来るようになったからね。お母さんはね。自分が死んだあとの事も考えていたんだよ。もし仮に。魔王を倒すことが出来なかったとした場合に 勇者と間違えられた状態で。この世から逃げようとしたとしてさ。でも その先で。別の人間達に捕まったりしたら大変でしょう。だからさ 貴方の体を使って。貴方の肉体と融合した上で。この世界に戻ってきたわけだからさ。クロネが私の体を使えるようになるまでは。この世界を私の力で守っていくのを手伝ってほしいんだけど」と言われて 私は「そう言う話ならば 協力はするさ。私の方は お前の体が使えない間。私が使えるだけの能力を使ったら 私は死んでしまうだろうし。お前の力を有効に使ってやるのも良いかも知れない」なんて言葉を伝えてから「ただ。クロネリ。お前に一つだけ忠告しておく事がある」と言えば「ん?何?何かしら?気になるじゃない。教えてくれないか」なんて言葉がクロネリの口から出てきて。それを受けてから 私は言葉を続けた「お前の母親の力はな。確かに強力だったよ。だけどな。お前にはお前の力があって そっちの方が 母親の力なんかよりもよっぽど強いはずだし お前がお母さんから受け継いだ力の扱い方をマスターすれば その力で 色々なことができるはずなんだ。それに クロネリ。お母さんの力は、あくまでも力の源となる部分を貴方に譲渡していただけだから。貴方の母親は、貴方の中にいたから その力を貴方が使えたのは当然であって。本来は、貴方のお母さんが 貴方に力を預ける為に貴方を生んでいたのさ だから。お前の力を使えば 貴方自身の力を使って。この世を支配することも可能だし。そもそもの話。クロネリ。貴方の力は、貴方がこの世界で生きている限り。その能力が失われる事は無いから 安心して その力を自分の力のように使いこなして」という言葉を伝えた クローネに力を与えた後は 私は、しばらくの間は 自分の能力がどれだけ強化されるのかを確かめるために 能力の行使を繰り返していった。そして「ふむ これならば、私は十分にクロネリが作り出した世界を守ることが可能だな」と判断すると。私は その力を試す意味も兼ねた行動に移ることにした クロネは

「僕には、その力がどんな風になっているのかさっぱり分からないんだよ。分かるように説明してくれるとありがたいのだけれど」と言ってきていたので「私にも はっきりとした事が言えないから、上手く説明ができなかったら 許してくれ 今のクロネの身体の状態は、リリエの魔力がクロネの中で眠っている形となっている それで。リリエは 私の事を好いてくれるような発言をしていてくれたんだが それでも。リリエと私は夫婦の関係でもなければ恋人同士でもなかった リリエから私に向けての愛情を感じたところで。それは、リネとクロネを愛おしく思うのと 似たような感じでしかなくて 私の中には そんな考えしかなかった。だからこそリリエが。私の体に溶け込む形ではなくて。クロネの中に溶け込んでしまったとしても それは 問題がないはずだった。

クロネの母親が残した能力が。リリエの使っていた能力と 同じような力を持っていたから。リリエの力を、そのまま受け継ぎ続けることが出来ただけで。私の力を上乗せする事ができないクロネリに そんな事はできない だが 今は違う」そんな言葉を私が伝えたら クローネが私に抱きついてきて それから口づけをして そのまま舌を入れてくるのであった 私は クローネリから貰った能力を使いながら この国を守護

「私の能力で。この国に居る者以外の者を。この国から出ていくことが出来なくさせた。これは、一時的な効果ではあるのだが。それでも 私の能力をある程度扱えるクロネリには十分過ぎるくらいの効果を持つ事が出来るだろうな」と言う話をした後に クロネの背中に翼を作ってあげることに決めていたのだが まず最初に行うのは、クロネの中にいる母親を この世界の中に解放してあげないといけないと考えていたのだが その前に 私がクロネリに施したのは クロネルの体内に宿る精霊の核が二つとも消えないようにするための対策であり。その方法に関しては 特に難しいものでは無かった。何故なら、クロネリの中にいるリリアと。クロネの中にいて

「もうしばらくの間は 私にリネを返してほしくないのですが。ダメでしょうか」と、クロネリに頼み込み。リネリとの融合を果たしたことで リネの中に存在していた精霊の魂の欠片を吸収している状態のクロネリの中に入っていれば良いのだから それを行った後に 自分の中の、精霊達の力と共鳴させれば 自然と自分の中に居座り続けてくれるのだから。それほど手間をかけることなく 簡単にできる作業なのだ その後で「それじゃあ この子を、私の方で引き取る形で良いよね」と言ったのと同時に 私が与えたはずの力を クロネが自分の物として使う為の準備を あっという間に整えてしまったらしいので

「本当に 大丈夫なのか?」と心配してしまうと クロネは、自信満々といった様子で「私ってば、天才だからね!!」と言う。そして リネリと融合したことにより リネリが持っていた力を 自分の中にある二つの器の中で共有できるようになったことを嬉しそうに語っていた リリはというと 私に対して色々と助言を行ってくれ

「貴方の場合は 勇者様とは違って 魔王退治に向かう旅の途上。魔王の手下に襲われた際に、勇者様から託された聖剣が折れてしまっていますし。魔王を倒した後。元の世界に帰る手段を失う事になるのではないでしょうか? だからといって 貴方が今すぐにでも 魔王と戦うのであれば 魔王は手下に殺されるのも覚悟の上で貴方に立ち向かってくるかもしれませんから。もしも 魔王軍の中でも最強を誇る魔獣の長である黒龍と戦わねばならないのだとしたら。勇者様は、貴方を助けることが出来ないでしょうし。助けに来た時には既に貴方が殺されてしまっていた可能性もありますからね」と言われた

「確かに その通りだと思います。魔王退治に行くと決めた時は まだ、勇者として覚醒したばかりの勇者様に期待をしていましたけどね。勇者さんの強さを見てしまえばですね。私の出る幕など無いんじゃないかと思ってしまいますよ」と私が呟いた 私と勇者が戦う事になったのは 偶然の事だった

「貴女が勇者か?随分と可愛い顔立ちをしているじゃないか。どうやら、私と会う機会が訪れたみたいだな」と声をかけられてから私は「そういう言い方をするという事は あなたは魔王軍の配下という事でしょうか?私は、魔王と一騎打ちをしたかったんですが そういう流れになりそうなのですか?」と尋ねる そう尋ねたなら「私は魔王の右腕を任されていてね。私の主からは 魔王の配下の者達の統率を任された立場にいるから。君を殺すつもりは無い。しかし。君は私の部下が殺したとなれば。その責任は 全て私にあるのだと思うよ。まぁ、そうなるのが一番嫌なので。私の手で殺すとしよう」と言われた瞬間。魔王の側近の一人は動き出す 勇者と その勇者と共に現れた女性は

「魔王の幹部の相手なんて任せてください。勇者様が倒してくれたおかげで。魔王の力は落ちていますから。この状態ならば。貴方と二人で 魔王幹部を相手にしても十分に対処出来るだけの力を持っているはずです」と言って 二人は その場を離れていったのだから その二人が去った後には 私一人だけが残されたわけなんだけれども。私には、この世界で生まれ育ったわけではないと言うのもあるんだけど。この世界の人には出来ない技を使う事ができるので。この世界で暮らしていけば暮らす程に強くなる私に勝てると思うような敵はいないのではないかと考えている この世界で生きるようになってからのクロネは、毎日が楽しいらしく。自分が作った国を案内して回ってくれて。私は 私の体を

「さて。そろそろ起きようかな。いつまでもクロネリの中にいたら申し訳ない気持ちになってしまうし」と言い 目を覚ましてみれば目の前に居るクロネの顔に驚いたりしたのだが。私の体から抜け出したリネリがクロネの中に戻ろうとしたら「ねぇ!リネ!待った!!ちょっとだけ。こっちに来てほしいんだ」と言われてしまい

「どうして、そんな事を急ぐ必要があるのです?これから、もっと沢山一緒に過ごしていきましょうよ」なんて言葉を投げかけた時にもクロネは言葉を続けた

「僕は、貴方達と一緒に過ごしたいんだよ。だけど。リリエの力が。僕の中で眠っている。それは。この子の中にいた時。リリエの力を使っていたから 僕の中に残った力は、そのリリエの力だったからなんだよ。僕だって。貴方と離れたくないさ リネとクロネと。三人で過ごす時間が どれだけ僕の心に安らぎを与えてくれたのかを考えてみて。そんな時間はもう、戻ってきてくれないと理解している。それでも。もう一度だけでいい。あの頃の日々に戻りたいと願ってしまう」

クロネリがそう言ったら私は「私には 今のお前らが何の会話を交わしていたのかまでは分からないが。クロネリ。私はお前に この国を守っていく為の方法を伝えなければならないようだから。とりあえず、お前は この国から出ていった方が良いぞ。私の能力を使って。他の国へと続く道を全て閉ざしてあるからな」と言ってから「私はクロネリに自分の持つ力を分け与えることにした 私からクロネリが受け取った力が馴染んでくるまで しばらく時間がかかったが その力を扱えるようにはなっていたから。問題はなかった その後でクロネリは「ありがとうございます 勇者さんのおかげです。私なんかにここまで優しくしてくれる人は。この世界に存在していなかった だから。リリエ 僕の中で 少しの間だけお休みなさい」という言葉を残した後。私の中に溶け込むように入っていくのであった。その後に私はリネに

「クロネから私の体に戻ってきたりはできるのだろうか? 一応 私の体は リネの魔力を受け入れる準備が整っている。

クロネの中に入る事が出来るはずだ。クロネリの力を自分の力として扱う為に。自分の中で 力の変換をする必要があるかもしれないから その為には、私の中に戻る事が必要だと思ったからこそ クロネは 私の元にやって来たのだし。私が 自分の意思でクロネを取り込んだ場合と 自分で取り込まずに。誰かに奪われた場合には、私に その事実が分かるようになっているから。何かあれば 連絡が入る仕組みとなっているから。心配する必要はないとは思うが」と言ったなら「大丈夫だよ。心配しないで。それに 勇者さんの側にいた方が安心できるしね」と答えてきた それから数日後に クロネリの中に居た精霊は、リネリの中に宿ることになるのだが その時になって初めてリネリは 精霊達が私の体の中に入った理由を知ることになるのだが その説明を受けた上でのリネリの行動は「ふーん それで。結局のところ クローネの中の精霊達はなんの為に勇者さんに取り憑いていたの?それと。リネの中にも入り込んでいて、リネの中で どういう生活をしていたんだろう?そこを詳しく聞きたい所でもあるんだけど。教えてくれたりする?」と言うものだった その答えを聞いたならクローネは「リネが気にする必要もないでしょう?クローネは、この子のお母さんに、私と同じような力を持つ女の子が生まれてくるのは、珍しい事で。その子は、普通の人達が扱う事ができない特殊な魔法を操る才能を持って生まれて来た だから、悪い大人に狙われやすいだろうから気をつけて欲しいと忠告を受けていましたから 私には、この子に助言してあげるくらいの能力はあったので 助言してあげてましたし。私の言う事を信じてくれたから 私の言葉をしっかりと受け止めてくれるから。色々と手助けをしてあげたんですよ。私としては、この子を勇者である貴方の元へと届けるつもりでしたが。まさか こんな結果になるとは思いませんでしたけどね」と言っていた そして クロネの口から精霊達の声が発せられる「それに関しては、ごめんなさいとしか言い様がないけれど。私の中の精霊達に悪さをするつもりがなかった。それだけをわかってもらえたら十分だと思っているよ。そもそもの話 私の方にも、リネの中にいた精霊達の方にも 私を操れるだけの力は無かった だから リネの中から精霊を引き剥がそうとしても リネの中にいた精霊に拒否されるだけだった。だからこそ リネを貴方の側に送るしかなかったの」と言う声が聞こえた後で

「じゃあ 今からでも遅くはないんじゃないの?今からでも私と一緒に行動してくれても良いんじゃないかなって思ってたりするよ」

と言われたから、その事を伝えた後に

「確かに 貴方が 私の中にいる限りは 私は、貴方の命令に従わないといけない。それが 貴方と約束してしまった内容である以上 従うしかないよね。だから 今からでも私は、貴方の物になるべきなんだってことは理解できるよ。貴方は、魔王を倒す使命を与えられた。その貴方は、魔王と戦う為の力を手にする事は出来なかった しかし 貴方の中には魔王と戦う力を持っている私がいます。貴方は この国の王様になったんです。この国の王である貴方が私を受け入れているのだから 私の方は受け入れる以外選択肢は存在しないのだから」

と返ってきた。

私にクロネスの力を譲り渡した事により。クロネルの力が 更に強化されていく。

そんな中で、私は

「勇者さん。私も協力させて貰う事にしますね。私も魔王と戦いたいと思っていたんです。この世界を支配されれば。困ったことばかりが起こってしまう。そうなってしまうのは避けたかったから」

と言われてしまう しかし。魔王軍の者達に好き勝手されるのは許せないのは確かではあるが。

リネリは

「その前に。私には魔王軍を統べる者 その者を 魔王と戦わせるわけにはいかない そいつと一騎打ちをしたくて。魔王軍を相手にしている暇などないのだ。その事は理解していてくれるか?」

と言うと

「分かりました。では 私は魔王の側近として。貴方が魔王を倒した後は。勇者と呼ばれるその人に従うことにしましょう。勇者と名がつく人が。どんな人物なのかを知っておきたくはありますが。その人になら 魔王を任せても問題はないだろうと思えますからね」

と言ってくれたのだから 私は

「勇者は、まだ未熟者であるからな。そんな事を言わず。勇者に力を貸すと思ってくれ」

と言えば クロネが納得したのかは定かではないものの。この国を守ればいいのか。その程度の事を尋ねてきたので 私は

「そうだな。お前の力で、魔物達からこの世界を守り続けなければいけない 私は 魔王の幹部達をどうにかすればいい。そう考える事にする」

と答えた。 リネの中にいるクロネルの力は 以前と比べても強くなっていたから。

彼女が本気で戦った場合。相手が、たとえ勇者であろうと。苦戦することは無いのではないか?そう思ったからこその言葉を口にしたわけなのだが。

彼女は「ふむ。勇者さんにそこまで言ってもらえるのならば 期待に答える必要がありそうだ。

だけど 一つ問題があるとすれば 貴方が倒した魔族たちが復活してしまうかもしれないという事になるんだけど 、そっちの方はどうなっているの?やっぱり 勇者が倒す必要があるとか言っちゃっている訳かな?

まぁ。貴方の体を借りないといけなくなる事態になってしまったのだから。そのぐらいは協力してあげるよ それにしても、貴方が倒すべき敵は。この国に集まってしまっているのかしら? もしかして そういう事になっているとかかも?だとしたら 貴方の苦労も少しは減ってくれたりしないのかしら」

そんな事を言われてしまったから「私は 自分の手で 全てを終わらせるつもりだった。お前の力が借りれたおかげで、楽が出来るとは考えてはいない。それでも お前には リネリの中に入ってもらって。この国の防衛をしてもらうつもりだが。私の考えを汲み取ってくれるのなら。私は 勇者の務めを果たしに行くとする。この国で。この国にいる奴らに、迷惑をかけないために」

私はそう答えた リネは自分の力で戦う為に必要な力を身につける為

「勇者は。本当に、私なんかのお願いを聞いてくれるなんて 感謝しなきゃ駄目ですわよね。だって 私だって 勇者の力になりたいと願っていたからこそ。勇者の体を欲しがっている。リネさんは、勇者さんが選んだ女の子でしょ。それに。勇者さんと一緒の時間を過ごしたいと願ってもいたんだと思う。だからこそ 私と同じように、私と同じ立場になれる。同じ存在に。私なんかよりも 勇者に相応しい人間だと思う。そのリネさんを助ける為に、この国が平和であり続ける為に、勇者さんに協力をする」

その決意が 私の胸に響き クロネの中に宿ることを選んだ。

私がリネリに力を譲

「私の名前はリネ クロネからリネという名前に変わったから よろしく頼むぜ」と言って来たのだが。私はリネリがこの場に現れた理由について。そして クロネが何故 自分の中に戻ってきてくれたのかという事を教えてもらった それからしばらくして。リネが私の元に戻ってきた。クロネの中に戻る為に 私とリネの体が繋がっている間は 私はリネがどこにいるかを感知することができたのだが 私の体にクロネを取り込んだことにより その感覚が消え失せたのだが。私の元に再び クロネが現れた時には。私の体にクロネが戻ってきたのかどうかが分かった。なぜならば。私の体に戻ってきたクロネの魂が、元の世界に帰

「勇者さん。私の中に精霊が入っているというのは本当の話なんですか?クローネの力は凄まじいものですけど。それはそれで良いとしてですね。私の中に精霊がいるのでは無くて、私の中から精霊が出て行っただけなんじゃないんですか?」と言われたら クロネの声で 私の中に宿った時の状況を説明されたリネは「つまり。クローネと会話ができた。あの時はクローネをこの身に迎え入れたという事ですが。それが正しい行為であったかどうかは分からないということになちゃうんでしょうか?それとも 今からでもクローネを呼び出して 話をしてみた方がいいんでしょうかね」と言って来てくれたから

「お前の中にいる精霊に関しては もう大丈夫だぞ。あいつから話は聞いてあるし。私に害を与えないっていう契約魔法を結んでいるみたいだし。それとは別に。この世界で、この世界を守る為に存在する。それが精霊なんだと私は思うから。今更、精霊がいなくなった所で問題は何もないし。そもそも お前は勇者になるわけだから。クロネの力を受け入れることが出来たし。精霊との共存も出来るんじゃ無いかと私は思っている」と言った後で リネに

「勇者の力は 私のものじゃ無くなるってことだから。精霊の力を使いたい時に使えるようにするのが大変だったりするんだよ。だから 勇者の力を持つ私は。魔王を倒すまでは、お前の側にいてやりたいと思っている」と伝えてから「とりあえずは 私の家に向かう事にしよう」と言いながら歩き出した

「クロネスちゃんが言う様に。私が貴方の力を受け継いだ方が良かったのではないのだろうか?」と言う疑問は抱いたけど

「私もリネさんに。力を渡したのは間違っていないと思います。私の中に精霊がいないからこそ リネリの中で私が生きられる時間が伸びましたし。私には私なりの目的があるわけですから」と言ってくれていたから リネの中に宿る事を選択したのだ そんな経緯があったせいか クロネとリネが仲良くしている光景を見る事ができてしまっているから

「まぁ 今はまだ、気にするべきところではないか」と思い。勇者として頑張ることにした。

「勇者。貴方と私で、魔王軍幹部を一人残らず討伐する事はできたんですよね。貴方のお仲間は全員揃っていますよね?」と言われてしまうと

「あ。悪いな。私は魔王軍に囚われの身になっていた。お前達が頑張ってくれている間に。私は一人でも多くの敵を道連れにする戦いをしていたからな。その結果。魔王に勝つために必要不可欠な存在である 魔王の側近の一人を打ち倒し 私が倒した魔王側近を蘇生させるわけにはいかないという事を理解させる事は出来たが 他の連中に邪魔される事になりそうだ」と言ってしまうと 勇者は「そうなんですね。魔王軍の方には。魔王軍幹部と勇者を足止めしておくだけの力が有ったりするんですか?魔王は、それだけ強大な力を有している。そんな魔王を相手にするのに 私は、貴方の力が必要になってしまうのか?」と不安を感じてしまっていたようだが その心配は無用だと言わんばかりに 私は「魔王の側近は、確かに強いかもしれない。だけど。勇者が倒してきた魔王の側近達は。所詮、ただの小物にすぎないはずだろ? 勇者。魔王との戦いでは。貴方が魔王との一騎打ちに挑む。私は貴方のサポートとして立ち回り 貴方の勝利を支える事だけをやらせて貰おうと思っていましたからね」と言ってみせれば。勇者は

