ノエル2章
新章スタート。旅立ち
神竜を倒してから2週間後
僕は美しい巨大な城の玉座の間にいた。
玉座にはセフィ姉さんが座っている。
「おぉノエル!勇者ロトの血をひきし者よ!そなたが来るのを待っておった」
セフィ姉さんは本当にドラクエが好きだなぁ。
「ラピュタ王になったりラダトーム王になったり忙しいね」
僕は呆れながらそう言った。
「一度言ってみたかったのよ!」
セフィ姉さんはいつも通り楽しそうだ。
何故こうなったのか・・・話を神竜討伐後に戻す。
ーーーーーーーーーーーーー
「エルくん今日も卵宜しくー♪」
「エル兄、晩ご飯はオムライスがいい!」
「オッケー行ってきます!ってちょっと待って!」
神竜の間の崩壊から12日後。僕たちは今だに外の世界に出ていなかった。
「いやーホームの居心地が良いからついね」
セフィ姉さんは冗談っぽく言う。
「ご飯美味しい♪お兄ちゃんとの遊びも楽しい♪」
ハクも大分慣れて来たなぁ。
人の姿に慣れないハクの訓練と称して僕はハクと素材庫で模擬戦闘をしていた。
模擬戦闘とは名ばかりで僕は木刀ではダメージは与えられない。
逆にハクはまだ手加減が苦手で木刀でもかなりのダメージがある。
HPが180万あるから死ぬ事は無いけど痛いものは痛い。
普通の人なら死んでる。相変わらず遊ばれている様だ。
「ハクちゃんも随分、人の姿に慣れてきたみたいだしそろそろ外に行こうか♪
あのままだと戦闘もそうだけど、他の人と出会った時にも問題ありそうだったから」
セフィはハクに戦闘以外の色んな事を教えていた。
ただ怠けてた訳じゃ無かったのか。僕は少し申し訳なく思った。
「とりあえずどこを目指そうか?」
相変わらずこの世界の知識は全然な僕にはここ以外なにがあるのかすら分からない。
「ここはアイテールの中央付近にある島ね。
ちなみにフィールドにいる魔物は世界一強いわ。平均lv300くらいよ」
急に外に出たくなくなってきた。
「遭遇したら勝てそう?」
「状況と相手次第だと思うけど、単体なら二人でなんとかなる・・・と思うわ、たぶん」
不安は残るけど可能性はありそうだ。
「やばかったら転移で速攻ホームに戻れば大丈夫よ♪ちなみに私は戦力外ね」
「ハクに竜化して貰って空飛んでいけないかな?」
僕はふと思いついて言った。
ハクは小型の神竜の様な姿になることが出来て僕ら二人を乗せて飛ぶ事が出来たのだ。
「この辺lv300オーバーの飛竜が結構いるのよ。
空だと私たち完全お荷物だしやめといた方がいいわね」
セフィ姉さんは地上でもお荷物ではと思ったけど言わずに置いた。
「地上から行くとしてどっちに向かおうか?」
「とりあえず東ね、ダークエルフの里があったはずだし。
そっち方向から列島づたいで大陸も目指せるはずよ♪」
ハクのお陰でマップスキルが手に入っていて本当に良かった。
無かったら方角もわからず詰んでたかもしれない。
「じゃあ今日から日中東へ向かって夜になったらホームに転移でいいかな?」
「いいんじゃないかしら」
「いいんじゃないかなー♪」
二人の元気な掛け声で、ようやく僕達の冒険はスタートしたのだった。
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