第6話 まどおーむ揺籃
6月第1週土曜日 嬉しい報告を仲間たちにできる
前日寝る前 みかはわくわくして顔がついニヤニヤしました
朝5時過ぎ みか 目を覚ます
「ふわぁぁ~ ほた~」と間の抜けた振動を響かせ、大きなヒレが犬が尻尾を振るように前後揺れています
まず最初に座禅 目をつむって足から頭に向かって気が巡るように集中していると落ち着いた。人間から瞑想を教わったとき「役立ちそう」と思いました。1か月続けてみるとすっきりした状態で仕事に臨むことができ、市井の人が実践しているというのも心で理解できました。魚戸ホタルは4本足、テントのように広げて座禅します。
次に今日見せる資料の最終確認 全てざっと見る
「あっ、ここにハイライトを付けると見やすくなる」「うん問題ない」鞄にしまう
最後に朝食の用意 アイスコーヒー・フルーツヨーグルト・小エビが3cmほど乗った皿をプレートの上に乗せて出来上がり。あとは他の住人が降りてくるまで今日のニュースに目を通す。給付金詐欺か、猪口才な人間め。優しいヒトがいると分かっていてもなかなか人の世はすみにくい。
共同住宅「さわくじら」には現在3体の魚戸ホタル族とトモチカさんが暮らしています。魚戸ホタル族の内訳
・本作のメインキャラクターでおなじみのみかさん
・みかが来る3年前から住んでいる愉快なケイトさん
・3か月前に上陸して一緒に暮らすことになったいじらしいスモーニーちゃん。
ケイトさんは家電量販店で働いています。街のイベントには一緒に参加している横にいて楽しい友です。スモーニーちゃんは来たばかり、この街の文化・歴史や人間の言葉を知らないとどんな手に引っかかるかわかりません。人間には5本指があり世間知らずのイカを引っ掛けることなんて容易です。「もしもの時は閃光だけでなく皮膚に墨を掛けるとヒリヒリしている間に逃げることができるよ」とは忠告していますが、みんなと仲良くなりたいトウリさん寄りの性格。それも個性とはいえ気をつけなくっちゃね。
みんなが降りてきました。一緒に朝食「いただきます!」。「美味しい、美味しい」とプリっとした小エビをかみ砕く。今日のフルーツヨーグルトは切ったバナナが乗っています、ぷにぷに美味しい。カフェインは魚戸ホタルたちにも頭が冴え、眠気が覚める効果があります。朝食を食べ終え世間話、もう9時だ。着替えを済ませてKibiTalkを提げて荷物も持ちました。トモチカと一緒にホタルぽーたるに向かいました。
10時 会議室、みか・まいはさん・衣文さんの机の上にノートパソコン、トモチカさん・トウリさんの机の上にタブレット、集会の準備が整いました。
早速みかが第一声「
今日は朝から快晴 涼しい風と青空 丁度いい日光 ぼくたちの門出を祝ってくれているかのようです。さて皆さん準備が整ったところで第5回まどおーむを始めます。本日は嬉しい報告があります。
」 他の皆さん 「
「よ、ようやく皆さんと始めることができますね。」「決まって嬉しいわ」「うん うん」「わーい、待ってました!」 」
皆が報告に胸を膨らませる中、みかはいつもより2割増しで発光しながら続けました。「
まどおーむは本日から(株)ホタルぽーたるより正式に認可が下りた団体として活動することが出来ます。ようやくこの名前を使えますね(^^♪。上陸祭では名前が使えずそれぞれ許可を取って準備に当たり報告書を書いていましたが、ぼくが責任者となってまとめて許可を取ります。まどおーむ はじまりはじまり~
」
期待していた言葉を実際に聞き、みんなそれぞれ歓喜の輝きを放ち始めました。衣文とトウリはみかの手を握りしめバンザイバンザイ。まいはは深呼吸した後に立ち上がって羽を広げ光を放つ。トモチカは普段は落ち着いていますが「報われた」と感情を解き放つように空中でバウンドしていました。みかが近寄づいてトモチカさんにハグ そのまままいはさんに近寄って一緒にハグしました。
10分もたつと落ち着きました。トイレ休憩5分。次にこれからの話です。
「
現在決まっていることに「7月に高校へ訪問」があります。期末テストが終わって緊張の糸が解けた高校生にとってご褒美になるような存在でいたいですね。皆さんの役割を再確認します。記録する準備ができていたら手を挙げてください。
」
他の皆さん、手を挙げました。さあ役割を振り返ります
「
まずぼくは企画と高校への交渉、そしてまどおーむホームページの改修に当たっています。次にまいはさんはお金とスケジュールの管理、引き続きお願いいたします。次に衣文さんは交渉の同伴、人間向けの広報文作成、引き続きお願いいたします。次にトモチカさんは高校に貼るポスターのデザイン作成、もう完成していますので会社と高校に確認を取ります。必要あれば修正をお願いいたします。最後にトウリさん、高校生向けのレクリエーションは考案できていますか?実際に試してみた動画の作成をお願いいたします。失敗してもちゃんと状況を説明してもらえれば助けます。このメンバーなら上手く行きます 楽しく楽しく 忘れないように。
」
話を聞いてうんうん、そうしなくちゃねと頷く。トウリさんが手を挙げました。
「
動画作るの好き!だけど だけどねホタルさんたちもいてほしいな。みんな集まるとあたしもあたしも って拡散されるよ。そしたらもっとエモくなるね😘
一緒に撮りたいな。お願い!