「その考えは正しいのかもな。魔王を確実に倒せるようになるまでの 時間を稼いでくれるだけでもいい。その間に。この世界を支配するのは勇者の役目だからな」と言ってくれたから 私は勇者と共に、魔王軍幹部達を相手にしていたのだが。魔王城に向かう途中

「あれは、お前の仲間なのか?」と聞かれたので

「その通りだが。どうした?」と言えば 勇者が「お前は、自分が何をやったのか分かっているのか?」と聞いてきた 私は「私が、この世界を支配しようと考えている魔王を倒しに行く。そのために。この世界を救ってくれと頼んでいるに過ぎない」と答えると 勇者は、「そんな事は当たり前の事だろう?この世界は魔王に支配されたら大変なことになる。そう考えるからこそ。魔王を打倒する旅に出ようとしているんじゃないか」と言われた。

その言葉で私は気がついたんだ。

「なるほど。私の考えは間違えていたのかも。私が勇者から力を託されてまで 魔王を倒してみせると言っているんだ。それには意味があることなのかも知れないな。ならば 私と、勇者の二人が力をあわせ 魔王の幹部共を全て倒すことが、世界の安定に繋がるのかもしれない。そうだとすれば 私は勇者の力を借りてでも 勇者とともに行動しなければ行けないのかもしれな」と思った そして、勇者が言った。

「さっきの話だけどな。私に力を授けてくれるつもりはないよな?」

それに対して。私は、こう返した。

「貴方に、私の持つ勇者の力で 私に足りない部分を補完してくれるような力は残っていないよ。だから、勇者が望む形では無いとしても 貴方に、力を譲渡しなくてはならない」と伝えたら。勇者は

「なら。この場で、貴方に力を譲ってもらう」と告げて。その宣言通りに 私は 勇者によって力を封印されてしまう事になった そして、その後、リネリは リネリの体を取り戻すことに成功したのだが。クロネからクロネの魂を抜き取り。クロネがクロネの体に入る。という流れで、クロネは クロネとして。再び生きる事が可能になった。勇者とリネリのおかげで。

勇者は 勇者である資格を失ったらしい 勇者の資格を失うという出来事が起きてしまったのだが。勇者の持っていた剣。その柄に嵌め込まれていた魔石が、

「我が主に力を託し。新たなる主として認めることにします。しかし、我が主から与えられた試練を乗り越えることが出来ずにいた場合 は 主の命を奪うことになりますし。再び力を与えられる事も有りません」と言っていた事から。新しい武器を手に入れる事ができれば 問題がないと考えたのだろうと思うんだ だからこそ「私と一緒に行動する限りにおいて。魔王を倒す為に必要なアイテムを入手する為に協力してくれないか?」と言われたら

「それは良いけどもなにか策はあるのか?」

「その点に関しては。リネに聞くのが一番早いと思うんだけど」

勇者は 私の言葉を聞いてリネの顔をジッと見つめた後で「その話に乗ろうじゃないか」なんて言葉を言っていた。そして、リネに

「勇者さんの求める品が手に入る可能性があるのって、どの辺りになるんでしょうかね?」なんて言葉を投げかけてきたのだが リネから「魔王軍幹部の配下が所持しているであろう。特殊な効果のある装備を集める。なんて方法で探していく必要があるんですが 私達が欲しいものは 簡単には手に入らない代物の可能性があります。例えば、勇者さんと勇者さんの仲間が身につけている鎧のような防具であれば。それを手に入れて身に付けている人達が使う。それこそが最強の武具となるでしょうし それに対抗する手段が手に入ればいいのでしょうが。それは無理な相談です。だって勇者さんは まだレベルが低いのですし 勇者のレベルに合わせて。貴方の持っている装備品は弱体化して行く事になるのは必然的な事ですが。それでも 強力な能力を持った装備品を入手できる可能性はありますが。それも運任せです」と言われたら リネから渡された資料を見て「ふーむ。やっぱりこの辺に目ぼしい物はないか」と言い出した後で「とりあえず。今日は遅い時間だから。一旦宿屋に戻って。今後の動きを考えましょう」と言い出して 宿に帰ることになったが。勇者がリネと話をしてから 勇者の顔付きが変わった気がしたので

「なにか、思うところでもあるのか?」と問いかければ

「あ。すまないな。勇者とか言われる立場にいるとさ。私が思っている以上に私のことを慕う連中もいるわけだ。そいつらに迷惑をかけるわけにはいかないだろ?この辺り一帯を探し尽くしたら この大陸から立ち去らないと駄目だよな?」なんて言われてしまうから 私としては リネの体にクロネの力が眠っている以上。この世界の支配者になるつもりでいたので。私とリネがいれば どんな問題があっても対処できる。

それくらいには思っていたから。私も、自分の意思を貫くための行動に移ろうと決めたわけなんだ まずは、クロネスから聞いた。

「私も、リネさんと同じですよ。私は 私の意志に従います。だから貴方の力になりましょう」という言葉を聞くことになった リネから「私が力を貸した方が。効率が良いはずなので」と言う申し出も受ける事になった。それから、リネが勇者に対して

「私が貴方の力になることを許可してください」と言ってくれていたし クロネからは「貴方とリネリの力があれば。この世界に居る全ての魔王軍の幹部を討ち取ることが出来ると。私は考えています。

私の目的は、あくまでも魔王を打倒することだけでしたから。他の魔王幹部などどうなってもいいと、そんな考え方で今までは動いていたわけですから。貴方の目的のために協力出来るように動くことを、今ここで誓います」と言ってくれたおかげで。私達は勇者から

「よろしく頼むぜ」と言われてから この国から出て 魔王幹部の一人を倒した。その時に入手した物。勇者が持つべきだったはずの聖剣を、勇者は なぜか勇者が持って居たので勇者に渡せば 勇者は「これで魔王幹部との戦いに集中できそうだ」と言ってから 勇者は私に「これからの方針について話し合いたいから。酒場に行かないとダメだな」と誘ってきたので。私もそれに従う事にした そう言うわけなんであれやこれやがあって。

「お久しぶりですね。勇者」

「えぇ。本当に、勇者としての私には縁遠い場所になっていますね」

「勇者は、勇者としてしか存在できない。その程度の実力で よく勇者になれましたね。私は、魔王軍の関係者としてではなく。一人の勇者として 貴方を始末しなければならないのですか?」そんな会話が聞こえてきてから 勇者は「私は 魔王軍の連中に、いい様に利用されて来ただけの存在なんですよ。そんな私の力が、必要だとか言い出さないんですか?」そんな事を言う

「魔王軍からすれば、貴女が魔王様を打ち倒したことで。魔王軍の存在が揺らぎ始めたからこそ 貴方を利用する必要性があると判断した結果の産物に過ぎないんですが。その事は理解出来ていませんでしたか?」と勇者が言った相手 その声の主こそ私が求めている情報を提供してくれた人物。リネアなのである 勇者は「確かに、今の魔王軍の立場が不安定であることを理解していれば、貴方の提案に乗っているかもしれないが。しかし、魔王軍を敵に回してしまうと 魔王の側近達にも狙われる可能性があるのではないか?と懸念を抱いてしまったんだよ。だから私は」勇者は、リネの方を見ていった「お前に協力してくれって頼み込んでいる最中だった訳だが」と言ったら リネリは「なるほど。魔王の側近達を、どうにかしたいと思っている勇者にとって 魔王の側近に敵と見なされたら。それすなわち。魔王と戦う機会が減ってしまい。結果的には敗北を味わうことになってしまう。そう考えているんですね」とリネが言えば 勇者は「その通りだよ。私は魔王と戦いたいんだ その願いが成就する時が来ない限り。私が魔王軍の幹部共を相手に戦う意味がない そういう理由もあるんだ」と言っていたんだ 私は勇者に向かって「勇者よ。私の仲間にならないか?」そんな事を言い出したのだが

「仲間にはならない」と即答されたので 私から「では、魔王軍と敵対関係を続けるつもりなのか?」と問い掛けてみると 勇者が「いやまだ分からない 魔王軍がこちらに手を出すつもりが無いならそれで構わない。しかし魔王の奴がなにか企んでいる様子を見せているようだから。警戒しておくに越したことは無いと考えている 私は私なりに考えて動いている」と返してきた。そこで 私は勇者に言った。

「ならば私が、勇者の求める。力の器を与えよう。私に協力してくれないだろうか」私は勇者に「この剣を受け取る気は無いかい?」と言いながら 剣を手渡そうとしたんだ。だけど 勇者に「受け取れない。この武器は私の手にあるべきではない武器だと思う」なんて言葉を返されてしまったから 勇者の気持ちが変わるまで待とうと思い リネが魔王の居場所を突き止めてくれる事になったから 私は、クロネが クロネの記憶の中から探し出してくれた、あるアイテムを探すために旅に出たわけなんだが

「魔王軍に捕まってしまうとは、私も落ちたものですね。ただ私を捕まえてどうしようっていうのかな?」なんて言葉をクロネは発していたが。クロネはクロネの体を取り戻せたみたいだし 問題ないよな?と思ってしまう そして、リネリから、魔王軍の本拠地の位置を教えて貰ったのだが

「勇者さんが持っている、特殊な効果が付与されている武器が、一番良い武器になりますから。貴方が持っている武器を、譲り渡すことが出来ればいいのですけど」と言っていたので 私は、その武器を手に入れる為に。クロネの持っていた剣を使う事を決意したのだが。その瞬間に「我を手にして何を為そうとする」と言う言葉が響いたかと思うと。剣が突然喋るようになっていたのだ そして 勇者の持っていた、聖剣も同じように、いきなりしゃべり始めて「この力を使って、我が主の求める品を探し当ててくれないか?」と言いだしたのである。勇者が持っていたのは 普通の武器であるはずだったから そんな現象が起こるわけがなかったので この聖剣に力の全てを託すと、そんな選択をしてしまったのだが。その力を手にした事で

「なぁリネ あの聖剣は私に力を授けようとしてくれたと思うんだけど それは私の考え過ぎなのか?」と聞いてみたら リネが「いえ、それは事実だと思います この剣の力は凄まじくて、勇者さんが、魔王の事を憎んでいた事も知っていましたが。勇者さんの持つ聖槍を魔王の所に転送させ。勇者さんの体に乗り移る事で、魔王と直接戦闘を行い勝利を得るという奇跡が起きたわけなんですが 勇者さんと この勇者の聖槍に宿っていた神様の力を合わせて 勇者さんの望み通りの結末を迎える事が出来たわけなんです それが現実になるかどうかは別問題ですが もしも勇者さんと勇者さんが望んだ展開が訪れることになれば 勇者さんの願いは叶えられるでしょう ですから、まずは 魔王軍の本拠地の場所が分かった以上 その場所を探索する必要はあるのですが。魔王の幹部を倒す必要は無くなりますから 魔王と勇者の戦いは回避され 魔王が復活することもなくなります」と説明を受けることになった リネリが魔王幹部の一人を倒しに行くと言う話を耳にしたので。私は、勇者と共にリネの後をついて行くことにした。その途中で リネが魔王軍に所属している人間から攻撃を受けてしまったから。私が「お前らさあ なにしてんの?そいつはさ 私の知り合いだから。危害を加えるようなことをしたら、許さないからな」と言ってやった。そしたら その男はリネ

「あ すみません 貴方のことを知らないまま。攻撃を仕掛けていました 申し訳ございませんでした」なんて言って謝ってくれた そしたら 私がリネから聞いた「この方は、この世界で二番目に強い方なのですから。下手に手を出さない方が良いですよ」という言葉を思い出すことになる そいつは「あ もしかしたら、貴方がリネ様と一緒に居る勇者さんなのですか?だとすれば これは失礼しました まさか勇者さんだったなんて」と言ってきやがったので

「勇者って呼んで欲しくねえからな だから、私のことを呼んだときは クロネとかって名前を呼ぶことにしてくれよな」って言うと リネ

「分かりました。私の名前はクロネスといいます。よろしくお願いしますね」と自己紹介を始めてきたので。私も同じようにして それから リネリが戦っているところに合流する事になるわけなんだが。そこで私は、とんでもないものを目にする事になるとは思いもしないまま 勇者である私を、助けた時にリネリから教えてもらった。リネの友人が魔王幹部の一人に戦いを挑む光景を見る事になった。

私達は、今魔王幹部のいる本拠地の前まで来ることに成功していた リネリの連れている友人は リネと顔が似ている少女だった。見た目的にはリネリよりも年上といった感じだ リネに似ている容姿をした女性を見ていたら リネに話しかけられた「勇者。貴方のお仲間は、私ととてもよく似ている子がいるじゃないですか。あの子と貴方の間になにか繋がりがあるように見えなくもないんですが なにか心当たりでもありませんか?」と言われたので。私が「リネは私の妹分的な存在だぞ 妹としか思えない存在だ 恋愛対象に見たことは今まで一度も無い」と言ったの

「えぇ!?勇者は私と恋仲の関係に発展したくないと。そう思っていますか」と言われてしまうので 私は「リネは私の事を慕っていてくれるから。大切にしたい相手だって言う認識はしている だがな」と答えたんだ そうしたやり取りをしていると 魔王軍の幹部達が、こちらに姿を現した

「勇者の仲間の人達か。私は幹部の中でも最強と呼ばれる男。私は魔王軍の副将を任されし、名をレウドと名乗る存在」と言ったのだが そんな事を言い終えたと同時に、その幹部の身体から光が発せられて。その光の中に、私達のよく知っている男が姿を現すようになった。私は、その姿を確認した後 魔王軍との戦いが始まったのだと思ったのであった そんな戦いの最中に私は勇者に

「おい勇者 ちょっとだけ時間を稼いでくれ」と言えば リネリがこちらに来て「どういう意味でしょうか? それにどうして、勇者さんの名前を呼ばなかったの? なんで?貴方の大切な人の名前が、勇者である貴方と、貴方の妹の苗字と同じ音なのも。関係があるんですかね?」と言ったのだ 私が「勇者には悪いが。今は魔王の討伐を優先しないといけないからな 私と勇者の二人だけが知り得ていることでもあるから。詳しい事情をここで話して良いのか判断が難しいんだよ」と答えてあげたんだ そしたらリネは、「そう言われると確かに納得してしまいますね とりあえず リネは魔王の側近の相手をしていますから。リネを倒そうとしている側近の連中を倒して欲しいのです」と口にした。そんなこんなで魔王の側近をどうにかすることに成功した私なのだ。魔王軍の幹部を倒したことで 私達の元に、新たな仲間が加わったんだ。そして私は魔王城への侵入を果たすことができたので。魔王と一騎打ちを行うことにしたのだ そこで、勇者の持っていた武器を使い 聖槍の能力を発動させることに成功したのだが。そこで私は ある出来事が起きてしまい 勇者の肉体に宿っていた

「神様」の力を奪い取る事に、成功をすることになってしまったので その事については、私の記憶から消え去ることとなったのだ。だが、勇者が持つ能力について知る事となることが出来た その勇者が所持していた 聖剣の力により 勇者が願う。全ての力を手に入れたいという願いをかなえる為に 私は、この聖槍の力を使用し続け 聖槍の力に私の持つ力を全て託して。その結果として、勇者が求めている。全ての力を手に入れるという。その願いが成就されたんだ だけど 私の力まで無くなっていたようで そのせいで、聖槍を握りしめる事すらできない。つまりは もう勇者の手元に戻ることもない。そういう状況に陥ったんだ

「勇者さんが、魔王軍に寝返る可能性って、あるんかなぁ。あるとしたら それは一体どういった経緯で 勇者さんの心変わりを引き起こす事態になったのかな?」と クロネはそんな風に思っていたようです。

リネは魔王の居場所を探し出そうとする為 勇者の体に宿り続けていた。聖剣に力を譲渡してから。リネはその状態を維持する事が出来なかったのだが。

その勇者の身に何が起こったというのだろうか。勇者の身に起こった事を調べる為 リネの知り合いで魔王の幹部を務めている者 ラズリは魔王の城に訪れる事を決意した 魔王の居場所を突き止めるためには。魔王の眷属達に気付かれない様にして魔王

「この世界を支配している支配者」を特定しなければいけなかったので ラズは、リネを連れて魔王のいる場所へと向かう事を決める その前に勇者と話をしておかなければと思い勇者を探し始める しかし。いくら探しても リネは勇者の姿を見つけることが出来なかったのであった

「リネ様。勇者を探し出すために力を貸してください」と頼んでみたのだが。その返事としては「リネは、今、勇者さんを探し出せない状態にあるんですよ もしかしたら リネは 何かが原因で 自分の力で 探し出せなくなっている可能性があるわけなんですけど それでも構わないと言うんなら。協力させていただきます」と言うものだった 魔王の部下の目の前に姿を現した、聖槍の力

「神の力」を取り込んだ影響で私の心の中にあった

「リネに対する愛情」は消滅してしまった。いや 正確には、リネに抱いていた感情を消されて ただ単にリネの事を大切に思う程度の気持ちしか残されていない それだけではなく。聖槍が発動させた能力は。聖槍を所持した人物を。全てに等しく死を与えるというものだったので 私以外の勇者にも影響が及んだと言うことだな

「おーいっ勇者ぁ お前も私と一緒に 魔王と戦ってくれないか? 私はこの世界で1番強い そしてお前は2番目に強いんだぜ?だから一緒に来てくれるだけでも良いんだ」と。私は

「リネリ」と名を呼ぶことにした女の子から。そう言われてしまった。リネリがこの世界で最強の存在であり。この世界で最も私のことを信頼してくれているのは分かっていたが。私が「私は魔王軍と戦うことだけはしたくないから。他の奴に声を掛けてみろよな」と言い返す そしたら

「じゃあ 勇者が嫌だっていうんだったら 私が一人で行ってくるわ」なんてことを言い出して。私から離れて行くと、そのままどこかに行ってしまうことになった リネリを見送った私の所に リネがやってきた「勇者。私に少しばかり協力して貰えないでしょうか リネリさんを 連れ戻しに行く必要が出てきました」と言ってきたので。「私も、リネと行動することにした」と言えば。リネの方は、驚いた顔をしていたが「ありがとうございます リネは嬉しいですよ」と言った後に私の手を握ってくると

「さっそくなんですが。リネリさんを追いかけたいので リネのことを抱きかかえても良いですか?」と口を開いて来たので 私がその言葉に了承

「はい。お願いします」と言った後に、私にリネリが飛びついてくることになる そして 私達はリネリの後を追い駆けることになった こうして私とリネリ そして、リネスの三人は。魔王幹部の一人である リネの友達 リネリの元に向かうことにしたのだ。その途中でリネリが「リネリは、貴方と出会えたことが本当に嬉しく思っています 貴方と会うことが出来たからこそ。リネリの世界は変わったと思うことが出来ましたよ これから先ずっと 永遠に 私の隣で共に歩いて欲しいですね」と言った後。私にキスをして来てからの、リネリの告白を耳にすることになる 私達はその後。魔王城の近くに存在する村に立ち

「あのぉ 勇者様。ここは私達の故郷で リネリは、ここの出身になるので 出来れば魔王退治に協力して欲しいのですが」と言われてしまう

「分かった とりあえず 村の人達が安全かどうかを確認をした方が良いな 魔王がこの辺りにまで進行してきた場合に被害を被る事になるんだからな」

と私が言った事で リネリの幼馴染だという 少女「アミルちゃん」と話すことになる そしたら

「リネリ姉 なんですかその姿は リネリ姉の力が無くなっていますね 私には分かります 私は 魔道士の家系に生まれていますから 貴方の身体には 膨大な魔力が流れ込んでいますね それが貴方の強さの正体なんですか? リネさんが居なくなってしまったら。私はどうしたら良いんですか?」とかなんとか

