第25話 エピローグ

二年ぶりに戻ってきた通常の夏のせいで、熱中症や体調不良を訴える人が多く出た。

あれから、祐樹達は何事もなく無事に解放された。

なにか手違いがあったようだと説明されたらしい。

祐樹はめいが居なくなったことについては何も言わなかったが、僕のことを見てほっとした顔をしていた。


夏休みが終わりに近づき東京に戻る準備をしていると、めいのことを思い出せなくなっていたことに気が付いた。

ふと柱を見ると、めいの身長を刻んだ後もなくなっていた。

きっとこの先、めいやはづきのこと、一緒に北に向かったことも忘れてしまうのだろう。

本来会ってはいけない人に会ってしまった。

このことは忘れてしまうべきなのかもしれない。

僕はそう思いながら、夏の空を見上げた。


『続きまして今週のお天気です』

テレビは今日もお日様マークだけの天気予報を映し出している。

今週もまだまだ暑い日が続きそうだ。

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六月が終わらない 猫家 凪 @umeuguisu

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