第2話 彼女の笑顔にご注意 

「この度は私を選んでくださり誠にありがとうございます。ご使用の前にこの取扱説明書をご覧になってください。」

先ほどの瞳が嘘のように天真爛漫に言ってきた。

 俺はとりあつかいせつめいしょをうけとった。



1正しく優しく扱ってください

2本物の人間のように動きます

3急に不機嫌になることがあります

対処法 とことん付き合ってあげましょう♪

4人間のように喜怒哀楽があります

5記念日にはプレゼントを送りましょう

最低この5つは守ってください


どうぞよろしくお願いします。

※一点ものにつき返品交換は受け付けません。ご了承ください


俺は書いてあることを胸に刻んだ


もう一度アムールを見ると微笑んできた

アムールとわかっててもドキッとするな


「えっと何て呼べばいいかな?」

「アムールNo.396とお呼びください」


う~ん言いづらいな


「よし!じゃあ今日から君はサクラだ!」

「サクラ・・・いい名前ですね。ご主人様のお好きなようにお呼びください」

「ご主人様はやめてくれよ。泰陽でいいよ」

「それでは泰陽さんと。」

「うん、これからよろしくね}

「はい、こちらこそよろしくお願いします。」


なんだか女性との握手って緊張するな

ええい、ビビるな

こいつはアンドロイドなんだから


【学園】

「で?アンドロイドはどうだった?」

「サクラのこと?まあ、料理を作ってくれたり掃除をしてくれたり完璧だったよ」

「ばっかちげーよ。可愛かったか聞いてんだよ」(ていうか名前まで付けるなんて意外と気に入ってるんだな)

なんだそっちか

「ああ、めちゃくちゃ可愛かったよ」

「それはよかったな」

「う、うんよかった・・・・」

「なんだよ、歯切れ悪いな」


当たり前だろ

昨日あんなことがあったんだから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


【昨日】


「それでは掃除していきますね?」

「え?掃除?恋愛シミュレーションアンドロイドなんじゃないの?」

「彼女にしてもらいたいランキング上位に入ることは機能として付属されています。他には料理や膝枕、踏まれることなど・・・・」

「いや最後の一つは要らん機能だろ!?」


そのような話をしながら過ごしていた。

事件が起きたのはそれからすぐのことだ。

それは俺の部屋でおきた。

サクラが俺の部屋を掃除しているとき、それはおきた。

「あら?これは何でしょう?」


何のことだ?

俺は何事か気になり、サクラの方を見た。何と彼女の手にはあるものが握られていた。そのあるものとは、、聖典だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

・・・・・・まあいわゆる、エロ本だ


ニコっ

彼女は俺に微笑み近づいてきた。すごく気まずい、がエロほ・・・聖典を返してくれそうな様子に安堵を覚えた。

だが、それはすぐに打ち砕かれる


彼女は微笑みながら俺を通り過ぎ、ある方向へと向かっていった。

ゴミ箱だ。

彼女は無慈悲なことにすぐに捨てた。

聖典を捨てるなんて何て罰当たりな俺はそう思い、サクラに注意しようとした

「おい、勝手に人のものを捨てるなよ」

「彼女なんですから彼氏のものを捨ててもなんも問題内でです」

「いや彼女じゃ「今は彼女なんですよ」」

笑顔(?)で俺にそう言ってきた。

ここは俺が我慢するしかないか。うん。・・・・別に怖くて逃げたわけじゃないからな



「泰陽さん夕食ができましたよ」

「わかった」

今日は何と彼女からの希望で料理は彼女の手作りだ

夕食はグラタンだった

思っていたよりも家庭的で驚いた。てっきりコース料理みたいな本格的なものかと思っていたからだ。

「家庭的だと思いました?でも味は絶品なので食べてみてください!」

図星を突かれた

「よし、じゃあ食べようか。いただきます」

「いただきます」


美味い!!今までの中で一番のグラタンだ

「サクラの作ってくれたグラタンすごくおいしいよ」

「ありがとうございます。泰陽さんにそう言ってもらえて私もうれしいです」


俺たちは黙々とグラタンを食べた


夕食後、俺は風呂に入ることにした。


は~~。気持ちいい。今日は一日いろんなことがあったけど、案外悪くなかったな。サクラで女性に慣れて心春に告白しよう。俺はそう決意した。


あれ?よくよく考えたら今日からサクラと一緒に住むことになるよな?そう思うと緊張してきた・・・

のぼせそうになったので早めにお風呂から上がった


「サクラ、風呂空いたぞ」

「あ、ありがとうございます」

頬を染めながら言ってくる

なんで赤くなってるんだろ?まあいいか


「キャーー!」

サクラがに脱衣所に行ってすぐ叫び声がした。

「何があった!?」

俺は急いで脱衣所に向かった

そこには、なんともきれいな彼女がいました。すごくきれいな彼女がいました。(大事なことなので二回言う)

「キャーーーー!何入ってきてるんですか!?信じられない!!」

「いや叫び声が聞こえたから心配になって」

「そ、それはすみませんでした。実はクモが出て・・・」

「クモ?ああ分かった。とるからどこにいるか教えて」

「あ、、あそこの窓のところです」

「はいっ!取ったよ」

「ありがとうございます」

「どういたしまして」

美人にお礼を言われて気分が上がった

「ではお風呂に入るので出てってください」

また聖典を処分した時と同じ笑顔で言ってきた

ピシャッ



・・・・・・・・・・・・・・・・笑顔なのになんだかほんのちょっぴり怖いな



ここまでで聖典廃棄、お風呂展開と二個も大きな災難があったが一番衝撃的だったのはそのあとだった


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長くなるので二話に分けました














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トリセツ 青甘(あおあま) @seiama

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