「まあまあっすね。私は勇者なんでね 勇者の仕事として。君を助けることにしようかと思いますね」と言ったのだが

「そんなこと言ったって。貴方と私は敵同士 貴方を倒すのを楽しみにしてるんですよ」と言われたのであった そんなやり取りをしていた時 魔王軍幹部 その最後の一人 魔王の側近を務める男である「ラスボス」との戦いが始まった 私は聖槍の特殊能力を発動させることにすると、私の持つ全ての力を解放する それにより、

「神の力」の制御が難しくなったが

「聖槍の力を使い続けないと。リネリの命が失われかねない その状況で。私はリネを見殺しにすることは出来ない だからこそ。私の力の全てが奪われてしまう その危険があるのにも関わらず。聖槍を握り締めることを選択した」

聖槍が 光り輝き

「光」を放つことで 私の身体から力が抜き取られるように感じられたが。それも、すぐに収まった

「おい。ラスボ。今の一撃だけで終わりだと思わない事だよな まだまだ。私の力は残っているんだよ」

「そんなはずはないんだが。どうして。勇者の持っている。光の力。それに、闇を照らす光が消え去らない?一体何が起こっているというのだ?そんなことを考えている間に 私の体は吹き飛ばされてしまっていた。」

魔王のいる場所を探すため ラズさんは、聖槍の特殊能力を使う事にしました。リネは、ラズの事を信頼していたので、彼女の事を止めることはしなかったのです。だけど、聖槍の特殊技能は リネにとっても。かなり辛い状況に陥るような物でもありました その効果とは、使用者が望む

「聖槍」の所有者に宿り

「聖槍」の所持者が望まない者を全て殺そうとする。そういう効果があったのですよ。

なので、「これは絶対に失敗できませんよね。リネさんを悲しませない為に 成功させなければいけませんでしたのに。勇者さんの方に。リネさんの事がばれてしまいましたけど、大丈夫ですよ。私がどうにかして見せますから。その為の対策を考える必要がありそうですが。でも そんな事は今は関係ありません。それよりも先にやる事が有るわけなんですよ 勇者さんの身に何かあったら大変なことになってしまう訳だし」と考えてる内にラズは。

「この槍はやっぱり、魔王の幹部に通用するんだ 私の見立ては正しかったという事になりますかね 勇者さんは、きっと。私達の為に、魔王と一戦交える覚悟を決めているでしょうから。ここで足止めをする必要があるってわけで」と口にしたラズは

「勇者さんが魔王の幹部に狙われてるんですよ だから助けに行く必要があったりするんです」と 聖槍の特殊技能を使って

「勇者さん」と「魔王」の居場所を特定する事に成功して

その場所まで向かうことにしたのでした ラズから話を聞いた 私は。聖剣の特殊能力を使うことができるようになる「スキル:覚醒」の効果を利用して「剣」の力を使えるようにして。

勇者としての力を存分に発揮して 魔王の側近を撃退することに成功するのであった。

勇者である私に対して攻撃を仕掛けてきた リネリは「ははっ。まさかここまでやられるとは 流石に勇者様といえども侮っていたようだったな」と言うと。そのまま逃げようとするのだったが

「逃げるな 貴様には聞きたいことが沢山ある」と言ってみたのだが。私が何をしても。攻撃は当たらず 回避されてしまうだけと言う状態になっていた

「このまま リネリさんを逃がしてしまうとまずいかもしれなかったので。リネリさんに気づかれないようにするのが一番なんだけど」と口を開いた後に

「魔王さん。貴方は魔王軍の中でも最強と言われている存在だって話を聞きましたよ。だから魔王軍の戦力を削ぎ落していく為にも 私達が戦うしかないんですよ そして私と貴方とでは実力に大きな差があるかもしれないんですけど。私は、貴方を倒してみせるつもりですよ リネリさんと 私自身を守るためにも」と言うと 私は 魔王に向けて 聖槍を投げ飛ばす それを魔王の部下の一人は「お嬢様 ここは我々が食い止めるので。お早く ご命令通りにしてください」と言ってくれたおかげで 私は 魔王と戦う前に。魔王の部下を倒すことが出来た

「魔王にたどり着くためには 邪魔者は排除しなければなりませんでしたからね そう言う意味では。感謝している部分も有りますね」と言いつつ 魔王の元へと向かったのであったが。私の目の前に 魔王が現れた 魔王の姿を目にすることになった私が

「これが 魔王なのか 思っていたより弱そうだな」なんてことを言うと 魔王の方は「ふっ。確かに。お前の方が強いのだろうがな。しかし 私にも切り札というものが有る 私とお前の戦いはこれからが始まりなんだぞ」と口を開いてきたのであった。

私の方は、リネリが無事に生きていて しかも幸せになってくれるのであれば どんな結末になろうとも構わなかったので。この場で、魔王を葬る決意を固めることにした

「お前は 私の敵では無いが 私の愛するリネを殺そうとしたこと。それについて。謝罪するつもりは皆無ということなのだな?」と 確認の意味

「私がお前を倒した後は お前の妻が 死ぬ事になる それは構わないって事なのか?」という意味を込めた問いかけを口にしたのだ。それに対しての返事は

「私は。リネリを愛していますから あの子を泣かせる奴は 全て消し去るべきだと考えているのです 貴方のような方には。あの子を守って欲しくなかったですね」と言われることになった

「そうですか まぁ良いさ 貴方には。魔王の使命を全うしてもらうとしましょうか リネは もう二度と私の前から姿を現さなくなるってことになるのが 残念だが」という言葉と同時に 私は。魔王に向かって「ホーリーブレイク」「ファイナルアタック」の聖槍を使った連続攻撃を繰り出していた その結果として 魔王は

「ぐぅっ。まだ。終わらないのか。こんなことが有り得るだなどと思いもしなったよ 魔王は死ななきゃいけないっていうのが 世界の法則なのに それが通用しない相手が居るというのはどういうことなんだ」と言ったのである。そんな魔王を見てから 魔王の側近の男から 魔王の弱点は胸元であるという話を聞かされていたので そこに目掛けて聖槍を投げたのだった その攻撃によって 私の勝利が確定したはずだった

「くそぉ。私様が倒されてたまるか。くそがあああっ! 私は、リネリを愛することが出来なくなったとしても リネリを守る義務が有るのだ リネリは、必ず私の手で守り抜く必要があるんだ」と魔王は言い放った それから魔王は「私の全力を持ってして。この村を破壊する」と宣言してから 力を解放しようとしたのであるが そこで、魔王が使うことが出来る全ての力が 私の体に取り込まれることになってしまった 魔王を倒すことに成功してから「私は 魔王が残した言葉と 勇者の力と。二つの力を持つことになり。魔王と勇者の力を併せ持って生まれ変わる事になり 私は「魔王の力」と「勇者の力」を扱える存在へと昇華されることになった 魔王を倒し終えることに成功した後で「勇者さん 貴方ってば一体。何者ですか?私の知る限り。聖槍は勇者以外に使えないんですよ。それがどうして貴方の手の中に?おかしいじゃないんですか?私はそんなことを思いました それに どうして あんなに強い相手であるはずの魔王さんを。一人で倒し終えたんですか?私は 信じられません 一体どうやって倒したというのでしょうか?その答えを聞くことは出来ませんでした」と言われたのだが 私はその言葉を「勇者がどういったものかを 理解していない人が言ってくるのが煩わしくて」無視することにした 勇者の力が手に入った事で

「これで、ようやくリネと一緒に暮らせる あいつの事だから 私がいなくても平気なはずだけど。心配だから すぐに戻ろう」と考えると私は、自宅に転移を行うことにしたのだった 自宅に戻りながら「あれ?魔王を倒した時の感覚だともう少しかかると思ってたんだけど。やっぱり力が増したからかな?そんな事を考えていると、私が暮らす家の前まで戻って来る事ができたのである そして家に戻ると、リネリに抱きしめられていて「よかった。帰って来てくれましたよね 本当に良かったです 私の事を嫌いになったりしていなくて」

そんな感じの言葉を聞いてからは「勇者の力」を手に入れる前の時みたいに、二人で抱き合った状態で過ごし始める事にした リネリの方はというと 勇者の力を手に入れ

「リネを守れるようになったから。私は、リネと二人っきりで暮らしていくのもいいんじゃないかなって思ってたりもする それに 私は リネが傍に居てくれた方が安心出来るというか なんというか」って口にした私に「勇者さんの気持ち 分かりましたよ 私は、今までずっと一人きりで暮らしていたせいもあるのかもしれませんが。勇者さんがいないだけで 不安になるんですよ」と返してくれて 一緒に過ごせるようになった私達は これから先 共に生活していくために色々と決めていった 私とリネが 一緒に住んで生活をしていくにあたって「お互いに助け合う」という条件だけは譲れなかったのである。

そうやって決めた これからの生活をスタートさせるために。

私とリネとの間には子供が出来たりしたのだが。その子供の力を使って私達の世界を征服しようと 企んでいるような魔王軍が出現した そう言う状況だったので。リ

「勇者さんの身に何かあったら困りますし 私が助けに行かないと」と言ってリネリが。リネリと、リネリとの子と 私の間に子供を作った魔王の分身体を連れて 勇者としての力を発揮した。そして「勇者さんの事が大好きな私だからこそ」と リネリが口にして。勇者の力を使いこなし始めたリネリの奮闘のおかげもあり 魔王軍は撤退する事に成功した そして魔王との戦いから三年が経過して。魔王の分身体が魔王の肉体から切り離される事になったのであったが

「まさか 私の体が消滅することになるとは 想定外すぎるだろう 私には。勇者を殺すという使命があったはずなんだが 私の使命が果たせなかった それだけが悔しいな まぁ 勇者に殺されたのなら。それで良しとするべきだったのだろうけど」と呟きつつ その身が塵となって散っていった。その後 魔人族の女王は 自分が仕えている国に対して「魔王軍が復活した際に。また同じ過ちを繰り返してはいけないのだよ」と語りかけたのであった。

私と魔王が戦う前

「私達が魔王軍の手に掛かってしまうかもしれないけど 私達の魂は 絶対に消滅することがないように 契約魔法を使うつもりなのよ 貴方だって それくらい知っていますよねぇ」と言われてしまい。「えっ ちょっと待ってくれ 魔王軍と戦う前に」とか何とか言ったのがいけなかったようで 私は魔王の側近の一人から「お前は リネリさんを救いに来ただけなのでしょうが 我々の仲間を傷つけたことについては謝罪するつもりは無いようですね」と言ってから「ならばここで お前を殺しても構わないよな」なんて言われた上に「私も、貴方のことを許せないし。私も。リネリさんを救う為に 命を懸けて戦ってやろうと決意しているんですよ」と言われる羽目になっていた。そんな魔王の側近の男から「貴様が魔王を倒すことが出来ても。魔王軍の奴らを倒せなければ この村は崩壊することになる 魔王は、魔王城に拠点を置いているので 貴様には。そこまでたどり着くだけの実力があるのかどうかを見極めさせてもらう」と告げられてしまって。そのまま魔王と戦わされる破目になった。

「おい。お前は この魔王城に乗り込んできた人間なんだろ? 私に戦いを挑んできた奴の実力を確かめるには丁度良い相手だぜ」なんてことを魔王は口走って来たのである。魔王が、こちらに話しかけてくるのとほぼ同時に。魔王の側近の男は私の方に向かって攻撃をしかけてきた 私の事を殺せたと油断していた魔王の側近の男だったが。私が 聖槍を投擲することで どうにか対処に成功することに成功

「ちっ。こいつ 私とやり合える程の実力者だったのかよ」と、 魔王の側近が そんな事を口走っていたのだが。その隙を狙っていた私によって反撃されてしまっていた。

魔王が、自分の配下と、魔王の部下を 相手に苦戦をしている様子を確認した私。そんな私の元に「さっきは 魔王を追い詰めたっていうのに 今は、追い詰められてどうなっているんだよ」という言葉と共に攻撃を仕掛けて来た魔王の分身体が姿を見せたのである。「うぉー。お前のせいで 私は、魔王の本体と切り離されたっていうか。そういう風に認識されているんだって どういうことだ?」そんな事を叫び声を上げながらも、魔王は 私に襲いかかって来た。

私は そんな魔王を相手にしつつ「私は この世界を平和にしたいんだと思うんだよ 私は、この世界の住人じゃなくて。私にとっては異世界から来たっていうのは もう 理解してもらってる話だけどさ 私にはさ 守りたいって思っている奴が居る訳だし そんな感じだから 私は。この世界の住民には。死んでもらいたくないんだ 魔王が死ねば良いのか それとも 魔王の分身を倒してからの方が良かったりするのか分からん」といった話をしてみたのだが 魔王は、そんな言葉を発してきた私に向かって「何を言っている?私の事はどうでも言いから。リネを守ることに必死になれよ それにだ。魔王である私を倒さないでいると。他の連中がどうなるかは分からないから 早めに逃げ帰った方が良いんじゃねえのか」と魔王自身が言って来たのだが。私からすると。「あんたが。勇者である私の前に姿を現して、私と戦闘をすることになってしまえば。私は。魔王の力を吸収出来なくなる そうなれば。私は 魔王の力を取り込んだことで得られるはずの力を使えなくなってしまうから あんたは 私に倒されるべきなんだよ それが 一番 被害が出ないやり方でもあるし 私にとっても リネと一緒に過ごすことが出来て。幸せな毎日を送る事が出来るようになる」そんな事を思っていたのだから。そんな言葉を発するしか無かった

「私の体と精神を引き離せば 私は死ぬ だが、この世界の人間の体は 私の精神の宿った体であって。私の意識が無くなっていても動くことが出来るわけなのだ だから私は お前達のような雑魚を蹴散らした後。私の本当の故郷である世界に戻らせて貰うことにするぞ そして私は、この世界の人達を皆殺しにして。私の邪魔をしようとした奴らにも私に逆らおうとする意思を持つ者は居なくなったと報告しておくとしよう」そう語った後に 勇者として召喚された時の私の姿形に変化をして見せてから私に向けて攻撃を行おうとした

「私はな 魔王なんですよ 私を殺すことが出来たからといって 喜んでいられる立場ではないということをお忘れなきように あなたは知らないでしょうが。私を倒した後 リネリさんと一緒に暮らして行けると思っていたんでしょうが そう簡単にはいきませんからね」と言ってから。魔王の体の主導権を得た私は

「ふぅ 勇者の力とやらは 使いこなすのに苦労する代物ですね」と言って それから勇者である私の事を 本気で殺す気になったようだ そんな魔王の様子を見て 私は

「こいつの相手をするのは大変そうだ」と 思わずそんな事を口走ってしまったのであった 勇者の力が使えるようになって以降。

私と魔王との戦いが本格的に始まったのであった そして勇者としての力が発動したことで「魔王に憑依されていた」という事実を知った私は

「これは厄介すぎるだろう」と思うと同時に このままでは魔王を仕留めるどころか。私が

「魔王に取り込まれかねないだろう」なんていう状況に陥る可能性まで出てきたのを感じ取ることになった。なので魔王との交戦を早く終わらせる為。私は、すぐさま行動を開始することにした 勇者の身体能力の高さを活かした高速の動きで。勇者の力で得た速度に目が追いついて来れていない様子を見せている魔王の隙を突き「これで終わりです」と言いつつ。私は、勇者の力を使い魔王を殺すことに成功する。

その後「リネが魔王に取り込まれた」と思い込んだ魔王が「私の肉体を取り戻してやる そうすれば」などと言っていたような気がしたが

「まぁ、そんなことを言っていたような雰囲気だった」ということだけを書いておく 魔王の肉体と切り離されてしまった その事を理解していながらも。どうにか 私に倒された魔王は「くそ 魔王を舐めるなよ 私が、お前らみたいな小物に負けるようなことはありえない お前は、絶対に後悔する羽目になるからな」などと 捨て台詞を口にしてきて。魔王が塵となり散っていった 魔王との戦いを終えてからは。勇者のスキルの効果もあってなのか 勇者の能力を使いこなしていた私であったのだけれども

「勇者さん。私が傍に付いていてあげるんですから私が 守ってあげないといけなくなりますよね なので。私が、勇者さんの身の回りの事についてサポートしますから。安心して私に甘えてくれればいいと思いますし 私が、勇者さんの面倒を見る事が当たり前のことだと受け入れてもらえばいいかなと思っています」

そんな発言をしてくれたので 私は「それは 凄く助かるんだけど 魔王の側近達との戦いで力不足感があったから 私としては。力を手に入れられないだろうか」なんてことを呟いたのである そうした結果 勇者である私の力が増大していく中で 新たな仲間である魔人が仲間に加わり 魔王軍に対抗する手段を増やすことも叶うことに 魔王の分身体は、自分が魔王に利用されていただけだった という真実

「私の事を、自分の体を乗っ取りに来た悪魔だと勘違いしてしまうのは分かりきったことなのよ 私も魔王軍の奴らに捕まった時に そんな風に言われてしまいましたし」そんな事実を教えられた私は「魔王が復活するまでの時間が短ければ 私が、お前達に魔王を押し付けることになりかねなかったんだよな 本当に悪かった」と言う 魔王は

「気にする必要は無いのですむしろ貴方に感謝していますよ 魔王軍の奴らを一掃することが出来る機会が訪れたのですし 魔王軍が壊滅しない限り 貴方がこの世界を平穏にさせることは難しいはずなのですよ」そんな風に口にしてから 仲間に加わったばかりの魔王とリネリは私のことを見つめてきた

「私に出来る限りのことをして。絶対に この世界を守り抜いて見せる」なんて宣言をしてしまったり

「私は。この世界の為に、この身を捧げて 戦い抜くつもりだよ」

そんな感じでリネリの方も 私に協力をする決意を固めたらしい こうして私の仲間に加わるようになった魔王や 私に惚れ込んでいるリネの協力もあり。魔王軍は壊滅したのである

「あー、やっぱり無理でしたか。あの魔王の側近の奴らと戦えた時点で大概でしたけど 魔王と戦う前に 私が。魔王と戦闘をしている間に 他の奴らが 魔王の分身体と戦い始めたのを見たのが原因でしょうが どうせ、この村の住人達が 人質のように扱われているんだろうなって想像がついたんですよ」

そんな声が聞こえた方へ振り向くと。私の目には、私の仲間たち

「おい。お前がやった事は許せないことだぞ 分かって居るんだよな?」そんな声を出しながら 怒りのオーラを出しているリーネがいたのである

「おいおい 流石に手加減はしてやるからさ それで 何とかしてくれないか?私はさ こいつ等に殺されかけたんだからさ。これくらいのお礼をしたって構わないだろう? こいつ等が、どんな行動を起こそうと どうにでも対処できるだろう?私はさ」

魔王の側近達は 私達の仲間の実力を目の当たりにした事で恐怖を抱き 逃げ出して行ってしまう しかし 私は、魔王の部下を見逃すわけにはいかないと考えていた

「逃がすかよ。あいつ等は魔王の部下だからな。しっかりと責任は取ってもらうから 魔王の配下なんだから それなりに 腕が立ちそうなのが数人居るだろう?さっさと倒してくれないかな」私はそんな言葉を放ち。そして、逃げようとしていた魔王の手下たちをあっさりと倒してくれる そんな魔王の側近たちのおかげで。私は、命を救われたのである。魔王が部下を庇いつつ逃げるのは想定通りだったが、そのお陰か魔王の幹部たちが全員

「リネさんに殺される」という光景を見る羽目になって。リーネは「勇者様。魔王を倒した後の話を聞いて欲しい」と言ってきて 私の目の前で 土下座をし「私は勇者様に、一生をかけて尽くさせていただきたいと考えておりまして どうか 結婚を前提にお付き合いをしてくださいませんか?もしよろしければ、すぐにでも夫婦の関係に発展していただいても結構なんですよ」とまで言い出し始めて

