第11話 恋する少女の涙には誰も勝てない
デートを賭けたカードバトルは、かくして第二ターンへ入った。
「オレのターン。フィールドに二枚目の【毒沼―ポイズンスワンプ】をセット。続いてエンチャント【死体投擲台―コープス・カタパルト】をセット。カウンターカードを一枚追加セット。以上で終了、ターンエンドだ」
「ヒロマルくん、来ないんですか?」
「ああ」
プレイヤー自身のHPは一〇〇ポイント。これをクリーチャーの攻撃や魔法攻撃で先に全て奪った方の勝利となるのだがヒロマルはこのターン、カードを引き、手札を配置しただけで何も攻撃しなかった。
「ヒロマル、攻撃しないと勝てないんじゃないか。本当にいいのか?」
背後から小声でささやくユウジに向かってヒロマルは解説した。
「いいんだ。恋夢のテリトリーにある【渇血の呪布】を見ろ。あれはクリーチャーの体力値を攻撃力へ追加する代わり、毎ターン自分のHPを一〇づつ奪う魔法陣だ」
「なんと!」
「つまり、オレがこのまま一〇ターン持ちこたえるだけでも勝利する。おそらく恋夢のデッキは一〇ターン以内に勝負をつける、速攻性の魔法とクリーチャーで構成されているんだろう。だが、お生憎様」
ヒロマルはニヤリと笑った。
「オレのフィールドには【毒沼】がある。恋夢のクリーチャーがオレを攻撃する場合、この沼を必ず一ターン掛けて越えなきゃならん。魔法で妨害されたりしてその一ターン内で沼から出られなかった場合、どんなクリーチャーも毒で死ぬ。しかもこれが今二枚も場にある。敵クリーチャーが二体いても両方、毒沼にハマってもらうぞ」
「おおっ」
「これだけじゃねえぜ。オレのデッキは相手のターンに本領を発揮するカウンター(反撃)タイプだ。まぁ見てろ」
だが、そう言いながらもヒロマルは妙に気がかりだった。
二つの毒沼を前にして、恋夢に狼狽している様子がまったくないのだ。目を細めてこちらをじっと窺っている。
(さあ、どう来る? 地獄の魔獣をもてあそぶ闇姫……)
☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆
「ふーん。カウンタータイプねぇ……フヒヒッ、ヒロマルくん面白いセンスしてるわね。私ほどじゃないけど」
社会資料準備室の中で、デスクに置かれたノートPCの画面を観ながら友音雪奈は不敵に笑った。画面にはユウジがスマホで盗撮しているヒロマルの手札、そして机に配置されたカードが映っている。
そう、リアルタイムで盗撮映像を見ながら恋夢を通じてヒロマルと戦う……これが女子トイレで彼女が「自分に任せろ」と言った秘策だったのだ。
ヒロマルのカード構成をしばらく眺めると雪奈は「なるほど」と頷いた。彼のデッキはカードゲーマーの一般的な「クリーチャーの強さで押し切る」戦い方ではなく、相手の行動を翻弄し、逆用して戦うタイプだ。
「発想は悪くない……ゲームだから許される、相手を手玉に取る戦い方。ただ勝つだけじゃつまらないもんね。高笑いして相手をケチョンケチョンにする方がザマァ気分を味わえるもの。でも、恋夢ちゃんにそんなことはさせないわよ」
目を細めると、それまで駄目人間だった雪奈が別人のように真剣な表情に変わった。
「恋夢ちゃん、聞こえる?」
マイクにささやくと、画面の向こうで恋夢がかすかにうなずいた。彼女の耳にはコードレスイヤホンがついており、髪とリボンで隠されている。イヤホンの声にうなずいたり首を振る仕草も、ヒロマルの目には恋夢が自身のプレイに得心しているか後悔しているように見える。特段不審に思われない。
「じゃあ、さっきみたいに私の指示通りカードを切っていって。必ず勝たせてあげる。絶対ヒロマルくんとデートさせてあげるからね……ふふふ『慈悲なき墓場荒らし』とやら、この私に勝てるものですか。身の程を思い知るといいわ」
ヒロマルは知るはずもない。
恋夢を通じて自分が実は『レコード・ストライカーの魔女』の異名を取る、日本でも有数のカードマスターと対峙していることを……
☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆
「ではいきます……恋夢のターン。手札から魔法カード【羽化―エマージェンス】を発動。クリーチャー【地獄ムカデ】に飛行能力を付与して攻撃!」