」
あかね色のふわふわの尻尾を振りながら懇願してくる。尻尾の動きに手がついていく。カワイイやつめ、心打たれたよ。みかが答える
「
もちろん もちろん! トウリちゃんだけじゃなくて高校生も喜ぶならそっちの方がいいな。みんないつなら空いてるかな?
」
それぞれ返答し 結論として7月の頭の週末に撮ることが決まりました。トウリちゃんやる気120% 学業こそ平均より下ですが動画作成に関してはウキウキ楽しくやります 期待に応えてくれそうだ。
本作の書き手は遊びを学びたい。実際に遊んでいる方には違和感を覚える描写があるかもしれないことをご了承願います。オリジナルルールの遊びを思いつく知識は残念ながら持ち合わせていないので借りてきます。
実は4月、顔合わせと同時に高校に行く企画が立ち上がっていました。みかたちはそれぞれの時間で準備にあたり、土曜日に集まって進捗報告していました。団体の認可が下りなければ企画が別の団体に引き継がれるか最悪パーになるのでみかが報告書を(株)ホタルぽーたるに送付し、5月末認可が下りました。
最初にみかが純粋さに期待して小学校への訪問を提案しトモチカさんが賛同しましたが、まいはさん・衣文さんが「小学生を見くびってはいけません。場数を重ねて相手によってどんな接し方がいいか学ぶ必要があります。文化を広めるという点では高校生の方が落ち着いて向き合えます。」という理由で高校への訪問を提案しました。最後にトウリが「進学先はどんなところか見てみたい」という理由で高校への訪問に賛同し、多数決で高校への訪問に決まりました。
ほっとしました。良いメンバーがそろっています。あとはどんどん好きを発信できればと思います。
そんなこんなで第5回まどおーむ終了。トウリさんは友人と遊ぶ約束があるからと鮮やかな笑顔を見せながら会議室を出ました。トモチカさんは独り図書館のようです。衣文さん「一緒に勉強してもいい?」とトモチカさんに話しましたが「ごめんなさい、まだあなたのことが…」と断られました。二人にはもっと近づくイベントが必要なようです。みかはまいはさんとディナーの約束。それまでは映画を見ています。
映画の余韻が残っていたので顔を洗って服装を整えて切り替えました。まいはさんとのディナー、寿司屋さんです。1体板前見習いの同族が居る店です。まいはさんと一緒に予約していた個室に入り座布団の上に座りました。まいはさんから話し始めました
「
みかさん まどおーむ始まって嬉しいわ。これからもよろしくお願いします。私とみかさん 一緒に何かするってロハスミーツ以来ね。あの時はハンドメイドの玉の枝を売ろうとして鳥だからと出店を確保できなくて それでみかさんに助けてもらいました。私はみかさんの助けになっているかしら?
」
みかは30秒ほど間を開けた後 かしこまって話します
「
当然だよ。お金の管理を任せられるのはぼくが知っている中ではまいはさんしか在り得なかった。だからまいはさんに「まどおーむ」に参加してほしいと言ったとき断られたらどうしようという不安があった。けれど「嬉しいわ。みかさんにあの時助けてもらった恩返しができてなかったもの。私で役立てるなら何でも言ってね」と答えてくれたときは嬉しくて家でトビウオのように空を飛んだよ。こちらこそよろしくお願いします。
」
まいはさんは翼で口をふさぎながらうんうんと頷きました。そしてお互い仲間のこと、特に衣文さんの人となり・活躍について語っている間に寿司が到着しました。季節の白身・光り物、バイ貝などの貝類、そしてマグロ、20種類もの寿司ネタが目の前に広がっていました。さらにはデザートにみかさんには水まんじゅう、まいはさんにはきんつばが置かれました。
あまりに美味しく幸せな気分になり話が弾みました。3時間くらい寿司屋にいた後、みかさんはまいはさんのかぎ爪に触れながら
「
これからもまいはさんのことを頼りにしています。今日も素晴らしい一日になりました。ありがとう また会いましょう。
」
と話しました。まいはさんも「また会いましょう。」と返しました。
家に帰ってシャワーを浴び体を拭いたあと、寝るのに丁度いい頃合だと感じて布団に入り、まどおーむ揺籃となった一日が幕を閉じましたとさ。
めでたしめでたし
[ あとがき ]
この物語 本当に詳しくやるなら学ぶ必要のある分野がたくさんあります。企画、広報、遊び、財産管理etc。ホタルたちから受け取ったアイデア、予測が付きにくい。面白いと感じたものがたくさんありますが当事者になってみないと実感が湧きにくいものです。
実際に書き手は彼らを受け入れられるのか、彼らも仲間同士受け入れ和えるのか。衣文やトウリがホタルのことをみかと呼んでないのはホタルが力量を見定めているためです。仲間同士の名前を教えるのはもっと親密になってからです。まどおーむの1年目、そしてまどろみみっく1年生の着地点はホタルが衣文を受け容れてることにあります。これからどうなるんでしょうね。割と楽しみにしています。
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