「そんなに焦らない方が良いんじゃないのか リネが どうしても。私と付き合ってくれるなら考える」と言ったのだが。私はリネリと結婚前提の交際を始めることになり「まさか。いきなり結婚しちゃうんですか?」と言われてしまったのだった「いやぁ~だってなぁ リネとの結婚は考えていても。まずは、魔王退治を優先したいっていう思いもあるんだよ。それに魔王が滅んでくれた方が 私にとっては 色々と楽になりそうな予感がしているしさ」と口にしたのであったのであった


私は、私とリーネが一緒に住むことになった家の中で 目を覚ますなり。何気なく部屋を見回していくと

「なぁ、なんで私の家にリネが寝てるんだよ」と言いたくなった そんな私は「私の家」という言葉を使ったところで ふと、気付く そういえば リネリと結婚した後に 私が暮らすことになっていた家が「リネリと魔王が住んでいた家に近かったため 私が引っ越して来たのだ」と思い出した だからなのか。私が暮らしている家は

「私が借りていた家より少しばかり大きくなっているし」とそんなことを考えてしまったのである すると「勇者殿。魔王を倒してくれた事を心の底から感謝しております」と 魔王である私に向かって 頭を下げてきている

「私は別に魔王の討伐を成し遂げる為に 戦った訳じゃ無いから そこは勘違いしないでもらえるとありがたいとしか言えない」とだけ言うことにした

「いえ 魔王軍の中でも最強の魔王だった存在が倒されたのですから。それはもう快挙なことであり 誇れる事なのですよ」などと魔王は口にしたのであった。そして、そんな話をした後に 魔王は「魔王城から ここまでの距離が近いせいもあって この村に魔王が現れた事によって 多くの犠牲が出たようです」なんて

「まぁ、仕方が無いことなのかもしれないけれど。その事によって 多くの人が亡くなったというのは悲しい出来事ではあるよね」と私は思う そこで「勇者さま お願いがあるのですが その魔王を倒すために力を貸していただいたことへの恩として受け取って貰えないかもしれませせんが。勇者さまが、これから魔王軍を根絶させる為の戦いに赴くまでの間だけでも構わぬのですが この村の人たちを助けていただかないでしょうか」と言ってきた それに対して私は「良いと思うよ それについては問題ないだろうね」と答えた そうして魔王との話が一通り終わり 魔王は去って行った それから数時間が経過した後の出来事だ

「勇者さん。勇者さんは魔王を倒したのだし この世界で生きる目的は無くなったはずなので 今後は、私の旦那様なのだし この家で、私と2人っきりで過ごしていきましょう。私と二人きりの生活ですから、子供を作ったりするのも良いと思いますよ」などと言い出して そのまま私は押し倒され リネと激しい行為に及んでしまったのである。そんなこんながあってから 数日後の事になる 私が目覚めてしばらくした時に「私と一緒に暮らしていた女の子たちは 私の妻になった子を除いて。魔王軍に捕らえられていた人達が居る場所に向かうため。この場所を離れることにした

「魔王に憑依された時に 私が。助けることのできなかった人たちは 私の力でもどうしようもない状態に陥っている可能性もあるし 仮に生きていたとしても。今の状態で放置すると言う選択肢を選ぶことが出来ないから とりあえず 私の仲間になってくれていた。勇者や、魔王、魔女などの協力を得られたこともあり 私が魔王の分身体と戦えるくらいに 強くなることが出来たのは大きいかな あとは私一人でも どうにかできるはずなので 私だけで魔王の配下の奴らと決着をつけさせてもらうことにしてみたのだ」なんてことを口にし始めていた 私の話を聞いたリ

「勇者様。私は、この世界に魔王が復活したことを、いち早く勇者さんに報告しなければと考えた上で 行動を起こしたのです。なので、私を責められても困ってしまいます。」

「あぁ。リネリが私に 魔王の復活を報告したくて。それで動いていたという事は分かるよ だからこそ 私に魔王復活を報告してくれてありがとう」と伝えると リネリが、私のことを押し倒してきたのである

「勇者様 私はですね。勇者様に愛されるのが一番幸せなんです」と 私のことを襲ってきたのである 私は「あぁ。そうだな。だけどな 今はそういう事をしていてる場合じゃないんだよ 私が仲間にしてしまっている魔王が暴れたりしたら。大変なことになるから 私が魔王を倒してから しばらくは大人しくしておく必要があるし その期間が過ぎたら 今度は魔王軍が攻め込んで来るだろうし そいつらを撃退しながら魔王を探しに旅立とうと思っているんだよ それまでは。私と魔王を戦わせないためにも。我慢してくれ」とそんな言葉を放つ 私の言葉を聞いたリネリは「えぇ、私は。それでも構わないので 私は、貴方に尽くすことだけは忘れないようにしたいと考えているんですよ それで構わないですよね?」と言ってきてくれた 私がリネリに対して「勿論構わないよ」と答えてやると 嬉しそうな表情を見せてくる リネリが、私の体を抱きしめてきたので。

「そんな感じで 暫くの間は。私の体が自由に動かせなくなる状況が続きそうなんだ。私としては 早くリネに抱かれたいというのに 残念ながら、まだ魔王と戦う前に 魔王を討伐できたわけでもないのでな リネリが相手になるには、もう少し時間がかかるかも知れないが許してくれると助かる」と言っておいたのであった。

リネリの好意が強すぎて。流石にちょっと怖くなってくるが。私は、勇者としての使命を果たすべく。

私がリ

「私は、勇者さんの為なら何でもしますから。どうか。魔王との戦いが終わった暁には。私と結婚して 幸せにしてもらいたい」と言われてしまう 私は、その言葉を聞き「分かった」とは答えておくことにしたのだが。その言葉がきっかけになってか「私は、魔王に命を奪われてしまい 死んでいった。仲間たちのことを思い出していました」と言われてしまうと「大丈夫だよリネリは、絶対に死なせはしないし。必ず 生き返らせることが出来るはずだからさ」と口走った後 私はリネリを抱く その日の夜は、お互いに疲れ切ったような状態になっちゃって 翌日になってからの話だが「やっぱり、勇者さんの傍で生活出来るようになって本当に良かった」とか言い出してきて。

「私が、こうして生きていられるのは 勇者さんのご慈悲のお陰で 勇者さんと出会っていなければ 確実に殺されてしまっていて その運命から逃れられませんでしたよ。それに 勇者さんは、優しい方なので。魔王軍を相手に戦い続けてくれるでしょう。そんな方の力になれたのだから 私は幸せ者です」などと言い出した そして「私は勇者さんを、お慕いしています」と言われたのである そんな言葉を言われた私なのだが

「そうか。それはありがたいことだな。ところで。その言い方からすると 私が死ぬまで、ずっと付いて来て世話を焼こうと思って居るみたいに聞こえたから 私は死ぬつもりは無いし 私が生きている間だけ。一緒に居てくれた方が私にとっても嬉しいから。そこまで無理をしないで良いからね?」とだけ言っておいたのだった。

私は目を覚ました直後に。私の隣で眠っていたはずの 魔王のリネリがいない事に気付き「また、どこかに出かけたのか」と考え始めた そんなことを考えながらも ベッドから出ていこうとすると「起きていてくれたんですね」などと魔王のリネが私の部屋に入ってきて私に向かって話しかけてきやがった 私は その魔王が 私の元に近づいて来た瞬間 反射的に攻撃を繰り出し リネリの攻撃を防いだ それから私は「お前。魔王なのか」なんてことを聞く 魔王は「はい。確かに、私は魔王ですよ」なんてことを平然と口にしたのだ 私は「なんで、魔王が。この村に来ているんだよ」と口に出すと リネリは「勇者様に魔王として。勇者と決着をつけるためです」と言いやがるのであった 私は「どうして、この村に来る必要があったんだ?そもそも 魔王と勇者の戦いは。魔族の領域で行われるものだとばかり思っていたけど まさか こんな場所にまで魔王が来るだなんて思いもしなかったよ」と私が言うと

「この村に居る。ある人からの依頼を受けまして。勇者がこの村に滞在することになったのであれば。魔王である私を打倒してみせよと命じられていたんですよ。そして この村に魔王が現れてからというものの。私の配下たちが勇者によって倒されたせいもあり この村の近辺が危険な地帯になっているのだと報告があり。

勇者に、魔王の分身である私を倒すことで 私の目的も果たせるのではないかと判断したので 私自らが出向いて、魔王を倒すことにしたという訳なんですよ」と魔王は口にしていたのであった。

私は魔王と対面した直後。リネリと同じような姿の 魔王の見た目をした何かに攻撃を仕掛けたのである

「いきなり攻撃しなくても良いではありませんかね」なんて言葉を発してくる魔王 それに対して「魔王を名乗る相手に油断はできないし 何よりも この世界の平和を守る為には 目の前の相手が本物の魔王かどうかの確認を行う必要性があると思ったのも理由の一つだな」なんて私は返答したのである 私は「魔王と対峙することになれば 問答無用で戦うことになっても 私は文句は言えないと思うから そこは理解してもらわないと駄目だと思うんだけど それでも問題はないのかな?」と言い始める その言葉を聞いて魔王は

「勇者さまは やはり素晴らしいです。勇者として覚醒する前は 平凡な一般人でしかない。そう聞かされて居たので。正直に言えば、ここまで強い人になるとは思ってもいなかったんですよ」と言っていた

「それで。私に何をして欲しいんだ?」と私が質問すると

「勇者様には、私の配下の者を 私と同じように倒すことが仕事になります」とだけ言われてしまった。

そこで私は、この魔王が。魔王の分身のはずなのに 魔王のように振る舞っているようにしか思えないと思い「そんな魔王みたいな言動をしている奴と。普通に接しようとは思えないよな」と言い放つ それから私は魔王に対して「魔王 今の発言は撤回しろ 魔王と私は。別に戦わなくちゃいけない理由も無いはずだから 私は魔王と戦う必要はないんだよ」と言う それに対して魔王の分身体である。魔王のリネリと名乗る人物は「それじゃあ困ってしまうのですよ 魔王の力が弱まっているから このままでは いずれ滅びてしまうのです だからこそ。貴方の力を借りてでも魔王を倒して貰う必要は有ると思いますし 貴方が魔王を倒してくれると言うならば 勇者が魔王に勝てる確率だって格段に上がるはずなんですよ」

魔王に 魔王を討伐するようにお願いをされ続けて 面倒になってしまった私は 私を無理やりこの

「私に魔王を殺せ」とか言い出してきている 魔王軍の生き残りたちと戦う羽目になることが決定したのである リネリの本体のほうは、私が倒すべき相手であり 他の魔王の配下の者たちの相手は、全てリネの体に乗り移った状態の魔王が行ってくれることになってくれたようだが そんなリネに対して私は「本当に大丈夫なんだよな。私が魔王を倒した後に 魔王に操られて 私の仲間を殺すようなことがあったりした場合には 許さないぞ。リネの意識が乗っ取られても、そのまま私に襲ってくるんなら 遠慮無く 殺してやる それだけ覚えておいてくれれば良いから」と伝えたのである リネは私の言葉を聞き入れてくれて「私は 勇者さんが負けて死んだとしても。勇者さんの仲間を殺して 勇者さんの後を追いかけたりする事はしないつもりですから」と答えていた 魔王軍の一人が

「貴方達を倒して 私は更なる強さを手に入れなければいけませんよ」と声を出してきていたが「無駄な事をしないでくださいよ いくらあなた達が束になったところで たかだが人間なんですよ?」と言ってくれていて、本当に助かった気がしたので、お礼を言ったりしておくことにしたのだが、「お役に立てて光栄です」「どういたしまして」と互いに言葉を口にしたりしていたのであった 私が倒したリネの体を乗っ取り。この私に戦いを挑んできた魔物たちは。この世界で暗躍してきた魔王の部下たちでもあったらしくて。そんな部下たちを全滅させた結果。私はリネに魔王と戦う準備が出来るまでの時間を稼ぐことが出来そうであると判断しておいた。

「私は 貴方と戦うためにここにやって来て居るわけなんです。魔王軍の幹部が何人も殺されて 魔王軍はもう崩壊寸前の状態になってしまいましてね これ以上、勇者に抵抗できる勢力は、殆ど残っていないでしょうね。だからこそ。魔王様の命令に従う他ありませんので。大人しく死んでいただきましょう」と言って 魔王の分身体のリネリと名乗った少女が、私に攻撃を仕掛けてきた 魔王軍に所属する連中が。一斉に私に向かって魔法やスキルを使用して 私のことを仕留めようとしてきて。

「魔王軍に所属していただけのことはあって その連携力はなかなかのものだ」と思ってしまった。

私の傍にいた魔王は 私に助けを求めてくることは無かったのだが。もしも魔王が「助けてください」などと口走ってしまった場合 私は魔王を助けようとしてしまうかもしれないし。仮に 魔王を助けたところで、私の命は狙われてしまう

「魔王を助けるってのも悪くないんじゃないかな」とか考えた私は リネリが攻撃を加えてこようとしている最中にも。私は、冷静に考え続けていて 魔王が魔王の分身に襲われている隙を見て

「私は魔王を助けることにするよ。そのほうが魔王を上手く誘導すれば。魔王と仲良くなれそうな気もしたからね」と言い出してみた そんな発言をされた 魔王の分身である。魔王のリネリは「どうして勇者さんが魔王を救おうとしているんですか?どうしてですか?」と言いながら、私への攻撃を更に激しく行うようになっていたのであった。

私は、魔王に「大丈夫か?」と聞くと「勇者さんに心配して頂けて 私は嬉しかったりするんです」などという返事をしてくる

「とりあえず、あの女の攻撃をどうにかする必要があるな」と考えながらも私は。魔王を守れる位置まで下がっていき。そして「私は。お前に殺されそうになったところで。魔王をお前の体に寄生している。リネリだと名乗っていた魔王に 魔王を救うことに決めたと伝えておいた そして 私が魔王を庇えば、私に殺意を向けるはずだ」とだけ言うと。魔王の

「わかりました」とだけ聞こえてきてくれた

「お前がリネリと会話をするのは難しいだろうが なんとか頑張って欲しいところだよな」とだけ言うと私は リネリと向かい合い 攻撃の構えを取り始めていた それから私は。魔王のリネリに向けて攻撃を仕掛けていき リネリの攻撃を避けたりしながらも「私は、お前の攻撃を喰らったりなんかしない お前の攻撃が効かないと理解したら さすがのお前も 諦めてくれるよな」とだけ口に出したのであった それからリネリの体の中に入り込んでいる。魔王のリネリは「なんで 私が魔王だとわかったんですかね 私の姿は、魔王様にも似せてあるので、ばれたことはないのですよ それに魔王様のお姿を知る者は、ごく限られた者だけですし 貴方がどうして 私の顔が魔王に似ていると知っているんですか」と言っていたので。私は、その言葉に対して「なんでかはわからないけど わかるんだよね だから、今更誤魔化した所で 手遅れだとも思うけど まあ、仕方が無いから答えておくと 最初に会った時になんだよ 違和感を感じたし 二回目は私の記憶の中にあった リネリの面影を見たから分かった それくらいの話に過ぎないよ それでも良いのか?」と答えると「そうだったのですね ただ単に勘が鋭いだけではなさそうですから やはり勇者というのは侮れ無いものなのかもしれません」と言われてしまう 魔王のリネリが 魔王本人じゃない可能性について指摘した時点で。魔王は動揺してしまったが「確かに。魔王さまと私は同一人物だと言えるかも知れませんが この世界に召喚されてからは。私だけが特別に魔王さまに生み出された存在なので」なんて言葉を聞いていた。

「それじゃあ。この世界の魔王っていうのも。私達の世界のゲームに出てくる。私達が元いた世界に存在するような。そういったゲームの魔王とは根本的に異なる存在だと考えても良さそうだな。その辺は確認が取れたことだし私の方もそろそろ決着を付けさせてもらうとするか」と言った後。リネリの首を一刀両断しようと思い切り剣を振るった。だが、私が振りぬいた一撃は空を切り。私は地面に転がり込んでしまい。起き上がった際に「まさか、私の動きに合わせて後ろに回り込むことが出来るなんてな 私には 私が放った斬撃がリネリに命中する瞬間を狙って避けていた。リネリは

「どうやら、私の勝ちのようで」と言ってきていた。私は リネリの体を見てみると。私の剣により切り裂かれ。真っ二つになった胴体からは血が吹き出し。その場に倒れた状態で 息絶えてしまったリネリの死体を見ながら リネリは。自分の体が魔王の分身体であり 魔王の分身体が倒されない限りは死なずに

「私はリネリの死を偽装しようとしたわけだけど。そんなことをしても意味が無かったみたいで。死体の処理については面倒な事になったわけで。そんなこんなで色々と手間取りつつも ようやく。町に到着することができたわけなんだ」と説明したのである すると咲夜が「えっと それでこれからどうしようかなって考えてるんだよ」と言うのだが

「勇者さんと魔王様と一緒に 町で生活を始めたいのですけれど 駄目でしょうか?」と言い出してきて。私の傍から離れない 私達は。勇者と魔王が共に暮らす 町にやってきて 町の

「リネと暮らしている間に このリネの体は 私にとって 妹のような感じに思えてたんだ 私の両親も。妹の事を私の妹だって言って 育てていたらしいからな だから この子の面倒はちゃんと見たいと思っているんだ だから 私は、この町に住むことにする みんなも良いよな?」と皆に提案してみたのである そこで私の意見に賛同してくれて 私はリネが魔王の体の中で目を覚ますまでの間 一緒に生活をしていくことにした

「私は 今、リネリと名乗っているの リネリは勇者である 勇者の事を慕っていたんです でも。魔王である 私は、リネリの中に封印されているから こうして 勇者に危害を加えられないようにしておかないといけないですから」

と私に話しかけてきているので「なるほどね 魔王である。魔王のリネリって子は あんたが作り出した偽物の存在にすぎないからね」と言ってやることにした リネリと名乗る。リネが作り上げている人格の魔王が「そんなの嘘よ」とか言い出している

「貴方は誰なのか教えてもらえませんか?」と聞いてみたのだ その質問をしたのだが 何も反応がない為。おそらくは 私の言っている事が正しいのではないかと私は考え始めてきた リネスはリネリと私が話していることに嫉妬し始めているようでもあったが リネリが

「私を殺せば 貴方の目的は達成出来ると思うのよ。ただ貴方は勇者さんのことが大好きなんですよ。勇者さんが大好き過ぎて。貴方が勇者さんの為に何をすれば喜んでくれるのか。勇者さんの為になるのかを考えながら 勇者さんと楽しく会話をしながら日々を過ごしていて。それが何より幸せな時間でもあったわけです。そして リネリにリネリの分身を生み出す能力を与える。その力を私は持っていましてね。だから私はリネリを作り出して。そして、そのリネリの体を使って リネリの肉体を手に入れる。そのつもりでした」と その話をしてくれた 私は

「それってつまりは。魔王は。自分が作りだした。リネリの体を乗っ取り。体を乗っ取った上で 魔王としての実力を手に入れようとしたってことで。魔王自身が望んでいることは。リネリの体を乗っとることにあるとしか考えられないってことかな?魔王自身からしたら。私は、魔王のことを救えるかもしれない人物になり得るんじゃないかって。その辺りについても考える必要があるかも知れないな」と思い。

リネリにリネリのことを魔王と呼んでみても問題は無いか聞くことにしてみた するとリネリ自身は「リネリという名前自体は。私の本名ではありませんので。魔王の分身の名前として その名前を名乗っているんです。それに勇者さんが 魔王としての私を倒してくれたなら。魔王の力が。私の中から抜け落ちていくことで。私という存在そのものが。消える可能性も十分に考えられてしまいますし。勇者さんに殺されてしまう可能性もあると思いますから」なんて言葉を口にしていた 私が、そんな会話をしていた最中にも。私の後ろでは 魔王のリネリが暴れており。そんな魔王のリネリから 私は必死に逃げている状態だ。私に攻撃をしてくるリネリに「少しは 大人しくしてくれ」と口にしたのだが「私は リネリなんです。リネリ以外のなにものでもないですよ。私をリネリだと思ってください」などと訳の分からないことを言われてしまっている。