「なにッ!」
いきなり意表を衝かれた。飛行型クリーチャーなら地上にある毒沼の影響を受けないのだ。ヒロマルは一瞬眉根を寄せたが「地獄ムカデに対してトラップカード発動!」と宣言した。空中クリーチャーに対する備えくらいは当然ある。
「【魔弾の射手―バレットシューター】。滞空しているクリーチャーは無条件で撃墜され、墓地へと送られる! 更にエンチャント【死体投擲台】効果によって地獄ムカデの死体を弾として恋夢を攻撃!」
ギャラリーからおおっ!と声が上がる。毒沼を無効にした恋夢の攻撃が叩き落されたばかりか逆に反撃の手段にされ、襲い掛かってきたのだ。ヒロマルは「してやったり」と言わんばかりの笑みを浮かべたが……
「甘いですね、ヒロマルくん。覚えてて下さいね。甘いのが許されるのは、恋夢と一緒にスィーツを食べる時だけ……」
「何ッ!?」
「空飛ぶ地獄ムカデの死体に対してトラップカード発動! 【入れ替え―キャスリング】」
恋夢に向かっていた地獄ムカデの死体が魔法で入れ替えられ、今度はヒロマルに
向かって飛んできた。カウンターに対する逆カウンターである。
(どうする? オレのクリーチャー【傀儡師―パペットプレイヤー】を盾にするか……)
ヒロマルは迷った。
犠牲にしたクリーチャーは自分の身代わりになるが、【死体投擲台】で新たな砲弾として逆カウンターに対して更にカウンター攻撃出来る。
だがその場合、次のターンでクリチャーを召喚するところから再び始めねばならないが、恋夢はそれを狙っているのかも知れない。
「防御もカウンターもしない」
ヒロマルは自身がダメージを受けると宣言した。そのダメージも通常は二〇のところを、恋夢がフィールドカードにした【渇血の呪布】効果で三〇受けることになった。
「序盤はしてやられたか……」
「まだです。クリーチャー【雄叫びの狂女―バンシー】を召喚。エンチャント【地獄との契約】効果によって魔法カードを一枚手札に加えます」
トラップカードを置き、そこで彼女のターンがようやく終了する。第二ターンが終了した時点でヒロマルのHPは七〇で恋夢が九〇となった。
「オレのターン。クリーチャー【邪悪な手配師―イヴィル・ディパーチャー】を召喚! クリーチャー召喚時の効果によって、オレは恋夢の手札にあるクリーチャーを一体、使い捨てで自分のクリーチャーに出来る」
「……」
恋夢は二枚のカードを伏せた状態で差し出す。ヒロマルはしばらく考え込んだ後、右を選んで、場に広げた。
「【地獄の小鬼―ラークシャサ】を召喚。召喚効果によって恋夢のエンチャント【地獄との契約】を破壊!」
エンチャントカードを失い、恋夢のテリトリーにはクリーチャーがバンシーしかいない。すかさず、ヒロマルは三体のクリーチャーへ「攻撃!」と命じた。
これで恋夢のHPをほぼ削り、有利に立てると踏んだが……
「トラップカード【洗脳―ブレインウォッシング】発動! 恋夢へ攻撃する全てのクリーチャーはこの魔法によって恋夢が支配します。ヒロマルくんへ反撃!」
「な、なにぃ!?」
三体のクリーチャーがクルリと向きを変え、ヒロマルを攻撃してきた! 先ほどの意趣返しのようなカウンターである。しかも恋夢が操るクリチャーの攻撃力には体力値が加算されるのだ。観客のクラスメイト達も鮮やかな切り返しの一手にどよめいた。
「ヒロマルくんの二枚のフィールドカード【毒沼】には、それぞれ【邪悪な手配師】と【傀儡師】がハマります。残った【地獄の小鬼】で攻撃!」
「うぇえ!」
ヒロマルは愕然となった。HPが一気に逆に四〇まで削られたばかりか、防備の要である【毒沼】を自分のクリーチャーで無効化されてしまった! 次のターンでクリーチャーは脱出出来るが、沼は役目を終えて消滅する。
「痛い。これはさすがに痛すぎる……」
それでもヒロマルはターン終了時に使い捨てで墓場行きとなった【地獄の小鬼】を【死体投擲台】を使って攻撃。恋夢はこれを自分のクリーチャー【雄叫びの狂女】でガード、両者は相討ちとなった。
渋い顔のまま、ヒロマルは自分のターン終了を宣言する。
続いて恋夢のターンに移るが、彼女はトラップカードを置いただけでターンエンドとなった。
「しかし、恋夢がこれほどオレの痛いところを突いて来るとはなぁ……」
