その後の展開

こんにちは。考えてみりゃこっからが本番だわこの話。俺です。


「言葉として」四人の方よりリアクションをいただきました。ありがとうございます。

またついったの方でやってるアンケートには、十四票を現在頂戴しています。ありがとうございます。引き続きご協力いただければ幸いです。

https://twitter.com/HechupochuSai/status/1514903249316622337



さて今回の話について、まず「京野うん子」様よりご教示頂けた内容を紹介します。


「いただく」は「貰う」の謙譲語であり、「くださる」は「くれる」の尊敬語でげす。

また「いただく」はこちらからお願いした行為に対する言葉であり、「くださる」は降って湧いてきた行為に対するものという側面があります。よくあとがきなんかで「この本を手にとってくださり」という文を目にするかと思いますが、偶然の巡り合わせに感謝する意味からと思われます。

なので「読んでいただく」という表現が今日で一般的なのは日本人が自分を下にする謙譲語が体質的に馴染むという事もありますし、また読んでほしいと懇願し渇望している作家の性から「いただく」が多く用いられているのではないでしょうか?


以上です。こいつを論理的にズバッと明示してくださる方ってマジスゲえと思いつつ、自分なりにまとめると。


「読んでもらいたい!」という思いが強くなっていき、さらに「読んでいただけた」ことに感謝の念が強くなると、謙譲が美徳として根付いている日本語圏の作者なら、いきおいこの表現に修練していくんじゃないか、ということ。


翻すと、


あっやべえ俺の感謝がそういう方に比べると薄いのがバレる。


言い訳しません。薄いです。だって自分の中では割と小説サイトって「公開倉庫」みたいなイメージだしね。たしかに読んで頂けることは嬉しいんですよ、けどそれって「おっうまくあなたに巡り会えてくれたんだね」的なやつ。「ぜひともあなたに読んでいただきたい!」的熱意があるかと言えば、疑問です。


ゆえにこそ「「くださる」は降って湧いてきた行為に対するもの」に深く同調したわけですね。自分にとって読者様とは「偶然の連続でめぐりあえたもの」。「こちらから勝ち取ろうと志すもの」では、ない。



「お読みいただき」が合ってるか間違ってるかで言えば、合っている。ただ俺のメンタリティに合致しない。そういう結論のようです。


言い換えようかな! こういうゆるふわスタンスのやつの作品も、ガチ勢と変わらず公開してくれるんですよ小説サイト! さいこう! 数字なんか忘れろ!(ガン見しながら)



この他、「水城洋臣」様より「公衆トイレの張り紙でよく見る「綺麗にお使いいただきありがとうございます」を思い出しますな。」というお話を頂戴しました。こちらは自分が「いただく」を未来行動に対する敬意と呼んだところからの接続です。そしてここでの話も、京野様との話に接続してきますね。「こちらが望む行動に対し応じてもらえることへの感謝」。

まーあとは水城様も、自分と同じく小説サイトをわりと倉庫的に捉えてらっしゃるのが浮き彫りにwwwサーセン、そこリークするつもり無かったですwwwいやご本人から似たようなお話過去に頂戴してますが。



一方、「佳穂一二三」様よりは似た感じで使っていた、と言うお話を頂戴しました。

上掲の話から引っ張ってくれば、佳穂一二三様が他サイトで掲載、出版化もされている「婦好戦記」って、殷中期、しかも史記にゃ一文字も名前が乗ってない人物を取り扱う離れ業を決めてらっしゃいます。こんな化け物技を流通にのるレベルで通用させてる方が、読者とのコミュニケーションに意を割かないはずがありません。そりゃこの方向性の言葉にたどり着くよなぁ、と納得したものです。自分がさも誤用であるかのように語ってるので、謝らなくてもいいところで謝らせてしまい、申し訳御座いません。



そして最後のお一方、「夏野けい」様。不遜を恐れず申し上げれば、夏野様の言葉に対する向き合われ方って、自分と通じるところがあるよう感じているのですよね。もちろん自分よりはるかな高感度でいらっしゃるとは思うのですが。


京野様のように、言葉の用途を理屈としてきっちり語るのは、正直憧れです。できるようになりたい。ただ、自分や夏野様は、何というのかな、言葉を「温度」から探ろうとするところがあるよう思うのです。雰囲気とかでもいいとは思うんですが、いま適切な言葉を探したら「温度」でした。


そんな夏野様による第一印象は「言われてみれば多少引っかかる? という感じでした。」というもの。夏野様については前述の「倉庫か、読者と向かい合うか」みたいなスタンスとはまた違った面でご覧になっていそうかなという気もします。

多少の違和感というやつは、どうにも言語化が難しい。というのも、表明してしまうと、それが里大問題かのように映ってしまう。実際、些細な違和感でしかなかった自分自身、表明することによって大問題かのようにマインドセットが進んでしまっているのですよね。夏野様よりのコメントを頂戴し、「そう、些細! マジで些細なんだよこれ……」という思いを新たとしました。言語による表明こわい。

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「お読みいただき」の不思議 ヘツポツ斎 @s8ooo

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