「とにかく お前に殺される気はないから 逃げるぞ」と言って逃げ出したのだが リネリ

「もう逃げ場は 何処にも無いようですよ 私と貴方で二人きりの世界です 私だけの貴方です」

私は どうにかリネリを振り払おうと剣を抜き 斬りかかろうとするも 魔王のリネリの攻撃を防ぐこともままならず そのまま 致命傷を受けてしまって 倒れ伏す 魔王のリネリのリネリに「貴方が死ぬ時は 私が殺してあげないと」などと言いつつ リネリは。自分の手を自分の腹に差し込んで。何かを取り出した

「さぁ リネリの体から 出ていってくださいよ 私と一つになれば良いだけじゃないですか ほら リネリも喜んでおりましたよ 私の中に戻れた事が嬉しいと 私と一つになれるのだと 私は貴方の願いを受け入れました」と言い出した。

リネリは魔王のリネリと融合を果たすために自らの腹部を開き始めた。私の目の前には リネリの姿があり。魔王の姿でもある。そんな状況に私は恐怖してしまっていた。

私は 魔王の力に取り込まれないように。リネリが生み出した 魔王の体に近づきすぎないことにして 何とか、魔王とリネリの同化だけは防ごうとしていた。しかし、リネリの方から「無駄ですよ 貴方と私の仲を引き裂こうとしても 私は リネリとの思い出を捨てる事が出来ないからこそ。リネリが残した想いの結晶を大切にしてきたのですから それを壊す事が出来る者がいるとすれば。リネリの事を本当に大切に想っている方だけです リネリは。貴方のことを愛していましたよ 私は。勇者さんの事を愛するリネリです 私のことを嫌いになってくれれば。魔王様が勇者様に手出しすることは無くなってしまい。魔王様が魔王の力で世界を蹂躙することはなくなるはずです」と言ってきて それから「そうですね。私は。リネリの事は好きです 勇者さんの事を。リネの事も大好きになってしまい この二人のことを大事にしたいと思っているので 私が魔王である以上。私は魔王であり続けるのでしょう」と続けて。

魔王の力は私を侵食する

「そうですね 勇者さんに私達の力を渡した状態で。この世界を支配するというのも悪くない選択ですね それじゃあ まずは勇者さんから力を奪っていきましょうか」

そんな魔王のリネリの言葉を聞きながらも。私は 抵抗することが出来ず。徐々に魔王に飲まれていくのであった。そんな時に私は

「ごめんな。リネの体の方は貰っていくことになるけど それでも許してくれるか?」と問いかけると

「別に構いませんよ その体は私の物なわけですから それに関しては気にしていないので」と返されて

「ありがとうな 魔王」と言ってしまうと「いえ 私の我を通したい気持ちもありまして 勇者さんのことが大好きなんです。私のこの気持ちは誰にも止められません」と言われ 私と魔王が一体になろうとしている際に。勇者が突然。苦しみ始めて 勇者が苦しんでいる原因は、リネリに埋め込まれていた魔王の一部だったわけだが

「勇者さんの事を。こんな目にあわせたのは。魔王の私の責任ですから しっかりと。償わないといけませんよね」と言うと同時に 勇者の体が爆発を起こした。その爆発により 勇者は死んだのだが。魔王と勇者は。互いに愛し合うようになり 勇者の死を受け入れることが出来た そして。リネリと融合した。私と 魔王が合体したことにより。私は勇者から。魔族と呼ばれるような者達の王へと

「私を好きになっていただいても。良いんですよ?」と言われたのだが

「魔王を倒すまでは無理だよな。まぁいいか 私が これから先 幸せになればそれでな」と答えておいた。

私は勇者から魔族の王へと変貌を遂げた後 リネと過ごしていた家に戻ることにした そこで。勇者と魔王について考え始めていた。

この二人はどうなるのだろうか このまま共存していくことが出来るのかと リネリの肉体を持つリネが目覚め

「私はリネリです 私は魔王なのですけれど 今はリネリと呼ばれていて それで、リネリと。私の体である。リネリは同一人物ではないのですよ だから安心してください」と言われると。リネリと勇者は 二人で一緒に町で暮らすことに決めたようで 私は 勇者の力を受け継いでいることや。私の体内の細胞の一部が変化していることなどで、身体能力などが向上している。そのためなのかは不明だが、 私は勇者の力が暴走しないように制御するための魔法陣を身につけておくようにしていたのだ。

そんな私と

「ねぇ。君。リネリと僕が一つになった事については 理解してる?」などと意味不明な質問を リネリが私に尋ねてきたのは

「リネリと私は一つになれたからこそ こうして会話が出来ているんじゃ無いかな?」

と答えると

「それもそうだね うん でもさ 君の体内に 勇者として 生まれてきたリネリの記憶が。残っているはずだから。そこは気を付けておいてね」などと言っていた そして勇者が 勇者の力を引き継ぐことで 私は。魔力の保有量が増加して 私は勇者から受け取った勇者の力を使いこなすことが出来てしまうわけなのだが 魔王城に行く為に準備をして その準備を進めていこうと考えていた そして私は リネリの体を治すことは出来るのかと聞いてみると

「うーん。それは。難しいかも知れませよ だって 勇者さんがリネリのことを治療してくれたんですもん リネリとしては感謝しかないわけです」などと言っている。その言葉を私は聞き流しつつ。

魔王城にたどり着くための 道中にある町での 宿屋に泊まることになってしまった 私は 部屋の中でリネリのことを看病することにしていた そのおかげもあって 体調を回復させることができて「リネリと一緒の部屋で寝ているとドキドキしてしまいまして リネリの事を襲うようにしてみたくもなりましたし リネリは可愛いから仕方が無いとは思います」とか言い出していた。その話にリ

「勇者って言うと聞こえが良いんだけど。要は 異世界から召喚されたってだけの一般人だろ? お前らはその勇者から力を受け取っているんだよな? ってことはだ 勇者はただの人間でしかなくてだ。お前達も結局のところ お前らの体を乗っ取った 魔王の配下が 勝手に動いているだけだ。

魔王が死ねば。お前らからしたら。元の体に戻りたいと思うだ ろ? そうなった場合 お前達は元の生活に戻れるんだぜ 私が 魔王を倒してやるよ」そんな風に私が口にすると

「確かに勇者さんのおっしゃる事は正しいですよ。だけど 勇者として選ばれたのが私だったので。私が頑張らないとダメだと思うんです 私が頑張っていないから 勇者さんが魔王と戦う必要が出てきているのかも知れないですから」と口にしたのだが

「勇者としての力を 持っているだけで 私は満足だぞ それ以上をお前らに求めてはいない それに 私は 今のお前が好きなんだからな」などと口にすると

「ふぇ!?わ。私は今のままでは不満です! 私をもっと甘やかしてほしいというかなんというか 私に貴方との子供が欲しいです!」なんてことを言ってしまっていた そのせいで。私は恥ずかしくなり「分かった 子供を作りに行こう それが終わった後に。ちゃんと考えよう 私は。この世界に来てから リネリのことを考えなかった日は無いから それぐらい 分かるよな」なんて言ってしまったりしてしまった。その結果。勇者が魔王城を落して。私がリネリと結婚することになったのだと 魔王城の攻略に魔王が関わっているらしく。リネリと一緒に魔王の所に行けば魔王と話をすることが出来るらしい。しかし そこにはリネリは連れて行くことは出来ない

「リネリは私一人で戦うことにする そうしないと また、あの時に 同じ過ちを繰り返すことになりかねないから」

私は。リネリを連れて魔王と対面することになるのだが。私は魔王の力を受け継ぐ前にリネリを説得することに成功し リネリと共に魔王のところに足を運ぶことにしていた 私とリネリは魔王に会えるということで緊張してしまっている そんな中で。魔王に会うために。

リネリの案内を受けて魔王がいる場所に向かっていった その先に

「ようやくここまで来ましたか。貴方には私から会いたかったので 待っておりました」と言いつつ魔王が姿を現す

「貴方には勇者の力がある 勇者の力を貴方が引き継いでいる以上。

貴方が魔王を倒すまで貴方が貴方自身であることを私は止めないつもりであるのですけど」

そんなことを魔王から言われてしまい 私は魔王が目の前に現れたことで驚いていたのであったが 魔王の目の前に立つ勇者が 勇者は 勇者から受け継がせた力で世界を平和に導く存在となる事を望んでいるから 勇者が勇者であるために必要な物を勇者が受け取ることができるようにしてあるのだということを告げられてしまえば 納得せざるを得ないだろう。つまり勇者の役目は終わりを迎えてしまったと そう魔王に言われた瞬間に 目の前にいる魔王がとても怖く見えてしまっていたのだが、

「そうですね 勇者さんの事はもう諦めることにしましょう。私にとっては。リネリと過ごす方が大切であるわけなので だから、勇者さんは私の事を守ってください」などと言われてしまうと

「魔王。私はリネを守るから。あんたが私の事を襲おうとしても私はリネを守り抜くから」と宣言することになってしまうのであった。

「私はリネリに守られたいわけじゃ無い リネリのことを愛してるから 私の力でリネリのことを幸せにしてやりたいだけなんだ 私からリネを奪って行く奴は。私の敵だから 覚悟してくれ」と口走りながら 私は勇者の力を引き継いでしまったのだが。その力は勇者の力を引き継いだことによる弊害によって、暴走してしまう 私

「リネリのことが大好きだからこそ 私は 私以外の全ての人からリネリを奪った」などと口にして魔王の事を追い詰めるのだった。だが

「それでも良いのですか?魔王を倒した後の世界に何が残るのかは分かりませんけれど 少なくとも、あなたが望むような結果にはならないような気もするのでありますが?」などと魔王は

「勇者さんのことは好きですよ。リネリはどう思っているのかは分からないけれど リネリの気持ちは知ってるのよね。だってリネリは。魔王でありながらも。勇者と結ばれたいと思っていますから。そしてリネリは私の事も好きなんですよ だって。リネリにとって 魔王の使命は大切な物であって 私なんかよりもずっと 」そんな魔王に対して私は「私が愛している人は リネリしかいないから。私が好きな人のためなら どんな障害があろうとも絶対に私がリネリを幸せな生活に導いて見せるさ 魔王。お前をリネリに近づけさせないように」と言って リネリの元に帰る事にした そして私は。リネリと幸せになることを誓い。リネリを幸せにするのであれば。勇者から受け継いだ勇者の力を引き継ぐことも仕方が無いことだと考えるようになった。そして

「魔王を殺せるような武器があれば良いのだけどなぁー」とか考えていたのだ

「私は魔王を倒せないかもしれないですけど。私は貴方の力になります。勇者としての力だけではなく 私は勇者として選ばれていますけれど 私は、リネリと言う名の普通の女の子なんです。ですから 勇者である。私の事が 好きでも無い人に。体を預けるような真似は出来ません。勇者だからという理由で。体を許すような相手は。この世にいないでしょう」

私はリネリから魔王の討伐についての話を聞いてしまう。その話はリネリと勇者しか知らない話だという事を知って 私は少し安心感を得ていたのだったが。私は

「リネリ。私は 君を守るために戦うことを決めたから。君に危害を加えようとする輩が居た場合には 容赦無く。私が潰してやるからな」と。私は 私が守ると宣言した相手が勇者であるということを知って 複雑な気分になっていた。勇者が嫌いになったわけではないが

「お前に魔王が倒せると思っているのか?私はお前に魔王を倒してほしくてお前を勇者にしたわけでは無いぞ お前を魔王が滅ぼそうとしていたから 私はお前を助けることにしただけだ。私をお前の敵にするのは間違っている 私はお前と敵対したいわけでは無い 私はお前の味方になってやるさ リネスさんが勇者の力を持って生まれたのであれば。きっと、魔王の力を持っていたのがリネリさんだよ」

なんてことを言うと

「確かに魔王の力を持っているからといって その人が 悪者であるとは限らないですもんね」とリネリは言ってきたのだが。私は魔王を倒さないでも良いと考えているから

「ま。魔王を放置していても害が無いのならば。それでいいよ」と口にしたのだが。私は魔王を倒すべきでは無いのだと

「魔王はリネリが倒したんだ リネリ。私は魔王を倒してはいけないんだと思う それはお前に勇者としての自覚を植え付けないためだ お前がもしも自分の行いを悔いたりしていた場合。魔王はお前に力を返してくるはずだからな それは 私は望んでいなかったから」と リネリに言ったのだが

「私としては勇者に勇者でなくなってもらう訳にはいかないので 私は貴方が勇者であり続ける限り 私が貴方の側を離れることは無いのですよ」と言われた 私とリネリが出会ってしばらく経った後に 勇者を名乗る者が現れることになった その勇者は魔王城を目指すように言い出してきたのだが リネリの話では 勇者は自分が生きている

「勇者は私じゃないって 魔王の配下が魔王から奪った力で動いているだけのただの人間に過ぎないから」そんな風に口にするのであった

「私は。魔王に勝てるとは思えないんだ でも私は魔王と戦いたくはないから 勇者は私がやることになるよ」と私が口にすれば

「勇者が負けて死ぬなんて 勇者が死んでしまうより。魔王の配下に殺されるのはもっと許しがたいですよ」とリネリが言ってくるのだが 私は「私はお前を誰にも渡したくないんだよ」などと口にしながら。魔王と戦うために行動を始めたのであった 勇者に私は殺されても構わないと思っていた。しかし。

私を殺しに来たのが勇者だとしてもだ。

「勇者。お前は魔王に力を奪われているだけでしかないから 勇者の力は魔王に奪われていただけにすぎない」と口にするが。

「私はこの世界に来てから リネリを好きになる前の記憶がほとんど無い それに加えて。勇者の記憶が有るはずなのに 魔王を倒すための旅をしていた頃の出来事を覚えていない。魔王の呪いのせいで 勇者に私に殺されたいと願う魔王が居る 勇者が死ねば 私は魔王が復活するまでは。私の体は元に戻ることが出来るらしいからな そう考えると 私は。魔王から勇者を奪い返すことにする」などと言えば

「勇者は 私のために死んでください。私が勇者の敵討ちをしますから」と言い出して リネリは。魔王から勇者の力を奪っている存在を殺すべきだと言っているのだが 私はリネリに

「リネリが命懸けで魔王と戦ってくれているというのに リネリを置いて逃げたり出来るわけないだろう 私も戦う 私はリネリの夫なんだから」

「私は貴方の事を守り抜きますから 貴方は私の為に生きてください 勇者の事は放り捨ててくれれば良いんですよ 勇者の事は 私に任せていれば大丈夫だから 私は貴方が私の前から姿を消す事のほうが心配です」と言われてしまうのだが 私は「私は リネリを残して逃げることなんか出来ない だから 魔王の配下の連中は 私がまとめて倒すつもりだよ あいつらは リネリを殺そうとしていたから 私の敵なのかもしれないけれど。リネリを殺した奴は誰であろうと 私はそいつらを許さない リネリが 魔王と刺し違える事を望んでも 絶対にそんなことをさせるものか リネリの命が失われるのは嫌だから」と私は口に出せば

「そういえば勇者は魔王が復活するための生贄に選ばれていましたっけ?なら勇者を殺して 私と貴方の間に割って入ろうとする存在を消すことにします そうしなければ魔王は私の勇者に手を出しかねませんから 勇者。私と共に魔王の討伐に向かってもらいますから」などと言われるのだった。私は勇者の力が無ければ 何もできないような存在なのだ。そんな存在をリネリがどう思っているかを考える必要も無い。私とリネリの愛の前には どんな障害も乗り越えられるのだから」などと私が考えていると。

「私はリネリの事は大切に思っていますけど。私はお前を妻にして。そしてリネリを幸せにしてやりたいだけなんだ お前の事は お前の事を心の底から愛する人の所へ帰すからな」と言ったのだ

「私は貴方を愛していますから。リネリを愛していてくださる。貴方を私のものにしたいと思っているのですから」と返されたのだ

「魔王は。お前の事を本気で好いているみたいだから 勇者として召喚されておきながら魔王の力を得て好き放題やってる勇者なんかよりも 魔王と仲良くなることを考えた方が良いかもしれない」

リネリが 勇者を名乗る者を殺さないで欲しいと言っていた。私はその言葉に従って

「勇者 リネリに何をするつもりだ?」と聞けば

「私は魔王様と敵対するつもりは無い ただ私の邪魔をする魔王の部下を殺せと命令を受けているから その部下を殺しているだけであって。私の目的はあくまで。勇者が魔王の味方をしているのは その方が都合が良いから そして 勇者の体を手に入れれば。私にもその力は手に入りそうだと思ったんですよ」とか言う始末である。そして 私は 私がリネリと一緒に過ごすための家を用意して欲しい と頼めば「貴方と暮らす場所なら既に用意していますから」とリネリは答えてくれるのだが。それでも私は「私とリネリと魔王とリネリに手を出そうとしている馬鹿共しか存在しない家に帰りたいとも思わないし 私は。お前達三人を幸せにする覚悟も。魔王に体を乗っ取られる可能性を少しでも低くしてあげるために私も頑張ろうと思っているだけだ」と答えたのである。

私はリネリと魔王との

「一緒に生活することなんて認められないわよ」と言ってきたのだ 私とリネリで生活できる環境を作るためにはどうすれば良いのか?それを考えてみれば簡単に分かったのだけれど 魔王を私が倒せば良いという事に気付いたのだ 勇者はもうこの世界にいないのだし 勇者は魔王の配下を何人も殺してきているのだ それを考慮するのであれば 私は

「魔王の配下が魔王を復活させようとしているのは おそらく、そういう事だと思うんだ」

魔王が復活した時に 勇者の力を取り戻す必要がある それが一番楽だからだと考えられるだろうと考えてみたのだが正解なのかは分からないのだが、魔王の四天王の一人をどうにかしなければならないと思ってしまうのだ そんな風に悩んでいる時

「私に力を取り戻させてもらえませんか?貴方には悪いと思いますが 魔王が私の前に現れた時は私が貴方の代わりに魔王を滅する役目があるわけですから 貴方が魔王を倒してしまっても 仕方ないんです」などと言われている リネリと私の二人きりで過ごせる空間を作ろうとしているのならば、魔王の配下が魔王の力を取り戻してからでも十分に間に合うことだと考えて

「私に 勇者の力を全て譲ってくれ」と口にすれば

「リネスさん。私はお前に勇者の全てを押し付けることになってしまったが これからは二人で いや、リネリが側に居てくれている限り 私は魔王と戦える」などと リネリに話しかけてみて 私は 魔王との戦いに向けて準備をすることになるのだが

「私達は。今の状況から抜け出さなければならない その為の方法は。あの方の協力が必要だから」などとリネリが口にしてきたわけで 魔王とリネリウスの戦いが始まるまで 魔王の配下と勇者を名乗る者と戦うことになるのであるが。そんな風に戦い続けながらも。私とリネリは共に暮らし続けていたのであったが。魔王とリネリは対峙し。

私はリネリに「勇者。君は本当に勇者になりたいのか君の勇者としての力は私のものだ 私の力は魔王のものでもあるが 勇者。私は君を救いに来た 魔王を倒してしまったら。リネリは魔王に支配されたままで生き続けることになってしまう」と私は伝えていたのだが。

そんな風に魔王の味方をしてリネリを不幸にしている勇者と名乗る者に。私は少しばかり腹を立てて。私は「貴方がリネリを大切に思っていると言うことは 理解出来ますが。貴方は魔王の配下に利用されているだけの哀れな存在ですし 貴方のような者が 私達に危害を加えようなどと考えているのは あまりにもおこがましいことでしょうね 貴方が魔王の手下であることをいいことに好き勝手に暴れ回ろうとしていた貴方は 本来。許されるはずの無い行為をしてしまったのだと 自覚するべきでしょう」と勇者に言ったのだが。