無防備となった自分のテリトリーを眺めながら、それでもこのターンで二体のクリーチャーが沼から脱出するから彼等で攻撃すれば……と、ヒロマルにはまだ勝算があった。
それにしてもカードの引きが悪い訳でもないのに、自分が毎回手痛い反撃を受けてジリジリと負けに傾いているのがどうも腑に落ちなかった。
「何故だ。何故こうも負けが込むんだ……」
首を傾げるヒロマルは、知る由もなかった。
背後に控えているユウジの盗撮によって自分の手の内が全て読まれていることも、クラスメイトの観客達が全員共謀して盗撮に知らぬ顔をしていることも、恋夢を装った対戦相手が実は日本屈指のカードマスターであることも……
『さて、このターンを踏ん張れば次でトドメだよ。恋夢ちゃん、頑張ろうね』
雪奈に励ましに恋夢は微笑んで頷く。
しかしヒロマルの目に、それは「ヒロマルくんがどうあがいてももう無駄です。恋夢の勝ちですよ」と告げているように見えた。
「くそっ、負けてたまるか! オレのターン。沼から出た【邪悪な手配師】と【傀儡師】で攻撃! 更に魔法カード【悔悟する罪人―レパンタントサイナー】で墓場にいる死体数だけ攻撃力を倍加。恋夢、悪いがこれでトドメだ!」
ドヤ顔で叫んだヒロマルに対して恋夢は「残念ですね、そうはならないんです」と薄笑いを浮かべた。手の内は盗撮で全て見えている。彼がこう出るだろうと彼女の裏側にいる雪奈は既に察していたのだ。
「トラップカード【停滞―スタッグネイション】発動! このターン、全てのクリーチャーは行動出来ません、ヒロマルくん!」
「な……な……な……!」
行動出来ない、ということで沼に漬かったままになった二体のクリーチャーは敢え無く毒死となった。それでも墓場行きとなった二体を【死体投擲台】で飛ばして攻撃、一応ダメージを与えることが出来たが……
「ヒロマルくん、その【死体投擲台】が『墓場荒らし』という異名の由来だったんですね」
「ま、まぁな……オレのターン、終了」
「じゃあ、恋夢も最後に『地獄の魔獣をもてあそぶ』ところをお見せします」
「はぁ?」
「恋夢のターン!」
叫んだ恋夢は最後のトドメと言うべき一枚のカードを場へ置いた。それは……
「クリーチャー【地獄侯爵―プルトー】召喚! 召喚効果によって墓場に葬られたクリーチャーは全てこのターンのみ復活し、プルトーの配下となる!」
「ま、まさかこれが……!」
「ふふふ、そうです。さぁ、地獄より蘇りし魔獣達よ、恋夢の為に行きなさい!」
命運尽きたり。墓場には五体のクリーチャーがいるのだ。それも全員が恋夢のフィールドカード効果で攻撃力が積みあがった状態で襲い掛かって来る!
これに対しヒロマルに盾となるクリーチャーはもういない。置かれたトラップカードと彼の手札の中に、彼等全てを押しとどめる効果を持ったものはなかった。
「……」
自分の敗北を悟り、ガックリとうなだれたヒロマルの手から力なく手札が零れ落ちた。
「ゲームセット。勝者、春瀬戸恋夢!」
審判役の冬村蜜架が手を上げると、次の瞬間観客のクラスメイト達が「恋夢ちゃん勝利!」「やったね!」「おめでとーっ!」と拍手と喝采で恋夢を讃えた。
「すごいすごい! 地獄の魔獣をもてあそぶ闇姫って名前はやっぱり伊達じゃなかった!」
「カッコいい! 恋夢ちゃん、なんかカードバトルしてる時だけ別人みたいだった!」
「ヒロマルー! お前の負けだぜ。潔く敗北宣言しろー」
だがどうしたことか、勝者のはずの恋夢は悲しそうな顔をしている。
そして「どうしたの?」と訝しむヒロマルのクラスメイト達に「地獄の魔獣をもてあそぶ闇姫は今日だけです。もう二度とカードバトルはしません」と静かに告げた。
「ええっ、なんで!?」
「だって……」
促されて見た彼等の視線の先には、肩を落としたヒロマルがいた。
「好きな人が負けて嫌な思いをするカードバトルなら、しない方がよかったです」
「だ、だって負けちゃったら恋夢ちゃん、ヒロマルの彼女じゃなくなるんだよ!」
「それでも……勝ってヒロマルくんの悔しそうな顔を見るくらいなら恋夢、負けた方が良かった。恋人になれなくたっていい……嫌われたくないもの」
声もなくヒロマルが見つめた恋夢の顔から、ポロリと一粒の涙が零れ落ちた。
教室はシンを静まり返り……と、やにわにヒロマルが立ち上がった。
「負けだ。オレの負けだ!」
「ヒロマルくん……」
