ルーク1章
プロローグーもう一人の転生者
今、俺の前にはツインテールで目つきの悪い赤髪のゴスロリ風コスプレ女がいる。
確実に死んだと思ったのだが・・・どう言う事だ?
「ここは何処だ?」
俺はコスプレ女に問いかける。
周りを見回すと趣味の悪いゴシック調の10畳ほどの部屋に居るのが分かる。
「私はこの世界アイテールを支える7柱の神の一人、知神アテナよ」
強めな口調で自称神が何か言っている。
「あなたは前の人生を終えました。これからはアイテールの世界で生きてもらうわ。
使命等は無いから自由に生きて。何か質問はある?」
簡単には信じられないが、現段階では疑っても仕方がない。
とりあえず出来るだけ情報を手に入れるよう切り替える。
「元の世界に戻る方法はあるのか?」
あまり未練も無いが一応聞いてみる。
「無いわ」
即答だった。まぁいいか。
あと最低限、何を聞いておくべきだろうか?
少し考えた所で面倒になってきた。
これが本当に別世界への生き返りなら貰える情報は全て欲しい。
「貰える情報は全てくれ」
「なんか偉そうね!まぁいいわ」
自称神は、7種族の事、そしてエディットの事を教えてくれた。
早口でまるで決まったセリフをなぞっているかの様な対応だな。
「ステータスやスキルは特別なものはないから、こっちの世界の人と大体同じね」
使命も無いし、本当に村人Aコースか?
「異世界の冒険といえばチート能力の一つや二つ貰えるもんだろ。
何かないのか?というかクレ」
ダメ元で催促してみる。
「あんた本当に偉そうね!仕方ないから知力の加護をあげるわよ」
なんだそれ?まぁくれるなら貰っとこう。
「他にも何かくれ」
意外と他にも貰えるのでは?
「はい。時間切れでーす。これでもあなたには期待してるのよ。
加護も特別なんだからね。それじゃあ頑張ってね!」
ここで視界が真っ白になった。
・・・
気付くと俺は真っ白の部屋にいた。
目の前にはパソコン画面のようなものがあり
ステータスの割り振りが出来るようになっている。
エディットにも時間制限があるようで砂時計が減っている。
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マナ30 魔力0 筋力0 精神0 防御0 知力10 器用10
150p振分け
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どのステータスに振るべきか・・・
俺はステータスについての説明に一通り目を通す。
寿命にも関わるらしいしマナにはある程度振っておきたい。
全て満遍なく振るとこの世界の人と変わらない能力になってしまう。
おそらくエディット可能なことを上手く利用するべきだろう。
「戦闘を諦めるか・・・」
そもそも戦闘なんてしたくない、もう死にたくない。
となると魔力、筋力、精神、防御を捨てよう。
初期値が0という事は無くても死なないだろう。
あとは知力と器用だが・・・
知力の加護に期待して知力に振っておこう。
特別らしいしな。
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マナ90 魔力0 筋力0 精神0 防御0 知力100 器用10
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随分偏ったな。このまま時間切れまで待つ。
・・・
次はスキルのエディットが始まった。
とりあえず画面を確認する。
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生産系スキル
・創造 lv1
・加工 lv1
・複製 lv1
汎用スキル
・アイテムボックス lv1
・言語理解 lv1
・思考加速 lv1
転生者のみスキル
・チュートリアル(lvup不可)
・ヘルプサポート lv1
割り振り可能SP(スキルポイント)17ポイント
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次にスキルの説明を確認する。
まずい・・・戦闘系スキルが無いのは、まぁいい。
しかし「マップ」「サーチ」「鑑定」がないのはまずい。
ステータスの偏りによる弊害か?
「文句を言っても始まらないか・・・」
俺は切り替えて割り振り出来るSP17Pの使い道を考える。
思考加速はないな。Lv1でも5倍で頭打ちだ。
言語理解もLv1でいいだろう。
生産系も気になるがチートのような物はないらしいしなぁ。
特別な事が出来なかったら、ただの労働者になる可能性が高い。
一番気になるのは・・・やはりヘルプサポートか。
転生者のみなのも気になる。
不足している必須スキルを補う事が出来るかも知れない。
中途半端に上げるくらいなら全部振ろう。
通常L vは上がるほど上がりにくくなる。
同じSPでLV1上がるなら一気に振るべきだ・・・と思う。
俺はヘルプサポートをLV18にしエディットを終えた。
因みに、種族は人族にし年齢は18歳にしておいた。
さて、どうなる事やら・・・
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