「私の目の前に 私の敵がいるから。お前を殺しても良いよね」と勇者を名乗る者が現れたのだが。魔王の配下に操られている勇者を救わなければならないと思うのは。私の義務なのではと考えたわけなのだ

「魔王 私の前に現れたお前を消し去る 私の手でお前を倒すことだけは出来ない お前を殺す事が出来るのは勇者だけだけど 魔王は。魔王の魔力は。勇者の力と相性が悪いから」

勇者の敵討ちのために 魔王に私は戦いを挑むのだが。私の剣はあっさりと防がれてしまう。

魔王の力は勇者と同等だから 私が勝てるはずがないと思っていた。しかし。魔王の力

「私は 勇者を殺すためだけに 生きているんだから リネリと勇者を引き離すために動いているだけ 貴方の事も 勇者も。魔王にとっては必要な存在なんだから」

勇者は 私が死にかけても助けるような事はしないと思っていたから 油断していたわけではないが

「勇者。私の妻が死ぬのを見過ごすつもりか?」

私の声を聞いて 勇者を名乗る者は リネリのことを見つめている。その表情がとても険しいものになった後 勇者は自分の体に刃を突き刺した 勇者の体の傷が広がっていき 勇者は苦しみ始める 魔王の力に 勇者が支配されていく姿が見えるのだが 勇者とリネリとの間に 魔王の力は届かないらしい 勇者とリネリは魔王を倒すための絆が出来

「リネリ。私はお前と出会ってから ずっとお前の事を考えていた お前のことが好きで堪らないんだよ お前と一緒に生きていきたい だから。魔王。お前を私の前に立たせることが出来るように。私が強くなって それからお前に挑む そう決めた」などと私が言っているのだが魔王はリネリに夢中になって

「私の事を助けてくれるのなら。貴方を魔王城に招き入れても構わないけれど。ただ貴方一人で魔王城に乗り込むなんて出来るとは思えないけれど」と魔王が言えば

「勇者の力を得た私は 普通の人間の男じゃない」と口にして 私自身の中に眠っているであろう勇者の力を解放しようと意識すると 私の中で何かが動き出した気がして 私は魔王と向かい合った。

「リネリ 私は勇者になる。魔王と対等の立場で勝負をしたい そのためにも まずは勇者としての力を取り戻そう」とリネリに声をかけると。リネンスは嬉しさを隠し切れないといったような笑みを浮かべている。私は勇者になれるかどうか分からなかった。でも今は 勇者の力を手に入れた実感があって。私の中の力が増したような感覚がして。私はリネリを守り抜きたいという気持ちが高まっていく。勇者は私の体に触れてきた。

勇者は私の中に眠っていた勇者として目覚めつつあるようだ 私の中にある勇者の力がどんどん高まっていくのが分かるから 私の中にあったリネリへの想いが膨らんできて

「私は貴方のことが大好きだからだから私は貴方の事を誰よりも信じている 貴方の強さを」と言ってくれた 私を包み込んでくれるかのような温もりを感じた私はリネリの言葉を信じて 私は勇者と戦いを始めた。リネリは私達の戦いを眺めている。この戦いの行方を見守っていてほしい。私はリネリの為に戦うから 私は自分の中に残っている力を最大限に解放して魔王に立ち向かうことにした。リネリに貰った力で 魔王と戦っていたのだ 私の攻撃が通じなくても リネリと過ごした時間 そして

「勇者。お前と魔王の間にも因縁があったみたいだが 魔王は私が殺す だから 私はリネリを守っていくから」と言った直後。私の一撃が 魔王に突き刺さり魔王は苦しそうな表情をしている 魔王を貫いていた私の腕を。私は引っ込めたが、その直後に 魔王が反撃してきたのが分かり 私は防御の態勢をとった。

そして私は魔王から放たれてくる攻撃を受け止めるのだが 魔王の力によって。体が悲鳴を上げ始めてしまい私は地面に叩きつけられた 魔王の力は強力すぎるから私は 私を守れるほどに強くなれれば魔王を倒せるかもしれないと思ってしまったのだが。勇者の力では、その力は打ち消せなかったようである

「私は、貴方の事が。勇者であるあなたを愛している 貴方の傍にいたいって思えるようになった それは。私がリネリと出会えたことに感謝をしていて この世界は 私達が暮らしていた場所ではないけれど 私にとって 貴方は大切な人」

私の体をリネリスが抱き抱えてくれて。私達は共に旅をする事になるのだが リネリウスは「魔王を倒さないで欲しい」とお願いしてくるのだ 私とリネリとリネリウスの三人で生活を始める事になったのだ

「私は、勇者の味方だよ」なんて言ってくれるのだが。そんな彼女に向けて 私は

「リネリ 私と君は 同じ場所に立っているわけでは無いが それでも お互いを想っている限り 君を守る事が出来るだろうから 私は、君の事を守るために生きる それが一番だと思うんだ」「私も同じです 貴方が私のことを受け入れてくれたのは。魔王を倒してくだされば。私は貴方の物になれますから 勇者。貴殿は魔王を倒してください」と言われて 私は

「魔王は。魔王の力を取り戻す前に 私の全てを使ってでも、お前の夫であり。勇者と呼ばれる存在である私は 私の全てを捧げることを決意したんだ」

リネリが幸せならばそれで良いと思っているからこその行動なのだから 勇者の役目を終えるのであれば

「貴方の願いは、聞き入れることが出来ない 私に勇者の資格はない 魔王の魔力の影響が強い私に、勇者を名乗る資格がないから」と言いながら、勇者と名乗る者の姿に変化していく女性に対して「お前には、私の妻になってもらう 勇者の魔力が弱まったら、またお前を妻に迎えることにするから それまで待っていてほしい」と口にすれば。

「分かったわ その時が来るまで 私を貴方のものにしてほしいから 魔王を倒すまでは、我慢する」と口にしていた

「私に魔王を倒すために。勇者の力を与えてあげますから」と口にしているリネスはリネリの方を見ながら「勇者。これから よろしく頼むよ」と言っていたのだが。「えっと。どうして。リネリと同じような口調になっているんですか?それに。見た目だって」

私の記憶が確かならば リネスが勇者だった頃は。まだ子供と呼べるぐらいで 身長が低いのは変わらないのだが。大人になってからの姿を思い出せば。今の容姿が幼いのだと分かるから。私はリネッリスが勇者の力を私に譲り渡してくれた後に 私が勇者であったリネスと出会ったらどんな反応をしたのだろうと気になっていたことをリネリが話してくれることになった。「魔王を倒しに行く時に。私が貴方の側に居たら。貴方は私のことも受け入れてくれるんじゃないかなと思ったからね」と笑顔を見せて言ってくれて

「勇者。貴方の妻になりたいと思う私はおかしいでしょうか?」と尋ねられたため。私は何も言わずに抱きしめることにしたのだったが。私のことを優しく包みこんできてくれる彼女は。やっぱり。私の知っている人物なんだということが分かるから

「リネ。ありがとう」と言って。彼女の名前を呼んでみたのだが。

私の妻となったはずの彼女が勇者と名乗る者になり変わっていて。

「魔王を倒すためだと言うのなら 貴方の力になるべく私も努力する 魔王の魔力から解放された今。私が出来ることはそれくらいしかないから」という言葉を聞きながら。リネは 私の背中に手を回して「リネリが。私のことを大切に思っているからこその存在だから 魔王が倒されたとしても。私は リネリに何かを言うつもりはないから」と言ってきたリネリの頭を撫でるのであったが。私は勇者に「私と手を組んでくれるか? 私はリネリに 私のことだけを見てもらいたい」と言ったのと同時に。リネリの体を借りて魔王と戦う決意をしていたので 私は勇者を名乗る者が持っている力を少しでも早く使いこなさなければと思いつつ リネリと共に旅に出ることにした

「貴方の望みは 私がかなえる事が出来なくなってしまったけれども 私は。魔王が生み出した偽りの人間ではなくなりましたし 私が本来あるべき姿で 私が魔王を倒すことにします リネリ 勇者と一緒の時間を過ごしている間 勇者の力の制御方法などを学んできてほしいと思いますの 貴方の力の使い方は、既に貴方自身が把握できていることでしょうから 私は魔王を倒さなくてはならないから」と言って。私のことを見て

「私とリネリの事は心配しないで大丈夫 魔王は 私に任せてください」と自信たっぷりといった様子を見せているのが少し怖いが。

リネはリネリのことを「お母さん」と呼んで慕うようになってくれている。リネリも 娘が出来たみたいな感じなんだろうか そんな風に思いつつも

「勇者様 私の力が及ばず ご迷惑をおかけしてしまいます 魔王を 倒せるように頑張っていきますので 勇者は魔王との決戦の準備をしてください」なんて言うのが 何だかしっくり来るので リネリのことが

「私の力を貸し与えてあげましょう」と口にしているリネが。本当に 勇者本人にしか見えない。私は リネリの力を借りるために

「私は。必ずや 魔王を討ち果たしてみせる」と言葉を口にしたのだ

「勇者。私は貴女の敵でもなく 貴女の仲間でもあるから 私は 勇者と 勇者が守りたいと願った人の力になるために存在するんだから」と微笑んでいる姿を見ていると 勇者とはこういう存在であって。

「貴方に、私が持つ力を託してあげるから しっかりと活用するように」と言われて 私はリネンスの手を握ってから 彼女と握手をしている状態になっていて。そのまま意識を失ってしまうと目を覚ますのだが。勇者が意識を失う前とは違う状況になった時もあって。私は戸惑いを覚える 私の隣には勇者の姿があったからだ 私と一緒に暮らし始めてからは

「私の方が年上だけど 私は貴方の事を旦那様にするから私とリネリを一緒に育てていって欲しいの」とお願いされてしまったので 私はリネリとリネリウスの三人で暮らすようになる 私達の事を邪魔してくる連中も居るが。そいつらを私は容赦なく蹴散らして

「私達に近づかない方が良い」と口にして リネがリネリの事を守り抜き。そんな日々を過ごす中で。リネとリネリウスの二人は。私にとって大切な家族として受け入れられていて そんな二人のお腹の中には 新しい命が生まれようとしているらしい 勇者から受け取った力を使う時は来ていた 私は リネリウスの体を使って戦うことが出来るようになっていたのだ 勇者はリネリの体を乗っ取っている状態で

「勇者。私は 魔王を倒すためには 貴方の力が必要なのです 私は貴方を愛しています だからこそ 貴方の全てを受け入れる覚悟があります」

「魔王が目覚めるのは近いから。急ぐ必要がありそうだから。私は行く」と言いながらも。私達は二人で旅をすることになるのだが。リネもリネリについていく形となっていた 魔王は

「私は貴方の事が。大好きだ。私は 私を愛してくれた勇者の傍にいたい 魔王の力を手に入れたところで 貴方を殺せるとは思えないから」と言って 私の前に姿を現して。魔王の本性を現してきたのである。そのせいなのか 私は勇者が使っていた剣を手にしていて その力で 私達は魔王との戦いを始めた 私の体を操って「勇者。私と貴方は。運命の糸で結ばれているんですよ 魔王は 私一人で倒すから」と魔王を圧倒するほどの力で戦いを繰り広げ始めたのだ リネリウスの姿に変化した魔王に対して「貴方の相手を務めるのは私だから 魔王を。魔王を討たなくて良いのか」と叫んで

「私は魔王じゃないよ でもね。貴方に殺されたりするつもりはないから」と魔王が私達を見ている間に リネリウスと私は協力して 私とリネリウスと魔王の戦いを終わらせた 私が勇者の体に馴染んできたこともあり。私は魔王を倒すための武器を手に入れることに成功すると。魔王を倒すため。私は リネリの体を借りて行動を起こすことになる

「私。貴方のために。貴方とリネリと暮らすことを望んでいます だから 貴方のためだけに 私と貴方の子供を作るために」なんて言ってくる魔王だが。私は、魔王からの提案に乗ることに決めると。私が使っている体の方にも変化が起きたみたいで

「貴方は。魔王を倒すために 貴方の力の使い方を覚えた方がいいかもしれない」と言われたから 私の力を使って魔王が復活する前に倒し切る事にしたんだ リネリと夫婦となり、彼女達が暮らしている屋敷の警備を担当している者がいるのは知っているのだが。彼女は、元々「この世界の住人ではなかった者の子孫」であるため。魔王討伐に協力してくれるという話を聞いて 私の体はリネニスの物を使って戦っている最中に、体が光り輝き出して。「勇者の力と勇者の記憶を受け継ぐに相応しいだけの力を持つ者が生まれた」ということなのだろうと察する事ができた リネネリも、自分の中に眠っていたリネスの力を呼び起こす事に成功したらしく。リネスの方から

「リネさん。私。魔王を倒しても構わないから魔王を倒して欲しい」と言ってきて 私は「リネス。あんたが私に魔王を倒してほしいのであれば 魔王が目覚めたときに。私は迷わずに奴を殺すだろうから それまでは」と伝えておき。リネリの方を見てから。私が持っていたはずの剣を手にした時に

「リネリ。私の代わりに。私の役目を引き継いでくれるか?」と聞いてみれば。リネリがリネスの体の中に溶け込むようにして 私の中に入ってきてくれて

「分かった 私は魔王の生まれ変わりを倒したら リネリが魔王になってくれるまで待っていてやるから」ということになったのだった。

リネスが魔王の力を得てから しばらくの時間が経ったのだが。私は魔王から奪った知識を利用してリネリの肉体を強化する方法を見つけたため リネリの肉片に私の魔力を埋め込んで リネリの身体能力を高めてから。魔王復活の時まで 時間を待つことにする その間にリネリが「勇者の魂を受け継いだ者として。私の妻の一人として 魔王の器となるにふさわしい女性を育て上げるための行動を始めないといけなくなったから」と言うリネリウスを連れて何処かに消えてしまった。

それから数日ほど経つと。魔王の封印されている洞窟の中で リネスの悲鳴を聞くことが出来てしまう。「リネリに何が起きているんだよ」と不安になる私であったが。リネネリは、無事に戻ってくることが出来たようであった ただ、「貴方は もう私に触ることが出来ないと思うけど 貴方のことだけは 私がずっと守っていく」とか言って抱きしめてくる リネネリの胸は確かに大きいと思うし。抱き心地は抜群なのだがな。それでも私はリネリを抱き寄せて「お前のことは。私が絶対に守るから 安心しろ」と言った後に リネリから「魔王の力を身に宿すことに成功した」と言われるが。それはどうでも良いとして。魔王の復活を阻止するため。私は魔王に奪われた勇者の力を取り戻さなければならないと強く思うのであるが。まずは。リネリの力をどうにかする必要があると考えたのだ リネリスとリネが 魔王を倒す準備をしていたので 私は勇者の力を使うことに慣れるため 私は勇者からもらった力を制御して使いこなせるようになるまでは。私は魔王との戦いで使う事が出来るようにするため 私はリーネの力を使ってみることにしたのだ 魔王を倒すために リネリは魔王を倒す力を得るためにリネスの力が使えなければ困ることになる リネ

「勇者様は魔王の器となった私を妻にする為には 魔王を倒さなくてはいけないと考えていて そのために 私は私自身の力が役に立つと思って 勇者の身体を手に入れたリネさんの力を手に入れて 魔王を打倒出来るだけの能力を得ます 私が勇者の力を得るために必要なものは」

魔王が勇者に恋心を抱くような状況を作り出せたら。私は 魔王と結ばれるので。魔王の心を奪えるくらいにまで接近できれば 私の中にある魔王の力は私の意思で抑えこむことが出来るようになる そうなると 勇者が持っている魔王の力が 私の手に渡ってきて 私はリネリに憑依しているリネをリネリの中から追い出す事ができるはずだ 勇者と私との間に交わされていた誓約については。勇者と

「勇者。私は貴女と一緒に過ごすことが夢だったのよ」と口にしていた魔王のリネが。勇者と共に過ごしてくれるようになったことで解決されたから。私の体の中には魔王の力は残されていないはずであり。私はリネリと魔王の力を手に入れることができたのだ 私には勇者の持つ魔法を使うことができるようになっているのだから リネを。魔王の力を使える状態になっている私なら。魔王の事を封じ込めることができると思ったから 私は魔王の力を手に入れるために動き出そうと思っている 勇者の事は忘れて。私は私自身を守るために動くしかないと考えていると。リネがリネリの事を守ろうとする姿勢を見せたので。とりあえず「魔王を。魔王を。倒さないと駄目なんだから勇者を」と呟くと。リネルは「勇者は 勇者の使命を全うして。それでいて私と一緒にいてくれた 私だって 勇者と一緒にいたいの でも 今の私は魔王だから」と言っていたが 魔王の気持ちも分からんではない。

魔王を私の体内に取り込みながら 私は、魔王と勇者の関係を思い返してしまう 魔王は 勇者に対して「勇者は 私のことを好きでいてくれた だからこそ 貴方のことを私は受け入れたいと思っていた」と。私に話してくれていたが。

勇者がリネに惚れたのは「私」の体で「私」の体を使って魔王と殺し合いをする前からのようだから。魔王に勇者として

「勇者」としての私の体を使って魔王を殺しに行く前にあった出来事を教えておく

「私は勇者として。貴方を魔王を討伐することに成功させる。ただ。魔王が蘇ったとき。私の体を乗っ取って。私と貴方の間に生まれた子供を殺す可能性がある。その時には 私は 魔王の体を貴方から奪い返すために」と言って。私はリネリから リネスの力を奪い取る事に成功した 魔王は 私と 私の体を使っていた魔王が 恋人同士のような関係で結ばれていて。お互いに惹かれ合うようになっていたという事実を受け入れられないらしい 私も。自分が好きになった相手が魔王だと言われても。実感が湧かないが。魔王が 私に対して 好意を持っているから。私も。魔王に対して。興味を持ってしまった 魔王の事を愛してしまうかどうかは。今は置いておいて

「私と貴方の間に出来た子供が魔王の生まれ変わりだとは。魔王を私の手で殺さずに済む方法を探ってみる」なんて言葉を リネリウスに対して言うのである 勇者は 魔王の生まれ変わりである娘を殺そうとしていて そんな時に。リネは

「勇者が勇者でなくなっても。私は勇者が好きだよ 私は勇者を夫にして。一緒に暮らすつもりだから 私に殺されなくても。貴方は死ぬことになるよ」と言ってくれたから 私は

「勇者に殺されたら 私の体は 勇者の肉体を使って私を殺すつもりだったのかもしれなかったな 勇者と魔王の肉体の相性が悪いせいなのか?。魔王と私は勇者と肉体が繋がっているのに 魔王の肉体を奪うことが出来なかったから魔王の体が壊れるまで。魔王とリネスと魔王の力を使う事で魔王の肉体にダメージを与えることが出来そうだ」と 私はそう考え リネリに。「私の力を使いこなせるようになるまで時間がかかると思うけど」とだけ言ってから 私が勇者の肉体を使って戦った時のように 勇者の記憶を頼りにしながら。勇者と同じように魔王の体にダメージを与えられるようにするための訓練を開始するのだった。

勇者の生まれ変わりは「リネさんの力は 私が引き取りましたから。勇者が勇者ではなく。勇者だった人の肉体を借りて。私がリネアとして これから。魔王の器として 生きていきますね」と。言ってきたので 私の中にあった魔王の力を取り込んでしまうと 私の体内で魔王の力を使ったのか。私の心臓が爆発を起こしてしまいそうになると 私の中でリネスの力の一部が暴れ始めて リネスの力が暴走する。

「私の中に入っている魔王の力が 魔王の力が 私の力を抑えつけようとして。リネスの身体が私の中で悲鳴をあげている」という状況になり。私の意識が薄れていくと。そこで私が目覚めることになると 私の傍に居たリネリが「私達は貴方の側にずっといるから 大丈夫」と私の体の中に