「恋夢のそんな顔を見るくらいなら喜んでデートしてやるよ! オレの負けだ!」
ため息をついて「完敗だ」と笑った敗者は手を差し出す。
だが、恋夢はその手を取るどころか「ヒロマルくん!」と、胸の中に飛び込んでしまった。
「ヒロマルくん、好き! 好き! 大好き!」
「はいはい、知ってるよ。デート、楽しみにしてな」
クラスメイト達も「おおっ!」と、どよめいたが次の瞬間、勝利を讃えた時よりも数倍する歓喜と嵐のような拍手で二人を祝福した。
冬村蜜架は「これにてカードバトルを幕と致します。勝敗がついただけじゃない、気持ちのいい結末だったわ!」と総括して涙を拭いた。涼美ヶ原瑠璃も「恋夢、よくやったし! ヒロマル、てめぇ男だぞ!」と二人の肩を小突きながら泣いている。
実際、恋夢が悲しむくらいならとヒロマルが己の敗北をきっぱり認めた潔さが、カードバトルの行方を見守っていた一同に爽やかな感動を呼んでいた。
そして……
「よかったよかった。こうして恋夢ちゃんがカードバトラー卒業宣言したことで替え玉バトルのこともバレずに済む。段取り通り上手くいったわ……。ヒロマルくん、『慈悲なき墓場荒らし』じゃないけどこの秘密は墓場まで持っていかせて頂きますよ。フヒヒッ」
冗談めかして言いながら社会資料準備室の中で友音雪奈は一人、涙を拭いた。
そして自分にもガチャのレアカードの当たりだけじゃなく、あんな風に恋に巡り合う日が来るだろうか、と思った。
「まぁ、それまではガチャを回し続けますけどね。さぁ、自分へのご褒美にまずは『クリーチャー・ストライク』五〇連ガチャいきますよぉぉぉ~フヒヒッ!」
課金を控えて、その精悍な顔を保てば明日にだって出逢いはあるだろうに……
全国のカードバトラーから『レコード・ストライカーの魔女』と畏怖されていた仮面を外した少女は、元のだらしない廃課金厨に戻ると「溶けるぅぅ! 溶けちゃうぅぅぅ~!」と叫びながらスマホ画面のガチャを再び回し始めたのだった。
☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆
駅のトイレに飛び込むと何度も鏡の前でチェックする。
白地に花柄模様のマキシ丈ワンピース。ずっと前に買ったお気に入りで、いつか彼とデートする時が来たら必ずこれを着ようと決めていた。
昨日は美容室で半日を費し髪を整えた。目許にはアイラインを入れ、盛り過ぎないよう気をつけながら涙袋メイクも施してもらった。自分の一生が掛かっているからと泣きついた美容師さんは、持てるスキルを総動員して自分を綺麗にしてくれた。このままアイドルに復帰だって出来るとまで太鼓判を押してくれたが、それでも心配でならなかった。晩はネイルをどうするかで大騒ぎした。
唇はとっておきのリップで武装している。彼が気に掛けてくれたらいつでも触れてくれるようにとグロスも塗った。フレグランスは散々悩んだ挙句、透明感のある爽やかな香り、スズランを選んだ。
最後に、鏡に映った自分へ向かって祈るように願った。
――彼の目に、どうか少しでも自分が綺麗に見えますように……
たくさんの人が今日の為に骨を折ってくれた。だから世界中の誰よりも幸せなひとときを過ごしたい。
そう思いながら駅ビルの陰から待ち合わせ場所をそっと伺う。
待ち合わせ時間前だが、彼はちゃんと駅前の噴水広場で待っていてくれた。
おや? 髪型が変わっている。今日の為に彼も髪を摘んできたのだ。買ったばかりらしいパッチワークのウエスタンシャツを着て、困ったような顔でソワソワしている。女の子と待ち合わせるなんて生まれて初めてなのだ。どんな顔をして待てばいいのか分からず困惑した顔で、それでいて喜びを隠しているのが丸わかりだった。
見上げれば青空が広がっている。雲ひとつない……とまではいかなかったが、きっと恋の神様が自分の為に恵んでくれた天気なのだと彼女は思った。
「ヒロマルくん、お待たせ!」
「よう!」
ホッとしたような照れたような彼の応えと笑顔を見ただけで、もう胸がいっぱいになった。今日は今まで生きてきた中できっと最高の日曜日になるだろう。
手を振るヒロマルの許へ、恋夢は一散に駆け寄っていった……
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