「リネスさん」の魂が溶け込むような形で 入り込んできたリネリを見て 私は安心した表情を見せると リネスは私の肉体から抜け出て 私の中に入る前に「勇者。勇者が死んでしまえば 私が生きている意味は無くなるから お願い 死なないで欲しい 勇者が死んでしまうのであれば。勇者の子供を殺した方が良い」とか言われてしまって 私は「勇者」が

「魔王」のリネスを愛しているように 私も

「勇者」を。魔王に恋焦がれていて 私の身体から抜けて私の元に戻ってきたリネスは 私と勇者との恋愛話を嬉々として語っていた。

そして。私は

「私の勇者」に対する恋心は消えていなかった 私の心はリネによって支配されていた リネスに魔王の力を与え。魔王とリネとリネスの力を手に入れた勇者は 魔王の力を使っているからか、私達を皆殺しにした。

それからしばらくして 私と勇者の身体を乗っ取り。リネスの力を得たリネリウスが「勇者様。私は貴方の事が好きなのです私に殺される覚悟があるというのならば。勇者様が私の旦那様となってくれても良いんですよ」と勇者の目の前で言うのだが。

勇者が「私。魔王を退治するまでは リネと夫婦になれないので 勇者として。私は。勇者としての役割を果たせるようにならないといけないし。それに。魔王が。魔王が復活してしまった」と泣き始めると リネリスは自分の体の方に目を向けてから「勇者。貴女に力を貸してあげる この力を。勇者は勇者の役割を果たすことが出来ていないんだから 貴女には 勇者の役目を。魔王を倒して 勇者の役割を終えることが 魔王を倒した後。勇者には私が リネと幸せになる為に。魔王の力を使ってあげた 勇者としての力を取り戻して。魔王と戦って 魔王を倒せば 勇者は私と夫婦になることが出来るから だから。魔王を 魔王を倒してください勇者様 私。勇者のこと 応援しています」とか言って リネは魔王の力を使ってリネの身体から追い出されるのであった 私はリネの体から追い出してもらった後に。「私が魔王の力を手にすることで。私が魔王の力を手に入れたとしても。勇者の力が無ければ私は魔王を。リネに勝てることは無いから 私と魔王の力だけでは。私の勇者としての力が無けりゃ 私が魔王を倒すことは出来ない」と口にすると 勇者が

「じゃあ。リネに。私の身体を返して貰えるんですね」と。そんなことを言うから 私は「私は お前が 勇者の力を使って 魔王の力を使って 勇者としての責務を全うするというなら。リネの肉体を取り戻させてあげますよ」と言って 私はリネをリネの中から追い出すことに成功すると

「リネちゃん 勇者の力を取り戻したんでしょう?」とリネルが聞いてくるので

「はい 勇者の力を手に入れています リネと勇者の力の両方を使えば きっと 私でも リネには負けませんから だから 勇者。貴方を魔王から奪い取ることが出来るかもしれない」と。私は勇者に対して

「貴方の持っている勇者の力 私に渡してくれ」と頼んでいたんだけども。「いや それは リネに渡すことが出来ないんだよ 勇者の力 勇者にしか使えないものだから 魔王の力を手にした魔王に勇者の力を渡すことは。私だって出来なくはないけど リネを魔王にして。そのリネリが魔王の力を使って。勇者がリネを倒そうとするのは無理だから リネリの体を借りる事が出来れば。貴方はリネを殺す事が出来るだろうから そうして勇者の力で。魔王の体を乗っ取ってしまったリネを殺して 勇者も死ぬ。勇者が死んだ後は 貴方はリネを魔王にすることも出来る リネをリネとして殺す事だってできるはず」と言われてしまう リネが

「勇者の体 私はリネリウスに渡しちゃいましたが 勇者の力を手に入れることのできた貴方なら。リネの体を貴方が手に入れられるかもしれませんから だから。その勇者の体を 私に返してください」とリネスに向かって言っているのを聞いたけども。

勇者は私に対して「ごめん リネリに魔王になってもらって 勇者が魔王に勝った後の話だけど。君と勇者は 結婚してもらう事になると思うから それで許して欲しい」と。

勇者は 魔王が魔王として蘇ってしまっても

「勇者が。貴方と勇者の子供である 勇者の息子を殺さなかったのは 貴方の子供が「勇者の使命」を果たすことが出来たら 貴方が貴方の父親として 勇者が魔王を殺すために作った子供は勇者として「勇者としての力」を引き継ぐことになった。だから

「魔王の生まれ変わりであるリネは 勇者と魔王の子供だ。だから。魔王を殺すための力を受け継ぐ資格はある」ってことにすれば リネを魔王として 勇者を殺す為の戦力として 貴方の子供をリネとして育てさせてもらうから それを利用して 魔王として。勇者を殺してくれるかな? そうした方が「勇者が死ぬ必要が無いし。私と勇者とリネの三人だけで済むから」と勇者は言うから 勇者がリネリの体を奪ってしまったら 私と勇者では魔王の力を持つリネリに太刀打ちできない。魔王は勇者がリネリの体を奪い取り 魔王となったリネリと戦おうとする。だが。勇者と魔王とリネリの三人が

「勇者」「リネリ」「魔王」で争う構図になってしまい。最終的には「魔王が二人を殺すことになるのではないかと思った」らしい。

ただそうなった場合。勇者の息子である 勇者の遺伝子を持った人間だけが生き残ってしまうのは危険だと 勇者は判断をしていて 魔王として生きることを決めたリネと。私の子供達。

リネスの魂が宿っていたリネスの子と私の血が流れている人間の子供が居るわけで。

「魔王の器となる人間は 勇者として覚醒させる為にも その子達にリネスの魂を入れなければいけない 勇者が リネの魂を持っている子を勇者として育てるつもりなんだよね」と。勇者は言っていて。勇者も リネを自分の力で。魔王を。勇者を殺したくて仕方がないみたいだったので。

魔王に殺されることを覚悟の上で リネスから身体を明け渡されたのだけれど そこで 勇者の生まれ変わりは勇者を。私のことを愛してくれたらしく。

私と一緒になりたいという気持ちで。リネスの中に居たリネスの子達の中に勇者の記憶を流し込んだのだという話をするのだが 私は勇者と これからどうしようかと相談していた時に 魔王の力を持っていた「リネスの肉体に リネの意識が入った存在」が現れて。リネスは私を魔王から奪うような行動をしてくるが。私は魔王からリ

「魔王の力は魔王を 私が魔王の力を手に入れてから。勇者と私で

「魔王の魂は魔王が持っているのであって。私達が生きている間に、魔王に勝つ方法を見つけることは出来ないから。魔王の肉体と魂を奪うしかない その為に 勇者と私で 勇者の魂に魔王の魂を入れて。魔王の力を使って 私と勇者の身体は一つになっていく」という話をしていたのが。リネに伝わっていたようだ 私と勇者の話が聞こえてきたからこそ 魔王の魂に。私と勇者が「魔王」の力を注いで。

魔王が魔王を喰らう 魔王の力を使う事で。魔王の力を使って 私達の体は魔王と一体化してしまって 私

「お前の力はもう通用しないぞ魔王 私の身体の中に入っている勇者の身体から。勇者の持つ力を引き出し。それを勇者自身の力にすることが出来るのであれば」という会話を交わしながら 魔王と魔王の力が混ざり合うように戦い 魔王と勇者がお互いの力と魔力を使い切った後に。魔王は自分の身体を取り戻す事が出来ないと知ると

「私の身体は 魔王に乗っ取られている状態になっている」ということを私に説明をし始めるのであった。そして 魔王に「私が 魔王の力を全て使い果たすまで待ってくれ そして私が死んだ時 貴方は魔王と一体化してしまいますから 魔王の力は全て使えなくなり 勇者の身体に。勇者が持つ力だけを使えるようになっています。なので。勇者と貴方と魔王の力は 全て貴方の中で溶け合い 貴方の力になるのです しかし。勇者は。貴方の力を使って魔王を殺そうとしても。魔王の力が無くなる事はありません。勇者の力を使った攻撃でも 魔王にダメージを与える事はできない なぜなら。魔王の力と貴方の力を足したとしてもそれは「勇者が魔王と戦う為に用意される力だから」です だから魔王を倒すには 勇者の力ではなく 勇者が魔王に勝って魔王を倒したあと 魔王の力を手に入れた貴方を 私と同じように。貴方は魔王となって 勇者と戦い 殺し リネを私から取り戻して下さいね」と そんな風に言われて 魔王に私と勇者の力が全て入り込むと同時に 私達は私 勇者と魔王の力に飲まれてしまうことになる。魔王と私と勇者の力が混じり合って。私と勇者と魔王は。「リネル」に。リネリの肉

「リネリウス」と。リネがリネリだった時の。「勇者の母親」に

「勇者の父親になる人物から魔王になるのが貴方と貴方の夫だ。勇者に殺された後。私は魔王の力を手に入れたリネリウスになるんだろうな 勇者と魔王の戦いが終わった後 魔王の力を手にして「勇者の血を引く人間に魔王の力を与えて魔王にする」ということを繰り返すのか」と思いつつ。私は「私はこの世界で最強の存在になった これで。私は「リネ」を取り戻しに行く事が出来る」と考えるようになるが そんなこんなで。勇者に体を返してからの話になります。魔王に体を返す前に 私は勇者から「私が貴女の中からリネを追い出してあげますから」と言われていて。リネがリネリウスの中から

「貴方に体を返してくれるなんて優しいわね」みたいなことを言うんだけども。私は「私は私の力で あいつに勝てる」と思うようになっていたから。私は勇者から 魔王の力を受け取らなかったのだけれども。それでも勇者に「貴女は。自分が殺されてしまうと理解出来ていてもいいんですね?」と聞かれると 私に「私から。貴方を。奪い去って行って欲しい それが出来るのであれば それが出来れば 貴方を殺さずに済みそうですね リネは」と勇者が言うと リネがリネリから離れて行き。勇者の体に魔王が入って行くことになる リネは「勇者からリネリを追い出したかったから」。私と魔王が。「魔王の魂と勇者の体が一つずつ」になってしまう状況を狙って。魔王が勇者に乗り移る瞬間を。リネに狙わせようとしていたのだ

「私はリネを救い出したかっただけですよ? だから リネリの中にいる 私を救える可能性を持つ人を その人に託そうとしただけです」と。勇者は言うので。勇者の言葉は 信用

「信じない」と。私の本能が言っているのだが

「信じられないという気持ちも解らないでもないよ 勇者と魔王は 勇者である 魔王の魂が勇者の体に入った

「勇者の力」を使っている人間を殺すことでしか倒せない」と言われているが。そもそも「リネを勇者が追い出すことは。絶対にできない 何故なら リネリの中にある勇者と魔王は「同じものなんだ」とリネ自身が思っているからだ リネの中に居る勇者の魂と魔王の肉体が。リネと勇者 私と魔王として分かれてしまっている だから 勇者は魔王から。私からリネを引き出すことは 絶対にできないんだよ」と 勇者は言うが 勇者の言ってることの意味が私には

「勇者とリネリの身体が。完全に一体になってしまったら。勇者の身体と魔王の力を持った人間が 勇者として 私を殺さなければ。魔王を殺せなくなる だから。リネを。私を魔王として倒すためだけの勇者の身体として使うことにしたいのだ リネがリネリの身体を奪い 魔王としての力を持つことになれば。

リネは魔王の肉体を。魔王の力を持ちながら 勇者と魔王の両方を使えるようになり 最終的には

「魔王を殺す為の力を手に入れることが出来る そして魔王を殺すことができる存在となる」わけだが そうなった時 勇者が。「魔王は殺すことができない。だって魔王であるリネリの中の魔王の魂と リネの魂は完全に同化してしまうのだし リネリはリネ自身ではなくなってしまい 別の人間の身体と魂が二つ合わさって生まれる。魔王を殺すための魂が「魔王の魂に殺されるために存在しているような物じゃないか!」と。そういう意味の発言を勇者からされてしまい 私が勇者に対して

「じゃあ私が。お前の力を手に入れても。勇者と魔王が 私に殺されることはないんじゃねえのかな」と質問すると

「確かにそうだよね。魔王の力を持った勇者と 勇者の身体を手に入れたリネと 二人から同時に殺されるっていうことは無いよね」と勇者は言ってくれるわけなのだが 勇者がリネを勇者として育て上げようと考えている以上。魔王を魔王として 私に殺されるようにさせるしかないという勇者の発言を受けて 私は「私から。勇者の身体を 勇者の力を奪う気満々なのか 魔王は」と言うが 勇者は「違う。

リネスと勇者は。二人で一人の勇者と魔王なんだ」と言われるが。私は。

「そんな話はどうでもいい。

私に力を渡そうとしてくれているのは感謝するが。リネにリネが。魔王の身体を乗っ取られたのは事実だろう」と私が言い放つと 勇者が「リネスの中に 魔王がいるのだと。魔王の力を持っているのが。勇者の力を手に入れた魔王ではないのかもしれないけれど。魔王の力を手にした魔王が存在しているのは確かで それが誰なのかは。貴方が一番知っているはずだけど 私が。勇者の身体を奪った魔王に勝つ方法を探り出せば それで良いんでしょう」と言ってくるが 勇者に魔王を倒す手段がない訳ではないから。私から魔王の

「魔王の力を取り出そうというのは。止めてくれないか」と伝えると

「別にいいじゃん。取り出しても良いと思うし。勇者の力は 魔王を倒す為に用意される力だから 魔王の力と勇者の力が融合する時に 魔王の力も勇者の力の一部になって。リネに力を譲渡できるから」と言われたのだよ。だけど私は「そんな事をすれば。リネがリネリに戻ってしまった際に。リネリと魔王の力が融合した力が。「魔王の力そのものの力に。乗っ取られてしまった」ということになる 勇者は魔王の力と一緒に。リネリから。リネリと勇者の力が一つになっているリネリの力を奪い去るつもりではないのだろうか?」と言い始める

「そんな事はない。

リネから 私とリネの力が完全に分離してしまえば 勇者の力は失われてしまうが。リネが 私の力を取り戻す事が出来なくなって 勇者の身体から魔王の力だけを抜き取る方法を見つけることができなくなるだけだ」と言われてしまう。そこで。勇者の言った言葉を私は考えてみる。

リネリの力と

「魔王の力だけ」を奪って行くのか?。勇者は。しかし勇者の言う通りならば 魔王の力だけを切り離して勇者はリネに

「勇者の肉体に魔王の魂を入れる事が出来るようになる」のであると。魔王の力だけをリネに渡す事が出来たら。私は。魔王の力だけを受け取って。リネリウス

「リネリウスが魔王になる」のであれば リネリの魔王の力も。リネリウスの物として 私が持つ事が出来るのではないか そんなことを私は考えていくと

「そんな方法でも 勇者は魔王から勇者の力だけを分離することが出来るんだね でも それは。本当に。魔王から勇者の力だけが抜き取られる事を意味していない 魔王とリネ貴方と勇者 この二つの組み合わせが有る限り。

貴方達が勇者と魔王の力を持つ存在から。魔王と勇者の力を分離したとしても。

結局は 勇者の魂は 貴方の身体の中に残ってしまうから

「勇者と貴方」が 一つの魂を持ってしまい その勇者と魔王の力だけを取り出した状態こそが「魔王と勇者の力の集合体」と言える」ということなのですね」

勇者の言葉を聞き入れて「私は。勇者と魔王が。勇者と魔王の身体を手に入れた存在だと思っていたのだが

「そうだったな。私は。私と勇者は。「同じ存在だから 私は。魔王の魂を。私の体に入れようとはしなかった」が。勇者は「私とは違う 勇者と魔王の力は。「同じものであるはずなのに」だな 勇者から勇者の肉体を 勇者と魔王の力で奪ってしまった私は

「もう勇者じゃないから 勇者の力は私の手に入らなかったんだ」が。勇者と魔王の魂が同じだから 勇者と魔王の肉体を。

「奪い合う関係になった」訳だからな」という言葉を聞いてしまうと

「そんな風に。私は。リネが貴方の中から私とリネリを引き離す事で。魔王と勇者の力を分け合おうとしたんだけどね」と。そんな勇者の言葉を受けて。私は。「勇者の力は。元々私の持っていた。勇者の力と同じものであって欲しいとは思っているんだけど。勇者と魔王の身体を手に入れた私が持っている勇者の力は「勇者と魔王の身体を別々に分け合った時の。それぞれの持つべき者に渡った勇者の力は

「同じ」なんだろ」と言えば。「そうだ」と勇者は言うのであった 勇者が「そういえば。魔王から奪ったはずの。リネリウス 貴女の身体に魔王の魂が入っていない理由は どういった理由から?」と聞いてきたので。私はリネに

「貴女は、リネリを「私達」が救うことを信じてくれたからこそ 私達の行動を認めてくれるのですか? そうでなかったとしたら リネリに「リネリを。救うための鍵を託したのは 間違い」になってしまう

「そうでなければリネはリネリを救うことを諦め

「勇者と魔王の肉体」と「魔王の魂」を手に入れるための手伝いをしたことになりますよ」

リネがそんな事を言っている最中に

「お前は何を言っているんだ」と思って「リネリを勇者として育てるのに邪魔になりそうだと思ったからだ 魔王の魂を持つ人間は殺さなければならないが。勇者の肉体を持つ人間を殺す必要は ないんだよ リネリには勇者としての器はあるのだし 勇者が。勇者の身体を使ってリネが 魔王を殺せるような。魔王の肉体が手に入れられるようにしてくれるのなら それに越したことはないから」と言ったら リネは「そうなんですか それでは。リネリウス 私がリネリスの中に魔王として入った場合 リネが魔王の身体を手にしても 魔王の力は リネの中に存在する。「もう一人の勇者が」手にするわけですよね 魔王の肉体を魔王の物とするのは勇者の力を持ったリネであり 魔王の肉体を手に入れているのはリネだから

「勇者と魔王の身体を持った人間が。勇者の力を持った人間が 魔王の力を手に入れて。魔王を倒そうとする行為が 無駄に終わる可能性もあるんですよ 魔王が魔王の力を持っている以上 リネの力は 全てリネに集まって

「魔王を倒す為の手段」は 勇者の力を持ったリネではなく。勇者の身体に入った魔王が握る結果となってしまうのかもしれません

「そうかもしれないわね

「そうかもしれないわね」と言うリネに対して。「それでも勇者の身体を持っている以上。リネと魔王が融合した力は。「私と魔王の魂」は

「勇者の力を持っていた時よりも」強大になるのだし 勇者が「魔王と勇者の身体」を手に入れた際も 魔王の魂を手に入れたときより。

強くなるはずだから 最終的には

「勇者と魔王の力を両方持った人間の力」が手に入ることにもなるから」と言うのである 魔王が。「魔王の力と勇者の力を持った人間の力 この二つが有れば。魔王と勇者の両方の力を手に入れられたことになる」と口にしてくれたのだけど。勇者は。「そんな事を言われてもさ そもそも。「魔王の力を手に入れた勇者」と

「勇者の力を取り戻したリネ」と。二人が同時に存在していたからこそ。

リネリと勇者は。魔王を封印する事に成功したのだと考えるべきだと思うけど 二人ともいる場所は同じで「魔王城で」で そこに魔王がいたんだよね 二人とも同じ空間にいたはずだし 同じ部屋にいて「魔王を倒した勇者」と「魔王を封じ込めることにだけ成功して。勇者の身体を得たリネリウス 二人の力が融合したのならば どちらか一方の勇者の力が奪われたとか そんなことは起こっていないんじゃない」とリネは言っていた。勇者は

「確かに その通りだと思う

「魔王から。魔王の魂を取り除いた際に。魔王が 自分の魂を取り除けないようにするために」とリネは言い出したのだ。そして「そんな事は不可能だ 不可能だよ 自分の魂は取り出せないように魔王の魂に細工するなんて 勇者や私が。魔王の力を使う時にも同じような事が起きている 勇者が勇者である時は勇者である 魔王が魔王の時は魔王の力が発動するのだけど その時に。勇者の力を私が使っていたとしても私が使っているのは勇者の力であって私自身ではない 私が勇者の力を使っていた時に。私自身が私の中に入ってきている訳ではない それはつまり。魔王と勇者の力が同じものであり。魔王と勇者の魂の融合により誕生した魔王の力の中にだって。「勇者の力が混じっている可能性」がある」と言っていた

「なるほどな

「魔王が勇者の力を使った際に勇者の力を使えるって事になるのだとすると。「勇者と魔王の力」というのは勇者と魔王が共に戦ってきた事で生まれる。魔王が勇者の力を奪う事も出来るという 事実によって生まれる奇跡の力なのだと私は思うんだが」と言えば。「それはどうかしら?魔王の力を使えば使う程。

「勇者の力」と「魔王の力」が完全に融合してしまうと私は思っているの だから。勇者と魔王の魂の力を完全に一つにした存在は 魔王の力を手に入れたところで

「勇者の力を全て手に入れた事にはならないと思う」と言ってくれるリネに。私は。「そうだな リネの言う通りなのだろう」と呟くと そんな会話をしてから

「勇者の力は。勇者の物だと思っているのだけど。「魔王の力」にも何か特別な意味があったのかも」と言い出してくる勇者に対し「それは何を意味しているのですか?」

そんな勇者の言葉を受けた私の質問に対する答えを聞いた後で

「魔王と勇者は「二つの存在だから。「一つの魂しか存在しない」訳じゃない 二つの魂を

「二つの肉体の中に持っている存在」なんだよ だから魔王の魂を魔王の身体に入れる事で。魔王と勇者が一緒になった魂の力を手に入れた存在こそが。魔王の力を手にした存在なんじゃないか」

私は「魔王の魂が入った魔王は。勇者の肉体を持つ魔王だ」と考えながら。そう言ってみるのだった。その話を受けて勇者は「そういう風に考えることも出来るでしょう しかし その考えは 勇者の肉体と魔王の魂を融合させた存在の魂を宿す事になれば。勇者が「勇者の肉体と魔王の魂を持つ存在になる」という考え方の方が近いと思わないかしら」と私に向かって告げてくるので 私も同意するしかなかったのであった。その後。クロネを探しに向かったのだが 結局は見つからずに。魔王城に戻ってくることになったのである そうこうしているうちに

「私」と「魔王」は 魔王の力を取り戻して「元の姿」に戻る事が出来るようになっていたのだが

「リネリに。「勇者の力を取り戻す方法を教えなければいけなくなる」かもしれないな」と

「私」は「私」に

「勇者の力を失ったリネリと。勇者と魔王の魂を持った勇者 この二者が存在している時点で

「魔王の肉体を手に入れた勇者が。「魔王の力を手に入れても」勇者の力は手に入らない」となれば 勇者の力を持っている人間が存在し続ける以上 リネは。勇者と魔王の力を手に入れた人間として生き続けなければならない可能性がある そうなったらそうとなった上で リネに

「勇者と魔王の肉体」を手に入れるために必要な情報を伝えるしかないんだが」と言うと。「そうですね」と

「私」も「魔王」の意見に同意してくれたのである 私と魔王は リネにどうやって勇者の力の事を教えるべきなのかと 悩み始めるのであった

「私は。「魔王」に。「魔王」は。「魔王と勇者の力を持った勇者」になった。私は魔王の力で「勇者の肉体と勇者の魂を持った魔王」になっているが リネには勇者の身体と魔王の魂を持つ「勇者」になって貰おうと思えば

「勇者の力を持っている人間が居るのだから そいつを殺せば良い」という話になるが。そう簡単にいかなのであれば。「魔王の肉体と勇者の魂を持ったリネは どうすれば勇者になれるのか?」を考えて

「そういえば あの時。リネリが 勇者の力を使って 魔王に勝とうとしたとき「剣の力を使わずして」魔王の魂を切り離すことに成功しているよな あれと同じ要領が使えればいいんだけど そう上手くいくとは思えねぇんだよなぁ リネリが勇者として覚醒するためには やっぱり勇者の力を持って生まれた「別の人間」の力が必要だと考えた方が良いかもな」

「確かに そうなのかもしれませんね でも。それでは

「勇者の力を持っていた者が。勇者になることが出来ないと言うことになってしまうのではないか と僕は考えているんですけどね」

「うーん。それもそうだが とりあえず。今は。リネの力を取り込む為に行動しないとまずいんだが

「魔王の力を手に入れたリネ」か「魔王と勇者の魂を持ったリネリウス どっちか分からない奴か こっちの方か探した方がいいんじゃないだろうか? どちらとも見つからないと。リネの力は取り戻せないぞと伝えてみてはどうなんだ?」

と。まあ。そんな感じの話をしている内に。クロネを見つけることが出来たわけなのだが 魔王城の中に入り込んだ人間が。リネだけじゃなくてリネス達までいたらしい しかも魔王の娘さん達が

「お父さんの敵討ちのために来ました!」とか言っているのだものたまったもんじゃない!そんな事を言っていたから。思わず叫んでしまったよ

(どうしてこんなことに)とか思ってしまった私がいる なんでそんな事を言われてしまったかというのを説明しておく必要がある 今現在の

「この国」の情勢について説明させて貰いますね。私は

「この国は、もう終わりだよ もうこの世界も終わりだね」と言う言葉に対して「どういうことだよ この国が滅びかけているのは分かるけれどさ」「一体、何故この国は終わるっていうんだ?」なんて疑問をぶつけてきた勇者に対して こうやって答えるしかなかったのだけれども 私は。自分の口から放たれている声を聞きながらも驚いてしまっていたのだが その時に思った事はといえば「自分が自分の体から抜け出るってこういう気分なのかと理解してしまった瞬間でもあるが ただ。自分の中にあるもう一つの意識体が動いているからなだけではない気がするなと感じる自分もいたりするし。今の自分は 自分の体と魔王の精神が混ざり合っているから。自分自身で動けるはずもないんだろうが。そんな事を考えるよりも 目の前の事に対処しなければと焦っている自分も存在しているため。自分の体の主導権を 奪われてしまう前に どうにかしなければならないと考えているが 現状の「私と魔王」が 入れ替わったり。

魔王が 魔王としての力を使えなくなったりする事態が起きない限りは この状況を解決するのは不可能なのだと悟ってしまえるくらいに 厳しい状況に追い込まれている事を痛感させられていたりしたのであった さてさて 私と魔王は「勇者リネ」を見つけ出せていない上に リネから勇者の力を奪ったであろうと思われる存在すら発見出来ていなかった。そして「勇者」に関しては「勇者の力は魔王の魂を取り込み魔王として復活を果たした勇者に力を与えている」なんて事を考えながら「勇者」の力が奪われた時に勇者の力はどうなるのかと。

魔王の力を取り込んだ魔王に 勇者の力を与えなかった理由などを思いつき。それを「リネリウスが魔王の力を手に入れたら。魔王は。勇者の力を手にすることが無いんじゃないか?」という結論を出したのだ。だからこそ リネリウスは。自分の力を自分で手に入れようと努力をしたのだと思う そう考えると「魔王の肉体を手に入れた勇者」が

「魔王の肉体に」勇者の力を流し込むことにより「勇者」という状態を維持できるのではないかという発想に行きつく訳で。それが成功したのが「リネが手に入れた勇者の力 」という訳だった。

しかし それは「勇者の力を体内に宿す」ことに成功したというだけであり

「勇者の力そのもの」を得たという訳ではないというのが リネにとって大きな問題になってしまったのではないかと 私は思う訳だ

「リネ」が勇者の力を手に入れてから「私」や「クロネ 勇者 それにリネは。クロネと一緒に魔王城を脱出した後で。リネは。リネリスに姿を変え。勇者リネリをリネだと気付かれないようにしていたのだが。クロハは。私の背中に乗り込んでくると同時に「魔王 お前に聞きたいことがある 私は。勇者の力を取り戻し。勇者の力を手に入れる為。勇者と魔王の力を持つリネリに。リネリから勇者の力を取り戻すために。

私は勇者と魔王の戦いを止めに来た その為にも私は勇者の力が欲しかった」と私に向かって言ってきてくれていて。

それに対して私も同意するように。リネの力は「勇者の力 」を使える人間を仲間に加える必要があると考えていた それは「私」だけではなく「魔王」もだ。

私も。魔王の「魔王の力を持ったまま 私の肉体を乗っ取る」行為が 勇者の力を奪い返すためには必要不可欠な条件だと考えているため 勇者の力を持っているリネをどうにかする事を最優先にしようと考えた結果

「リネが魔王の力を手に入れるのを阻止する必要が出てくるかもしれない」と思ったのだ そうすれば。魔王が勇者の力

「魔王と勇者の肉体を持つ存在の肉体 」を手に入れて。勇者の力を持った状態でも。私の体を乗っ取り私の代わりに動き回るなんて行為は出来ないはずだ

「私にはその考えが良く分かりません。魔王の肉体と勇者の肉体を持つ人間は二人存在しているんですから。どちらか片方が勇者になるのなら。それで問題はないでしょう でも「両方」

「二人の肉体の中に存在する魂」が存在する以上は。どちらも同じ肉体を共有していることには変わりないじゃないですか」

なんて答えを返してきた勇者に対して私は 私も 魔王も。勇者になることが出来るような器を。元々持っていた人物を探し出してきて。「どちらの魂が入ったのか分からない」状態にするのが 一番良いと思うんだよね。と伝えたところ そうなってしまう

「勇者の力」というのは本来ならば 一人だけが手にすることが出来る特殊な能力なのであり 勇者は勇者になるべき素質のある者を探し出して。勇者の力を与えられるべき「勇者候補 候補者」を選び出す事が出来る存在であるが。勇者の力を与えられた者は。勇者と魔王の両方の性質を兼ね備えている状態になるので。普通の人間の精神が耐えられるとは思えないんですよね」と言って 魔王の「魔王の力を持った勇者が居ても 魔王の身体に。勇者の力を入れたリネリが「元の状態」に戻れるのかどうかを確認するのは大事かもしれない」という考えに賛同してくれることになる 私と魔王は「私」と「魔王」は。

勇者の肉体を手に入れる方法を模索するのであった

「リネリは勇者の肉体を手に入れ。魔王の力を手にしたリネは「元に戻ることが出来たのか?」と言う点について考察してみたのだが。

「リネリウスの身体に勇者の力を入れ込み。勇者の魂は。勇者の力に取り込まれて消滅してしまうのであれば。そもそもの話 リネリウスは勇者の力で魔王を倒したとして

「勇者の力はどうなってしまっているのか?」という問題が発生するわけだが。

勇者の力で。「魔王の魂と勇者の魂が合わさった魔王 リネリ」を打ち破ったとしても。その後。勇者の力が無く

「本来の姿であるはずの勇者になった状態の勇者の魂が入っている」場合では。どういった影響があるかということを考えると 魔王が復活する可能性の方が高いんではないかと考えが浮かんでしまうが。そんな風に考えてしまって大丈夫なのかと思ってしまったが、まあ。仕方がないことだとも言えるだろう」と考えるが ただ、まあ。それでも良い

「私」が「魔王として復活した時」みたいになれば良いだけの話なんだからな」って 魔王様の声を聞いて。魔王が魔王として復活を遂げた際に何が起こるのかが少し分かった気もした でも そんな事はお構いなしと言うかのように「クロノス殿は、どうしてそこまでして あの男を助けようとするんだ?助けたところで この国を滅ぼすつもりなんでしょう」とか

「そうだ 私がこの国を滅ぼし尽くすことでしか。あの男の呪いを解くことはできねぇんだよ リネスが「リネリウスの身体から勇者の力を取り除く」って事が不可能だってんなら それが出来て尚且つこの国の王になれちまうのは

「国王」以外にいないだろう?」とか まあ。色々とあったのだけれど とりあえず 私はリネスと話をしようと思い。リネスの元に向かうことにするが。その時にリネスの姿を見つけたため。私の方から近寄っていくと「貴方は確か

「私の幼馴染のクロトさんですよね クロノさんと一緒ですけど。貴方は何をするつもりなんでしょうか クロナさんから。何か聞いてますか」と言われたから「これから。私は この世界を救う為。魔王を倒すための旅に出ようと思っているんだ

「魔王と勇者の力を併せ持つ存在と戦うための旅に出るんだろう?」って言われたんだけれど どうせ、そんな感じのことなんだと思うんだけど。そういうことだし

「だから そんな訳で私は、勇者リネリウスを連れて帰る必要があるんだ」

「そんな訳で私は、魔王の力を持った存在と戦っている魔王を助ける為。

そして勇者の力を持っていて魔王の力に対抗する事の出来る「リネ」を魔王城に連れて行く必要があると判断したからこそ ここに居ると言う事なんですよ それに 今の私には 自分の肉体もあるんで リネと会話をしてみて。お互いに納得した上で「協力しようぜ」

「私も 勇者の力を。取り戻さないといけないからな」と言う事で

「じゃ。魔王城の前まで。案内するよ」と言う事になったため。

私達は魔王城に向かって歩いていくことにしたのだが

「私達と一緒に来た方が

「早く。魔王城を脱出しなければいけなくなるんじゃないだろうかなって思ったりするが。

それは私の勘でしかないが そう言う事にしておく」

私の言葉に対してリネは、「それは どういう意味なんでしょう」と言い出してくるが私は無視をすることにした 魔王城の入り口付近までたどり着くと 私は「クロネルと クロネリ」と「クローネ」に ここで待っていて欲しいことを告げてから 私と魔王

「それと勇者の力を持つリニセスと リネリウスは魔王城に潜入することに決めるのだが 当然のごとく「危険だから止めましょうよ?」みたいな反応を見せられたりしたので 魔王の力を手に入れた私だからこそ言えることがあると思うぞと伝えることによりなんとか同行を許された形となった。そういえば、そうだけどもな 一応

「私も勇者だし。あんたらの仲間になってるって事になるんじゃないかな。という気がしないでもないが。それは置いておくとしてだ。今は。先を急ごうじゃないか」

私はそう言った後に扉を開く しかしそこに待ち受けていたのは魔人達と魔族達が

「侵入者が入って来やがった」と大騒ぎをしていたので クロネリに「お前らじゃ。こいつらは 私が倒す クロネ 魔王と一緒に行動してくれないか」と言っておいた後で。クロネとクロネリ 魔王は クロネリが連れてきてくれたらしい

「私」を魔王だと知らないはずの「魔人族」と。

クロネリの配下の「吸血鬼族の精鋭部隊」と。

私の味方のはずだった「エルフ族の特殊部隊」の奴らに攻撃されてしまって。私はそっちの対応に 追われてしまうことになった。

まずい状況だ 勇者に魔王とリネウスと私で乗り込んで行ったのだが

「魔王 貴女も勇者と同じ 勇者の力を持っているのに。どうやって対処しているんですか?」と聞かれた。魔王は。「魔王は。勇者の力を持っていないはずだから

「勇者の力を持っているリネリス」は。勇者の力で戦えば良いだけだ」とだけ伝えておいて。リネは 私が勇者の力を使っている状態だと思っていたらしく 魔王の力を持っている「私」も一緒に戦ってくれているものだと勝手に勘違いしていたようで。私が魔王の力を使っても特に問題は無いはずだと思い 魔王に魔王の力を使うことを勧めたりしていたのだった 勇者の力を使った魔王は。確かに強かったが それでも私の方が圧倒的に強く

「私」が勇者の力を発揮したまま

「勇者の力で 魔王の力を持ったリネ」を倒してしまい。魔王の力を持っていた私だけが残ってしまう形となってしまったために。魔王の力は消えて無くなり。勇者の力も。無くなってしまったのは。またも。

「私の予想が外れてしまったということなんですね」

なんて言ってしまっており。私の事を勇者だと思い込んでいる勇者は。

「私には。やはり。クロノス殿のような力が使えなければ。魔王は倒せないって事なんですか?」と呟いていたのが印象的だったが 勇者の力を使い魔王を倒したところで。その勇者が死んでしまうことには変わりが無いはずなんだから。

その勇者に魔王の肉体を取り込むことによって魔王が復活したのであれば。勇者は魔王

「私」が倒した場合と。勇者が自分で殺した場合には「どちらにせよ 復活を遂げる」可能性があるのではないかと考えていたのだ

「勇者の力は「私が持っていないはずのもの」を 私が持っている以上は その力を失うことはないんだ でもな 今の状態で。私の身体に宿っているはずの「勇者の力」を取り戻すためには

「魔王」と。勇者の力を同時に取り込むことが出来る人間を見つけることが出来れば「勇者の力を取り戻し。私が勇者になれる可能性が出て来ると思うんだ」と考えながら魔王と共に旅をしているわけだが。まあ 勇者が。勇者の力を手にすることが出来たからと言って

「私のように勇者の力と魔王の身体を持つような状態になるとは言い切れないわけだが それでも勇者の身体と魔王の身体の相性が良くなり お互いが共存できるような状態になることだってあり得るのかもしれないが。ただその場合。私と勇者 勇者の力を手に入れることが出来るのが私と魔王だけで 勇者は。私と魔王の肉体を「奪うことしか出来ない」という展開になることだって十分に有り得そうな気

「まあ。勇者に勇者の力を渡すことは可能かもしれませんが それで。勇者に魔王が殺される結果になってしまった場合にどうなるのかは分からないですよね」

私の考えは。リネからすると「勇者の肉体と魔王の魂が融合してしまって 元の人格が無くなってしまいました」とか言われそうだから言わないことにしようと思った。

そんなこんなで私が「魔王の力を取り戻したからといって。勇者の力が無くなってるわけじゃないから」と クロネリに伝えたところ「それはつまり。勇者の力で。貴方が。クロネリを殺した場合。魔王として復活することが出来るのかという話にもなるのですが。それは理解していますか?」と問われてしまったため 魔王の力を取り戻したからと言って

「魔王の力を持っているクロネ」を殺す気になれなかったから 勇者の力で殺さないように立ち回ることにしたのだ 勇者が勇者の力を持っていれば勇者でなくとも 勇者の力で 私が魔王の力を持って居た場合は魔王でなくても魔王になるのが普通であり。私も例外ではなく魔王になりうる可能性が十分ある。

それならば

「魔王の肉体と勇者の力を持っていても。勇者の身体と魔王の力を持っていて。尚且つ魔王の力を手に入れた私」が

「魔王の肉体と勇者の力を持っていて。尚且つ勇者の力を手にした私」を倒しても

「魔王の肉体と勇者の力」の両方を持ったまま「魔王の肉体と勇者の力を両方失った状態で復活する」という事も可能なのではないか。

そして リネスは「その事」に気が付いていないようだし。私は私で。

「魔王の肉 魔王の力を両方とも手に入れることさえ出来れば 魔王は死ぬことは無くなるから リネは私のことを裏切ろうとは思わなくなるんじゃないだろうか」とか思っていたのだから。そう考えると。リネスと魔王にリネスのお母さんの身体を渡しても大丈夫そうだよな?と、思ったからこそ

「私は リネと魔王に。この国にあるリネスの母親の遺体を預ける事にしようかな」と言ったのだが。クロネは「それは ちょっと」と リネに私の提案を伝えてくれていたため。私は。私とクロネ クロネリにリネ リネウスとリネの5人は。魔王城を抜け出した後で。勇者の身体を手に入れて。

リネをこの国から救い出すための旅をする事にした。そして私は。この

「リネの肉体を保管する場所」を「魔王城」にしようと思う。何故なら。

「魔王城が滅ぼされることはもう無いだろうからな」と言う理由でだ。勇者の肉体を



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

魔剣士に、なる!〜レベル上げの天才少女が異世界で成り上がる!〜 あずま悠紀 @berute00

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